目次 華烙の群れ セラ = ニア異聞ーーーシャーン王国 第一章星の岐路 めいと はなふだ 第二章命採りの華札 : 第三章戦地ーー、石の花束ーー 断章火影の陰地・ : 第四章翅の群れ、華烙の底に・ あとがき 128 179 199 241
足を踏みはずした、と気づいたとき、からだは宙にあった。 「あ ! きや とっさのことに、なす術がなかった。透緒呼は、階段に腰を打ちつけて倒れ、その格好のま ま、階下まで転げ落ちる。 にぶ だだだだツ、と鈍い音が頭のなかで回った。自分のたてた音だ。 「う ! 背を床に打ちつけ、息がつまった。大理石の床は、氷のように冷たく、苦しいほどの痛みを 透緒呼に吹き込んだ。 群「どうしたんですか ! 」 あわ 烙頭の上から声が降りかかり、慌てた靴音がおりてくる。矢禅だ。 このごろ矢禅とはよく会う : 「大丈夫ですか、透緒呼。あなたが階段から落ちるなんてーー・」 第四章翅の群れ、華烙の底に ャゼン
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