( 「新小説』十一月号 ) 玄冶店 (r 新小説』十二月号 ) 与の市人柱「これ程淋しいものとは今年、はじめて骨身に沁みる秋」。また、「ま さえによって、いっとはなしに人間が更められた。まさえは無学だ 釡世紀』十二月号 ? ) ったが、人間として私より高いものを持っていた」と後になって述 〔戯曲〕敵打主従新小説』十二月号 ) 大正十四年 ( 一九一三 ) 四十一歳 懐している。まさえの死後、五反田の家を引きはらい、西大崎 ( 桐 いよいよ作家として立っ決心を固め、三月辞表を提出、六月になり ヶ谷 ) の家に移る。この年の暮、井上正夫によって上演された「世 ようやく受理される。六月十七日より客員ということで、十六年間 に出ぬ豪傑」は、その後の劇作家生活の第一頁をひらく、処女上演 の新聞記者生活に別れをつげる。九月二十一日、数寄屋橋脇の花の戯曲となった。また「週刊朝日』の夏季特別号に掲載した「関東綱 茶屋にて、同人、白井喬二、本山荻舟、平山芦江、池内祥三、小酒五郎」は、帝国キネマで市川百々助主演により映画化されたが、そ 井不木、土師清二、国枝史郎、直木三十三らと二十一日会を結成。 の後、数多く映画化された長谷川伸の最初の作品になった。 報知新聞出版部の後援にて雑誌「大衆文芸』 ( 第一次 ) の発刊を決〔小説〕兄弟百歳以上サンデー毎日』一月一日特別号 ) 敵討た める。 ( 後に江戸川乱歩、矢田挿雲、正木不如丘らも同人として参れに ( 第一次「大衆文芸』一月一日創刊号 ) 老雑兵物語大衆文 加する ) 芸』二月号 ) 雑兵虎退治 (r 苦楽』二月号 ) ひまんの話 ( 「大衆文 〔小説〕木花千 ( 『サンデー毎日』一月一日特別号 ) 雑兵の家 ( 『新芸』三月号 ) 悪には過ぎる (r 新小説』三月号 ) 島田平四郎 ()r サン り説』一月号ー五月号 ) 月に旅役者 (r 演芸画報』一月号 ) だんま デー毎日』四月一日特別号 ) 旅の者心中 ( 『大衆文芸』四月号 ) 敵 かたきうちうきょのゆめ り嘉助 ( 『文芸倶楽部』新年号 ) 入墨者の死 (r 娯楽世界』一月号 ? ) 討勝って負 ( 『面白倶楽部』四月特大号 ) 敵討邯鄲枕 ( 『大衆文芸』 薬一貼十八文 ( 「人情倶楽部』一月号 ? ) おなら次郎吉サンデー 五月号 ) 埋もれ強弓 (r 講談倶楽部』五月号 ) 日本一の法螺と嘘 毎日』四月一日特別号 ) あさづま仏 ( 『サンデー毎日』四月二十六 ( 『講談倶楽部』六月臨時増刊号 ) 南京ちゃぶ ( 『新小説』六月号 ) 関東綱五郎 ( 「週刊朝日』七月一日特別号 ) 重い首軽い首文芸倶「 . 日号 ) へポン闇殺 ( 「人情倶楽部』五月号 ) 泥棒大明神サンデー 毎日』七月一日特別号 ) 敵討冗の三年 ( 『新小説』八月号 ) めぐみ楽部』七月号 ) おもちゃの女大衆文芸』七月号 ) 竹本貧太夫 の泉 (r 聖潮』八月号 ) かわらけ坂 (r 文芸倶楽部』八月号 ) 賭け物 ( 『講談倶楽部』七月号 ) 敵討落首問答 (r 講談倶楽部』八月夏季増 の命 ( 『講談倶楽部』九月号 ) 酒乱捌き ( 『サンデー毎日』十月一日刊号 ) 舶来巾着切 (r 大衆文芸』九月号 ) 二本松心中 (r 講談倶楽部』 譜特別号 ) 敵討誓の貼札講談倶楽部』十月号 ) 盗みは廻ぐる新九月号 ) 仇討の後 (r 文芸春秋』九月号 ) 瘧の甚内 ( 『週刊朝日』十 小説』十月号 ) 死骸がついてくる (r 婦人公論』十月号 ) 敵討鎗諸月一日特別号 ) 身替り飴屋 (r サンデー毎日』十月一日特別号 ) 錦 まわし 年共 ( 「サンデー毎日』十一月八日号ー大正十五年二月十四日号 ) の褌 ( 『大衆文芸』十月号 ) 旅へ行く幽霊 ( 「講談倶楽部』十月秋季 大正十五年・昭和元年 ( 一九一一六 ) 四十二歳 増刊号 ) 道行葎の宿〈夜明けの巻〉サンデー毎日』十一月二十八 九月十七日、妻まさえに死なれ、深い哀しみに沈む。その時の悼歌日号。これは多くの作家により、同題名でリレー式に書かれた作品、 にくかせん おこ
昭和ニ十八年 ( 一空三 ) 六十九歳 〔戯曲〕虎御前 ( 「大衆文芸』一月号三月歌舞伎座中村歌右衛門 七月、「アサヒグラア』のもとめに応じ、生れ故郷の横浜に行った。松本幸四郎 ) 渡辺の橋 ( 『大衆文芸』四月号未上演 ) 九十九両 (t 大 伊勢崎町のそばにあった、子供のころ住んでいた足曳町の家の跡へ衆文芸』七月号未上演 ) 行ってみたが、家はおろかすでに町名まで変っていた。誕生の地、 〔ラジオ・テレビドラマ〕四条河原の荒木 ( 九月十日夜 Z 松 黄金町を訪ねると、そこは、今、湘南電車の高架線の下で、小さな本幸四郎・中村芝鶴 ) 難波津摂待 ( 十一月五日夜〈大阪〉市川 家が入り乱れ、昔の面影などまったくなかった。 寿海・阪東簔助 ) 居留地ランプ ( 十一月三日夜山形勲・ ばんやびと 〔小説〕夜鷹 (r オール読物』二月号 ) 本朝蛮野人 ( 「週刊朝日』三宮城千賀子 ) 月二十日特別号 ) 故郷の髪の毛 ( 「講談倶楽部』三月新春特大号 ) 昭和三十年 ( 一九 ) 七十一歳 江戸ッ子 ( 『小説公園』五月号 ) 刺青坊主 (r キング』六月号 ) 明治三月、「日本捕虜志」を自費出版し、諸方面に贈呈した。できるだ の女 (r オール読物』八月号 ) 駒という女 (r 講談倶楽部』十月新秋け多くの人々に、日本人の誇りとを知ってもらいたいためであっ 増大号 ) 槍の権三 ( 「小説倶楽部』十二月号 ) た。十月、テレビの劇場中継「総穏寺の仇撃」は視聴率四十 〔ラジオドラマ〕九十九両 ( 四月三日夜松本幸四郎・市川紅九パーセントで、それまでの同種の放送の中では最高だった。 梅 ) 渡辺の橋 ( 五月二十五日夜ラジオ東京松本幸四郎 ) 故郷送り〔小説〕居留地ランプ ( 「講談倶楽部』三月特別号 ) 国定忠治の作 状 ( 十月三十日夜小沢栄・東野栄次郎 ) 者縁起翁オール読物』四月号 ) 吉田大八とその頃の人々 (r 大衆文 昭和ニ十九年 ( 一空四 ) 七十歳 芸』九月号ー昭和三十二年二月号 ) お政の捕物 ( 「講談倶楽部』十一 三月十五日、古稀の祝いを新鷹会・二十六日会・二十一日会 ( いず月特大号 ) れも門下生の勉強会 ) 主催で、長谷川邸の庭に舞台を造り、大道〔ラジオ・テレビドラマ〕春田道之助 ( 八月十二日夜 ZÆX ) 開沿 具、小道具、衣裳、かつらなどを揃え盛大に行う。午後二時より昼余聞岡士館附近 ( 十一月 ZXX9>e-•) 夜二回の通しで、午後九時に終る。来会者約三百人。 昭和三十一年 ( 一空六 ) 七十二歳 〔小説〕人肌の櫛 ( 「講談倶楽部』新年特大号 ) 神田橋の仇撃 (r 講二月、「日本捕虜志」によって、第四回菊池寛賞受賞。三月十五日、 談倶楽部』四月特大号 ) 明治の男 ( 「オール読物』四月号 ) 捕虜桑七十二歳の誕生日と菊池寛賞受賞を祝って、二本榎西町の長谷川邸 之助小説新潮』四月号 ) 悪四郎釡小説の泉』五月号 ) 化け猫悪で、新鷹会、二十六日会主催の古稀の祝いと同じ趣向の祝賀会がひ らかれた。この年、煙草をやめる。それまでは、ニコチン中毒の症 次 (r 講談倶楽部』七月特大号 ) 国定忠治の子小説の泉』十月 号 ) なりひら鬼 ( 日本経済新聞十月六日ー昭和三十年五月二十二日 ) 状を起すほどのヘビースモーカーだったが、禁煙を決心すると、一 敵と母と六助 ( 「講談倶楽部』十一月特大号 ) 四斗谷平次週刊朝週間でびたりとやめてしまった。以来、煙草を手にしたことはな 日』十二月十日特別号 ) 黄金東次郎 ( 『小説の泉』十二月号 )
新国劇が上演した「総穏寺の仇撃」が刺激となって、鶴岡市総穏寺十一月四日、南支派遣ペン部隊の一員として、土師清二、甲賀三 の境内に、丑松、虎松の銅像が建つ。この作品の大詰を伊原青々園 郎、中村武羅夫、湊邦三、野村愛正、小山寛二、関口次郎、衣笠貞 は、剣戟場面の最高峰であるとした。 之助、清瀬英次らと中国大陸に向け出発。広東周辺の戦跡を視察し 〔小説〕たった一度だが C 週刊朝日』一月一日特別号 ) 卯の花山て、途中、台湾に寄り、十二月十日帰還した。 かたき ( 『雄弁』一月号 ) 三度四度の笠 ( 『モダン日本』一・二・三月号 ) 〔小説〕敵の老母 (r サンデー毎日』一月一日特別号 ) 甚八の二等 ははかんざしわはちうた タ立銀五郎 (r サンデー毎日』二月五日特別号 ) 母の簪和八唄卒 (r オール読物し新年号 ) 中西格助の父 (r 新大衆』新年号 ) 奇妙 いえもちるにんこやるにん (r 日の出』二月号 ) 三次恋女房 (r 現代』二月号 ) 家持流人小屋流人院討入の朝 ( 「講談倶楽部』新年増刊号 ) 財布髪の毛仁三郎 ( 「講談 (r サンデー毎日』四月一日特別号 ) 月夜の鯉平 (r キング』四月増倶楽部』三月号 ) 残飯上等兵 (r オール読物』三月号 ) お市無鉄砲 刊号 ) 臼井十太夫 ( 『冨士』四月特別号 ) 極彩色の妹 ( 『冨士』六月キング』四月春の増刊号 ) 「葉隠」の祖父 (r オール読物』四月臨 臨時増刊号 ) 国定忠次 ( 名古屋新聞他七月より ) 幽霊の出る敵討時増刊号 ) 八丈つむじ風 ( 『日の出』四月号ー昭和十四年八月号 ) ・ (r 現代』八月号 ) 金平下田の別れ ( 『講談倶楽部』九月臨時増刊号 ) 弥次馬娑婆ッ気講談倶楽部』五月臨時増刊号 ) 明治廿四年の復 , 直助権兵衛 ( 『冨士』十月特別号 ) 次郎長道中金百両 ( 『冨士』十月讐 ( 『サンデー毎日』六月十日特別号 ) 朝日嶽鶴之助 ( 「冨士』六月 十五日臨時増刊号 ) 金平振分け騒ぎ ( 「講談倶楽部』十一月号 ) 長夏の増刊号 ) 赤染め角カ ( 『講談倶楽部』八月特別号 ) 仇討但馬の ・吉の声 ( 『家の光』十一月号 ) 村松三太夫七ッ旅 (r 冨士』十二月号 ) 村岡 (r オール読物』八月号 ) 射躱の喧嘩 (r サンデー毎日』九月十 ・ながどすほんぞん 長脇差本尊 ( 「日の出』十二月号 ) 親の味〈象潟の朝吉〉 ( 『日の出』日特別号 ) 金太恋ごころ ( 「講談倶楽部』九月臨時増刊号 ) 鳥居太 十二月増刊号 ) 平記 (r 旅』九・十・十一月号 ) お菊の父 (r 冨士』十月秋の増刊号 ) 〔戯曲〕長谷堂の南 (r 中央演劇』新年号未上演 ) 片鬢旅人 ( 「講女白浪百両回向キング』十一月秋の増刊号 ) 高田馬場実記 (r 冨 ・談倶楽部』二月号未上演 ) 百太郎騒ぎ ( 三月作「講談倶楽部』六士』十二月号 ) みどり騒動 ( 『オール読物』十二月号 ) あだうち 月新橋演舞場中村翫右衛門・河原崎長十郎 ) 総穏寺の仇撃 ( 『舞〔戯曲〕召捕り船 ( 二月作『中央公論』未上演 ) 泗川の大戦 (r 改 ・台』四月号「鶴ケ岡義士伝」として三月東京劇場島田正吾・辰巳造』四月号未上演 ) 江戸の花和尚 ( 二月作『舞台』七月東京劇場 柳太郎 ) 日井十太夫 ( 七月作昭和十八年九月浅草公園劇場梅沢昇 ) 市川段四郎 ) 芝居船 ( 七月作『中央演劇』未上演 ) 露寇 ( 八月作 安達元右衛門 ( 八月作八月大阪歌舞伎座辰巳柳太郎 ) 権太の小判昭和十四年二月新橋演舞場新国劇 ) 権太の小判 ( 八月作九月大阪 ( 「サンデー毎日』九月十日特別号昭和十三年九月大阪歌舞伎座辰歌舞伎座辰巳柳太郎 ) 巳柳太郎 ) 雪の下 ( 十一月作『中央演劇』未上演原作は「駿河の 昭和十四年 ( 一九三九 ) 五十五歳 静」という小説 ) 三月、新人の育成、野心作発表の場として、雑誌「大衆文芸』 ( 第 昭和十三年 ( 一九三 0 五十四歳 三次 ) を発行し、その運営の中心となる。長谷川伸自身も、この雑 びん あづち
八月号 ) 神戸異変 ( 『中央公論』八月号 ) 旅の討死塚 ( 「サンデー毎造』二月号 ) 返り討夜話 ( 『週刊朝日』三月一日特別号 ) 股旅なが にあが 日』九月十日特別号 ) 伝八恋の引窓 (r キング』九月号 ) 屋根の声れ (r キング』三月号 ) 忠治と頑鉄冨士』四月臨時増刊号 ) 二上 たびがらすとまふとん ( 「冨士』十月臨時増刊号 ) 旅鴉苫の蒲団 ( 「日の出』十月号 ) 宗五り河童 (r オール読物』四月号 ) 廿五両追善勝負 (r 日の出』四月 郎死人捌き ( 「講談倶楽部』十一月号 ) 沢の勘八月の森 (r 冨士』十号 ) 月夜の酒 (r 講談倶楽部』五月臨時増刊号 ) ふたり駈け ( 「明 朗』五月号 ) 七々篠権兵衛 ( 「婦人倶楽部』六月号 ) とゝ屋の半コ 一月号 ) 寒念仏 (r サンデー毎日』十二月一日特別号 ) おり 〔戯曲〕檻 ( 一月作『大衆供楽部』昭和十二年七月有楽座中村も〈あばれ熨斗後の巻〉 (r 講談倶楽部』七月号ー十二月号 ) 宵戸の鮎 しほ・夏川静江 ) 金子市之丞 (r 講談倶楽部』新年・一一月号昭和九蔵三度草鞋 (r 冨士』八月号 ) ペラ棒引揚げ ( 「キング』八月臨時増 やからのすけ あさはん 年十二月東京劇場尾上菊五郎 ) 朝飯 ( 六月作『話と小説』創刊号刊号 ) 族之助騒動 (r 日の出』八月特別号 ) おさだ定九郎 (r 日の出』 未上演 ) 直八子供旅〈改作〉戦場の瓜 (r キング』八月号に「金山九月号 ) 荒木又右衛門 ( 都新聞十月二日ー昭和十二年六月二十日 ) 峠の合戦」として掲載し、後に改題未上演 ) 伝八恋の引窓 ( 『キン気紛れ風来坊 ( 「キング』十一月臨時増刊号 ) 御仏代理 (r サンデー グ』九月号昭和十一年五月昭和座梅沢昇 ) 安五郎恋塚 (r 話と小 毎日』十二月一日特別号 ) 喧嘩場心中 ( 「オール読物』十二月号 ) 説』未上演 ) 高足駄の平太 (r 講談供楽部』八月号九月昭和座梅沢来たさの又五郎日の出』十二月号 ) 〔戯曲〕丸橋忠弥 ( 一月作二月新国劇辰巳柳太郎 ) 戦国づきあい 昇 ) 屋根の声 ( 十月作「舞台』昭和十一年四月大阪中座中村魁車・ ( 三月作昭和十二年五月東京劇場阪東寿三郎・市川猿之助 ) 案山 林長三郎 ) 森の石松の恋 ( 十月作十一月新橋演舞場辰巳柳太郎 ) 子の婿 (r 舞台』四月特別号、「二本松武家物語」と改題、昭和十一一 母親人形〈増補〉 ( 十一月作 ) 年三月明治座片岡我当・中村扇雀なお、昭和三十五年「二本松 昭和十一年 ( 一九一一一六 ) 五十二歳 都新聞に原稿料なしで書きはじめた「荒木又右衛門」は、長谷川伸の婿」と改題 ) 二上り河童 (r オール読物』四月号昭和十二年六月 にとって史実小説をめざす野心作であった。この作品の成功によっ昭和座梅沢昇一座 ) 沓掛時次郎〈増補〉 ( 喧嘩場一場増補 ) 人斬り て、また、新しい分野へ歩を進めた。大阪新聞の調べによると、こ伊太郎 (r 中央演劇』創刊号六月新橋演舞場中村翫右衛門・河原 の年、映画化された作品数は、十三本でトップ、戯曲の上演数では崎長十郎 ) 切られ与三郎 ( 六月作七月有楽座東宝劇団市川寿美 現存作家の中では十篇で、やはりトップであった。 蔵 ) 藍瀬の鮎太郎 ( 七月作「講談倶楽部』十一月東京劇場市川猿 譜〔小説〕大政小政道中記 (r 政界往来』一月号 ) あばれ熨斗 ( 「講談之助・実川延若「三代目親分」または「長脇差念仏」と改題 ) 千五 倶楽部』新年号ー六月号 ) 駒の次郎故郷の禽 (r 冨士』新年号 ) 弥百町歩の堰 (r 舞台」十月号未上演なお、昭和三十五年「古河善 年太五郎翼 (r キング』新年号 ) とろ / 、牡丹オール読物』新年兵衛」と改題 ) 小平次神楽 ( 『講談倶楽部し十二月号大阪歌舞伎座 あだうちびと 号 ) 仇討人の恋 (r 日の出』新年号 ) お安薄墨姿 ( 『婦人倶楽部』一島田正吾 ) せらしゅうぞう 月号 ) 原の仙八銀色幽霊 (r 冨士』一一月号 ) 世良修蔵暗殺始末 ( 『改 昭和十ニ年 ( 一九一宅 ) 五十三歳
かんこんあと である ) 喚魂の痕 ( 『苦楽』十月号 ) 小太夫・中村翫右衛門 ) 柄杓酒 (r 大衆文芸』六月号九月本郷ー 〔戯曲〕旅の者心中 (r 大衆文芸』四月号昭和五年一月新宿新歌舞座市村亀蔵・大谷友右衛門 ) 代理殺人 ( 七月作「演劇改造』未上・ 伎座研究劇団 ) 世に出ぬ豪傑 (r 大衆文芸』六月号十二月浅草松演 ) 馬の背 ( 「演劇改造』昭和四年二月本郷座阪東秀調・沢村訥 竹座井上正夫 ) 蝙蝠安 ( 『大衆文芸』八月号昭和五年十月新宿新子 ) 夜の一一等車 ( 十一月作『文章月刊』未上演 ) 筋交い道中 ( 十二 歌舞伎座研究劇団 ) 月作昭和五年十一月新歌舞伎座訥子・八百蔵・亀蔵 ) 九郎の関 ( 十一一月作「演劇改造』未上演 ) 昭和ニ年 ( 一九毛 ) 四十三歳 昭和三年 ( 一九 = 0 四十四歳 十一月七日、名古屋寸楽園にて耽綺社を結成。同人は、土師清二、 国枝史郎、江戸川乱歩、小酒井不木らで、大衆小説、探偵小説、演十二月、新国劇の沢田正二郎によって、帝劇で初演された「沓掛時 劇脚本などを同人で合作し、新聞、雑誌の注文に応じようという新次郎」はたいへんな好評を博し、劇作家長谷川伸の出世作となっ しい試みであった。六月ごろ、東京桐ヶ谷の家はそのままで、京都た。この作品が掲載された雑誌『騒人』は、村松梢風の個人雑誌と 五条坂に家を借りて住んだ。また、この年、佐藤ナヲ ( 仙台 ) を妻して大正十五年に発行されたが、売れ行きは最初から不振だった。 に迎えた。 この窮状をみて、長谷川伸は、原稿料なしの作品の提供をはじめ、 〔小説〕御免人力車 (r 週刊朝日』一月一日特別号 ) 人かど松 (r サそれは『騒人』の終刊までずっと続けられた。提供した作品は約二 すけつら ンデー毎日』一月一日特別号 ) 三介の面 ( 『大衆文芸』二月号 ) 音十篇に及んだが、原稿料はなくとも、ほとんどカ作ばかりで、「沓〔 たかだてべんけい 吉重作サンデー毎日』四月一日特別号 ) 高館弁慶 ( 「大衆文芸』掛時次郎」のほかにも「掏摸の家」「一人旅二人旅」「飛びッちよ」 四月号 ) 請合料五万石 ( 『講談倶楽部』四月春季増刊号 ) 開ける港「臉の母」などの名作が多い。この年、京都の家を引きあげる。 ( 新愛知〈夕刊〉四月より ) 下足番濫觴週刊朝日』六月十五日特〔小説〕日染月染 ( 都新聞一月八日ー十二月三十一日 ) 旗本腰抜物、 別号 ) 人間以上サンデー毎日』六月十五日特別号 ) 番太夜話語講談倶楽部』新年号 ) 異人屋往来 ( 「サンデー毎日』三月十五 ( 『文芸春秋』七月号 ) 彼我二通 ( 『大衆文芸』七月号 ) 婚礼の賊日特別号 ) 生命の花嫁 ( 「婦人画報』三月号 ) 食違い道中咄 ( 『講談 ( 「講談倶楽部』八月夏季増刊号 ) 命の墨壺 ( 『サンデー毎日』九月倶楽部』四月春季増刊号 ) ごろっき往来 ( 「文芸倶楽部』四月号 ) 十五日特別号 ) 研辰手向草 ( 「講談倶楽部』十月秋季増刊号 ) 水汲彦大屋敷 ( 『週刊朝日』六月十五日特別号 ) 強ッ気時代釡サンデー みの狂女 ( 「女性』十一月号 ) 七尺六寸不通用 ( 『苦楽』十二月号 ) 毎日』六月十五日特別号 ) 笹喜三郎主従 ( 「講談倶楽部』八月夏李 増刊号 ) 長箱師 ( 「文学時代』八月号 ) 黒髪白髪 ( 『改造』九月号 ) 枕の二郎兵衛 ( 「文芸倶楽部』十二月号 ) 〔戯曲〕八百蔵吉大衆文芸』新年号二月邦楽座五月信子・高三つの骸骨 ( 『文芸倶楽部』九月号 ) 三日盗賊 (r 文芸倶楽部』十月 橋義信 ) 樋口角兵衛 ( 一月作「文芸倶楽部』昭和三年五月浅草松竹号 ) 妖鬼流血録 ( 九州日報十一月ー昭和四年四月 ) 座市川小太夫 ) 仇討人 ( 「大衆文芸』三月号九月浅草松竹座市〔戯曲〕掏摸の家 (r 騒人』三月号四月市村座沢田正二郎 ) 命の .
月号 ) 煙草屋藤兵衛 (r 文芸読物』六月 サマ友達翁小説と読物』十二月号 ) 倶楽部』十月号 ) おきくの子 ( 「オール読物』十一月号 ) 〔戯曲〕半九郎の女 ( 六月作七月新橋演舞場新国劇 ) 昭和ニ十六年 (l#l) 六十七歳 昭和ニ十四年 ( 一九四九 ) 六十五歳 この年も、昨年につづいて気管支炎に苦しめられる。咳がひどく、 前年の大患以来、衰弱した体力が回復するのを待ちかねたように、 永年、蒐めてきた資料によって「日本捕虜志」を書きはじめた。当あらゆる治療を試みたがなかなか快くならなかった。三月、「週刊 時の日本の世相は、敗戦による打撃にうちひしがれ、日本人として朝日』三月十五日号で徳川夢声と対談 ( 問答有用 ) 。七月、「新コ半 の誇りと自覚を失った混迷の時代だった。そうした日本人の心の支代記」の続稿を書き、朝日新聞社から「或る市井の徒』として出 えになれかしと、この「日本捕虜志」は書かれた。 版。 「小説〕小ッ旗本 ( 『オール読物』一月号 ) 森の石松 (r につばん』 〔小説〕吹雪の女 ( 「講談倶楽部』一月号 ) 江戸と上総の男 ( 『蜘蛛 三月号ー十一月号再録なれど、戦時中の『陣中倶楽部』は入手不一月号ー昭和二十七年十月号 ) 眼の中の女 ( 「週刊朝日』三月十五 可能 ) むかしの人 (r フジ』四月号 ) 悪太郎 ( 「苦楽』五月号 ) 日本日特別号 ) 渡辺小左衛門 ( 「サンデー毎日』七月一日特別号 ) 心光 捕虜志 ( 『大衆文芸』五月号ー昭和二十五年五月号 ) 弓取り法師週寺馬場 (r 講談倶楽部』八月号 ) 勘パの勘ちゃん ( 「オール読物』十 刊朝日」六月十一日特別号 ) 野天職人と熊翁講談倶楽部』六月傑月号 ) 品川人足娘 ( 「冨士』十月号 ) 旅の里扶持 ( 「小説朝日』十一 月号 ? ) 作読切大特集号 ) 二人の鉄砲 ( 「フジ』九月号別冊 ) 紫呪咀 (r 月刊 ピンキリ 読売』十月号 ) 一六坊主 ( 『読物街』十月秋の増刊号 ) 死神に憑か 昭和ニ十七年 (l#ll) 六十八歳 れた男 ( 『ューモア』十月号 ) 続稲葉小僧と鬼神お松 ()r 蜘蛛』十戦前から数本のラジオドラマは書いていたが、この年は三本のラジ 月号ー昭和二十五年十二月号後に改題「地獄極楽」 ) 馬の人の竄オドラマを書いた。常に新しい分野の開拓をめざす長谷川伸の、な ( 『キング』十二月号 ) みなみならぬ意欲がうかがわれる。 昭和ニ十五年 ( 一空 0 ) 六十六歳 〔小説〕吹雪の母 ( 「講談倶楽部』三月新春増大号 ) 三十八年旅人 大患以来の体力の衰えはなかなか回復せず、階段の上り下りの時な男 (r オール読物』四月号 ) 悪をうつつオール読物』五月号 ) 鞘・ ど、息もつけぬほど呼吸が苦しかった。が、 執筆を続け、後進の指当 ( 「週刊朝日』十月一日特別号 ) 日本人飯田伝吉 ( 「週刊朝日』十 - 譜導に情熱を傾けた。十二月、神経痛に苦しみ、それが漸く治ったか 一月三十日特別号 ) と思うと、今度は気管支炎に悩まされる。 〔戯曲〕寝覚の鐘 ( 『オール読物』十月号未上演 ) 年 〔小説〕山姥 (r 週刊朝日』一月二十二日号 ) 日本左衛門 ( 「講談倶〔ラジオドラマ〕旅の里扶持 ( 五月九日夜伊志井寛・森赫 . 楽部』三月特別増大号 ) 稲富一無の事 ( 『冨士』四月春季特別号 ) 子 ) 雑種日本犬 ( 七月十四日大森義夫・十朱久雄 ) 四国の 足尾九兵衛親子 ( 「大衆文芸』六月号 ) 七ッ阪の鬼女 (r キング』六女 ( 十月三日夜大矢市次郎・伊志井寛 )
劇〉、翼賛会の依頼による ) 明日赤飯 (r 国民演劇』八月号八月東かり体力を消耗していた。終戦後、はじめて上演された芝居は、十 京劇場前進座 ) 月四日初日の新宿第一劇場「沓掛時次郎」 ( 片岡仁左衛門・市川寿 〔ラジオドラマ〕アメリカ軍艦の日本人 ( 八月作未放送、軍より美蔵一座 ) であった。 放送を禁止され、原稿は没収 ) 〔小説〕武将譚講談倶楽部』新年号 ) 弁天亀吉 ( 「講談倶楽部』 昭和十九年 ( 一九四四 ) 六十歳 二月号 ) 吉田大八の旅 ( 『講談倶楽部』三月号 ) 勘八男一匹 ( 「講談 なべみず 雑誌・新聞などが紙不足で統合、廃刊されたため、創作活動はほと倶楽部』八・九月合併号 ) 蛤町の孝助 (r 冨士』八・九月号 ) 鍋水 (r 大 んど出来なくなる。「日本捕虜志」などの資料蒐集、執筆をはじめ衆文芸』〈復興版〉十月号 ) 黒薬鑵 (r 週刊毎日』十一月一日特別 る。五月、戯曲「五文叩き」が内務省より上演不許可になったのを号「サンデー毎日』は戦時中に「週刊毎日』と改題した ) はじめ、以後一年間くらい、理由を明示されず、当局より長谷川伸〔戯曲〕慶応元年の月 ( 一月作未上演新国劇のために書下したが の作品は弾圧されることが多かった。七月八日、小説家、劇作家を戦火に焼失 ) 街の捕り物 ( 七月作未上演戦災援護会のために書下 志す青年たちを集め、赤坂山の茶屋に八日会を結成する。集る者一一一したが戦火に焼失 ) 十数名。この年の二月十七日、異父弟三谷隆正病歿。なお、この年〔ラジオドラマ〕元禄十二年の義士 ( 四月作未放送 ) 屑久 ( 十一 に書かれた「二烈士の最後」は紙の記念碑、つまり「紙碑」として月二九日夜島田正吾・辰巳柳太郎 ) 昭和ニ十一年 ( 一九四六 ) 六十二歳 意識的に書かれた最初のものである。 二月二十三日、生母かう、目白の川西実三宅で肺炎のため逝去、 〔小説〕牛家屯 ( 『大衆文芸』十月号 ) 烈婦哀訴状 (r 講談倶楽部』 十月号 ) 二烈士の最後 ( 『講談倶楽部』十二月号 ) 十四歳。終戦直後のことで、ようやく手に入れたペニシリンを持っ 〔戯曲〕馬鹿踊りの刑 ( 一月作九月常盤座梅沢昇 ) 横浜鳶 ( 二月て駈けつけたときには、母はすでにこと切れたあとだった。長谷川 作昭和二十年十月「宿場鳶」と改題し浅草にて上演 ) さし物祭 ( 九伸は、しばらく骸の前に正座していたが、やがて、川西夫妻のほう に向き直り、畳に両手をついて、ありがとうと言ったまま、いつま 月作未上演 ) 膏薬代四万弗 ( 十二月作現存せす ) 〔ラジオドラマ〕仁右衛門槍試合 ( 九月作、「朗読文学の でも顔を上げなかったという。 ひともレ 〔小説〕生死の一文字 ( 『講談倶楽部』新年号 ) 九十八回の恋 (r 令 タベ」で市川八百蔵朗読 ) 女界』一月号 ) 木偶の坊 (r 家の光』一月号 ) 唄小平太 ( 「読物と漫 譜昭和ニ十年 ( 一九四五 ) 六十一歳 四の猛爆により、戦火は東京のほとんどすべてを焼きつくした画』一月号 ) 足尾九兵衛の懺海 (f 大衆文芸』一月号ー七・八月合 年 が、さいわい、長谷川邸は焼失をまぬがれた。そのかわり、他で罹併号前篇終 ) ランプ虎 ( 「月刊読売』三月増刊号 ) 役者坊主週 災した人々二十人内外がいつも同居することになる。戦争中、ま 0 刊朝日』夏の増刊号 ) お飾り坊主 ( 「穂波」九月創刊号・十月号 ) たく闇物資を買わなかったので、終戦ごろは栄養失調となり、すっ狐 (r 読物と漫画』十月号 ) 涙痕二代 (r 苦楽』十二月号 ) 善六の手
沢村訥子 ) 本所八景 ( 九月作十一月有楽座新国劇 ) 〔小説〕老砲術兵の恋 (r オール読物』新年号 ) 国姓爺 ( 都新聞一 浦〔ラジオドラマ〕大号令回顧の日 ( 十二月八日広島放送局 ) 月六日ー九月三十日都新聞が東京新聞になったため中絶、単行本の 昭和十六年 ( 一九四一 ) 五十七歳 とき増補 ) 越路の手紙 (r 興亜の光』三月号 ) 名人竿忠 (r 大衆文 七月、村上元三、大林清を同道、講演と取材をかねて、四年ぶりに 芸』四月号 ) 足舐め (r 戦線文庫』四月号 ) 三笑亭可楽 ( 「大衆文 台湾へ赴いた。台湾各地で講演、座談会、視察、資料集めを行い 芸』五月号 ) 肉弾上人 (r ューモア』五月号 ) 五十余年目の首大 約一カ月間の旅行をおえて帰国する。 衆文芸』六月号 ) 渡辺源次番 (r 職場の光』六月号 ) ごうでいみよ 〔小説〕十二人の武士 (r 講談倶楽部』新年号 ) 明治十二年の雨 (r 大う (r 大衆文芸』八月号 ) 舌供養 (r オール読物』八月号 ) 揚子江節 衆文芸』二月号 ) 南海護国の日源主従 (r 講談倶楽部』五月号 ) 初の暢楽飴 ( 『大衆文芸』九月号 ) 佐渡ヶ島の雪ューモア』十月 よそもの 代、二代三代滝七翁オール読物』五月号 ) 乞食月僊の輝き (r 講談号 ) 他郷人の敵討 (r 大衆文芸』十二月号 ) 倶楽部』六月号 ) 烈婦館林の喜和 (r 講談倶楽部』六月号 ) 木村亀〔戯曲〕関の弥太郎〈改作〉 ( 七月改作 ) 勘八駕籠 (r 大衆文芸』十 太郎泣血記〈後篇江戸幕末史〉 (r 大衆文芸』七月号・単行本「相楽一月号未上演 ) 総三とその同志』の中に収む ) 心光寺馬場 ( 『講談供楽部』八月特昭和十八年 ( 一九四三 ) 五十九歳 とうあん 大号 ) 小楠公の従兵 ( 『新武士道』八月号 ) 村山等安 (r 大衆文芸』長谷川伸は、日支事変が拡大しつつあった昭和十四年ごろから、し 十月号ー昭和十七年三月号 ) 平太郎仙造講談楽部』十二月号 ) ばしば匿名で陸海軍に多額の献金をしていた。それが、つもりつも 〔戯曲〕望郷 ^ 改修〉 ( 一月改修・増補 ) 浜田弥兵衛と同志 ( 四月 って、この年の終りには当時の金で一万七千円にもなった。その他 作未上演、「海の豪族」と改題、日活映画化 ) 町人ざむらい ( 七月 にも、短篇小説などを自費で小冊子にまとめ、戦地の将兵に贈っ 作九月有楽座島田正吾・辰巳柳太郎 ) 狼之助ロ手紙 ( 十月作十た。それらにたいする感謝状だけで、数十枚にものばる。また、陸 一月浅草公園劇場梅沢昇・長谷川信子 ) 弁慶 ( 十一月作十二月東海軍への献金ばかりでなく、息子を失 0 た老母、働けなくなった老 京宝塚劇場辰巳柳太郎 ) 人、貧しくて学費のはらえない青少年など多くの人々に、毎月、多 〔ラジオドラマ〕四百年前の爆弾三勇士 ( 十二月 ? ) 額の金を贈り、しかも、それが永年にわたって続けられた。長谷川 昭和十七年 ( 一九四一 l) 五十八歳 伸は、そのほとんどを秘して語らなかったので、今では調べるすべ 戦争はますます熾烈の度を加え、国策にそった戦意昻揚の作品が、 ト説にも歔曲にも多くなってきたが、都新聞の市民意識調査による 〔小説〕相馬大作の頑末 ( 「大衆文芸』新年号ー昭和十九年一一月号、 と、人気のトップは股旅物で、次が人情物、時代物、恋愛物、時局出版のとき増補改訂して「相馬大作と津軽頼母」と改題 ) 馬追い仁 物の順序だ、「た。また、特に股旅物、人情物は断然他を引きはなし義 (r 職場の光』一月号ー六月号 ) 幽霊合戦 ( 「オール読物』二月号 ) ていた。 〔戯曲〕六本の槻 ( 「新太陽』六月号六月巡業くろがね隊〈移動
子 ( 六月作未上演 ) 柳の弁慶 ( 七月作「大衆倶楽部』創刊号未上劇場守田勘弥・片岡我当、新橋演舞場中村翫右衛門・河原崎長十 演 ) 別れ囃子 ( 「舞台』十月号昭和九年二月東京劇場市川猿之助・ 郎、同時上演 ) 討入曾我 ( 「大衆倶楽部』三月大阪浪花座島田正 水谷八重子 ) 泣き虫男 (r 大衆倶楽部』十一月号未上演 ) 吾・辰巳柳太郎 ) 前科もの二人女 ( 四月作「大衆倶楽部』五月明治 昭和九年 ( 一九三四 ) 五十歳 座喜多村緑郎・河合武雄 ) 吉田大八 ( 五月作「東宝』六月東京宝 六月、東京劇場で初演された「暗闇の丑松」は、三年前に雑誌に発塚劇場市川猿之助 ) 盗ツ人と親 ( 七月作「大衆倶楽部』九月東京 表されたものだが、内容が暗いという理山で、なかなか上演されな劇場尾上菊五郎・中村吉右衛門 ) 荒木又右衛門 ( 七月作「舞台 かった。尾上菊五郎の強い希望で舞台にかけられた結果は、大成功昭和十年二月大名古屋劇場辰巳柳太郎・島田正吾 ) 沓掛時次郎 をおさめ、作者の力量を強く印象づけた。また、この六月は、東京〈増補〉 (r オール読物』八月号七月歌舞伎座で再演市村羽左衛門 ) めおとかすがい の五大劇場にそろって長谷川伸の作品が上演され、その他の地方劇女夫鎹 (r クヰン』創刊号十月東京劇場市川猿之助・市川寿美蔵 ) 場を合せると合計九カ所で上演されたが、これは前代未聞のことだお手柄喝采 ( 十一月作「大衆倶楽部』未上演 ) った。この年の四月二十日、 hO<X より放送された脚本「電信切〔ラジオドラマ〕電信切支丹 ( 四月二十日夜喜多村緑郎 ) 支丹」は、初めてラジオドラマ用に執筆した作品であった。 昭和十年 ( 一九三五 ) 五十一歳 〔小説〕伝法ざむらい ( 「サンデー毎日』一月七日号ー五月二十日十一月、芝区高輪南町の家に移る。この家は、建坪百五十坪の邸宅 号 ) 鬼討ち供養 (r 冨士』一月一日特別号ー二月号 ) 雪の稲妻 (r 日で、新聞、雑誌などでは「文士御殿」などと話題になったが、これ の出』新年号 ) 古河善兵衛重吉 (r 大衆供楽部』一月号 ) お化け伊は再会した母に安心してもらうためと、母の部屋を用意するためだ 多屋 (r 改造』二月号 ) 道中女仁義 (r 婦人公論」二月号ー十二月 号 ) 七助の水塔 (r キング』三月号 ) 上海燐寸と三寸虫 (r 新青年』長谷川伸自身は、これ以前もこれ以後も、きわめて質素な生活を守 三月号 ) 乞食小町 (r 冨士』四月号 ) 餓鬼道 ( 『文芸春秋』四月号 ) 六車の額太郎 ( 「講談倶楽部』五月号 ) 明月悪念仏 (r オール読物』 〔小説〕喚び身喚び魂 ( 『週刊朝日』一月二十一日特別号 ) 小枕の 五月号 ) 長次追善勝負 (r キング』六月号 ) 前科者二人女 (r 大衆供伝八 ( 『冨士』新年号 ) 棒振り浪人 (r 冨士』新年号 ) 薩摩屋敷焼打 どすじあい 楽部』六月号 ) 念仏しら浪 (r 冨士』八月号 ) 藁人形の婿 (r サンデち (r 文芸春秋』一月号 ) 長脇差試合 ( 『サンデー毎日」二月一日特 ー毎日』九月十日特別号 ) 八丁浜太郎 ( 「冨士』十月号 ) 頼まれ多別号 ) 八郎兵衛狐 (r 冨士』二月号 ) 清正と小野和泉 (r キング』二 九郎 ( 「冨士』十一月号 ) 源五郎の獄門 (r サンデー毎日し十二月一月号 ) 親分子分翁オール読物』二月号 ) 獄門お蝶 ( 「冨士」三月号 ) 日特別号 ) 関の出をんな週刊朝日』十二月三十日号 ) 旅の馬鹿髯題目の政 (r 冨士』四月号 ) 三ッ角段平 (r 冨士』五月号 ) 江戸の 安 (r 冨士』十二月号 ) 脛毛の筆 ( 「改造』十二月号 ) 花和尚翁講談倶楽部』七月号 ) 高足駄の平太 ( 「講談供楽部』八月 ずるさん 〔戯曲〕たった一人の女 ( 『講談倶楽部』新年号昭和十年三月第一号 ) 流山騒動記 (f オール読物』八月号 ) 奥の鍋子 ( 「文芸春秋』 みよたま
十二月号 ) 首斬れ弥次郎 ( 「文芸春秋』オール読物十二月臨時増刊号 ) 毛が三本足らぬ ( 「文芸倶楽部』十一月号 ) 金子市之丞 ( 「改 造』十一月号 ) 号 ) 黒田如水軒 ( 『講談供楽部』十二月号 ) 〔戯曲〕駕籠人力車 ( 「講談雑誌』一一月号昭和十年十月東京劇場 〔戯曲〕ランプ ( 洋燈 ) (r 改造』一一月号五月明治座市川男女蔵 ) 臉の母騒人』三・四月号昭和六年三月明治座守田勘弥 ) 疵高市川八百蔵 ) 春日山御門 ( 二月作第二次「大衆文芸』十一月新橋 倉 ( 「舞台戯曲』三月号四月明治座市川猿之助、大阪浪花座阪東演舞場島田正吾・辰巳柳太郎 ) 江戸の虎退治 ( 二月作「大衆文芸』 昭和七年七月新橋演舞場島田正吾 ) 覓貼児 ( 三月作「大衆文芸』 寿三郎、同時上演 ) 子を取ろ子取ろ ( 『舞台』七月号昭和八年六月 明治座中村吉右衛門 ) 如水軒と家来釡騒人』七月号昭和六年五未上演 ) 新説大晏寺堤 ( 三月作『舞台』未上演 ) 八千八声 ( 四月作 月市村座伊井蓉峰 ) 怪異の闇 ( 六月作『文芸倶楽部』未上演 ) 五「大衆文芸』未上演 ) 雪の渡り鳥 ( 「講談倶楽部』四月号四月新宿 新歌舞伎座市川寿美蔵 ) 一本刀土俵入 ( 『中央公論』六月号七月東 文叩き ( 『改造』十二月号十月大阪角座中井哲 ) 京劇場尾上菊五郎 ) 振り袖勝負 ( 六月作七月帝国劇場市川小太 昭和六年 ( 一九三 l) 四十七歳 この年の、長谷川伸の進出ぶりはめざましかった。東京日日新聞社夫 ) 傍慕の賊 ( 八月作「舞台』未上演 ) 暗闇の丑松 ( 『オール読物』 学芸部長千葉亀雄は、昭和六年の大衆文壇を回顧して、まさに、直十・十一・十二月号六月東京劇場尾上菊五郎 ) 勘太郎月の唄 ( 「講 木、長谷川時代到来であるとさえいっている。しかしその反面、作談倶楽部』十一月号十一月東京劇場市川猿之助 ) 小猿七之助 ( 十 品に対する劇評家の反応は意外に冷たく、七月、東京劇場で「一本二月作昭和七年一月歌舞伎座市川羽左衛門・尾上菊五郎 ) 昭和七年 ( 一九三一 D 四十八歳 刀土俵入」が尾上菊五郎によって上演されたとき、役者は褒められ 、「伸 ( 新 ) 時代来たる」と書 こが、作品そのものは、講談種だとまで言われた。しかし、再演の昨年よりも、さらに活躍がめざましく いた新聞すらあった。事実、大劇場における上演戯曲本数は、この ときから、名作という声価が高くなっていった。 〔小説〕馬頭の銭 ( 「サンデー毎日』一月四日特別号ー八月七日号 ) 年、はじめて長谷川伸が黙阿弥を抜いてトップに躍りでた。六月ご ろから毎月二十四日に、赤坂山の茶屋に集り、創作の勉強会を催し 馬の腹下 (r 朝日』一月号 ) 流るる女人軍 ( 『文芸倶楽部』一月号 ) た。名称、二十四日会、集るもの、木村哲二、藤島一虎、渋田黎明 鱈の太胡舟 (r 新青年』二月号 ) 贖の甲斐 ( 『文芸倶楽部』二月号 ) 戸並長八郎 ( 東京・大阪朝日新聞〈夕刊〉三月一日ー八月二十六花、吉田武三、湊邦三、安居文雄、佐藤要、土師清二、平山芦江な 日 ) 恋慕の砧 (r 婦女界』三月号 ) 色刺し槍 ( 『週刊朝日』四月一日どだった。この会は一年そこそこで解散したが、後の二十六日会の 特別号 ) 源太時雨 (r 朝日』四月号 ) 喧嘩駕籠 (r 日曜報知』五月足がかりとなる。 おめむす こそどろ 〔小説〕胴を惜む物語 ( 『サンデー毎日』一月一日特別号 ) 髑髏頭 号 ) 夜鷹狐鼠泥 ( 「サンデー毎日』九月特別号 ) 男女結び ( 「オール 読物』七月号 ) 伊太八縞 ( 報知新聞九月二十九日ー昭和七年三月一巾週刊朝日』一月二十日特別号 ) 旅の風来坊 ( 『講談倶楽部』新 日 ) 仇討送り ( 『朝日』十月号 ) 生き者死に者 ( 『文学時代』十月年号 ) 振分け小平キング』二月号ー十二月号 ) 市の通信員