生態系 - みる会図書館


検索対象: 地球環境キーワード事典
183件見つかりました。

1. 地球環境キーワード事典

高く、森林資源に恵まれた国の一つと言 える。我が国の豊富な森林による安定し た水の供給が、多くの人口の居住を可能 としているほか、急傾斜地の多い我が国 で山崩れなどの災害を防ぐ役割を果たし ているなど、我々に多くの恩恵をもたら している。しかし、人口が増加した現在、 我が国の一人当たりの森林面積 ( 9 ニ〇 診 ) は世界平均 ( 〇・七一診 ) よりも低い値 となっており、今後とも、我々の生活の 基盤を守るうえで森林の保全や適切な林 業経営を行っていく必要がある。 また、森林は野生生物の生息地として も重要であるが、我が国の森林は人間の 影響を受けた一一次林や植林地がほとんど で、自然状態を保った森林は国土の二〇 % に満たない。現在我が国ではイリオモ テヤマネコやシマフクロウのように絶滅 に瀕した生物種が少なくなく、これらの 保護を図るうえからも自然林をはじめと する森林の保全が必要であり、各種の開 発行為においても森林生態系への配慮が 不可欠である。

2. 地球環境キーワード事典

◎アジェンダ 21 の構成 国地 [ アジェンダ 21 の計画分野の項目 : 環境庁仮訳 ] 1 . アジェンダ 21 前文 際球。 セクション I 社会的 , 経済的要素 2 . 開発途上国における持続可能な開発を促進するための国際協力 と関連国内政策 3 . 貧困の撲滅 4 . 消費形態の変更 5 . 人口動態と持続可能性 6 . 人の健康の保護と促進 7 . 持続可能な人間居住の開発の促進 8 . 意思決定における環境と開発の統合 セクションⅡ開発のための資源の保全と管理 9 . 大気保全 10. 陸上資源の計画及び管理への統合的アプローチ 11. 森林減少対策 12. 脆弱な生態系の管理 : 砂漠化と干ばつの防止 13. 脆弱な生態系の管理 : 持続可能な山岳開発 出 14. 持続可能な農業と農村開発の促進 15. 生物多様性の保全 16. バイオテクノロジーの環境上健全な管理 17. 海洋 , 閉鎖性及び準閉鎖性海域を含むすべての海域 , 及び沿岸域 段要②的 の保護 , 及びこれらの生物資源の保護 , 合理的利用及び開発 18. 淡水資源の質と供給の保護 : 水資源の開発 , 管理及び利用への とな開アなン 統合的アプローチの適用 い社発ジ行ダ 19. 有害及び危険な製品の違法な国際的移動の防止を含む , 有害化 う会のェ動 21 学物質の環境上健全な管理 四構たン計は 20. 有害廃棄物の違法な国際的移動の防止を含む , 有害廃棄物の環 部成めダ画 五 境上健全な管理 構員の 21 で 成の資はあ〇 21. 固形廃棄物及び下水関連問題の環境上健全な管理 と役源 0 る 22. 放射性廃棄物の安全かっ環境ト健全な管理 セクションⅢ主要な社会構成員の役割の強化 な割の 23. セクションⅢの前文 つの保 24. 持続可能かっ公平な開発に向けた女性のための地球規模の行動 て強全病に シ 25. 持続可能な開発における子供及び青年 い化と 26. 先住民及びその社会の役割の認識及び強化 ゑ④管済た 工 27. 非政府組織 (NGO) の役割の強化 : 持続可能な開発のパート 実的る ン ' の施③要具 28. アジェンダ 21 の支持における地方自治体の役割 29. 労働者及び労働組合の役割の強化 ァ手主素体 30. 産業界の役割の強化 31. 科学的 , 技術的団体 21 32. 農民の役割の強化 セクションⅣ実施手段 33. 資金源及びメカニズム 34. 環境上健全な技術の移転 , 協力及び対処能力の向上 35. 持続可能な開発のための科学 36. 教育 , 意識啓発 , 訓練の推進 37. 開発途上国における能力開発のための国のメカニズム及び国際 協力 38. 国際的な機構の整備 39. 国際的法制度及びメカニズム 40 禺、のための 地球サミットでは、持続可能な開発を 実現するための具体的な行動計画である 「アジェンダ幻」が採択された。このアジ アジェンダ幻とは何か ジェンダの特徴は、大気保全、森林、砂 漠化、生物多様性、海洋保護、淡水資源等 の分野ごとのプログラムを第一一章で扱う ほか、最終章で、その実施のための資金、 技術移転、機構、国際法のあり方までつ っこんで規定したことである。 テーマ篇 ーく 4 > 0 2 8 0 2 9

3. 地球環境キーワード事典

三年に世界遺産一覧表へ記載された。そ の後、一九九四年に「古都京都の文化 財」、九五年に「白川郷、五箇山の合掌造り 集落」、九六年に「原爆ドーム」と「厳島 神社」が文化遺産として記載された。 自然遺産地域の状況は次のとおり。 ・屋久島世界遺産地域 世界的にも特異な樹齢数千年のヤクス ギをはじめ、多くの固有種や絶減のおそ れのある動植物などを含む生物相や、海 岸部から亜高山帯に及ぶ植生の典型的な 垂直分布がみられるなど、特異な生態系 とすぐれた自然景観を備えた地域。 遺産地域は原生自然環境保全地域、国 立公園の特別保護地区及び特別地域、森 林生態系保護地域、特別天然記念物とし て保全されている。 ・白神山地世界遺産地域 純度が高く、動植物相も多様なブナ林 例 が原生状態で良く保存されている地域。産ア ス カル 界ラ 氷河期以降の新しいブナ林の東アジアに ドトス 世 / ト なスダタアプンツシジガ おける代表的なもの。 一ナ国スクジライ 主 オカ中コ工エフド ギホハイ 遺産地域は、自然環境保全地域の特別◎ 保護地区及び野生動植物保護区、国定公 園の特別保護地区、森林生態系保護地域 の保存地区として保全されている。 これら一一つの世界自然遺産を将来にわ たって継承するため、各々の遺産地域で、 国と県の関係機関が連絡会議を設置した。 また、管理計画を策定し、これを基に、関 ハトロール、調査研 係機関が連携して、。 究の実施、利用施設の整備、普及啓発の 推進など行い、適正な保護管理を図って ス ル餐ャ ロセ , 園念ビ 宮一ル古区ナ 園 ーレ 公記 テアの護ドマ園ナ晩イ ア べ ンフィ保と 公院区公ア フ圏城外 立レ後聖 , 園跡立寺護立国独カ 一キラ 国 , 最大園公園遺国一保園国ン シフクレ物ウ リッ / 生ナス区のア公立公、のヌ殿タ然公ンオ園の ムアロ城脈区島プカ ノド遺ン地チリ立国ロマ宮ス自立一ニ公公 ン 山護諸フ宮森ス城スタ , のバ史ンマ国ン国ダランロ国トャ立立園し タ・歴ビ・タワロヨ遺プミゴイスキ国国公ン ハア群カ保スドユのツトリ ストイ園里ン然ゴッィ一ススポプスンルの・タマトリジのント塔ンテ一ドテガ立ー 一テ公マ自。ハミサログルロ跡・ペ畔ャダマダンルチガンコハスンロゲロンミン国ム レナ立山ラドララルプウンク遺オダ河ジルン一・サガ・ンへスルエドゴンエラセルガレ グカ国泰タタガピ殿べヌアケア代リプウア一スロドとサルトモクアウンンレイグョ館ビエ イタリア ネノヾール ーユー・ぐノ - ーランド パキスタン スペイン イギリス タンザニア アメリカ合衆国 我が国はアジア地域の自然遺産地域を 保全するために、開発途上国の自然遺産 地域を保全するための調査などを開発途 上国と共同で実施している。一九九四 5 , 几五年・にはフィリ。ヒンのツ、、ハタハ ーフ海中公園で共同調査を行い、管理計 画の策定に協力した。 世界自然遺産の保全のための協力 サイール シア

4. 地球環境キーワード事典

◎酸性雨の状況 ( pH 年平均値 ) 出典 : 欧州 , EMEP Data Report 1989 , Part 1 北米 , NAPAP lnterim Assessment, 1992 欧州 ( 1989 年 ) 8 0 酸性雨△ 1 ▽ 4.6 4 8 0 4 4 、 5.9 D 5.7 北米 ( 1992 年 ) 5 . 3 5.1 5.15.15 とは少なく、乾性降下物も含む概念とし て使われている。 また、これらの物質は、気流などによ り長い距離を運ばれ、発生源から五〇〇 5 一〇〇〇キロも離れた地点で酸性雨が 観測されることもある。特に、北米やヨ ーロッパでは大気汚染物質の長距離移送 は酸性雨による生態系への被害を伴う深 刻な問題となっており、多国間の大気汚 染物質削減割合の国際的なとり決めなど も行われている。我が国においては、環 境庁が一九八三年から全国規模の調査を 実施しており、その結果、全国的に四 台の降雨が観測されたが、生態系に対す る影響は今のところ顕在化していない。 テーマ篇 V ーく 1 >

5. 地球環境キーワード事典

海洋汚染△ 2 ▽ 海洋汚染の影響 「海洋汚染の影響」というとき、海洋を汚 染する物質が海洋に流れ込んで水質を悪 化させることだけではなく、沿岸部の開 発によってもたらされる景観の喪失、野 生生物の生態系への悪影響、沿岸の浸食、 温室効果ガスの増加による気候変動によ ってもたらされる海面水位の上昇、沿岸 部の冠水、生態系の変化並びに海洋資源 の開発によってもたらされる漁業資源の 枯渇、生態系の変化等も含めて「海洋環境 の悪化」として広くとらえられている。 海洋汚染の原因となる汚染物質の海洋 への流入は、全地球的に見て陸域起源の 汚染物質が河川等を経由してもたらされ るものが全体の七割、船舶の活動によっ てもたらされるものが一割、海洋投棄に よるものが一割といわれている。これら により栄養塩類の過度の流入による海域 の富栄養化、油による海産物・野生生物 及び海岸の汚染、合成有機化合物・重金属 類・放射性廃棄物による海洋の浄化機能 の障害、浮遊するプラスチックごみによ る野生生物への絡まりや呑込み等の様々 な海洋汚染の影響が指摘されている。 海洋汚染の中でも最も古くから知られ ているのが油による汚染であり、タンカ ーから排出される油を含んだ。ハラスト水 やタンククリーニング水は海面を覆う油 膜や廃油ポールとなって海洋を汚染して いった。しかしながら、これらの油汚染 の管理は国際的に規制措置が取られ、依 然として不法に排出されることによると 見られる廃油ポールの漂着が認められる ものの、全体としては減少している。ま た、船舶事故による大規模な油流出事故 が沿岸部付近で発生した場合、漁業、エ 業、船舶航行といった経済的な活動の他、 海洋の環境を激変させるほどの影響を沿 岸部に及。ほす。一九九七年一月に島根県 隠岐島沖において、発生したロシア船籍 タンカー「ナホトカ号」による大規模な 油流出事故は六一一四〇キロリの油を流出さ せ、付近の漁業活動、観光産業等に甚大 な影響を与えたほか、事故当時が荒天の ために油回収作業が遅れたこともあって 生態系全般への影響が懸念された。疾病 鳥については、一三〇〇羽以上の保護・収 容が確認されており、より長期の海洋汚 染の影響を把握するには長い期間の環境 = = 査が必要である。 国際的には、数度にわたる船舶事故に よる大規模な油流出事故の経験から、事 故防止及び被害対応のための様々な取組 みがなされてきているが、湾岸危機の際 のように四〇〇万。ハレル ( 約六三万キロ ) に 上ると見られる原油の流出が人為的に行 われるような場合にあってはその努力も テーマ篇 Ⅵーく 2 〉 0 7 2 0 7 3

6. 地球環境キーワード事典

◎生態系の物質・エネルキー循環 太陽・水・空気 植物 おち葉 , くち木 生産 ( 光合成 ) カ去 リン , ちっ素 土じよう動物 を 分解 分解 カビ , バクテリア 生態系の構成要素は , 一見 人間に役立たないようなも のも含め , 物質・エネルギ ー循環のバランス維持に寄 与しており , 人間の存在に 必要不可欠である。 医療の活用例 ・カニクイザル ( 小児マヒのワクチン製造 のほか実験に利用 ) ・チンノヾンジー ( B 型肝炎ワクチンの安全 性の確認 ) ◎医薬分野に役立っている生物資源 ・アルマジロ 医薬品 ( 人間以外でハンセン病に アメリカで毎年処方される薬の 40 % 以上に動植物が主要成分として含まれているとい かかる唯一の動物で治療 われている ( 高等植物 25 % , 微生物 13 % , 動物 3 % ) 。 法の研究の貴重な手段 ) 動物 微生物 植物から作られた薬剤の例 30/oX 茶ーーーーーーーーー - ーー→カフェイン一一一→中枢神経系刺激剤 コカーー - ーーー→コカイン一一一一一一局部麻酔剤 コティン - ーー - ーーーー - ー→鎮痛薬 , 鎮咳剤 ケ、、 ルヒネーーーーー→鎮痛薬 ジギタリスーーージキトキシン一→強心剤 キナノキーーーー→キニーネーーー→マラリア治療薬 スネークルート→レセピン一一一一一や血圧降下剤 マチン一一一一一→ストリキニーネー→神経興奮剤 13 % 高等植物 25 % その他 59 %

7. 地球環境キーワード事典

オゾン層の破壊 予想される様々な被害 △ 2 ▽ 大気中のフロン等の増加に伴い、一九 九〇年代もオゾン層の破壊は引続き進行 しており、南極上空では四年連続して過 去最大規模のオゾンホールが観測されて いる。我が国においても札幌上空でオゾ ン層の減少傾向が確認されている。 オゾン層が破壊されることにより、地 上では、オゾン層に吸収されていた有害 な紫外線が増加する。上空のオゾン全量 の一 % の減少により、地上に到達する紫の 外線量は約一一 % 増加すると考えられてい全 ン ゾ る。 オ このように、オゾン層の破壊によっての もたらされた紫外線の増加が、人の健康ま や生態系への悪影響を及・ほす。オゾンの 量が一 % 減少すると、皮膚がんの発症が ら 一一 % 増加し、白内障の発症が〇・六からか 〇・八 % 増加すると推定されている。 また、海洋生態系の基礎となる浅海域◎ ( ) ØC:I 皂斗叫 1994 年 1978 1980 1982 1986 1988 1990 1992 衛星による解析データを , 季節変化等による影響を除去して , 北緯 60 度から南緯 60 度まで積分したものの偏 差を % で表している。 1984 出典 : 1994 年科学パネル報告書 テーマ篇 Ⅳーく 2 〉 0 5 0

8. 地球環境キーワード事典

らしている。 よって近年急激に減少しつつある。このこの事故は、日本海沿岸の漁業活動等 こうした湾岸危機による環境汚染の解ようなマングロープ林の保全と持続的利に深刻な被害を及ほすとともに、生態系 決のため、国際的な協力が求められ、日′用を目的として一九八九年一一一月、国際『への影響か懸念されている。このため、環 本も、環境庁を含めて、サウジアラピアい。 ~ 。マングロトプ生態系協会 (—CDäUJ) が境庁は、継続的に環境影響評価を実施し ている。 ~ ( カタール、アラブ首長国連邦へ原油流出設立され、本部が沖縄に置かれた。 防除・環境汚染対策に係る政府の調査団第日本で消費されるエピ ( 年間三七万こ を派遣した他、サウジアラビアへ野生生の八七 % は輸入品であ 2 そのうち九 0 物救出チーム、クウェートへ環境・保健・ % かマングロ「ブ海域の産物 ( 村井、一九 八八年 ) 。その他「マングロープ林は、上 医療調査団、イランへ大気及び海洋汚染 対策専門家チームを派遣し、解決に協力質の白炭やコンピュータ用紙などの高級 〉した。 八ルプ原料としても輸入されている。 マンクロープ林の減少 ~ 「ナホトカ号」油流出 事故 defO 「 estation Of mangrove マングロープ林は、熱帯ー亜熱帯の海 = 」 ( 。一九九七年一月、島根県隠岐島沖で座 岸、河口沿いの潮間帯に生育する森林で礁したロシア船籍タンカー「ナホトカ号」 ある。—DOZ の資料 ( 一九八三年 ) によ。による大規模な油流出事故。流出した重 、れば、日本を含む九ニカ国に分布し、合 ~ ) 油 ( 六ニ四 0 譱 ) は、福井県、石川県を 「計面積は一六ニ 0 万診となっている。人。始め、海流により山形県、秋田県まで運 ロ密度の高い海涬地域の住民生活と深いばれ、日本海側のハ府県に漂着した。 かかわりがあり、陸と海の両方の生態系』 ~ 。油防除作業に際しては、海上保安庁等 保全など多面的な機能を有するマングロの関係機関、地元自治体、地域住民やホ ープ林は、人口急増による無秩序な木材ランティア等多くの人々が厳しい気候の の伐採 ( 薪炭材・用材 ) 、エビ養殖池の造下で従事し、流出油の早期回収に大きな 成、農地への転換、都市化の進展などに役割を果たした。

9. 地球環境キーワード事典

生物の多様性の減少△ 2 ▽ Ⅷ なぜ生物の多様性を守らなくてはならないのか 基本的な要素となっていることから、多 生物種は一度絶滅すれば再び人間の手 「生物の多様性」とは地球上の生物の多 で作り出すことができない。種の絶減は 様な生物が生存できるということは地球 様さとともにその生息環境の多様さをも その種が持っ固有の価値を永久に喪失す 環境の健全性を一小す指標ともいえる。 一小す一一 = ロ葉である。 ることを意味する。未知のまま絶滅して 様々な生態系が構成するネットワーク 「生物資源」とは人間が利用できる、又は いく種も、その種特有の価値を内在して を維持・回復することにより効果的な野 利用可能な資源として生物をとらえた表 生生物保護が可能になることは言うまで 現である。人間はこれらの生物資源を食 おり、その中には医薬品の開発や農産物 もない。 の品種改良に役立つなどの人類の将来に 料や燃料又は衣料品や装飾品、医薬品の わたる生存に不可欠な価値も含まれてい さらに、同じ種でも異なる遺伝子形質 材料として、自由に入手し利用してぎた。 る。 を持っ個体 ( 個体群 ) が多く存在すること しかし、人口の増加に伴い生物資源の利 また、生物種は生物資源としての消費 は、人間にとって経済的な有用性の観点 用がますます増加するにつれ、生物資源 からだけでなく、将来の気候変動や病気 や生産の利用価値といった人類にとって が再生産できる限度を超え、生物の多様 の発生などに耐え、また、近親繁殖によ 直接的な価値のみならず、学術研究やレ 性の減少が見られるようになった。 クリエーションなど非経済的利用価値、 る活性の低下の危険を回避し、その種が 先に示したように、野生生物種の数は 存続していくためにも重要である。 人々が野生生物や生態系に対して関心・ 確認されたもので約一七五万種、未知の 生物種の絶減を防ぎ、多様性に富んだ 共感を感じる存在価値といったものも含 ものを含めれば七〇〇万から一一〇〇〇万 まれ、我々に様々な精神的なうるおいを 生物の世界を子孫に引き継ぐことは、現 種以上に及ぶと推定されているが、これ 代の人類が総力をあげて取り組むべき課 与えてくれる。 らの野生生物種が、様々な人間の活動に さらに、地球上のすべての種は、人類 題といえよう。 より生物の歴史上かってないス。ヒードで 絶減しつつある。 と地球環境を共有し、生態系を構成する テーマ篇 0 8 6 0 8 7

10. 地球環境キーワード事典

年表 1954 1946 1948 1949 1951 1872 ☆スミス ( 英国 ) 、工業都市で降 る酸性雨を指摘 1895 1896 1922 1930 1933 1938 @地球規模の大気汚染問題 〇酸性雨問題 〇地球温暖化問題 ☆一八六〇年代、ティンダール、 大気の組成変化による気候変動 を指摘 ☆アレニウス、 CO 。濃度がニ倍 になったときの気温上昇を計算 ☆キャレンダー、 CO 。濃度の上 昇を観測 ☆一九三 0 年代、フロンの合成☆米国、 Dust Bow 一といわれ の開始 る土壌侵食が問題化 〇オゾン層破壊問題 ☆仏の植物生態学者 A. Au- b 「 e く ille がその著書「熱帯ア フリカの気候】森林と砂漠化」 の中で初めて砂漠化 (dese 「ー t ョ cat 一 0 コ ) という言葉を使用 〇砂漠化・熱帯林 の減少問題 ☆ロンドンで国際鳥類保護会議 を開催 ☆国際捕鯨取締条約を締結 ☆フォーテンフロウの会議で国 際自然保護連合 (—DCZ) を 設立 ☆国際捕鯨委員会 (—30) 設 立 ☆日本、国際捕鯨取締条約に加 表 〇野生生物保護問題 ☆自然状態の動植物相の保護に 関するロンドン条約 ☆パリ条約の締結のためのヨー ロッパ諸国会議開催 ~ 1954 ☆「一九五四年の油による海水 の汚濁の防止のための国際条 約」採択 〇海洋汚染・有害物質の 越境移動問題