◎著者紹介◎ アンべ幸 あんべみゆき 町田市在住。「 La La 」 ( 白泉社 ) , 「ひと み」 ( 秋田書店 ) などに少女マンガを多数 発表。中学生向け参考書のイラストなど も手がける。現在 , 「葛飾北斎」執筆をき っかけに江戸時代にはまっている。 ◎主要参考文献◎ 渡辺美知子 ◎装幀◎ 中小路寛 ◎シリーズ統括編集・製作◎ ピエゾ・コミック・コーポレー ◎コミック・ティレクション◎ ション 北斎美術館 1 ~ 5 永田生慈監修集英社 日本の美術 7 ・北菊地貞夫編至文堂 画狂人・北斎桜田常久東邦出版社 大北展カタログ朝日新聞社 北童尾崎周道日本経済新聞社 北・漫画と春画林美ー・永田生慈他新潮社 歴史への招待日本放送出版協会 江戸文化評判記中野三敏中公新書 江戸のニューメティア高橋克彦角川書店 ◎監修◎ 小和田哲男 おわだてつお 1944 年 , 静岡に生まれる。早稲田大学大 学院研究科博士課程修了。現在 , 静岡大 学教育学部教授。文学博士。著書に「歴 史おもしろかくれ話』『日本の歴史がわか る本』 ( 以上三笠書房知的生きかた文庫 ) , 『戦国武将』『豊臣秀吉』 ( 以上中央公論社 中公新書 ) など多数。
第監修 小和田哲男 ( 静岡大学教授 ) ・ A5 判上製・平均 144 頁 定価各 1 , 400 円 発行・草土文化 シーポルトお稲伊能忠敬 まったく新しい視点の人物伝 / マンガ大江戸パワフル人物伝全⑩巻 鎖国、封建制度にしめつけられた江戸時代の中で、 どっこい、元気いつばいに活躍したパワフル人物たち / 現代の子どもたちに求められている知的好奇心、科学する心を先輩に学ぶ / ①伊能忠敬 。吉田松陰 ・まんが 藤原稔裕 ハ剣ヒロキ 正確な地図が人々の暮らしに欠カせないことを 世界を知るため、黒船に密航をくわだてた行動 痛感し、日本全国の測量をはじめる。歩いた距 力。松下村塾で日本の未来を語り、明治維新の 離は求一周以上。 種をまきつづける。 ②からくり儀右衛門 ⑦大黒屋光太夫 ・まんが ・まんが 富士鷹なすび 田中岳人 現代のハイテク日本のルーツは、江戸日ににあ 鎖国の世、異国ロシアに漂着した光太夫たちは、 った。からくり人形にはじまり、万年時計、蒸 ひたすら帰国を目指して、ロシア全土をかけめ 安合の製造・・・・・・、大江戸の発明王の生 ~ ぐった。 ①大塩平八郎 3 近松門左衛門 ・まんが ・まんが 春樹椋尾 森一生 悲しみ、笑い、怒り・・・・・・、庶民のじを浄ま高 飢饉に苦しむ貧しい人々を救うため、幕府にさ ・歌舞伎の世界に描ききった、大江戸のシェー からい、米を買い占めた大商人の蔵を打ち破る。 クスピア。 ④葛飾北斎 ⑨杉田玄白 ・まんが ・まんが あんべ幸 林壮太 八方破れの一生の中で、浮世絵の新分野を開拓。 「解体新書」を出版し、正確な人間のしくみを ヨーロッノ卩象派の画家も大ファンに。「東海 紹介。日本の医学の発展を目指して、西洋の知 道石三次」の $J 日広重も登場。 識を積椥勺に取り入れる。 ⑨シーボルトお稲ま諟き ⑩平賀源内 ・まんが ささきあっし 異人シーポルトの娘、混血児・・・・・・と注カせる冷 爰計、エレキテル、西由物画・・・・・・好奇心い たいまなざしをは区し、日本最初の女性医師 つばいに、新しいものヘ挑戦しつづけた大江戸 を目指す。 のアイテアマン。 からくり儀右衛門 近松門左衛門
気をつけな : ・ ・ i 鴫 19 おまえさん
とみれたにまでた・人ア作厳 長の戦者 - し く 徹資 る 、業密漫の記争を つ一氏料学さ 。カゝカ中物てか日た つ々 。本ア戦たの太カーな画教・を一除単戈たÉFJ を : 咬ー 0 折 ら 、国と し、 ンいか生平苦事に師は知 っ 。な調の描 目 そと と 軍 しノ 。活 ガ実大 、あら ( また中 免り べ教カゝ もイ本 く のア ンてこ 行の原学はででと事鈴るな 、経国弓釜 、師れ 、的 ンはと そ、 しこ にれガ珍がそ動隣子童どの しをな木 い全験戦を漫四て 日 、のは人爆疎う戦た両 舌諸 と 貝の糸し画人し、 本語のポし い子点どた弾開し、争立の明し、代カゞあごて家カーる 軍ら子 マ さ筋さ 、う び ) う 。し、る哥本た 細 カーオ召 マ 供カ 5 うち 丿レ マ 沖様間アせとん最空 オっ 監校をちカゝ月、 朝てのの朝の描日の ジる 、は年襲は修 と つ目 つも 魚し、視場 軏 く 円 92 年一月日「朝日新聞」天声人語より 話題沸騰 / / 朝日新聞「天声人語」 NHK モーニングワイドほか 各紙誌で絶賛〃 【監修】 藤 ) 京彰 ( 元一橋大学社会学部教授 ) 【編集委員】 辛斤 ~ 毎宣 . 彦气東京学芸大学付属竹早中学校教諭 ) 金合木 . 忠日月 ( 東京学芸大学付属竹早中学教諭 ) 一本間イーー ( 東京都文京区立柳町小学校教諭 ) 茴川尚美 ( 東京都練馬区立谷原小学校教諭 ) 【コミック・ティレクション】 ピエゾ・コミック・コーポレーション ・・・読者からの声・・・ シリーズ戦争では、教科書にのっていない 事力哮べた。戦争は肉イ純飢こも精神的にも恐 ろしいと改めて思った。そして、これから日 本は「償い」をしなければいけないと思う。 日本人であることが、いやにならないように。 物語の構成は、友情、恋愛、家族とあらゆ る面から描かれていて良かった。買って良か ったと思う。ご苦労様でした。 ( 中学 2 年生・女子 ) この本の良い点は、小学生でも読めるとい うことです。私の弟は現在′」 6 年なのです が、私の知らないうちに、本だなからこの本 を持っていって読んでいました。それまでは 戦争なんて全然じ、のなかった弟が、必死に 熟中して読みふけっているのを見て、はっき りいってオドロキでした / ( 中学 2 年生・女子 ) 0 判型 A 5 判 ( 218X153 % ) 丸背上製 各巻 224 ~ 292 ページ 揃定価 1 0 , 600 円 ( 税込 ) く分売可〉 4 ー 7945 ー 0 1 23 ー 4 【小学校中学年から中・高校生】 発行・草土文化
と子受続るの義が史ししや近んる字にし、えん の供けけ少献勇主のすく経こ・だ。架うさで 天声人語 配にるた女納軍役教めな済ろ昭す蒼五せ 慮理、祖、運にた材社し、を、和べ三し、巻ら味 か解朝父創動加 。勉漫のて三記もれわ らし鮮の氏でわ満兇と科 強画戦がな億のたっ画にき読と 戦すに争、どで。てをなかんい . 漫 : 、やの目改愛っ蒙、 子す少殺名犬た開えそ争るよの十のあ つ。だう画 供い女ににを少拓るれ こっ記五表灰る戦そ見て 0 、とべは のよ衝反奪年青 v もはとて録年題色マ争してし、まいき 、は歴だにがの各て、る評うか見 のに。をしれ犬年 弋さ珍史 . 。及あ十巻と考読漫判べ、た 蒼い 己 . 億長編アニメ 映画化〃 いゞ まんが・まさきまき 満蒙開拓青少年義勇軍に志願した 少年の体験。定価 2 , 000 円 ( 本体 1 , 942 円 い響灰色の十字架 まんが・ささきあっし 戦争にまきこまれていくふつうの 家庭の悲劇。定価 2 , 000 円 ( 本体 1 , 9 42 円 がねいろ ③黄金色の風 まんが・林壮太 加害者の立場からえがく南京大虐 本体 又。 1 , 9 4 2 円 ④朱花の空 まんが・八剣ヒロキ / 吉祥寺ー矢 日本は中国・朝鮮・アジアの国々 本体 を侵略した。定価 2 , 200 円 ( 2 , 1 1 6 円 、⑤赤い靴はいた まんが・あおきてつお 東京・沖縄・広島の悲劇を体験する 子どもたち。定価 2 , 400 円 ( 本体 2 , 330 円 なんて ! 第・第 たたきこんて . ど - 一つウ
マンガ大江戸パワフル人物伝糖飾北斎 1994 年 9 月 30 日初版第 1 刷発行 著者◎アンべ幸◎ ( ピエゾ・コミック ) 監修・小和田哲男 発行者◎田辺徹 発行所◎株式会社草土文化 〒 1 62 東京都新宿区早稲田鶴巻町 560 ー 8 TEL03 ー 3204 ー 481 1 x03 ー 3204 ー 4818 振替 00150-9 ー 46122 製本所◎昇栄社 印刷所◎東銀座印刷出版株式会社 I S B N 4 -7 94 5 - 0 6 41 ー 4 C 8 0 2 1 落丁・乱丁本はお取り替えいたします。
あさまやまだいふんかてんめい 一七八三浅間山が大噴火、天明の大飢饉がはじまる。 力しカ′、 まつだいらさだのぶかんせい 一七八七松平定信が寛政の改革をはじめる。 ねむろ 一七九ニロシアのラックスマンが根室にきて通商をもとめる。 きこく だいこくやこうだゅう 大黒屋光太夫が帰国する。 そくりよう 一八〇〇伊能忠敬がエゾ地を測量する。 こくせんうちはらいれい ばくふ 一八ニ五幕府が異国船打払令を出す。 じけん むすめ 一八ニ八シーポルト事件がおこり、シーホルトは娘のお稲を残し、帰国 しゆっぱん かっしかほくさい ふがくさんじゅうつつけい 一八ニ九葛飾北斎の「富蹴参揄六景」が出版される。 ききん 一八三〇このころ、飢饉がつづき、一揆・打ちこわしが多くなる。 あんどうひろしげ とうかいどうごじゅうさんつぎ 八三三安藤広重の「東海道五拾参次」が出版される。 おおしおへいはちろうらん 一八三七大塩平八郎の乱がおこる ろうじゅっ外ずのただくにてんほう 一八四一老中水野忠邦が天保の改革をはじめる。 ぎえもんきようと 一八五ニからくり儀右衛門、京都に機巧堂をひらく 力いア」′、 、つ、りか 一八五三ペリーが浦賀に来航して開国をせまる。 にちぺいわしんじよ - 「やく 一八五四日米和親条約がむすばれ、開国する。 ( 鎖国の終わり ) よしだしよういんしようかそんしゆく 一八五亠ハ吉田松陰が松下村塾をひらく。 あんせい にちぺいしゅうこうつうしようじようやく 一八五八日米修好通商条約がむすばれる。安政の大獄がはじまる。 そんのうじよういうんどう 八六ニ尊皇攘夷運動がさかんになる。 とうばく さっちょうれんごうせいりつ 八六六薩長連合が成立し、倒幕にむかう。 だいしようぐんよしのぶたいせいほうかん 一八亠ハ七一五代将軍・慶喜が大政奉還をおこなう。 めいじじだい 八亠ハ八明治時代がはじまる。 のうただたか らいこう 力しカ′、 だいききん からくりどう しゆっぱん っ - っしよう さこくお たいごく おお いねのこ びせん、、 月巴月リい ~ 長崎 吉田松 よしだしよういん ちかま「もんざえもん一、 ~ が賀の→、。名 のと 乙ヒア 翕沢越中 きこく シーポルトお稲 や雲一 ( び 1 さ佐・ 」き あ安”伊 丹波 京都 = , やまと伊勢張 大和 耙伊 わかさ 因幡いじ 但馬若狭 長門 ちくぜん 来ぜん 豊前 、ちく - 筑後 ぶん 豊後 ルうが 鹿児島 。。ト。上んは く藷門 0 ぎえもん
だいしようぐんよしむねきようほうかいかく 一七一六八代将軍・吉宗が享保の改革をはじめる。 くじかたおさだめがきさだ 一七四ニ公事方御定書が定められる。 たぬまおきつぐろうじゅう しようぎようしゅうしせいじ 一七七ニ田沼意次が老中となり、商業重視の政治をおこなう。 すぎたげんばく かいたいしんしょ 一七七四杉田玄白たちが「解体新書」を出版する。 ひらがげんない かんせい 一七七亠ハ平賀源内がエレキテルを完成する。 、ずパワフ・叺物伝の 江ア時代 虫鼠夷地 箱館 しゆっぱん む 0 とくがわいえやすえどばくふひら 一六〇三徳川家康が江戸幕府を開く。 ぜんこく きんしれい 一六一三全国にキリスト教の禁止令を出す。 おおさかなつじんとよとみし 一六一五大坂夏の陣で豊臣氏がほろぶ。 ぶけしょはっときん一ちゅうならびくけしょはっとせいてい 武家諸法度、禁中並公家諸法度が制定される。 ばくふ にほんじん力し力いとこう きんし 一六三五幕府が日本人の海外渡航・帰国を禁止する。 だいしようぐん いえみつ さんきんこうたい せいどかくりつ 三代将軍・家光が参勤交代の制度を確立する。 しまばららん 一六三八 ) 一六三七島原の乱がおこる。 ( ~ ばくふ せんらいこうきんし 一六三九幕府がポルトガル船の来航を禁止する。 しようかんひらど ながさき さこくかんせい 一六四一オランダ商館を平戸から長崎にうっす。 ( 鎖国の完成 ) けいあんおふれがきだ 一六四九慶安の御触書が出される。 えどめいれ、 したいカ 一六五七江戸で明暦の大火がおこる。 ひがしまわこうろひら 六七一東廻り航路が開かれる。 しようるいあわ 中一へ八七生類憐れみの令が出される。 。一七 0 三近松門左衛門の「曾根崎心中」が初演される。 ぜ月 かっしかほくさい 台 葛飾北斎 庄、んリ ・せ月 む常→い下 羽後 1 一 えち、ご 下野 きこく 、すさを、
北斎と対比して論じられます。同じように風景画を主として描き、 ふきゅう 片や『富嶽三十六景』、片や『東海道五十三次』という不朽の名作 を残し、しかも、活躍した時期が一部重なるということもあって、 「二人はライバルだった」と思っている人が少なくないようです。 たしかに、活躍の時期は一部重なります。しかし、年齢は安藤広 重のほうが三七歳も下でした。したがって、広重のほうには″大先 輩″北斎をライバル視する意思はなかったようです。 ところが、北斎のほうには、ライバル視するというよりは、「こ んな若造に負けてたまるか」といったような意識が働いたようです。 広重の『東海道五十三次』が出た翌年、『富嶽百景』初編を刊行し ているのが、その何よりの証拠といってよいでしよう。北斎が晩年 おとろ まで創作意欲を衰えさせなかった背景にこうした理由があったこと も忘れられません。 それにしても、なんと型破りな一生だったでしよう。その人生ど おり、型破りの構図と、独特の遠近法、西洋近代画のゴッホやドガ が北斎の絵にショックをうけたというのもうなづけます。 145
北斎の「奇行」は、時代に対する精いつばいの抵抗だったとする 解釈があります。この本をご覧になった方は、「あの有名な北斎が 一生あんなに貧乏だったとは思わなかった」という感想をもったか もしれません。 「当代一の売れつこ画家だから、さぞや大もうけをしたにちがい ないと考えるのがふつうでしよう。ところが、いまとちがって、 そのころは、幕府お抱え絵師以外は経済的には恵まれていませんで した。これは絵師だけにかぎらず、芸術家一般にあてはまる現象で ちんせつゆみはりづき なんそうさとみはつけんでん す。『椿説弓張月』『南総里見八犬伝』といった超ベスト・セラーの たきざわばきん 作者滝沢馬琴あたりが、やっと原稿料だけで生活することができた といわれる時代だったのです。その滝沢馬琴との交流については、 この本のなかでふれたとおりです。 武士だけがいばっている世の中に対する北斎の精いつばいの抵抗、 それが「奇行」だったとみることができるのではないでしようか。 あんどうひろしげ ところで、この本の終わりのころに登場してきた安藤広重が、よ 肌旧いい 不朽の名作『富嶽三十六景 144