心の中に平和のとりでを そうごうてき さいたく よくねん こくれんそうかい 1 1 月、総合的学習の発表会があった。約半年間調 は、国連総会において採択された。翌年、国連総会は 2001 年から 2010 年までを「世界の子どもたちのため べてきたことを、 3 人は発表した。 せんげん けんぼう にちじよう 洋ニは、憲法と日常生活のむすびつきや 9.11 テ の平和の文化と非暴力の国際 10 年」と宣言した。 みゆき じえいたい じゅうよう しよめい 2001 年、ユネスコは「わたしの平和宣言」署名を ロのことを、美幸は、自衛隊のことと憲法 9 条の重要 せい ゆういち かんけい おく きようかい 世界で 1 億人以上、日本ユネスコ協会も日本で 1 00 性を発表した。そして祐ーは、スポーツと平和の関係、 おきなわ 沖縄の人びとの思いを発表した。この 3 人の発表は、 万人集めることを決めた。 こうひょう ここには、「すべての命を大切にすること」「暴力を むずかしいテーマであるにもかかわらず好評だった。 ゆるさないこと」「相手の立場にたって思いやり、たす 「きみたちはほんとうによくやった。ぼくが思った以 じよう まつおか けあうこと」「男女とも力をあわせること」など、 3 人が 上の発表だった。ばくも勉強になったよ」と、松岡先 けつろん かんけい 生もほめてくれた。 3 人のなかでしつかりした結論が出 平和と憲法について調べてきたことと関係することが、 わかりやすく身近なこととして書かれている。そして、 たわけではないし、意見のちがうところもたくさんの かんきよう こっていた。けれど、憲法のことを調べるなかで、たく わたしたちの生きている地球の環境を守ることも書か さんのことを発見し、考えるきっかけがつかめたと 3 人 れている。 洋ニは、一人ひとりの心のなかに平和のとりでを築 は思っている。 きようつう 共通して心にのこったのは、「人の心の中に平和の くことは、長い道のりかもしれないけれど、平和に生き きず こくれん かくじつ とりでを築く」という言葉だった。ユネスコ ( 国連教育 るうえでもっとも確実な道ではないだろうかと思った。 きかんけんしよう 科学文化機関 ) 憲章のなかで見つけた言葉で、「戦 美幸は、日本国憲法の前文と 9 条が、心のなかに 争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の 平和のとりでを築くうえで、ひとつの道しるべになるの 中に平和のとりでを築かなければならない」と書いて ではないかと思った。 そして祐ーは、「わたしの平和宣言」署名を集める あった。 ユネスコは 2000 年を「平和の文化国際年」とする 活動に協力してみようかと思っている。 ていしよう ことを提唱し、その年の 1 1 月 20 日にユネスコ憲章 やく ひほうりよく じ じよう こくさいねん 52
せんげん わたしの平和宣言 ( ュネスコ ) わたしは、家でも、学校でも、つぎの 6 つのことを心がけ、行動します。 1 . 「すべての人の生命を木切にします」 ちが わたしは、生まれた及膚の色 0 男女の違 いにかかわらず、すべての人の生命を大切にし、 ぼうりよく 2. 「いじめや暴力をなくします」 人権を守ります。 じんけん るったりしません。 葉やカで弱い立場の人をいじめたり、暴力をふ わたしは、、自分の思いどおりにするために、 3. 「思いやりの心を持ち、助け合います」 わたしは、ボランティア活動などをとおして助 けあいや思いやりの心を学び、自分の時間やお しあいで解決します。 かいけつ になって考えます。そして、問題がおこったら話 4. 「あいての身になって考えます」 ち物を人のためにも使います
・参考文献 「日本国憲法』 ( 童話屋 ) 『あたらしい憲法のはなし』 ( 童話屋編集部 ) 「非戦』 ( 坂本龍ー監修、幻冬舎 ) 「憲法と戦争』 ( ラミス・ c ・ D 、晶文社 ) 『スポーツを殺すもの』 ( 谷口源太郎、花伝社 ) 『悪者見参』 ( 木村元彦、集英社 ) 「あの全で何が買えたか』 ( 村上龍、小学館 ) 『ヒジュアル公民 2002 』 ( 東京法令出版 ) 『グラフィックワイド公民』 ( 東京法令出版 ) 『新あたらしい憲法のはなし』 ( 森英樹・倉持孝司編、日本評論社 ) 『ほんとうに憲法「改正」していいのか ? 』 ( 小沢隆一、学習の友社 ) 『ドキュメント憲法を獲得する人びと』 ( 田中イ申尚、岩波書店 ) 『日本国憲法の逆襲』 ( 佐高信編、岩波書店 ) 『有事法制か、平和憲法か』 ( 梅田正己、高文研 ) 『有事法制のシナリオ』 ( 渡辺治・三輪隆・小沢隆一編、旬報社 ) 『世界の中の憲法第 9 条』 ( 歴史教育者協議会編、高文研 ) 『地球憲法第 9 条』 ( 講談社インターナショナル ) 「脱暴力宣言』 ( 平和の文化をきずく会編、平和文化 ) 『「日本国憲法」を読み直す』 ( 井上ひさし・樋口陽ー、講談社文庫 ) 憲法入門』 ( 樋口陽ー、勁草書房 ) 『武力なき平和』 ( 水島朝穂、岩波書店 ) 『憲法への招待』 ( 渋沢秀樹、岩波新書 ) 『新版主権者はきみだ』 ( 森英樹、岩波ジュニア新書 ) ・参考にした H P ・日本ユネスコ協会連盟 http://www.unesco.or.jp/indexb.html ・平和の文化国際年記念私の平和宣 http://www.unesco.or.jp/old/peace/signature new. htm ・平和の文化をきずく会 http://homepage2.nifty.com/peacecom/cop/ ・オーバーヒー博士と 9 条の会 http://www.zip33.com/articIe9/index.html ・日本ハーグ平和運動アピール運動 http://member.nifty.ne.jp/uwfj/hap/ ・平和の文化国際年記念わたしの平和宣 http: 〃 www. unesco. or. jp/peace/manifesto. htm 『やさしいことばで日本国憲法』 ( 池田香代子・ c. ダグラス・ラミス、マガジンハウス ) 『 Finale Dragan Stoikovic ドラカン・ストイコヒッチ完全読本』 ( 集英社 ) 『自衛隊図鑑 2000 』 ( 学研 ) 『海上自衛隊パーフェクトガイド 2002 』 ( 学研 ) 『ジュニア版写真で見る日本の侵略』 ( アジア民衆法廷準備会編、大月書店 ) シリーズ「人権の絵本』 ( 全 6 巻大月書店 ) シリーズ「ジェンダー・フリーの絵本』 ( 全 6 巻大月書店 ) ・色字で表記している本は、小学校高学年から読めます。