アルプス - みる会図書館


検索対象: スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2
60件見つかりました。

1. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

・サンゴッタルド峠越え道 ) ト 写真 / 上 : ウィリアムテル・エクス プレス用のパノラマ車両はシートの フリュエレンからは列車に乗り換えるが、駅は桟橋から約 位置が高く、広い窓いつばいに谷間 の風景か続く下 : チューリヒ中央 2 m しか離れていないので迷うことはない。約 20 分後、ル 丿レ 駅前のアフルレッド・エッシャー像 ツェルン方面からのロカルノ行き IR が到着。この列車がウィ リアムテル・エクスプレスとして指定されている。いよいよ 彼はトンネル建設後、鉄道で得た フリュエレンを出発した列車はロイス川の広い谷を走って 利益を現在ではスイス有数の大学 いく。アルトドルフ td 。 rf. 、エルストフェルド ErstfeId を過ぎ のひとっとなった ETH ( チューリ たあたりから両側に山が近づき、サンゴッタルド峠に向けて ヒ工科大学 ) の設立費用などにあ の本格的な上りとなる。実はこの地域はスイス建国の歴史に てた。その業績を評価しチューリ 深く関わった地域。南の地中海貿易圏と北の北海貿易圏を結 ヒ中央駅のそば、バーンホフ通り に面した出口の噴水の上には彼の ぶ最短ルートとして 13 世紀に峠が開削されて以来、アルプス 銅像が立っている。 を越える物資や人はここに集中した。その利権を巡り地元と ハプスプルク家が対立。幾度かの戦いを経て、地元が勝利。 街道沿いのウーリ、オーノヾーヴァルト、シュヴィーツの 3 州が 独立を旦言し、ハプスカレク家からの独立に成功した。 1291 年、スイス同盟の誕生である。 そのサンゴッタルド街道に沿って鉄道を建設したのが、ア ルフレッド・エッシャーだ。彼はスイスで初めて銀行を設立 し、サンゴッタルド峠のトンネル建設費用を賄った。 アルフレッド・エッシャー

2. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

わたしは歹いー車で行く 地球の歩き方 BYTRAIN 海外の鉄道は、移動手段として便利で快適なだけでなく 旅そのものの楽しみがあります。 TGV や ICE といった高速鉄道、アルプスの谷間を走る登山電車 何十両もの客車を従えて疾走するアムトラック、国境を越える国際線。 郊外電車に揺られていなかを訪ねるのも楽しいものです。 「地球の歩き方」は、ヨーロッパはじめ世界の鉄道の旅を全面的にサポート。 旅の楽しさを広げます。 ヨーロッパ鉄道の旅 1785 円 2 スイス鉄道の旅 1890 円 3 ドイツ & オーストリア鉄道の旅 1890 円 - 地・のき第 物の第き第 フランス ヨーロッノヾ 鉄道の旅 ロ′ー 0 、ツ物強の 第と第贏灰、スてヨうハを ! ハリ興気軽な列物とっておきの 37 ルート 0 フランス鉄道の旅 1890 円 6 イギリス鉄道の旅 1890 円 6 イタリア鉄道の旅 1890 円 2 スへイン & ホルトガル鉄道の旅 1890 円 住北米大陸鉄道の旅 1890 円 世界の高速列車 EUROPEAN TIMETABLE トマスクック働 4 ” - ー新を編 ヨーロッハ鉄道時刻表 ハラティーノ考の 世界 20 カ国、 70 タイプ 高速列車の大図鑑 ヨーロッパ鉄道ハンドブック 128 円 トーマスクックヨーロッパ鉄道時刻表 日本語解説版 円日本語版は 6 、 12 月の年 2 回発行 地球の歩き方 BOOKS 世界の高速列車 2625 円 をの高・無第のす′、て物を・ 第・ 7 , ン・宿の一第てす 価格は税込です

3. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

った断崖絶壁の中を、短いトンネルと鉄橋を交互に通りぬけて いく。やがて谷が開け、右側から近づいてきたシュポール川を 渡るとツェルネッツ rn に到着する ツェルネッツはスイスて羽隹ーの国立公園への入口。どこの風 景を切り取っても国立公園に相応しいと思われるスイスだが、 実は国立公園として指定されている場所は 1 ヵ所しかない。こ こからオッフェン峠を越えてイタリアへ至るこの地域だけが、 Susch スーシュ駅 Zernez ツェルネッツ駅 ZUOZ ツオーツ駅 まったく人の手が入らない自然のままのアルプスが保たれてい る。川は氾濫するにまかせ、公園内を通過する国道は 1 本だけ。 2009 年 10 月現在、アルデッツ ~ シュクオル間で工事が行われてい ハイキング道も制限されており、それ以外の場所への人の立ち るため、列車は運行を停止してい 入りは厳しく制限されている。ツェルネッツ駅からはポストノヾ る。アルデッツからバスに乗り換 スが国立公園との間を結んでいる。 えてシュクオルへ行くことができ ツェルネッツを出発すると、再びイン川の北側を走る。次の る。所要約 12 分。 スーシュ susch はダヴォスへ抜けるフリュエラ峠街道の入口の 村。そして次の駅サグリアインス sagliains が、フェライナ・ト ンネルの入口駅となる。クロスターズやラントクアルト方面へ はこの駅で乗り換えとなる。列車は接続しており、駅に到着す るとすぐにシュクオル始発のラントクアルト行きの急行がやっ 写真 / 左上 : メルヘンの世界に迷い込 んだようなグアルダの町並み右上 : て来る。車をそのまま貨車に積み込んでトンネルを越えるカー ツェルネッツ駅。ここから国立公園へ トレインも利用でき、一番端のホームにカートレイン用の貨車 行くにはポストバスに乗り換える下 : 重ね塗りした漆喰の壁の表面を、金属 やその列車の到着を待っ車の列が見られる。カートレインを利 で引っかくようにして模様を描くスグ 用すれば、クロスターズまではトンネルを越えて約 20 分だ ラフィット アルデッツからはバスで 150

4. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

を利用した古いものだ。駅を出たらメインストリートを真っす ぐに進んでツェーリンゲン橋まで行き、断崖絶壁に建つ家や川 の景色を楽しもう。その後は、川沿いのドイツ語圏の旧市街を 歩くのがおすすめ。旧市街も含めて 2 時間もあれは澈策できる。 フリプールからローザンヌへは、 IC 特急だとノンストップで 約 45 分。 IR 急行だと約 50 分で到着する。この区間の見どころ は、 287 年に世界文化遺産に登録された「ラヴォー地区のブド 途中下車の旅 Lausanne ローサンヌ駅 ウ畑」の風景だ。ローザンヌからモントルーまでの間、レマン 湖畔の丘陵にはブドウ農家の村が点在し、一面のブドウ畑が続 く。フリプールからローザンヌへ向かう列車も一部この区間を 通る。 フリプールから約 30 分、ヒュイドウー・シェープル P ⅲ d Ⅸ - Chexbres 駅 ( 特急も急行も停まらない ) を通過すると、列車は右 へ大きくカープし小さなトンネルを抜ける。突然、進行方向左 側の車窓にレマン湖がいつばいに広がる。はるか彼方のジュネ ーヴまで続く大きなレマン湖が眼下に横たわり、その後ろには 写真 / P. 136 左 : 中世の趣を残すべ フレンチアルプスがそびえる。湖の対岸はフランスだ。そして、 ルン旧市街のクラム通り右 : モダン レマン湖に続く南向きの斜面には見事なブドウ畑カ昿がる。約 なベルン駅からスタート P. 137 左 : ブドウ畑が世界遺産に登録 10 分という短い間だが、その風景の美しさにはうっとりとさせ されたラヴォー地区右 : 赤い屋根の られる。最初は約 28m もあった湖との高低差が縮まり、湖畔 家が特徴的なフリブールの町並み。サ リーヌ川を境にドイツ語圏とフランス を走るプリーク、ミラノ方面からのスイス国鉄の線路が近づい 語圏が分かれる下 : ローサンヌにあ てきたら、ローザンヌ駅に到着する。 るオリンピック博物館

5. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

フォアアルペン・エクスプレス 典型的なスイスの風景が車窓に流れる Luzern St. GaIIen Romanshorn Text by Kazuya Nemot0 写真 / P. 120 上 : ルツェルン駅に停 車中のフォアアルペン・エクスプレ ス中 : 1 等車両のシートのカバー には列車名の刺繍が下 : 木製のシ ートは列車のシンポルカラー、青と 緑のカラーリング P. 121 上 : ラッパースヴィルの旧市 街をバックに駅を出発するフォアア ルペン・エクスプレス。趣のある旧 市街、おしゃれな湖畔の町並み、湖 を渡る長い橋など見どころが多く、 途中 1 ヵ所途中下車するなら、一番 のおすすめ下 : ツーク湖畔を通過 中の車窓から景色を楽しむ 091 ・予約不要、途中下車カ礫い璟勝路線 グレッシャー・エクスプレスやベルニナ・エクスプレスな ど、アルプスや氷河のドラマチックな車窓風景が楽しめる世 界に知られたシーニック・ルートがある一方、特筆するもの はないが、箱庭のように美しい、スイスの普通の町並みや牧 草地の風景を楽しむための景勝路線もある。その代表が、ス イス中央部のルツェルンと、ドイツ国境にあるポーデン湖畔 の町ロマンスホルン R 。 mansh 。 rn を、約 2 時間 45 分で結ぶフォ アアルペン・エクスプレスだ 途中、フィーアヴァルトシュテッター湖をはじめ、ツーク 湖、チューリヒ湖、ポーデン湖といったさまざまな湖の傍を \ ツ 通り過ぎ、北部スイス丘陵地帯の牧歌的な風景の中を走り、 幾多の小さな町に出合う。もちろん普通列車に乗ればいつで も楽しめる風景だが、このルートには、毎日、専用の車両が あてがわれた特急列車が「フォアアルペン・エクスプレス」の 名前で運行している。車両自体は新しくないが美しく改装さ れており、内装は木目を基調とした落ち着いた雰囲気。スイ スの鉄道には珍しく、飲み物の自販機なども備え付けられて いる。ほば 1 時間ごとにルツェルンとロマンスホルンから出発 し、座席指定も必要なく気軽に乗車できる。 物第物 4

6. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

ー」一し 4 こ 登山列車の旅 ・山頂展望台からの感動的な挑め トンネルを抜けると突然、大パノラマが開ける。さきほど はるかに見上げた尾根へ上がったのだ。足元には、ノコギリ のような稜線の向こうに湖とアルプスが顔を出している。 まもなくプリエンツアー・ロートホルン Brienzer Ro 市 orn に 到着。早速、山頂を目指して 15 分ほど登ろう。標高 2350m の 山頂展望台からはベルナー・オーバーラントの山々が遠望で きる。グリンデルワルトの村の奥にそびえていたヴェッター ' では主役。ピラミッド型をしたアイガー北壁 ホルンが、こ の大きさにも驚かされる。振り返れば、駅舎とホテルが非常 に狭い尾根に建っているのがわかる。付近には、長いツノを 持った野生のアイベックスもすんでいる。 帰りは高山植物の花が咲く道をプランアルプまで約 2 時間 歩いてみてはどうだろう。草原のなかを行く SL をゆっくりと 写真に収めることもできる。さらにプリエンツまで歩いて下 るなら、約 3 時間半をみておこう。 写真 / 左 : ロートホルン山頂のホテ ルと、その先に延びるハイキングコ ース。鉄道の運行終了後、静かな山 頂でタ日やご来光が楽しめるのは山 岳ホテル宿泊者の特権右 : 山岳ホ テルに併設されたレストランのテラ スからの眺め。ホテルに泊まらなく ても、せめてここで食事をとりたい プリエンツ・ロ 1 トホルン鉄道 Brienz-Rothorn-Bahn(BRB) ・所要時間 丿工ンツア一トホルン 第 n 「 RO 物 orn ブリエンツ ~ ブリエンツアー・ロートホルン約 1 時間。運行は 5 月下旬 ~ 10 月下旬の毎日 ・乗車券 全席自由席。スイスパスで 50 % 割引 ・予約 予約はできないので、夏休み中などは早めに行って行列に並ば う。それでも乗り切れないこともあり、ヒ。ーク時にはチケット 売り場で予約カードを渡されることがある ・その他 進行方向左側の座席がおすすめ。荒天による運休あり。また極 端に乗客が少ない場合も運休することがある ・ウェブサイト 'WWW. brienz-rothorn-bahn. ch プランアルプ インターラーケンへ← ぐ イリンゲ お、 プリエンツ湖 087

7. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

イロロ r 。 I 。に到着だ。サンゴッタルド・トンネルの工事て義 牲になった 10 名の追悼碑がトンネルのそばにある。 アイロロを過ぎるとべリンツォーナに向け、途中 2 回のル ープトンネルを通り過ぎて一気に下っていく。窓の外にブド ウ畑が現れ始め、アルプスの北側とは明らかに景色が違うの が分かるだろう。谷を抜け山並みが遠くに見えるようになる と、べリンツォーナに到着。テイチーノ州の州都で、世界遺 産に登録された城塞があることでも知られている。 ここで線路はふた手に分かれ、一方はこれから進むロカル ノへ。もう一方はルガーノを通り、そのままイタリアのコモ を通ってミラノへ向かう。ここからミラノまでは 2 時間弱の 道のりだ。列車はべリンツォーナを出発すると、ロカルノ湖 を左に見ながら進んで行く。べリンツォーナから終点のロカ ルノまでは約 20 分。ここから先へは遊覧船、またはチェント ヴァッリ鉄道 ( → P132 ) に乗り換えて行くことが可能だ。 写真 / 左 : ロカルノ駅からマッショ ーレ湖畔の遊歩道まで徒歩数分 上 : べリンツォーナの世界遺産、モ ンテべッロ城の城壁下 : ウィリア ムテル・エクスプレスのパッケージ に含まれる記念品 ( 小冊子と小型ア ーナイフ ) 亠ウィリアムテル・エクスプレス WiIIiam TeII Express ーアヴァト フリュエレン シュテッター湖 Fluelen ェル、 Luzer ・所要時問 ルツェルン ~ フリュエレン約 2 時間 45 分、フリュエレン ~ ロカ ルノ約 2 時間。ルガーノへ行く場合はべリンツォーナで乗り換 える。 5 ~ 10 月のみ運行。 1 日 2 便 ・乗車券 乗車券もしくは鉄道パス ( スイスパス、ユーレイルグローバル パス、ユーレイルセレクトパス ) が必要 パッケージの料金は CHF166 。半額カードまたはスイスカード 所持で CHF102.50 、 1 等のユーレイルグローバルバスまたはス イスパス所持で CHF39 ・予約 食事と記念品付きのパッケージは完全予約制 ・ウェブサイト 第、Ⅷ軅 . wilhelmtellexpress. ch 0 30km →クールへ ゲッシエネン GÖschenen アンデルマット Andermatt サンゴッタルド・トンネル ブリークへ / ペリンツォーナ ællinzona ロカルノ Locarno ltaly ルガーノへ

8. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

一マ 写真 / P98 : 鉄道とは思えない傾斜 を上る列車 P99 左 : 山頂からご来 光を眺める右 : 帰りはロープウェ イを使って下りたい 登山列車の旅 0 お得なチケット こで紹 ピラトウスに上るには、 介する登山列車のほか、ロープ フ ウェイを使うこともできる。列 ト 車は南側から、ロープウェイは ウ り、谷側 ( 左側 ) は数十 m の切り立った崖。車窓からは線路の ス 北側からアプローチすることにな 下が見えない。よくこんなところに線路を敷いたものだと感 るので、それぞれ違った景色が 山 鉄 楽しめる。往復で異なる交通手 心させられる。最後に大きな岩を右側に回り込むように上る 道 段を使うのがここではおすすめ と、ホテル・ベルビューの下に張り出したように作られた終 だ。ルツェルンを起点に動くの 点に到着する。 であれば上りに列車を使い、下 列車を降りたら山頂から雄大な風景を楽しもう。独立峰だ りはロープウェイを、ピラトウス けあって足下に広がる青い湖から、遠くに連なるアルプスの のあとに別の場所に移動するな ら、鉄道駅への乗り換えが容易 山並みまで、周囲に遮るものはない。また山頂にはふたつの な列車を下りに使うのがいいだ 山岳ホテルとレストランがあるので、ゆっくり食事をするの ろう。そんな人のためにロープウ もいい。山頂の反対側からクリエンス Kriens を経由してルツ 工イと登山列車がセットになっ ェルンに戻るロープウェイとゴンドラのルートもあるので、往 た、お得なチケットが発売され 復を別々にして周遊するのもおすすめだ。 ている。 PiIatus bahn(PB) 1 クリエンス ビラトウス・ク ) ム Pllatuskutm ・所要時間 アルブナハシュタット ~ ピラトウス・クルム約 30 分。 5 月中旬 から 11 月中旬の運行 ・乗車券 。ー乗車券か必要。鉄道パス ( スイスパス、ユーレイルグローバルバ ス ) の割引あり ・座席予約 特になし。夏のシーズン中の午前中などはけっこう混雑す るので、少し早めに行って並んだほうが無難 ・その他 ピラトウスにはベルビューのほかに、展望台から少し離れた所 に建つピラトウス・クルムというホテルがある。 1900 年に建て られた歴史的なホテルだ ・ウェブサイト •www.pilatus.ch アムジゲン AmsIgen フィーアヴァルト シュテッター アルブナハシタット Alpnach 099

9. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

アナウンスでわかる言語圏 スイスでは列車のアナウンスで、 現在どの言語圏を移動している かがすぐわかる。というのも第一 声は、必ずその言語圏の言葉で 始まるからだ。ドイツ語での第 一声がフランス語に変われば、 語圏が変わった証拠だ。車掌に よってはドイツ語、フランス語、 イタリア語、英語とよどみなく アナウンスする人もいる。ロマン シュ語以外のスイスの公用語 3 つを話せないと、スイスの鉄道 の車掌にはなれないという。 クラシックなデザインの駅舎が多いが、ベルンの駅はとてもモダンな外観 れた時刻表などに使われる言語はひとつだけ。複数の言語で 併記されていることはあまりない。首都ベルン駅の出発表示 は独、仏、伊で書かれているが、やはり看板などは基本的に すべてドイツ語で表示されている。ただロッカーの使い方な ど、細かな説明が必要なものは 4 カ国 ( ドイツ語、フランス語、 イタリア語、英語 ) で書かれていることが多い。駅ではどこで もピクトグラム ( → P.I ) が多用され、どの駅でも言葉での表 示を見ることはあまりない。 ◎列車 ノヾラエティに富んだ列車を楽しむ 数え切れないほどの景勝ルートがあるスイス。鉄道の旅の 一番の目的は、やはり次々に変わりゆくアルプスの美しい風 景を楽しむこと。とはいえ車窓風景だけが、鉄道の旅の楽し みではない。スイスの列車は単なる移動手段以上に、列車に 乗ること自体が楽しめるような体験をさせてくれる。 グレッシャー・エクスプレスなどの観光用のパノラマ車両 だけでなく、新型の高速列車の車両、ノスタルジックな古い 車両、そして近郊を走る車両もなかなか個性的。スイス国鉄 だけでなく、私鉄、そして登山列車まで含めると、数え切れ ないほどの車両に出合うことだろう。またほかのヨーロッパ 諸国では少なくなりつつある食堂車で食事が楽しめる。 新幹線から寝台特急まで、日本の鉄道の種類の豊富さは世 界有数だが、九州と同じくらいの面積の国土に、これほどバ ラエティに富んだ列車が走っている国は、世界広しと言えど もスイスだけ。鉄道マニアでなくてもきっと楽しめるはずだ。 また後述するようなさまざまな列車の設備が、鉄道の旅を充 実したものにしてくれる。 シャモニ ~ マルティニ間を運行する モンブラン・エクスプレス 鉄道旅行術 4 駅 車 レ コ ョ の っ 気車 囲客 雰の な車

10. スイス 鉄道の旅 地球の歩き方 BY TRAIN 2

Bus & Ferry 」 ourney スイスでは、バスやフェリーも鉄道と一体となり、 国全体が「スイストラベルシステム」として機能している。 鉄道にバスや船を加えることで、旅はいっそう楽しさを増す。 のんびりと列車で峠の駅に着いた ら、こんどはバスに乗り換えてへ アヒ。ンカーブか連続するスリルあ る道路を目的地に向かう。鉄道と バスを組み合わせると変化ある旅 が楽しめる。例えばグレッシャ ・エクスプレスではトンネルを 通ってしまうフルカ峠。いったん アンテルマットで下車して、オー バーワルトまでバスを使う。列車 からは見えない、迫力のローヌ氷 河のすぐ近くをバスは通過する。 予約がないと乗車が困難なのは、 ベルニナ・エクスプレスに接続 するルガーノからイタリアのティ ラーノへ向かう路線とその逆の 路線。また、季節運行される峠 越えのポストバスは基本的に予 約が必要となる。これらのルー ト以外であれば、少し早めに乗 り場へ行ってバスを待てばほとん どの場合乗車が可能。 ポストバスの公式サイト •www.postbus.ch 峠越えバスの旅 必ず予約をしたいルート ◎バスと船の旅 ノヾス 山あいの村や秘境と呼ばれる山奥まで、国の隅々にまでバ ス路線網が広がっているスイス。鉄道以上に細かく全国に張 り巡らされたバスの路線と鉄道を組み合わせれば、効率的な 旅を楽しめる。全国にネットワークをもつポストバス以外に も、多数の民営バスが運行されており、小さな町や村をカノヾ ーしている。 ◎ポストバス 昔からアルプスの峠で活躍してきた郵便馬車の伝統を引き 継ぐ交通機関、ポストバス。その歴史は約 18 年にも及ぶ。今 も郵便物を運んでいるが、旅客の輸送がメインになっている。 鉄道との接続もとられており、とても便利。ポストバスは、 黄色い車体とホルンのマークが目印。 く運行スケシュール > バスは運行スケジュールに基づいて運行されている。運行 時間は、 SBB のサイト ( → p.l ) でチェックできる。現地では、 観光局や駅で確認できる。駅のインフォメーションでもバス のスケジュールを知ることができ、鉄道との接続情報なども 教えてもらえる。 く予約について > 基本的にポストバスは、乗車するときに運転手に目的地を 告げて切符を購入するシステム。座席の事前予約は特にいら ないが、時刻表には、一部路線に予約が必要な「 R 」マークが 付いている。ただこれも予約がないと乗れないわけではなく、 「予約をすすめる」程度のレベル。 212