三菱 - みる会図書館


検索対象: 文藝春秋 2016年7月号
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1. 文藝春秋 2016年7月号

ループの商品を優先的に購入するだ 9 3 5 4 3 4 4 3 9 8 0 5 っ 0 数 2 1 8 9 2 5 1 7 1 5 5 3 9 つつ , つ。 9 8 1 1 8 ・ 9 1 8 7 4 3 9 っ 1 員 2 0 8 7 6 5 5 3 3 3 3 6 2 表⑤は三菱グループ企業の従業員 業 1 8 数を示したものである ( 二〇一五年 の 末時点 ) 。上位五社の従業員数を合 計すると、約四十五万九千人にな グ る。日本の一世帯あたりの人数が平 菱 均二・三八人なので、これを単純計 社 生 カ 田上船 算すると、この五社の従業員および ⑤ 電匪重商ケ計子ン安海郵他計 菱菱菱菱菱 表 硝リ治京本の その家族は約百九万二千人となる。 旭キ明東日そ合 この五社だけでも、政令指定都市ひ 見ても「三菱」が他社を圧倒していているといえる。「三菱。への帰属とつぶんの規模になる。 ることがわかる。 意識の強い従業員たちは、他グルー 当然、「三菱」の会社数は、もっ ちなみに、「三井住友」は、三井プよりも、「三菱 . の製品を購入すとずっと多いので、現実には百万人 グループと住友グループの双方を包る傾向があると推測される。 をはるかに超える、きわめて強い 含しているが、「三菱」は、それを個人差はあるだろうが、保険商品「三菱シンバーの個人向けの市場が も凌駕しているのだ。 は「明治安田生命保険」か「東京海存在していることがわかる ( ただ 上日動火災保険」、ビールは「キリし、昭和時代に比べて、いわゆる「会 関係者人口は大都市規模ン」、電気製品は「三菱電機」、住宅社人間」は減っているので、たとえば は「三菱地所」、住宅ローンは「三三菱グループの従業員であっても、三 三菱グループの企業は、個人向け菱東京銀行」を利用するとい菱の製品を買わずに、他社の製品を買 の市場でも優位なポジションを有しった具合に、従業員たちは、三菱グう従業員が増えているように思われ 従業員数 ( 連結 ) 社名 ( 190 )

2. 文藝春秋 2016年7月号

最強グループの財務研究 表⑥各社の従業員の平均年収 ( 金額単位 : 万円 ) 1 三菱重工業 802 2 住友重機械工業 779 731 順位一総合商社ー平均年収ー平均年齢順位一総合重機ー平均年収ー平均年齢 1 伊藤忠商事 1 , 395 2 三菱商事 1375 3 三井物産 1 , 361 38.9 43.5 40.6 41.5 42.6 42.4 順位一銀行ー平均年収ー平均年齢順位一化学一平均年収ー平均年齢 1 三菱ケミカル HD 1 , 061 2 旭化成 902 3 住友化学 800 1 三井住友 FG 2 三菱 UF 」 FG 3 みずほ FG 46 43.3 39.5 36.4 38 37.8 843 791 738 損保ー平均年収ー平均年齢順位電機ー平均年収ー平均年齢 順位 1 東京海上 HD 1325 MS&AD 2 インシュアランス 1 , 153 グループ HD 損保ジャパン 日本興亜 HD 1 日立製作所 2 東芝 3 富士通 4 三菱電機 42.8 46.9 861 844 810 778 43.1 43.3 403 42.1 1 , 129 3 順位一不動産ー平均年収ー平均年齢順位一酒類ー平均年収ー平均年齢 る ) 。 とはいえ、結束力の強さから、自 社製品を優先的に購入してくれる三 乃 3 0 菱グループの各社の従業員は、三菱 0 0 8 グループの会社にとってはきわめて 」一 1 1 頼もしい顧客層である。 ちなみに、その顧客層の正確な人 ロ 数は公開されておらず不明である ンポ アサが、筆者は、腰だめの試算をしてみ 2 3 三菱金曜会の会員数は二十九社だ と言われるが、そのなかには株式を 乢 2 上場していない企業もある ( よって 集計しきれない ) 。 0 1 8 そこで、これに代えて、三菱金曜 3 2 3 1 1 6 会の会社のなかで、上場している会 1 1 社とその関連会社を検索すると二十 産産六社の上場会社がピックアップされ 所動動 不不た ( 筆者調べ ) 。これに非上場の明 菱井友治安田生命を加えた二十七社の従業 三三住 員数を合算すると八十一一万三千九百 八十三人となった。 42.9 40.1 47 ( 191 )

3. 文藝春秋 2016年7月号

これにその家族を含めると、ざっその子会社や関連会社よりも、給与高いのである。 と百九十六万人になる ( 八十二万三水準が高くなっているので、現実に高い給与水準は、結束力にも大い 千九百八十三人 x 一世帯あたり平均家は、その子会社や関連会社の給与水に影響する。親会社の社員だけエリ 族人数二・三八 ) 。 準が高いのか低いのかを知ることも ート然としていては、士気に関わる これは、札幌市 ( 人口百九十五万重要だと思われた。 からである。子会社や関連会社の従 人 ) を超える規模である。 そこで、主要財閥と比較すべく、 業員への手厚い分配も、グループの 三菱商事と三井物産の子会社と関連強さを支える一つの柱であろう。 三菱グループの購買力会社 ( 上場企業 ) の年収を比較して強い結束力はビジネスをすすめる みた ( 表⑦ ) 。 うえでの大きな利点だが、これには 表⑥では「三菱 . の中核企業が営これをみると、三菱商事系列の平マイナス面も存在する。それは、技 む八種類の事業分野における主要各均年収は六百三十五万円、三井物産術的に劣る製品であっても、グルー 社の従業員の平均年収を示した。こ系列は五百九十七万円。ちなみに住プの企業に易々と売ることが出来る れを見ると、八分野のうち四分野友商事系列の子会社・関連会社で上ので、品質の点で厳しい競争を制し で、「三菱」の従業員が年収トップ場している六社の平均年収は五百八なくても販売が可能になり、品質の の位置につけ、四十代前半で年収一十四万円となっており、やはり、三劣る製品を産みだしてしまうという ことである。 千万円を超える企業も多い。つま菱系列がもっとも所得水準が高いこ り、三菱グループの従業員とその家とがわかる。 ふつうの会社が、たとえば「指紋 族二百万人は、ごく平均的な所得水これらを国税庁調べの平均給与四認証の装置」を開発したとして、こ 準の顧客層ではない。日本人の平均百十五万円と比較してほしい。「三れを売り込むためには、その製品の 所得水準をはるかに超える購買力の菱」に限らず「三井」も「住友」も品質を、他社製品を凌ぐレベルにし 高い顧客層なのである。 これに比して高給であるが、そのな ないとなかなか売り込むことはでき また、どこの会社でも親会社は、 かでも、「三菱」の従業員の年収はない。しかし、三菱グループの一員 ( 192 )

4. 文藝春秋 2016年7月号

利子負債の大きな会社を五社拾い上が資金提供しているとみ連会社や取引先などを含めると、三 げたものである。 られる。 菱はきわめて肥沃な市場 筆者は、これを見て驚いた。 ということは、三菱— c.5 を最初からもっていることがわか というのは、五社の単体での有利は、たった五社で兆円単位のビジネる。これは、いかに三菱 子負債を合計すると、十兆円を超えスを成立させていることになる。そが、商業上の大きな優位性を手にし る金額となる。これは社債などを含の貸付金も、不良債権とは無縁の優ているかを物語っている。 んだ数字であり、残る借入金の借入良債権ばかりだ。 その結果、三菱の貸出 先ごとの残高も詳らかではないが、 ちなみに、三菱の同業金は百九兆円、有価証券が七十三兆 一部の社の公開された借入先データである「りそなホールディングス」円、合計すると百八十二兆円もの規 から類推するに、そのうちかなりのの貸出金は二十七兆円 ( 二〇一五年模になる ( 二〇一五年三月期 ) 。 部分は、メインバンクを有する三菱三月期 ) となっていた。これに有価 ( これでは競争にならない ) と筆者はため息をついた。 証券 ( 社債あり ) を加えると、ざっ 円 と三十三兆円になる。 業界一位の三菱と業界 6 7 3 2 3 しかし、この三十三兆円というの四位のりそなホールディングスに は、膨大な数の取引先によって構成は、これだけの格差がある。この二 されている。これに対して、三菱つのグループは、けっして同じ土俵 究 / 比一 3 9 2 7 0 8 go---J-k c-5 では、たったの五社で兆円で勝負しているのではなく、「三 1 1 研ガ金 単位のマーケットを形成しているの菱」のほうがあきらかに有利なポジ の④貸 だ。この五社以外の三菱グループのションで事業を行っているのだ。 各社 ( 三菱グループの親睦団体である表④は、二〇一五年三月期におけ グ 証金計 「三菱金曜会」に所属している企業だるメガバンクの貸出金・有価証券の 価出 最有有貸合 けでも二十九社 ) やその子会社・関残高比較 ( 連結 ) であるが、これを 三井住友 9 っ 2 2 7 0 みずほ りそな 券 証金計 価出 有貸合 3 3 6 4 7 1 ( 189 )

5. 文藝春秋 2016年7月号

最強グループの財務研究 表⑦総合商社の関連会社の給与比較 ( 金額単位 : 万円 ) 42.2 本州化学工業 731 富士製薬工業 648 39.9 43.5 41 .4 総合メディカル 432 35.5 39.8 東京鋼鐵 573 37.4 りらいあコミュニケーションズ 577 38.8 その他 14 社 39.8 平均 平均年収平均年齢 三井物産系列 三菱商事系歹ら平均年収平均年齢 であれば、比較的容易に売り込みが言いづらい 2 恥出来る。そうなると、品質向上の努今回、三菱自動車の燃費データの 改ざんが大問題になったが、この背 力が他社よりも疎かになる。 その象徴的な例が、デポネアであ景にも、たとえ問題があっても買っ った。デポネアは、三菱グループがてくれる身内がいて、それらのユー 優先的に買ってくれた高級車だっザーはクレームをつけないという環 た。が、もっと広い市場では、トヨ境があったはずだ。こうした甘え タのクラウン、日産のセドリックのが、今回の事件から明らかに見てと 競争にはまったく太刀打ちできず、れるような、消費者軽視の企業体質 九〇年代後半に製造中止になり、淘を育むことになる。 その点で、三菱自動車で長く続い 汰されてしまった。 このようなビジネスのもう一つのていた不正が、三菱グループの顧客 特徴は、品質が悪くてもクレームがではなく、日産自動車の指摘で発覚 起きにくいという点であり、とりわしたのは象徴的なことだった。部外 け企業間の取引においては、不祥事者の筆者には、三菱自動車のような の早期発見を妨げる危険をはらむ。不祥事は、「三菱」では他グループ 7 3 0 4 3 っ 0 2 9 4 5 グループ間での売買が多いと、自よりもむしろ起こりやすいように思 6 6 5 6 9 社製品を買った仕入れ先は、別の場えてならない。 設 面では得意先でもあるということが「強さ」に驕って、身内ばかりに気 建 商 産 起こる。そうであれば、製品が劣っを配り、消費者に目が届かなくなる 品ムチン イソ田他均 ていたり致命的な欠陥があったとしと、企業は危うくなる。これは、歴 菱藤ル一代の 三伊マロ千そ平ても、その会社に対してクレームを史が証明している。 597.1 635 ( 193 )

6. 文藝春秋 2016年7月号

第言産は三菱に カルロス・ゴーン 日産自動車社長兼 uwO 資本提携 = 見 ( 5 日 ) どこまで三菱自動車の経営に関わるのか 聞き手・井上久男 四月ニ十日の不正発覚からニ十日車の違法行為があったので、軽自動利益を出す潜在能力がある。二〇一 余りで、三菱自動車と日産の資本提車での提携を解消する選択肢もあっ五年度は約六 % の営業利益率であ 携が電撃的に発表された。三菱の株たはずだが、逆に資本提携にまで踏り 、バランスシートに問題はなく、 価が半値以下まで下落した好機に、 み込んだのはなぜか。 現預金もある。もちろん課題はある これだけ 日産のカルロス・ゴーン社長 ( ) る ゴーン私は、ビジネスマンとしが、財務的な問題はない。 求が即座に反応。連休直前から交渉にて正しい決定をしたと考えている。でも重要なことだ。 果入り、実質一週間程度で資本提携を直近の燃費データ不正の問題だけでしかも日産と三菱双方にとって多 まとめた。三菱への大型出資を決めはなく、三菱がもっとしつかりしたくの相乗効果が期待できる。デュー 菱 垣た真意を、ゴーン氏が自ら語った。 会社になるために日産の力が必要とデリジェンス ( 資産査定 ) 完了後に 産 されているので出資したが、それが投資を実行する。資産査定は年末ま 燃費データ不正という三菱自動日産にとっても利益になる。三菱はでに終える見込みだ。三菱の経営陣 ( 179 )

7. 文藝春秋 2016年7月号

最強グルⅡプの 決算書から見えてくる強さの理由と弱点とは ? 今年四月、三菱自動車において、代前半の不祥事では、三菱グループまず、この問題を考える上での前 軽自動車の燃費データ改ざんという ( 具体的には三菱重工業と三菱商事、提条件として、三菱自動車の財務カ 不正が明るみに出た。一九九一年か東京三菱銀行 ) によって大々的な財に大きな変化があったことに注目し ら今日まで長きにわたり、燃費試験政支援が行われたのに対し、今回はたい。 における不正が行われ、走行試験す現在のところ、三菱グループによる表①に示したように、二度目のリ ら行っていないケースもあったよう具体的な支援の動きがないことであコール隠しが問題となった二〇〇四 る。これについては、三菱グループ年当時は、三菱自動車の自己資本比 三菱自動車の大不祥事は、二〇〇の結束力が弱まり、主要企業 ( 三菱率がたったの一・四八 % であり、有 〇年代前半の二度のリコール隠しに商事、三菱重工業など ) が弱体化し利子負債は一兆六百二十六億円もあ 続き、今回が三度目である。 たからではないかという意見があるった。これに対し、二〇一六年三月 今回注目されたのは、二〇〇〇年が、それは正鵠を射ていない。 期においては、自己資本比率が四 日菱財閥先賺の本野雫 機 ッ 工 菱 デポネア ま え 士 わ お み つ BUNGEISHUNJU 2016.7 ( 184 )

8. 文藝春秋 2016年7月号

開発部門のトップを日産から出して ゴーン九九年当時の日産は、二ると、大きく変化している。我々が くれないかと頼まれたが、日産が押兆円の有利子負債を抱え、利益率も三菱の筆頭株主になれば、注意深い し付けるわけではない。日産が提示低く、プランドが弱くてマーケット株主となって、変革をコントロール する人材の中から益子会長に選んでシェアをどんどん失っていた。改革し、三菱が自己満足に陥ることがな もらうようにする。こうしたスタイがうまくいかない期間が十年も続いようにする。まず期待されている ルを続けたい。 き、みな失意に陥っていた。 のは、透明性のある監査体制を作っ なぜなら、三菱には歴史もプラン ところが、今の三菱は利益が出てて消費者が安心できるようにするこ ドもあり、それを尊重しなければなキャッシュもある。その点が大きくとだ。資本提携が完全にまとまった らないと考えるからだ。三菱もそれ違う。しかし、三菱には信頼が失墜後はビジネスである以上、三菱の経 を再構築しなければならない。弱点したという問題がある。信頼を回復営陣には、結果を求める。結果が出 を克服するのは三菱自身だ。日産のさせたい時には、相当反省しなけれないのならば変化させる。 再生が成功したのも、日産の人間が ばならないし、内部的なチャレンジ これは希望的な観測を言っている 実行したからだ。その際、日産からもしなければならない。透明性も必わけではない。責任を持っている人 の要望でルノーから人が行って手伝要だ。益子会長はその辺をよく認識にはしつかり責任を果たしてもら った。同じ原則を採用して、一三菱のしている。 う。我々は株主である以上、結果は 再生は三菱がやっていく形を取る。 必ず見る。ソフトアプローチだとは 益子会長は問題解決を図る上で、非 ソフトアプローチにはしない 思って欲しくないし、エレガントで 常に誠意ある意思の持ち主だ。私は 上品で社交的な付き合いでもない。 それを手助けしたい。 三菱の体質は簡単に変えられるプロフェッショナルである以上、み ゴーン社長が来日した一九九九か。日産の・リスクにならないか。 な責任を明確にしなければならず、 年当時の日産と今の三菱では、置かゴーンそうは思わない。九九年必達事項もある。 れた状況はどちらがひどいか。 当時と今の日産の企業文化を比較す 日産とルノーはゴーン社長が両 ( 182 )

9. 文藝春秋 2016年7月号

は、 ( 燃費データの不正の影響につい にもしつかり説明したかった。三菱「いい買い物」になると思ったので て ) 国外は問題ないと言っている。 の人にも日産に乗っ取られるのだとはないか。 それだけでも重要な前提条件だ。日思って欲しくなかった。だから交渉ゴーン二千三百七十億円も投じ 産は、三菱の益子修会長とそのチー のすべてが決着していなくても早くるのであれば、日産の株主の利益の ムを支援して問題克服に協力してい発表しようということになった。 ことを考えるのも私の大きな仕事 く。より厳格なガバナンスを導入す だ。三菱株が異常なほど安く、しか ることでも手助けできると思 , つ。 株価が高ければ難しかったも出資しても日産の株主の利益も正 ーー資本提携を急いでいたように見 当化できるようであれば、出資する えるが、それはなぜか。三菱への出 ゴーン社長から話を持ちかけた ことは私の義務だ。なぜなら、日産 のか。 資では競合相手でもいたのか。 の株主からも投資に対するリターン ゴーン三菱に関しては、株価がゴーン今回の問題の影響で、日を確保することを期待されているか 急激に下がって短期的に信用が失産への車の供給も止まったので、日らだ。株価が高ければ、この決定は 墜、長期的にも企業としての存続が産も被害者だ。三菱から補償を払う難しくなっていた。これは何もよい 危ぶまれた。突然こういう事態になという話があり、それを受け入れ契約とか条件を探していたわけでは って、日産も迅速な決断を迫られた。その際、日産から何か支援できない。バートナーである三菱が突如 た。素早い意思決定は日産の経営のることはないかと聞いたことから提危機に直面した中で手助けしてく 特徴だ。いつまでもだらだらと議論携の話は始まった。これは、日産がれ、と頼んで来たことが契機だ。 はしない。急いだのは情報漏れを恐追いかけて行って申し入れたわけでもう一つ重要な要素がある。それ は日本の企業同士の提携という点 れた面もある。だらだらと議論してはなく、何かお手伝いできることは いると、皆さんは特ダネが好きだかありませんかと言ったことから始まだ。このため、日本のコミュニティ ーの中で ( 三菱を助けるという ) 誠 ら、漏れてしまう。この提携は複雑った話だ。 な話であるため、自分の言葉で株主 三菱の株価が下がったので、意を見せなければならない。三菱で ( 180 )

10. 文藝春秋 2016年7月号

最強グループの財務研究 表①三菱自動車、三菱重工業、三菱商事の 財務基盤の変化 ( 単位 : 億円 ) 2004 年 3 月期 2016 年 3 月期 20 , 290 299 1 .48 % 1 0 , 626 六・八 % ( なんと三十一倍 ) に上昇これに、日産自動車からの二千一一一資金支援しない理由として、三菱重 し、有利子負債がたったの一一百七十百七十三億円の資金提供があれば、工業は「大型客船や小型ジェット機 一億円 ( なんと九八 % 減 ) になった。け三菱グループの資金協力がなくての開発遅れで損失を出したから」、 だし、これは、「稀有」といってい も、当面は大丈夫なのだ。 三菱商事は「大赤字を出したから」 いほどの財務状況の改善である。 いつはう、今回、三菱グループがそれどころではない、などとされて いる。そう言われると、三菱グルー プの主要企業が弱体化したかの印象 7 3 % 2 5 % 6 5 っ 8 4 を受けるが、それもけっして正しく 9 0 っ 0 0 9 4 5 6 6 支援しない本当の理由 まず三菱重工業であるが、前回の スキャンダルの渦中にあった二〇〇 四年三月期と比較すると、売上規模 は約二兆四千億円から約四兆円に増 加しており、これにともなって純資 率 率 率 産も約一兆三千二百億円から約二兆 比債 比債 比債 本負 本負 本負 円に増加している。自己資本比率は 資資己利 = 資資己利上一資資己利上若干低下しているものの、有利子負 総純自有総純自有売総純自有売 債はほとんど横ばいである。財務基 三菱自動車 37 , 1 53 1 3 , 244 35.6 % 1 1 , 012 23 , 734 54 , 917 1 9 , 980 30.6 % 1 0 , 521 40 , 468 83 , 904 1 2 , 236 14.6 % 40 , 124 1 5 , 945 ( 185 )