三月や外国 、水き日の水族館 八ロ の着 小ノ水日 アロ歩 く倦 181
白鷺の鏡の水の余寒かな 淡雪に眼上げたるゆりかもめ Ⅳ
傾ける野菊用水ほとばしる 水を飲むどこを向いても秋の山
吾亦紅澄んで弾んで水流る 八方の山にしみこむ威し銃 Ⅱ
タ凍みの護岸の底を水流る くろぐろとさざ波ひかる十二月 196 Ⅷ
初冬の地にしたがひて水流る あをあをと竹の乱るる一葉忌 148 Ⅵ
色づ 湧き上がる水の力や花八つ手 いてよりの冷たさ青木の実 125
まっ くらな水のおもての枯蓮 に近づ いてゐる冬の蜂 Ⅳ
鳥瓜冬の日差しに ひと畝の冬菜にとどく水の音 ただよへる
冬雲の奥より降れり鳶の声 葦原の枯れてそのまま水流る Ⅷ 198