びと かがみは , しらゆきひめと小人 たちをうつしました 「なんですって。わたしは だまさ れたのね。」 おきさきはかんかんに なって おこりました。 「こんどこそわたしの手で しらゆきひめをころしてやる。」 おきさきは , ふるい本をよみ ながら , まほうのくすりをつく りました。 しよくじのあとは , おんがくと びと だんす ダンス。しらゆきひめは小人たち うたいます。 といっしょに おきさ そのころ , おしろでは きいて きが , まほうのかがみに いち 「せかい一 きれいな人はだれ ? 」 いち 「しらゆきひめがせかい 「あの子はしんだよ。しようこ のしんぞうも , ちゃんとある 「それはぶたのしんぞうです ひと ほん 22
くすりをのみほした とたん うつくしいおきさきは , みにくい おばあさんになって , こえも がさがさになりました。 「いっぴっひつひ , うまく ぞ。りんごうりのおばあさんに ばけて , しらゆきひめをだまして やろう。」 おきさきはおそろしいわらい をうかべて , どくのりんごを つくりはじめます。 おきさきは , まっかなりんごを くすりに つけました りんごはじわりじわりとがい こつの かたちになります。 いち それからもう 一どくすりに おいしそうなあかい つけると , かわりました りんごに 「できたぞ。どくがたつぶり しみこんだおいしいりんご あとはしらゆきひめにたべさせ てやるだけだ いつひつひ。」 いった 24
0 「みんな , らんばうな ことはしないでね。」 やさしいしらゆきひめは , ことりたちをおいはらって , おき さきをいえにいれてしまいました。 「ごしんせつにありがとう。おれいに りんごをあげますよ。」 「ほんとうに このりんごをたべると , ねがいがかなうの ? 」 「かないますとも。さあ , たべてごらん。」 しらゆきひめは , りんごをうけとりました。 おうじ 「いっかの王子さまに いち 一どあえますように ひとくち とねがって , りんごを一口たべて 「うまく いったぞ ばったりたおれた まりしました。 これでわたしが しらゆきひめを 29 しまったのです。 いち きれい。」 せかい 見て , おきさきはにん
0 てましオ かりゅうどは , しらゆきひめを つれて , 森のおくにはいりました かりゅうどは , ナイフを ひと 「こんなかわいい人を なげす ころす 「まあ , なんて ひさしぶりに しらゆきひめは , りません。花を ちといっしょに しそうにわらいます。 かりゅうどは , はな きれいな花。」 はな そとにでた うれしくて つんで , ことりた うたって , たま たの ナイフをふりか 「わたしにはできない。」 ことはできませんでした。 ざしました。けれど , ふりおろす ことなんて , とてもできない。」 かりゅうどは , おきさきにめい ことを , しらゆきひめ れいされた うちあけました。 「どうかにげてください。わた しは , ぶたをころして , その しんぞうをもってかえります。 一どと , おしろへかえっ てきてはいけませんよ。」 9
ノ / 1 なか おしろの中では , おきさきが いつものようにまほうのかがみ にたずねました。 「かがみよ , かがみ , せかいで いちばんうつくしいのはだれ ? 」 「しらゆきひめがせかい 。おき さきさまは 2 ばんめです。」 「なんですって。ずっとわたしが せかいーだったのに。あの子か わたしより きれいに なるなんて , ゆるせないわ。」 おきさきは , たまり くやしくて ません。 「にくらしい。わたしより きれい なしらゆきひめをころそう。」 かりゅうどをよんで , おきさき はめいれいしました。 「あの子を森につれていっ て , ころしておしまい ころした しようこに , しんぞうをもって かえるんだよ。いう とおりに しないと , おまえをころすからね。」 こ いち
4 びと 小人たちがでかけると , しらゆ きひめはせっせとはたらきます。 へやをきれいに かたづけて , せんたくものをほして , つぎは おりようり。 「きようはパイをやきましよう。 みんなてつだってね。」 どうぶったちがあつまって , こなをこねたり , のばしたり。 「いってくるよ , しらゆきひめ。 ばくたちがでかけて いる あい ひと だ , しらない人をいえに いれ てはいけないよ。」 つぎのあさ , 小人たちは しら ゆきひめにいいました 「いってらっしゃい。」 きす しらゆきひめはみんなに キス をしておくりだします。 びと 26
「目をさますのよ , しらゆきひめ。」 ことりたちのこえに , しらゆきひめは 目をあけました。まわりでは , どうぶつ たちがしんばいそうにのぞきこんで います。びかびかひかっていたのは , みんなの目だったのです。 どうぶったちは , しらゆきひめを森の おくへあんないしました どれだけあるいた 「まあ , かわいいおうち。」 しらゆきひめがみつけたのは , えんと ちい 小さい いえでした つのついた ことでしよう。
「あらまあ , なんてよごれているのかしら。」 はいったしらゆきひめは , びつくりしました いえに ゆかはほこりまみれ。かべはくものすだらけ。なにも かもがちらかって います。 「おそうじしましよう。てつだってね。」 しらゆきひめは , どうぶったちといっしょに いえの 中をきれいにかたづけます。おいしいスープもつく りました。 「つぎは 2 かいよ。 みましよう。」 いって ちい べっ ど 2 かいには , 小さなべッドが七つならんでいまし た。まくらをたたいて , シーツをのばして , しらゆきひ べつど めは , 七つのべッドをきちんとします。 「ああ , つかれた。ねむくなっちゃったわ。」 なか
おうじ 王子は , しらゆきひめを見た なってしまいました 「どうか , わたしのおきさきに どこにもいけません。でも , わたしも王子さ とたん , だいすきに なっておしろに きて ください。」 おうじ 王子の かなしそうに 「わたしは , まがすき なか おうじ 中にかけこみました。そして , べランダから王子を見て , べらんだ ことばをきくと , しらゆきひめはおしろの きす しらゆきひめは , はとにキスを きす キスを 王子にはこびます。 おうじ しました。はとは , その まっています。」 おうじ 「わたしはいつまでもあなたを おうじ 王子は , さびしそうにさっていきました
しらゆきひめは , ねむってしまいました やま そこへかえってきたのは , 山おくではたらい ている 7 人の小人たちです。 「見ろよ。ばくたちのうちにあかりがついてる。」 あかりを見ておどろいた小人たちは , いえに はいってもっとびつくり。 「なにもかもがびつかびかだ。あったかい スーフ のにおいもぶんぶんしてるぞ。」 小人たちは , そっと 2 かいに べつど 「ばくたちのべッドにだれかがねてるぞ。」 「しいっ , なんてかわいいんだろう。」 びと しらゆきひめは目をさまして , 小人たちを 見ました。 しちにん びと びと こは小人さんたちのおうちだったのね。」 びと 17