勝負 - みる会図書館


検索対象: ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録
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1. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

「無理やりむしり取るべき花ではないと、思ったからだよ」 「ですが、勝負をなさるのでは ? 」 彼の友人との勝負に負けてしまうのでは ? と心配をするお世話係に、ゆったりとデッキチ ェアに腰を下ろしながら、帝は言い聞かせる。 ぶすいまね 「彼をあきらめるわけではないよ。勝算があると思ったから、無粋な真似をしないでおくこと ほお にしただけだ。タンポポくんの番犬は、おそらく大事な花を齧れない。頬へのキスさえ、難し いと思、つ」 だから、こちらはくちびるのはんの手前まで。 もしも番犬くんが頬へのキスに成功したとしても、わずかな距離の差でこちらの勝ちだよ、 ゆとりの笑みで、返事である。 ろお世話係はそう聞かされても、どこかしら納得のいかない顔だ 「あなたさまらしく、ありません。やはり」 つぶや や相手に聴こえるか聴こえないかの声で、そう呟くあとに、 レ「それはそうと : : : 先ほどキャプテンから報告がありました。一一時間ほどまえに、船籍不明の さえぎ 小型船が、この船の進路を遮ったのだそうです。近海で漁をする漁船ではないかという話でし 四たが、まんがいちに備えて対策を」 と。 かじ

2. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

126 ダカでモモタロウ ? でもって、ハダカのつき合いってゆーのは、ケンカのコトだっけ ? え へへ、ケンカ好き好き。三度の飯と同しくらい好き。朱雀といっしょのケンカだと、三度の飯 プラスお菓子といい勝負 ? 」 ところでミカド先輩はケンカ好きかな ? と〃魅惑のケンカ・アイランドみについての、楽 し、相 5 象だ。 。 ) ) 、、、風紀委員であるからには僕の忠実なるシモべであるところの、如月 「ふつふつふ くん。それにはまず、この島を征服するコトが不可欠なのさ。ョコシマアタマのダイバー諸君 を手なすけて、ナゾの〃お頭〃と正々堂々〃美青年勝負み ! 」 僕が勝っから大丈夫、とフワフワ巻き毛を振り振り、伊集院。 と、そこで、おもての見張りダイバーの呼び声がした。 三人いた小屋のなかの見張りのうち一人が、呼びだされて戸口を出ていく。 「チュチュー 「むつ。そうだ、いまが絶好のチャンス」 みけん 式神ネズミの鳴き声で、すかさす御霊寺が眉間に厳しい縦皺を刻み、 「如月くん」 「えへへ、ケンカケンカ」 「聞いてくれたまえ。いまこそ秩序正しく脱出を試みるのだ」 たてじわ

3. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

続々運び込まれるワゴンに剣はウキウキで、着替えもそこそこに、さっそくスプーンやフォ ークを手に〃 ) ただきますみ 「外で少し話をしないかい、篁朱雀くん」 あいそう か 無愛想を絵に描いたような顔の朱雀を、低めの声で帝がそう誘った。 「いーでしょー」 食事に夢中の剣を部屋に残して、朱雀と帝は部屋の外。 青い海を眺めやりつつ、帝がおもむろにこう切り出す。 「勝負をしないかい」 「勝負 ? だいざいばつおんぞうし 大財閥の御曹司からの申し出に、それまでにも増して無愛想度を深める朱雀である。 「ちなみに訊きますけど、なんの勝負です」 「もちろん、如月剣くんをめぐっての勝負だよ」 他になにがあると思うんだい ? と、帝貴人が微笑みながらさらりと言った。 「この船に乗っているあいだに、わたしとキミと、どちらが彼を得るかの勝負をしたいと田 5 っ ている。むろん、キミにその気がないというのなら、わたしは誰に遠慮することなく、かわい いタンポポくんをさらっていくよ」 「 : : : 牛丼のせたワゴンを好きなだけ並べられる先輩と、オレとしや、最初から勝ち負け決ま

4. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

間した勝負をしていてね」 「えつ、勝負 ? 」 「そう。だから、キミのくちびるにいちばん近い場所に、親しくなる印のキスを贈ったという ことを、彼には言わないでほしい」 〃勝負みと聞いてとたんに目を輝かせる剣に、そうしないと公平な勝負ができなくなるから ね、と帝は言い聞かせる。もしも約束を守ったらディナーのデザートを増やしてあげるよ、と 最後にとどめの口止めだ。 秘密のゲーム・ルームを出たあとは、グリーンハウス。 グリーンハウスのあとは、室内楽を聴くための美しい部屋。 オペラ歌手を招くこともあるという小劇場を見学したあとに、ロピーを経て、サンデッキ。 「うひや あっ、島だっ ! あっちにもつ。あっ、 つ、やつばし海って気持ちい あっ。カモメが飛んでるつ。ところでカモメって食える ? 」 「やつばり、キミには屋外が似合うようだね。タンポポくん」 「プール、プール ! ねえねえ、ミカド先輩。泳いできてもいい ? 」 「船尾側にジャグジーがあるよ。一一人きりで入ろう」 「うわー、すんごいジュースー ハイナッフルにキウイにパパイヤにマンゴー ? ないのに傘さしてあるつ。えへへ、 いただきまーす」 雨も降って

5. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

「なんとつ、勝負っ ? 「ええ、勝負です」 うれ デッキチェアに立ち上がった伊集院が、嬉しい声を上げていた。 ゆりがら 百合柄アロハに百合柄バミューダ・パンツ。フワフワ巻き毛を海風に靡かせる彼が、超絶美 貌を期待に輝かせる。 「エキサイティング ! その話に間違いはないね、篁。キミとムッシュウ・帝が、如月くんを 争っての、めくるめく大勝負。僕とモナムールのカンケイには及ばないながらも、アッくてキ ケンな恋のトライアングルが、ただいまこの船で炎上中 ? 」 「 : : : ま、そんな感じです」 プールから上がった朱雀は、水着のままでデッキチェアに寝転び中。 伊集院からしつこく「如月くんはどこへ ? ーと訊かれて、しぶしぶ帝との勝負について話し ろて聞かせたところだった。 三杯目のトロピカル・ドリンクを手に、デッキチェア上で驚きターンを決めた伊集院が、ウ やキウキと、 レ 「ムッシュウ・帝といえば、とうてい僕には及はないながらも、学園の人気者である上級生な のさ。青桃会会長在任中には、あっちの美少年こっちの下級生と、はうばうを早足で渡り歩い たという、もつばらの導」

6. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

ってるんじゃないですか、その勝負」 「本気でそう思っているかい ? 番大くん」 ーえ。ケンカ勝負なら、少しは分があると思ってます」 「こう見えてわたしは、ひととおりの武道とスポーツはこなすんだよ」 「つつっても、ケンカとスポーツとは別モンですから」 豪華なプライベート・シップのデッキで、真っ向から見合う一一人。 そうして向かい合うと、帝のほうが肩幅も広くて、背も高い にら けれども、相手を睨む目つきのキッさで、朱雀も負けてはいない 「で、どーゅー勝負をするつもりですか。先輩 . 「こういうのは、どうたろう」 ゆとりの笑みを浮かべつつ、帝が提案だ。 じゃま ろ「僕とキミとで一日ずつ、誰にも邪魔されない彼との時間を持っことにする。その持ち時間の うちに、より彼との関係をすすめたほうを、勝者とするわけだ」 や〃カンケイ〃をよりすすめたほうを勝者に、と大胆プランを提示されて、朱雀はしばし沈黙 「 : : : どーでもいーですけど、先輩。それって、オレが如月のやっと、ちっともススんでない コトを前提にしてませんか ?

7. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

すざく 『朱雀。オレ、やっと気がついたぞ。おまえのこと、ずっと、好きだったみたいだ』 きさらぎ 『如月』 『長いこと待たせて、ごめん。もう待たなくっていいぞ』 『ホントかよ』 『えへへ、ホントホント。はら、マリンルック脱いしゃうからな』 『いきなり、ハダカかよ』 ろ 『でもって、オイルも隅から隅まで塗っちゃうぞ。あっちもこっちも塗りほーだ ) 『 : : : カリプ、行くなよ』 や 『カリプ ? 』 ざいばつおんぞうし ダ『勝負も負けそーで、財閥の御曹司でもねーけど : : : 行くなよ」 『うん、行かない行かない。で、鉄板がアツアツになったら、最初はウラから焼くんだぞ』 『鉄板 ? 』

8. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

オールを握る朱雀は無表情ながらも、さりげなくそんな申し入れをする。 「今日は腰、痛くないのかよ」 「えへへ、全然」 「帝先輩と、何回だよ」 「う 5 んと、最初は部屋のべランダでだろー。それから船のうしろのプールんとこで、こって りだろー。あ、あ、プールんなかでももちろん、たくさんだった」 何回も食事しちゃったぞと美味しい記に舌なめすりする剣であるが、朱雀のほうは、どう やらその答えについて、アヤシイ思い違いをするらしい 「 : : : 面倒くせーけど、負けられねー」 〃青桃院のカリスマ〃と勝負だぜ、と。 着替えとちゅうで魚捕り網を振り回す剣めがけて、ますは初回のアタックである。 『プライム・エンペラー号』からははどよく離れて、ちょうど島の陰になるあたり。 半ズボンから元気よく伸びた剣の足を、朱雀はグイツとっかんで引き寄せて、 「如月」 「うひやっ ? 」 「おまえ、イギリス行きたいかよ」 「うにや ? 」

9. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

プールに向かおうとする剣を、帝がやさしくうしろから引き留めた。 「篁くんは、今日一日は一人きりで過ごしたいそうだ。よって、キミの専属工スコート係は、 わたしだよ。美味しい朝食を食べたあとに、『プライム・エンペラー』のなかを案内してあげ よう」 " 美味しい食事…のひとことに、すぐさま目を輝かせる剣である。 「そーいえばお腹ペコペコだぞ。朝からなんにも食ってないぞ。でもって、朝ご飯はなんです か ? 塩焼きとかムニエルとか丸焼きとか、できるだけデッカイ魚でお願いしますっ , お腹がいつばいになったら、宿題でも船の掃除でもなんでもします、と。 帝に嬉々としてついていく剣を見送りながら、朱雀は、 「 : : : プールにでも浸かってねーと、頭冷えねー」 せいとういん 〃青桃院のカリスマ〃相手の勝負なんかするんじゃなかったぜ、といまさらながらの遅い後悔 「朝食はわたしのキャピンで食べよう。好きなものを用意させるから、遠慮せすに言いたま え。コンチネンタルがいいかな。それとも、和食 : たいていの場合はこの部屋を使うんだよ、と案内された帝のプライベート・キャピン。 海に面した広いべランダには、すでに優雅な朝食の支度がされていた。

10. ミダレりゃいいだろ! : 青桃院学園風紀録

生徒各第 きさらぎ つるぎ 如月 剣 御名前 御誕生日 3 月 3 日 御血液型 B 型 御家柄 叩き上げ系公務員 御趣味 ケンカ 御特技 飛び蹴り お好きな花 食える花 お好きな食べ物 食えるモノ お好きな香水 「一発勝負」 お好きな言葉 たかむら 御名前 御誕生日 5 月 5 日 御血液型 0 型 御家柄 悪徳不動産屋 御趣味 特になし 御特技 特になし お好きな花 特になし お好きな食べ物 特になし お好きな香水 「面倒くせー」 お好きな言葉 いじゅういんつつじ 御名前 御誕生日 6 月 6 日 御血液型 AB 型 御家柄 ロシアと旧華族の血を引く華麗なる御血筋 御趣味 御特技 輝く美貌 お好きな花 美しい白百合 お好きな食べ物 「オテル・ド・オージ」ガム清風薄皮饅頭 白百合の香り お好きな香水 「美しさは罪』 お好きな言葉 すざく 笛 朱雀 躅 躑 院 集 伊