そざい 料理人は素材と話をする そざい いい素材と出会ったとき、料理人は素材の声に耳をかたむけます。 どう料理すれはいちはんおいしく食へることができるか、 素材に教えてもらうのです。 それともサうタに してほしい ? 者てほしいの ? つけものも いいねえ。 60
料理人は、するどい五感で「おいしい」のサインを キャッチし、料理に生かします。 五感とは目、耳、鼻、ロ ( 舌 ) 、手で感しる感覚のことです。 れいちょうるい 霊長類ヒト科 料理人 目 ( みる ) ・いろとりの美しさや器とのノヾランスを ・見ぬき、食よくをそそるもりつけを うみだす。 うつわ しよく 耳 ( きく ) - あけもののあがり具合や、焼きものの ■焼け具合を、音で聞き分ける。 鼻 ( においをかぐ ) しんせん 第素材の新鮮さはもちろん、おいしさまでも ・かぎ分ける。食よくがわく、かおりも知り つくしている。 ロ・舌 ( 味わう ) - ひとくち食べれは、使っている素材や調 - 味料、かくし味までもわかるするどい味覚。 素材にいちはん適した温度や歯ごたえも 知っている。 てき 手 ( さわる ) ・かたさ、重さ、さわった感しよくから、素 材の新鮮さやおいしさがわかる。さらに その素材に適した料理法までわかる。 しんせん てき 129
そさい 料理人と素材の会話を、ちょっとのぞいてみましよう。 ースミもたっ ) ( ′アろ , も区 0 ロ〇△ いい十よ なになに S かワ じ叡まソ 通さな いほうわヾ イれスき スハ。テ〒に してみよう っ ~ 0 0 0 0 素材の身になる 0 ゼんま“ * 1 * 2 メてンは しうオ 3 かな ? そさい 0 素材と話をするためには・・・ ほっかいと 聞き耳すきんを手に入れる 0 みいどんは せんさい * 1 前菜・・・食事の最初に出す軽い料理。オードプルともいう。 * 2 メイン・・・西洋料理のこんだての中で中心になる料理。メインティッシュ。
目ききができなきや そざい 「目きき」とは、素材のよしあしを見分けるセンスのこと。 おいしい素材を選ふのも、料理人の大事なワサのひとつです。 えら 第はつレ ! 魚は、なんといっても 新鮮さが命た ! おなかにはりがある 0 0 からだの色や もようがあさやか 4 0 0 02 ( えらが赤い す 目が澄んでいる 58
キホンのキホン きほん 料理は基本が大事です。切る、焼くといった、 基本のワザをきちんと身につけていないと、 お客さんを感動させる料理は作れません。 あらう・そうしする よこれを落としたり、よぶんな部分を とったりします。 やさい 葉野菜は、 くきの間に よごれが 残らないように。 モヤシは 1 本 1 本、 ていねいに根を とりのそく。 はうちょう よく切れる包丁で、 形や大きさを切りそろえます。 切る 素材によって、ゆで時間をかえ、 ゆですぎに注意します。 ゆでる 志らら ~ ざくに葉野菜は、 たっふりの熱湯て サッざゆでるのが ポイント。 包丁をよくといでおくこざも大事。 なべやフライノヾンで、油を使って 素材に火を通すことです。 いためる 火かけんに気をつけて焼き上けます。 なまや 生焼けも焼きすぎも、 よくありません。 焼き目とこげ目は ちかう ! 焼く 0 素材の歯ざわりが残るように、 きはん 手早くいためるのが基本。 56
もりつけの極意は器との調和 うつわ こんもりと高くもる。 0 0 素材を器に用いて 季節感を出す。 少なめにもりつけて 器の空間を生かす。 次はフうンス 料理です。 料理と器がたがいに 引き立てあうように
おいしい 料理を 作るワザ 第 3 章 キホンのキホン・・ 目ききができなきや 料理人は素材と話をする・ からだがはかり・ 味つけは「さしすせそ」・・ ほうちょう 包丁さばきがさえわたる・・ これぞ料理人の手つき ! ・・ 54 6 8 0 2 4 6 8 5 5 6 6 6 6 6
000 知って ねつ あら熱をとる 、ノ′ 落としふたをする アツアツのものを少しおいて、 冷ますこと。 ほうちょう 煮ものを煮ているところに、なへよりひ と回り小さい木のふた ( 落としふた→ P. 29 ) をのせること。煮しるが材料全 体に回り、おいしくしあがる。 かくし包丁 0 みす さし水をする そざい 央が通りにくい素材に、包丁で切り目を 入れること。やわらかくなり、味も中ま でしみこむ。 っ ) キ 0 0 めんなどをゆでているとき、ふっとうし て煮こぼれないように、水をたすこと。 冷たい水を加えることで、めんがキュッ としまり、歯ごたえもよくなる。 注包丁をかくすことではありません。 88
~ 料理人のこたわり ~ 日本料理の巻・・・④料理 日本料理のポイントは、素材のもちあしを生かし、美しくしあげること。 切れのよい包丁づかいと、ていねいな仕事ふりが、 みごとな料理をうみたします。 まき ほうちょう 0 味のべースは、こふとかつおふしで取った「だし」 日本料理では、「たし」の味が おいしさの決め手です。 うまいだしを取るために、料理人は じようしつ 上質のこぶとかつおぶしを さがしもとめます。 ・だしを取ることを、料理人は 「だしを引く」といいます。 煮ものも、しるものも、 ます「たし」で材料を煮 る。それから調味料を 加えて味つけするんた。 に 0 だいたんで、せんさい 大きい魚も、 あさやかな 手つきで さはきます。 ノ ′魚の小骨をていねいに 取りのぞきます。 30
じようき に 蒸気がよく上がっている、 むし器に入れます。 むす 煮る 素材をやわらかくし、味をしみこませます。 なべの大きさや煮しるの量を調節します。 イ① 茶わんむし 魚は浅いなべに、 ひたひたの煮しるて。 シチューなどは 深いなべに、 たっふりの煮しるで。 に 水 水かなくならないように気をつける ! あげる きつね色にからっと、中はジューシーに。決め手は油の温度。 材料によって適した温度があります。 てき 魚は、 180 ~ 190 ℃。 てんふらのころもを落としたり、 調理用の温度計ではかったりして 温度をたしかめる。 レンコンやナスは、 170 ~ 180 ℃。 全体に味がなしむよう、 調昧料とませあわせます。 あえる ああでもない、 こうでもないざいしらす、 サッと決める。 0 みすけ 材料の水気をよく切り、大きくませる。 もりつける 手早く美しくもりつけます。 57