グ、、 1 一よ 呱 . をな当 物三 = 年チ , 、ました。 ス、力も きゅう 「はあ、木のかげにおりましたので。」と、給 じにんせつめい 仕人は説明しました。 ポピ 「おかけになりません ? 」と、メアリ 1 ・ ンズは、あいそよく、 いました。 きゅうじにん 「おくさま。給仕人は、けっして腰をかけない のでございます。」と、その人はいいましたが、 すすめられたことは、うれしそうでした。 ぎゅうじにん 「だんなさま、貝をどうぞ ! 」と、給仕人は、 ニシ貝の一さらをマッチ売りのほうへすすめまし た。そして、「これがようじでございます。」とい かね、、、 いながら、金のようじをナプキンでふいて、マソ チ売りにわたしました。 こうして、ふたりは、午後のお茶にとりかかり ぎゅうじにん ました。そして給仕人は、そばに立っていて、な こし
えだ 枝をまげたり、かえしたりしている桜の木たちは、気でもちが「て、地面からおどりだすのか と思うようでした。 門のところへぶつかり 「おとうさんだよ。」と、マイケルはいきなり手をあげて、まるで ひとかげ そうにあらわれた人影を、指さしました。ジ = インは、うす暗がりをすかしてみて、 、、ました。 「おとうさんじゃないわ。ちがう人よ。」と ひとかげ そのとき、その人影は、風にゆすられて、身をかがめて、門のかけがねをあげました。そこ ばうし かたて で、それが女の人で、片手で頭の上の帽子をおさえ、片手でバッグをさげていることがわかり ました。そして、ジ = インとマイケルが見ていると、ふしぎなことが、おこりました。その人 いきなり、風で空中にもちあげられて、家のところまで、吹きつけられたよ がドをはいると、 うに見えました。ちょうど、風が、はじめに門のところまで運んできて、その人が門をあける げんかん クやなにかもいっしょに、玄関のところへ、ほうりつけた のをまって、またもちあげて、ヾツ、 ようなぐあいでした。見ていた子どもたちの耳に、ドシンという音がきこえ、その人が地面に ついたとき、家じゅうがゆれました。 、ました。 「おかしいね。あんなこと見たことないよ。」と、マイケルがい 「い「てみましよう。い「たい、だれでしよう。」と、ジ = インはい「て、マイケルの腕を さくら かたて うで
「うん、一生けんめいかいたんだよ、メアリー 。」と、マッチ売りはびかえめにい、 しかし、われながらよくできたと思って、ほんとうによろこんでいるようすが、ありありとみ えました。 ぎゅうじにん ちょうどそのとき一、まえを歩いていた給仕人が立ちどまりました。そこには、チョークのふ とい線でかいたような、大きな白い戸口がありました。 きゅうじにん 、ました。「お出口です。」 「さあ、まいりました ! 」と、給仕人がい 「さよなら。おせわさまでした。」と、メアリー・ポピンズはいって、給仕人と握手をしま した。 しつれい ぎゅうじにん 「失礼いたします、おくさま ! 」と、給仕入もあいさっして、頭がひざがしらにぶつかるほ ど、ていねいにおじぎをしました。 それから、こんどは、マッチ売りのほうへ頭をさげました。マッチ売りは、首をちょっとま きゅうじにん かため 1 トのさよならなのです。そこ げて、給仕人のほうへ片目をつぶってみせました。これが、バ でメアリー・ポピンズは、白い戸口のほうへ歩きだしました。マッチ売りも、すぐっづきま ところが、歩いてゆくにつれて、メアリー・ ポビンズの帽子から羽根がぬけおち、レイヨン ばうし きゅうじにんあくしゅ しました。
手をしました。 「ごきげんいかがですか、あのー ーこと、マイケルはいいかけて、この大きな女の人の名ま えは、どっちがどっちだろうと思いました。 マチのほうは、こ、し 、ました。「リュ 「ファニーがわたしです。」と、ひとりのほうがい てかわりません、きいてくだすってありカオ ( 、、、こ、ナど。」そのひとは、ひどく悲しそうなようす でいいました。まるで、こんな、ていちょうなあいさつは、しつけないようなふうでした。 ました。そ 「いい日和ですねーーー」と、ジ = インは、もうびとりの女の人にていねいにい、 の、ねえさんかいもうとさんかは、大きな手のなかに、もう一分間も、ジ = インの手をにぎつ たままでした。 ました。「そして、心 「わたしが、アニーです。」と、その人は、あわれな声でふたりにい、 がけのいい人は、顔だちもいいそうですとさ。」 ジェインとマイケルは、このふたりの女のきようだいは、もののいいカたが、とてもかわっ ていると田 5 いました。しかし、びつくりしているひまもないうちに、もうファニーさんとアニ うでうばぐるま ーさんのふたりは、長い腕を乳母車のほうへつきだしていました。めいめい、ふたごの手をび あくしゅ とつずっとって、もったいぶって握手をしましたが、ふたごのほうは、すっかりおどろいて、 しゅ ひょり 157
のペ ージです。字のほうは、アルファベットのからまでの二六ページで、それぞれ、四冊 のメアリー・ポピンズの本のなかの、いろいろな人や動物の出てくる話なのですが、どのペー ジも、その字ではじまる英語のことばが、たくさんはいっているのです。のページは、全部 で一六五のことばで書いてありますが、そのなかでではじまることばが六〇、 e のページは 一九六のうち、九一が e ではじまることば、といったぐあいです。たいへんおもしろいのです やく うしな が、ほかの国のことばに訳したのでは、そのおもしろさが、かなり失われてしまうと思います。 メアリー・ポピンズの五冊の本は、すべて、メアリー・シ ード (Mary Shepard) が、さ し絵をかいています。そのおとうさんは、アーネスト・ ード (Ernest H. Shepard) で、『たのしい川べ』や、『クマのプーさん』のさし絵をかいている人です。ふたりとも、子ど もの本のさし絵画家として、たいへん有名で、そういうすぐれた画家の絵によって、話のなか えいきゅう の人たちが、ほんとうに、、 きいきとした感じで、読む人の心のなかに、永久にすみつくこと になるのだと思います。 最後に、トラヴァースさんのいっていることばを、つけくわえておきましよ、つ。 「ーーーメアリー・ポビンズは、わたしをよろこばせるために、じぶんからわたしのところへ ばうけんあんない きてくれたのです。そして、いろいろな冒険に案内してくれたのですが、みんなが、たいへん さっ ・シェ。、 さっ 282
歩いているところでした。ゆくさきには、切り開いた場所があって、そこには、大きなたき火 ひとかげ 2 のまわりに、テントがたくさん張ってありました。そのあかるい火のまわりには、色黒の人影 はねあたまかざ がちらちら見えていましたが、羽根の頭飾りをつけて、ゆるい上着をき、ふさのついた革のズ ひとかげ ポンをはいていました。その人影のなかから、ひときわ大きい人がひとり、みんなのところを はなれると、メアリー・ポピンズと子どもたちのほうへ、いそぎあしでやってきました。 。」と、その人はい、 もました。「よくいらした ! 」そして、メアリ 「あかっきの星のメアリー ・ポピンズのほうへ身をかがめて、ひたいをメア リー・ポピンズのひたいにあてました。そ れから、四人の子どものほうをむいて、みんなにおなじようにしました。 「わしらのテントでみんなが、おまちしておりますわ。」と、その人は、おちついた声で、 親しげに、、 ました。「タ食に、トナカイのフライ料理をつくるところです。」 、ました。「ちょっと、よっただけな ポピンズか 「まひるの太陽の族長。」と、メアリー・ んですーーほんとに、まるで、さよならをいいにきたようなものです。世界一周をしているん さいご ですが、ここを最後にして帰るところです。」 ました。「わ 「ほほう ? そうですかい ? 」と、族長は、ひどく興味をもったように、、、 しも、やってみようとよく思うんですがな。それにしても、ちょっとはおられましよう。この り・よう・り・ 強 - ようみ かわ
はげしくふっていたのです。「なにをおしです、マイケル ? 」 「帰ってくるって 、いってた ? 」と、マイケルはさけんで、おかあさんがころびそうなほど、 スカートをひつばりました。「ねえ、そういった ? 」 「マイケル、インディアンみたいなことは、およしなさい。」と、おかあさんはいって、マ ノっていっ イケルの手をふりほどきました。「なにをいったかおぼえちゃいません。ただい ただけです。だけど、帰るといっても、帰らせはしません。だれも、手つだいもないのに、ほ っていってしまって。しかも、 いきなり。」 「まあ、おかあさん ! 」と、ジェインが、まるで、とがめだてをするようにい、 「おかあさんって、ひどい人だ。」と、マイケルもい、 で、いまにも打ってかかりそうなようすです。 「なんでしよう、あなたがたったらー よく、そんなことがいえますね。おかあさまに、 んなひどいことをした人に、帰ってきてもらいたいなんて。なんという、あきれた人たちでし ジェインは、わっと泣きだしました。 ポピンズだけいれば、、、 「世界じゅうで、メアリー・ んだ ! 」マイケルは、悲しい叫びを ました。 ましたが、こぶしをかためて、まる さけ 273
しようにん ス夫人は、子どもたちのことをみてくれるこんどの人は、たい ~ ん新式で、保証人のことなど 気にしない人だとい「て、だれにでも自慢できるので、よろこんでいました。プリルばあやと エレンは、一日じゅう、台所でこいお茶をのんでいられるのと、子ども部屋で、ごはんのせわ トソン・アイは、ま をしなくてすむようになったのが、ありがたいと思っていました。ロ。 ・ポビンズが、一足しかくつをもたず、しかも、それをじぶんでみがくというの がうれしかったわけです。 ポピンスま、、つこ、、。 とういう気もちだったか、それは、だれにも けれども、メアリ 1 ・ ポピンズは、だれにも、なんにも、いわなかったのです・ わかりませんでした。メアリー・ ふじん きんゅうちゅうしんちく ロンドンの商業・金融の中心地区。 ( 1 ) シティー ドミノーーアメリカ、ヨーロツ。ハで広く行われている遊び。二十八個の牌 ( ポーン ) を用いて行う。 じまん
「あれじゃ寒いでしよう。親ごさんは、どういうつもりなんでしよう ! 」と、おかあさんた ↓っ : ・刀 、ましたが、その声は、きゅうに、やさしく、おだやかになりました。 「わたしのいいたいのはー 」と、おとうさんがたがいい ました。「ああい、つことは、、 かん。タイムズ紙に書かなけりや。」そしてその声は、ひどく、あらあらしくて、らんばうで 店の人たちの態度もふしぎでした。この四人の一行が通ると、みんなマイアにたいして、ま るで女王さまのようにおじぎをしました。 しかし、みんなのうちではだれも ジェインも、マイケルも、メアリー・ポピンズも、マ ィアも かわったことなど、なに一つ、目にも耳にもはいりませんでした。みんな、じぶん ばうけんむちゅう たちのやっているふしぎな冒険に夢中になっていて、それどころではなかったのです。 「ここよ ! 」マイアはそういって、おもちや売り場へとびこんでゆきました。「さあ、なに にしましよ、つ ? 」 店員がひとりとんできて、マイアを見て、ていねいにおじぎをしました。 「わたしのきようだいに、めいめいなにかいるの 六人よ。手をかしてね。」と、マイア はいって、につこりしました。 249
とって、窓のところをはなれると、子ども部屋を通りぬけて、階段の上に出ました。そこから げんかんま は、玄関の間でおこることが、なんでもよく見えたのです。 おうせつま しばらくすると、応接間からおかあさんが出てきて、お客さんもいっしょでした。そして、 かみ ジェインとマイケルにわかりました お客さんは、つやつやした黒い髪の人だということが、 「ちょっと、木のオランダ人形みたいね。」と、ジ = インが小声でいいました。そしてま た、その人は、やせていて、手や足が大きく、小さい、キラキラした青い目をしているという こともわかりました。 「きっと、 い子どもたちだとお思いになりますよ。」と、 マイケルは、ひじで、すばやく横からジ = インをつつつきました。 ふじん 「そして、ちっとも、せわがかかりませんよ。」と、 すこしあやふやで、じぶんのいったことを、じぶんでもほんとにしてないようでした。お客さ んもまた、たいしてほんとにしないというふうに、鼻をフフンとならす音が、ふたりにきこえ ました。 ほしようにん 「で、保証人のことですがーーー」と、 ンクス夫人がいし まど ふじん ンクス夫人はつづけていいましたが、 、ました。 かいだん ノンクス夫人がいったところで ふじん