ポケット - みる会図書館


検索対象: 公園のメアリー・ポピンズ
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1. 公園のメアリー・ポピンズ

さ ! 」そういって、マイケルのほうに、疲れた指をむけました。 お菓子のねりばちを、すくってたべさせてもらえるんですって ! なんてすてきなことでしょ こちそうです , う ! 思いもかけない、。 さけ 「すぐいくよ ! 」マイケルは叫んで、チョコレートをポケットにおしこみました。そして、気 が大きくなって、思いきったことがしたかったので、階段のてすりをすべりおりることにしまし ハンクスさんが、叫び 「そういう、男らしい子に会いたかったよ ! 」マイケルが下へつくと、 ( 2 ) ぎんか ました。そして、チョッキのポケットをさぐって、一シリングの銀貨を、むすこにやりました。 「なんで ? 」と、マイケルがききました。い ままで、一シ リングとい、つお金は、もらったこと がないのです。 やまたかぼう 「つかうためさ。」 ンクスさんは、しかつめらしくそういうと、山高帽とかばんをとって、 げんかん そいで玄関を出てゆきました。 マイケルは、大とくいで、たいへんえらくなったような気がしました。そして、殿様にでもな むねは ったよ、つに、 胸を張って、いきおいよく台所へおりていきました。 でしよ、おばっちゃま ? 」プリルばあやは、マイケルが、ねばねばしたお菓子 「おいしい のもとを味わうのを見て、 もいました。 「うまい。」と、マイケルは、舌づつみをうっていいました。 、」 0 した かいだん とのさま さけ 112

2. 公園のメアリー・ポピンズ

な第 ふたりは、まっかな顔をして、笑いな がら、立ちどまりました。買い物の包み むね を胸にだいて、星の形をしたカエデの葉 つばを、めいめい手にもっていました。 ポビンズ 「ありかとう。」メアリー・ が、きつばりとそういって、ふたりの手 から、木の葉をとりあげると、さぐるよ うにふたりを見て、さっさとポケットへ しまってしまいました。 「木の葉をおとり、しらせの手紙 ! 」 ラークおばさんのかん高い声が、風の音 ひび をこえて響きました。「ですが、そんな むかし の、もちろん、昔のおばあさんの、たわ いいったえですわ。ああいたの ね、わたしのワンちゃんーーやっとみつ けたわ ! 手をとってくださいません、 先生。いそいでもどりましよう、そした こ わら 285

3. 公園のメアリー・ポピンズ

。イら ( ました。ほゝ て、また、「おお ! 」といも いうことばがありませんでした。 絵は、もとのとおりではなかったのです。 えだ小がや くだものも花も、やはり、木の枝で輝いて いましたし、芝生のうえには、王子たちが 一角獣といっしょに立っていました。 、ま見ると、フロリモンドの ところがし ハラの花の一束が 腕のまがったところに、 ありましたし、ヴェリタンの手くびには、 色とりどりの宝石の、ちいさな輪がきらき ぼうし / みら光 0 てました。ア、ー ~ は、紙の帽子 をあみだにかぶっていて、上着のポケット から、レ 1 スの縁のついたハンカチがのぞ ていました。 ジにむ ジェインとマイケルは、そのペー かって、につこりしました。そして、三人 の王子は、本から見あげて、につこりしま うで いっかくじゅう しばふ うせき ふち わ たば 215

4. 公園のメアリー・ポピンズ

ポビンズ ! 」アモールは顔をあ するんだ。ねえ、そんなにきげんわるくしないでよ、メアリー・ ぼうし げて、いたずらつほく、にやっと笑いました。「新しい帽子、かぶってるのね ! 」 びしよう 微笑のひらめきが、ロのあたりにただよいかけましたが、メアリー・ポビンズは、それを変え て、そのかわりに鼻をならしました。 しつもそうなんだから ! 」 「顔がよごれていますよ、アモール、、 そういうと、レ 1 スでふちどりしたハンカチを、さっととりだして、すばやくアモールの舌で しめすと、ほおをごしごしこすってやって、アモ 1 ルのポケットに押しこみました。 「フン。すこしはましです。」と、メ ↓ま アリー・ポビンスかしんらつにい、 した。 ぼうし 「フロリモント ・、帽子をまっすぐにな さい。そ、ついえば、いつも、かしいでま したね。それから、ヴェリタン、あなた はおそわるってことがないんですか ? ふたえ くっ 靴のひもは二重むすびにしなさいって、 いったじゃありませんか。 二ども三ども、 くっ ちょっと靴を見てごらんなさい ! 」 わら した 195

5. 公園のメアリー・ポピンズ

「もちろんですとも ! 」モウさんが、誇らしげにいいました。「うちの女房がいつもいってま したがーーー〈ものは見かけだけではわからない、かんじんなのは中身だ〉ということですよ。」 「おくさん、どうしたんですか ? 」と、マイケルが、オレンジを一つとりあげながら、ていね いにききました。マイケルは、たべるものが、たくさんみつかったのがうれしくて、ジェインが わす おくさんをつぶしてしまったことを、すっかり忘れてしまっていました。 「いなくなっちゃったんだ。」と、モウさんがつぶやきました。そして、悲しそうに頭をふって、 オレンジの皮を、ポケットにほ、つりこみました。 ジェインは、顏が赤らむのを感じました。 ぼうし 「でも 帽子が、うまくいかなかったもんだから。」ジ = インは、ロごもっていいましたが、 ぼうし いまとなってみると、それでは、帽子の持ち主を追っぱらう理由としては、じゅうぶんでなかっ たような気がしてきました。 「わかってます、わかってます ! つも、あんまりかっこうのいいほうじゃないんで、なに ぼうし を着たって、あわないんですわ。帽子じゃないとしたって、こんどは、くつがだめとかね。それ にしてもーーー気にいってたんですが。」モウさんは、重い吐息をつきました。「ですが」と、ゆう 、つっそ、つに ことばをつづけました。「ほかのを、みつけましたよ ! 」 さけ 「ほかのおくさん ? 」ジェインが、びつくりして叫びました。モウさんのおくさんを、ふたり おぼ つくった覚えはなかったのです。「だって、時間がなかったでしよう ! 」 といき にようぼう 232

6. 公園のメアリー・ポピンズ

ぎんか 「それから、 ノノが、今朝、一シリングの銀貨をくれたよ。だけど、芝生んとこで、なくし ちゃったんだ。」 もんどう ぎんか ゝこよ、なぞなぞ問答みたい 「なくした銀貨は、どれほどの役に立つのかね ? 」王さまのききカオ ~ ちょうし な調子でした。 ま、もっと、気をつけていえばよかったと思いました。 マイケル ( 「たいして。」といって、すぐ、顔を明るくしました。 「そうそう ッシーおばさんが、板チョコを送ってくれたんだ。」 マイケルは、ズンのポケットをさぐって、チョコレートをひつばりだしましたが、見ると、 どこかでおしりの下にしいていたに違いないということがわかりました。いまはもう、ちいさな くぎ けばがいちめんについた、ただの。へちゃんこなもので、クルミにまじって、釘が一本、めりこん でいました。 ネコたちが、それを、うさんくさそうな目つきで、じっと見ていました。 「わしの意見がききたければいうが、」と、王さまは、ぞっとしないという顔つきをして、い、 ました。「それより、コウモリ一びきのほうが、よほど好ましいな ! 」 マイケルも、チョコレ 1 トを、じっと見ていました。なんとまあ、はやいこと、幸運がみんな なにももう、見せびらかすものは残っていないではありませ 消えてなくなったことでしよう ! んか。 ちが この のこ しばふ 129

7. 公園のメアリー・ポピンズ

ました。「ちょっと、田 5 、 「ああ、旅行というほどでもなかったんです。」と、マイケルがいい きってとんだら、ここへきちゃったんです ! おかしいなあ、」と、考え考え、ことはをつづけま きゅうでん した。「こんな宮殿、いままで見たことがないもんーーーしよっちゅう公園にいってるんだけど ! かくれてたんだな。」 森のうしろかなんかに、 「公園だと ? 」 きさき 王さまとお妃が、まゆをあげました。廷臣も、みんな、そうでした。そして、三びきの王女た ちは、あんまりとほうもないことをいわれたので、ポケットから、それぞれ金のおうぎをとりだ して、笑いをかくしました。 「いってあげる力し 。、、、まは、公園にいるわけじゃありませんぞ。ずっと、はなれたところで す ! 」王さまが、そう、マイケルに教えました。 「でも、そんなに遠いはずないでしよう。」と、マイケルがいも 、ました。「くるのに、一分間し カかからなかったもん。」 「ほう ! 」と、王さま力いし 、ました。「だが、一分という長さは、どれくらいかな ? 」 「六十秒です ! 」と、マイケルは答えました。どんな王さまだって、きっと、知ってるはずだ と、田 5 いました。 「あなたがたの一分は、六十秒かもしらん。だが、わしらのは、およそ二百年くらいですぞ。」 わら マイケルは、王さまの顔を見て、やさしい笑いを浮かべました。王さまっていうのは、みんな、 わら ていしん 124

8. 公園のメアリー・ポピンズ

、ました。 しやみをするたひに、コップがカオカオもも 「ほら、早くいってよ、エレン ! おそいよ ! 」マイケルが、じりじりしていいました。 はくじよう ハクション ! 」エレンが、子ども部屋のテープルのうえに、お盆をどしんとお 「薄情な方 さけ いて、叫びました。 われがちに、みんなが、部屋へ走りこんだとき、エレンは、ポケットからふきんをとりだして、 たからもの ミス・アンドリ ューの宝物をふきはじめていました。 「夜ごはんは、ロックケ 1 キだ ! いちばん大きいの、もらおう ! 」マイケルが、よくばって 叫びました。 メアリー・ポビンズは、エプロンのボタンをとめていました。「マイケル・、、ハ たしなめるような調子でいいかけましたが、おしまいまではいえませんでした。 さけ 助けて ! 」はげしい叫び声が、空をつんざいて、エレンが、テープルにうしろむ きに倒れかかりました。 ぎゅうにゆう ガチャン ! 牛乳のコップが、床におちました。 かなき 「あの人だわ ! 」と、エレンが、金切り声をあげました。「まあ、どうしましよう ? 」エレンは、 ぎゅうにゆう だんろ かざだな こぼれた牛乳のなかに立って、暖炉の飾り棚を指さしています。 さけ 「なにが、あの人なの ? だれが、あの人なの ? 」と、ジェインとマイケルが叫びました。「い どうしたの、エレン ? 」 さけ たお らようし ンクス ん 」と、 0

9. 公園のメアリー・ポピンズ

それで、呼び子、吹いたんだ、そしたらーー」 に 5 し 急に、マイケルが、ロごもりました。帽子のふちの下に見えるメアリー・ポビンズの顔が、ひ ややかで、そして、たいへんつんとしていたからです。 よ、しりきれとんばに、話をおえました。 」マイケル ~ 「そして、もどってきたの メアリー・ポビンズは、ひとことも、ロをききません。そして、今までに会ったこともないと かたて いうような、よそよそしい態度で、おじぎをしました。それから、だま 0 て、片手を出しました。 マイケルは、うしろめたい気もちでくびをたれると、呼び子をその手にのせました。 しようふく おおさわ 「そいつが、あの大騒ぎのもとなんだな ! 」公園番は、承服しがたいというように、しゃべり だしました。「い 0 とくが、これが最後ですぞ ! もう一ペんでも、その呼び子を吹いてみろ、わ しは辞職するーー誓ってだ ! 」 ちか リ 1 ・ポビンズが、笛をポケットにおさめながら 「。ハイの皮みたいな誓いでしよう ! 」メア ひやかしました。 公園番は、やけになって、くびをふりました。 きそく 「あんたも、もう、規則をわきまえてもよかろう。くずものは、すべて、くずかご ~ 。公園内 の立木に登るべからず ! 」 、ました。「それに、わ 「じぶんを、くずかごへ入れたらどう ! 」と、メアリー・ポビンスがい たしは、生まれてから、木登りはしたことがありません ! 」 じしよく ちか ふえ 148

10. 公園のメアリー・ポピンズ

きそく げんかん しいました。玄関のところに、お巡りさんがいるのを見て、なにか規則でも破ったのかと思った のです。 まわ につこりしました。 「アヒルのことですよ ! 」お巡りさんが、 。ゝ、、ました。「おやおや ! 顏 「うちでは、アヒルは飼っていませんが。」と、 をどうしたんです ? 」 まわ お巡りさんは、きずになったほおを、かるくおさえて、「ほんの、かすりきずです。」と、ひか えめにつぶやきました。「ところで、その、青いアヒルがーーー」 行って、プーム提督にきいてごらんなさい ! 」 「青いアヒルってのは、きいたためしがない ! まわ お巡りさんは、がまんしながら、ため息をついて、うす黒いものを、手わたしました。 さけ 「ああ、これですか ! 」と、 ンクスさんが叫びました。「子どもらがおとしたんですな ! 」そ げんかん して、青いアヒルをポケットにおしこんで、玄関のドアをあけました。 ちょうどそのときです。ふきんで顔をかくしていたエレンが、階段をかけおりてきて、まっす りよううで ンクスさんの両腕にとびこみました。 やまたかぼう 「ハックション ! 」エレンが、もうれつなくしやみをしたので、 ハンクスさんの山高帽が、ふ きとびました。 「どうした、エレン ンクスさんは、エレンの重みで、 よろよろしました。 いったいぜんたい、なにごとだ ? 」 ノ ンクスさん力もし ノ 力、たん ていと・、 やふ