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検索対象: チベットの聖なる山へ
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1. チベットの聖なる山へ

のんびりと休む巡礼者たち。 メ 筋も シ 礼 は 建 な ら と し が の ま 徒と ェ 者 し .. ムたて は り ち い シ ン 0 こ よ ロい 歩ほ ゆ 村 た 湾ら 巡 う イ ま る そ に 月リ 工 出 か 礼 う イ の の 者 た 後 ゴ、 ノゝ ら 者 出 も ま い め 回 も カゞ か し ろ コ ン コ を だ パ ま マ ど の け た し ) ン い と 僧 し 降ふ村 そ 巡 れ / し . の ノヾ て ぎ っ 礼 ば 院 ど 僧 り を た ふ し 経ん 院 で 祭 資 れ を た ・マ き 由ゆふ に 金 馬 り す ナ る め に ざ ん 近 0 ム 集 る し ム の フ 乗 僧 外 湾 と す ド な つ、 め て て 、マ 村 の 国 な 巡 人 き く ナ や か と つ く 礼 を ム ま た で 旦 か 旦 サ に す 何 っ 伝 ら 支し伝 者 続 者 ド し キ の 援 ぎ 人 村 を も く が た れ の ヤ た 巡 る も が し よ て に め 礼 あ ま う ば と シ て の しゝ フ 道 で 者 巡 す く る き い く 9 ラ [ 3 ] ドルボの巡礼祭

2. チベットの聖なる山へ

せなか ゃんです。雨にぬれるのと背中が動くのを やがって、おかあさんの背で泣きさけんで ました。 こうそうせいすい チャムが終わると、高僧に聖水をたらして ぎしき かんじよう もらう「灌頂」の儀式がおこなわれました。 巡礼者たちは、横一列にならび、すわって いる三人の僧の前に次々に頭をさしだします。 ひとり目、ふたり目の高僧は、巡礼者の頭に ぶつぐ ちょうじゅ 仏具を持った右手を軽くおいて、幸運と長寿 いの を祈ります。頭に手をのせられた巡礼者の顔 には喜びが満ちあふれています。 次の僧がサフランの花の入った聖水を巡礼 者の頭に軽くたらします。その次の僧は「ツ さと、フ エリル」という砂糖とバターで作った甘いお 顧子を巡礼者にあたえます。 し ) しゝ 107 [ 3 ] ドルボの巡礼祭

3. チベットの聖なる山へ

れいしゃ はだかむぎ 礼者たちは空に向かってさかんに裸麦をまきます。 すいちよく 全長一三メートルの柱は、地面に垂直に立たなければなりません。カイラス山に向い て傾いても、反対側に傾いても、よくないことが起きるといわれています。 じゅんれいしゃ かんせい 柱が立っと巡礼者たちが、歓声をあげました。こんどは「ツアンパ」という大麦の粉 をたがいに向かって投げつけます。みんな、服も身体も真っ白です。粉まみれになるほ えんぎ ど、縁起がよいと信じられています。ばくもツアンパをかけられてしまいました。 ツアンパをかけあって大騒ぎする巡礼者のほかに、静かにコルラし、祈り続ける人た すがた ちの姿も見えます。 みごとに立った柱は、ばくにはカイラス山よりに傾いているように見えました。けれ ども巡礼者たちは、「いやいや、まっすぐ立っているよ」と、満足そうでした。 そうしよくひん 広場のまわりには、いつの間にか物売りが出ていました。仏具や装飾品を巡礼者に売 っています。物乞いもいます。サカダワ祭で物乞いになにかあたえれば、あたえた人に その三〇〇倍のものが返ってくるといわれているので、巡礼者はさかんに物乞いにお金 をあげます。サカダワ祭は物乞いにとってもかせぎどきなのです。 見ると、古い柱に結ばれていたタルチョーやカタを集めている巡礼者がいました。お かたむ もの′」 おおさわ しず ぶつぐ いの こな

4. チベットの聖なる山へ

宿こあし らい ての なまこ坊ろてた川反にデ の対ヒイ いす 側ツラ にヤテしけ で し座テクンてれちのジ よ禅ンがトいどら斜皐をプ うをト放をるも側面飼かク くを牧張はの む張さるでのもいてゴ のるれ カゝいン に巡てと宿う僧なまパ に泊な院けす僧豸 者まし料呈宿でれ。院 んもすまがう坊はば僧が し高はなな院見 たいイくりはえ ま巡て 取いし のン そでド巡せ礼究き ばすや礼ん者 t ま な 場カ と 所イ はそパ 真の 1 ズ め はラ ス 新たルン 宿局 地山 しめかを ら目 坊五 上向 タばやあ か〇 をか ルくって ね〇 チらてに さっ ョはき建 がて てメ し座ざ て禅旻 がイ金ら もを 結罕ラ持れ すル ばスちた がの れ山の宿 かん たの巡坊 川地 なで 柱見礼が か祈あ がえ者あ 見る わと つ者 あるをり りと目ま つう かも ◆鳥葬の山 ごたいとうち 翌日も巡礼者にまじって巡礼路を進みました。とちゅうで出会った五体投地の巡礼者 たちに、「なんのために祈るのですか」と聞いてみました。 よくじっ ちょうそう 1 72

5. チベットの聖なる山へ

初日の午後、スムドウ・ゴンパ僧院の横で、 しゅうきようてき 「チャム」という僧たちの宗教的な踊りがあ ほとけかご しゆくふく りました。巡礼者たちに仏の加護と祝福をあ おど たえる踊りです。ずらりとならんだ高僧たち の前に、仮面をかぶった四人の僧が出てきて へいたん 踊りだしました。舞踏場は平坦ですが、」仰 は上り斜面になっていて、まるで客席のよう です。斜面にすわりこんで僧たちの踊りを見 る巡礼者たちは、みんな楽しそうです。 僧たちの踊りが終わると、こんどは巡礼者 たちのチャムです。円陣をくんで、小きざみ に足踏みをしながらゆっくりとまわります。 チ男たちがウクレレのような楽器「ラムニエ」 にをかなで、みんなそれに合わせて歌います。 たんちょう 僘単調な歌ですが、巡礼者たちの声はきれいに あしぶ しょにち しやめん かめん えんじん 99 [ 3 ] ドルボの巡礼祭

6. チベットの聖なる山へ

じゅんれいろとうげみちさいこう ます。巡礼路の峠道の最高標高はおよそ五三〇〇メートルです。酸素はちょうど低地の 半分しかなくなります。 ねんど 標高五〇〇〇メートルをすぎると、小雨が小雪に変わりました。地面が粘土のように くつうらどろ ぬかるんできました。靴の裏に泥がはりついて重たくなります。ときどき石に靴をこす りつけて、泥をはがします。草も少なくなっていますが、「ヒマラヤの青いケシ」とい われる花が雪をかぶりながらも、たくましく咲いていました。 ちょ、つじよう 頂上に近づくと、峠に人だかりができているのが見えました。峠に着いた巡礼者たち しよ、フり が「ラーギャロ 1 ( 神に勝利あれ ) 」とかけ声をあげています。 きとうき 頂上には巡礼者のタルチョー ( 祈禧旗 ) が何百本も美しくたなびいていました。タル チョ 1 はいくえにも重なって六〇メートルほどもつながっています。そのまわりを巡礼 むす 者がめぐります。タルチョーを結んだ石や岩にはヤクの角などがおかれており、巡礼者 せんこう はそこに線香を立てたり、ひざまづいて祈ります。 峠を下りてしばらくすると、またもやだらだらと上り坂がはじまりました。次の峠に さしかかりましたが、標高は五〇〇〇メートルをきりました。ようやく雨があがって、 青空がのぞきました。この峠の頂で、巡礼者たちは家族や仲間とのんびりバター茶を飲 さんそ 102

7. チベットの聖なる山へ

山をめぐります。そして一二年に一度の辰年には大祭がおこなわれます。今年がその大 祭にあたるのです。 大祭の参加者はおよそ四〇〇〇人。その九割は北ドルボの人々だといいます。北ドル ボの人口はおよそ六〇〇〇人なので、住民の半数以上が参加していることになります。 せいざん 北ドルボの、老人や病人をのぞいたほとんどの人がこの聖山に集まっているようなもの です。 じゅんれいしゃ 祭りは四日間続きます。巡礼者たちは、丸一日かけて聖山をめぐり、チベット仏教の 」、っそ、つ かんじよう おど 高僧から「灌頂」を受け、踊りや歌をひろうします。 どきよう スムドウ・ゴンパ僧院では、毎日五〇人以上の僧が列席して読経がおこなわれていま さんけいしゃ かみざ した。参詣者がたえません。左右の上座にすわっているのは、北ドルポを代表するふた りの高僧、マルコム・リンポチ工とケンデン・リンポチェです。ふたりの前には巡礼者 の行列ができていました。ばくも行列にくわわって、ケンデン・リンポチェにカタを手 わたしました。ケンデン・リンポチェはばくの首にそれをかけてくれました。高僧にカ タをかけてもらうと幸福になれるといわれています。 巡礼祭には、楽しい行事ももりこまれています。 ろうじん たつどし ぶつきよう

8. チベットの聖なる山へ

テントがたくさん張ってあるのが見えました。 数えてみると、四三〇以上のテントがありま した。テントはまだまだふえそうです。ばく らがテントを張ったあとも、続々と巡礼者が やってきます。川原の高台に僧院がありまし た。巡礼祭の主な会場である、シェイリ・ゴ ンパでもっとも大きい僧院、スムドウ・ゴン パです。 川原の奥にはコンモチェ・ゴンパ僧院とい うドルボでももっとも古い僧院があります。 高 しゅぎよう を七八〇年前に、チベットからやってきた修行 わしゃ 者センゲイ・イェシェがこの地のシェ 1 リ・ エリオドウックダ山を聖山と定めました。それ れき 以来、毎年チベット暦の七月の満月の日、巡 さんけい 巡礼者がここにやってきて、僧院に参詣し、聖 おく せいざん 97 [ 3 ] ドルボの巡礼祭

9. チベットの聖なる山へ

びしく警戒するなかで祭りがおこなわれた そうです。 じゅんれいしゃ 巡礼者たちはばくらが外国人だと知ると、 「ダライ・ラマ一四世の写真を持っていま ・ほうめい せんか」と声をかけてきます。亡命してい どくりつ わるダライ・ラマ一四世はチベット独立をめ しゅうきようしどうしゃ ざして中国政府と対立する宗教指導者です。 チベット自治区では、写真を持っことさえ 許されません。 サカダワ祭を見に日本からやってきた女 かの たいけんだん 性が、こんな体験談をしてくれました。彼 女はダライ・ラマ一四世の写真を持ってい て、巡礼者に見せました。するとそれを見 けいぼう けいさつかん かけた警察官が飛んできて、彼女を警棒で こっぴどくたたいたといいます。外国人旅 ゆる じよ

10. チベットの聖なる山へ

ぼくじよ , フ じゅんれいしゃ です。アンデスの巡礼者たちも、石を積みあげ、小さな家や牧場を作っていました。地 いきしゅうきようちが 域も宗教も違うのに、同じように祈りをささげています。違うのは、アンデスの人々は しようらい らいせ 来世のためではなく、将来自分が家や牧場を持てるようにと祈っていたことです。来世 ゅめ いんしよ、ってき げんせ の夢を祈るヒマラヤの人々、現世に夢をみるアンデスの人々の違いが印象的でした。 きゅうしやめん ふたた 急斜面を下りると、タル川が見えてきました。再び強い雨が降りはじめました。ころ びそうになりなからもなんとか歩いていると、渓谷の岩壁に張りつくように北ドルポ最 げんぎい 古のコンモチェ・ゴンパ僧院がありました。現在の建物は三〇〇年前に建てられたもの だそうです。僧院の中庭では、降りしきる雨のなか、バター茶と「トウルマ」というッ まど さとう アンパ、そしてバタ 1 と砂糖のお菓子が巡礼者にふるまわれました。二階の小さな窓か わか ら、若い僧が巡礼者でごったがえす中庭を見下ろしていました。 りつば さらに斜面を下ると、コンモチェ・ゴンパ僧院よりも大きくて立派なツアカン・ゴン ハ僧院か、やはり岩壁に張りつくように建っていました。小さな人り口から巡礼者たち が出入りしています。雨はあがりましたが、あいかわらず空はどんよりとしています。 急斜面にへばりつくように続く道は、全体としては下りながらも、アップダウンをくり かえしています。 そういん かし いの 104