いじめの 現場 子どもたちの叫び声 朝日学生新聞社 [ 編 ] 朝日ソノラマ
いじめの ー・・、現場 子どもたちの叫び声 朝日学生新聞ネ第第 ] 大平光代 ( 弁護士 ) 重松清 ( 作家 ) 川田龍平 ( 薬害エイズ訴訟原告 ) 朝日一〃ラマ
第 2 章現実 第 3 章希望 特別インタビュ いじめ、苦しみは永遠じゃないだから死なないで / 弁護士大平光代さん 悩んであえいで生きていけばいいじゃないか / 作家重松清さん いじめ伝言板 ( 「朝日中学生ウィークリー」より )- ・中学校教師によるいじめ座談会 知らないはずはないけれど、先生は忙しい いじめ投書箱 ( 「朝日小学生新聞」より )- 小学校の先生によるいじめ座談会 誤解をといて味方になる 中高生によるいじめを話し合う会 どうしてなくならないのか 199 207 17 ろ 146 10 う 2 ろ 6 IO ろ 2 2 う 2 2 7
287 あとがき の制作については、朝日ソノラマの福場昭弘さんや柏恵子さんに助けられた。取材や 執筆を担当した、主な編集部員の名を別に掲載する。 朝日学生新聞社編集部長高橋俊一 二〇〇二年五月 関係編集部員 / 松本宏樹 ( いしめ取材班キャップ、編集委員 ) 、 市川博正、前田奈津子、中田美和子、吉田由紀、 岩久剛、別府薫、清田哲 福田純一 ( 写真 ) 、渡辺英明 ( 写真 ) デスク / 水野茂樹、佐々木潤平、中山仁 前編集部長 / 岡田宙太
いじめの現場 ~ 子どもたちの叫び声 ~ 第 1 刷発行 朝日学生新聞社 ホームページ URL: http: //www. asagaku.com 君島志郎 株式会社朝日ソノラマ 〒 104 ー 0061 東京都中央区銀座 6 ー 11 ー 7 オリコミピル 電話 03 ( 3572 ) 3180 ( 代表 ) 振替 00120 ー 6 ー 40311 ホームページ URL : http: //www. asahisonorama. CO.JP 図書印刷株式会社 印刷・製本 発行所 発行人 編者 2002 年 5 月 31 日 乱丁・落丁本はお取りかえいたします。 ISBN4-257-03660-5 CAsahi Gakusei Shimbunsha Printed in Japan.
1 はしめに 小学校や中学校で「いしめ」が深刻だ。多くの学校でさまざまなかたちの「いしめ」 が蔓延している。 読者から私たち「朝日小学生新聞」と「朝日中学生ウィークリー」の編集部に寄せ られる投書にも、当事者の子どもや両親らの悲痛な叫びが多数含まれるようになった。 警察がからむ事件、さらに裁判にまで持ち込まれるケースも急増している 実態はどうなのか、とにかく現場に行ってみる、関係者の話を集めることから取材 を始めた。「いじめの現場」を、私たちは見つめたいと思った。 同時に、二〇〇〇年の秋、紙面に「いじめ」をテーマにした投書コーナーを設けた。 それ以来、この問題に悩む方々から数多くの体験談をいただいた。 「これはひどい」と、投書を読む記者が思わすつぶやかすにはいられないケースも多 カオト学二年から八年間もいしめを受け続けた中学三年生。うわばきに泥を詰め はじめに
2 8 5 あとがき 「いじめ」とは、なんだろ、フ。ど、つして、こんなことか続くのだろ、フ。いしめに悩む 学校や家庭は、今も全国に広がる一方に見える 丿ーに掲載し この本は、二〇〇〇年後半から朝日小学生新聞と朝日中学生ウィークー オいしめに関する記事と投書をまとめたものだ。実際に掲載された記事はもっと多 ) 0 スペースの関係などで両紙にも載せきれなかった事例も少なくない。取材を進め れば進めるほど、私たち編集部員は「いじめ」の深刻さに驚くばかりだった。 その原因について考えるとき、私たちはまた、学校教育や家庭がかかえる問題の大 きさと広がりに圧倒される。 「いしめ」を生むバックグラウンドには、子どもたちの心理や教育環境、親と子の日 常生活、教師のあり方などが複雑に絡み合っている。 ます、とにかく、現実を直視することから始めなければいけない。学校の壁の向こ あとかき
57 第 1 章ーー衝撃 助けてあげられなくて、悔しくてしようがない 朝日中学生ウィーク 事件から リーは、在校生徒への取材を学校側の希望もあり控えていた 一年近くたったとき、高校一年になっていた元同級生の男女三人に、当時のいじめの実態を聞 恐喝した 小学校からいじめていた男子生徒たちはいるが、中学校では殴ったり、けったり、 り、といったことはなかった。中学校での〇〇さんへのいじめは、大きな石を投げて致命傷を あたえるようなものではなくて、多くの子どもたちが小さな石を投げ続けるような感じではな かったかと思う。死の二日前も、〇〇さんは手芸部で喜々として活動している。穏やかに喜ん いしめは内在しているとい、つことを前提に指導しなければ で学校生活を送っているようでも、 を ) 田 5 、つ・ 真相究明は、子どもたちや保護者がもう少し落ち着いてからと考えている。どういう方法が いいのか、アンケートかいいのか、集団で聞くのかいいのか、悩んでいるところだ。担任によ る面接では、〇〇さんが中学一二年になってからのいしめの事実は出てきていない。 ( 朝日中学生ウィークリ 0 . Ⅱ . 四付 )
206 たいけれど、今現場に若い先生がいない。 L-LJ 先生子どもたちは担任の先生に言えないこともあります。聞くということは、すごくエ ネルギーがいりますが、少なくとも養護の先生は子どもの話が聞けないといけないですね ( 朝日小学生新聞礙 / 3 . 付 )
224 りました。 男いろんな経験をした人がこの場に集まっていて、さまざまな意見が聞けて、貴重な経 験ができました。 < 男幸せって、やって来るものじゃなくて、自分でつかみに行かなきやだめですよね。友 達を信じてみることから始めればいいんじゃないかな。信じないと始まらないですから。 ( 朝日中学生ウィークリ / 8 . 付 )