職員 - みる会図書館


検索対象: 現代の図書館 2013年 03月号
37件見つかりました。

1. 現代の図書館 2013年 03月号

してもよい。 現代の図書館編集方針 2005 年 12 月現代の図書館編集委員会 ③「シリーズ記事」 近年話題となっているテーマの中で , 継続的な掲載 が適当なテーマがあれば、「シリーズ記事」として連載 する。 1 . 編集方針 本誌は , 広く世界へ目を向け , 国内外における図書館 や情報提供機関等が直面する実践的課題を踏まえ , 図書 館および情報提供機関等の発展に貢献する論考を掲載す る。 日本図書館協会が発行する季刊の「理論誌」として , 理論的なテーマやある程度の分量を要するテーマを積極 的に取り上げる。 2 . 想定読者 ・日本図書館協会会員 ・公共図書館の職員および関係者 ・大学図書館の職員および関係者 ・学校図書館の職員および関係者 ・専門図書館の職員および関係者 ・図書館情報学および関連分野の研究者 ・出版情報産業など関連業界の関係者 ・その他図書館および図書館情報学に関心をもつ者 ・その他の図書館関係者、図書館に関心をもつ者 3 . 想定記事内容 ・現代の図書館界の展望を示す動向記事 ・我が国の図書館の参考に資する海外論文の紹介および 翻訳 ・図書館における諸活動の実際の記録 ・図書館に関する調査・研究の成果 ・日本図書館協会が関係する研究会・事業の成果 ・情報サービス・出版など関連分野の注目すべき トピッ ク 5 . 原稿種別 く依頼原稿〉 上記 4. ① ~ ③の記事については , 編集委員会が執筆 候補者を選定し , その候補者に対して編集委員および編 集事務局が執筆を打診する。承諾が得られれば , 編集事 務局が書面をもって正式な執筆依頼を行う。 依頼原稿であっても , 提出された原稿の掲載の可否に ついては , 編集委員会の審議を経て決定する。その際に 原稿の一部修正 , 書き直しを求めることがある。 依頼する原稿はいずれも未発表のものとする。原稿分 量は、図・表・写真等を含め刷り上り 6 頁程度 ( 1 頁 = 22 字 x 80 行 ) が望ましい。なお , 執筆者には原稿執筆 料を支払う。 く投稿原稿〉 本誌を日本図書館協会会員が行った研究成果の発表の 場として活用すべく , 会員からの投稿を積極的に受付け る。投稿は常時受付け , 誌面構成においては、「①一般記 事」と同様に扱う。投稿原稿の掲載の可否は , 編集委員 会の審議を経て決定する。その際 , 原稿の一部修正、書 き直しを求めることがある。 投稿原稿は必す未発表論文とし , 理論誌という性格を踏 まえ , 記述にあたっては可能な限りデータや客観的事実 を用いることを求める。原則として工ッセーや感想文的 な原稿は掲載しない。原稿分量は , 図・表・写真等を含 め刷り上り 6 頁程度 ( 1 頁 = 22 字 x 80 行 ) が望ましい。 なお , 執筆者には原稿執筆料を支払う。 4 . 誌面構成 ①「一般記事」 近年話題となっているテーマの中から , 注目すべき ものを取り上げ「一般記事」とする。記事内容につい ては , 主として上記 3. を想定する。 ②「特集」 近年話題となっているテーマの中から , 多面的に掘 り下げられるテーマがあれば , 「特集」として取り上げ る。特集を構成する記事数は , 5 本程度を目安とする。 2 , 3 本程度なら , 「小特集」として構成してもよい。 「特集」は , 当該テーマを様々な面から理解できるよ う , 総論および各論から構成する。場合によっては、 1 頁ほどの前文 ( 「特集にあたって」 ) を総論の代わりと

2. 現代の図書館 2013年 03月号

0 図書館情報学専門職教育プログラムのためのガイドライン 35 0 訳 : 日本図書館協会国際交流事業委員会 国際図書館連盟 (IFLA) 教育研修分科会 ガイドライン 図書館情報学専門職教育プログラムのための このガイドラインは , 2012 年夏の国際図書館連 盟 (IFLA) 専門委員会 (ProfessionaI Committee) の会議で承認を得たものである。 目次 はじめに 目的 ガイドライン 0 GI. G2. G3. G4. G5. G6. G7. 参昭 大きな枠組み カリキュラムの要素 カリキュラム 教職員 学生 支援 教育資源と施設 このガイドラインは , 2000 年に行われた前回 の大幅な改訂に代わるものであり , 21 世紀に 入ってからの図書館情報サービスの発展を反映さ せ , ライプラリー・スクールのカリキュラムに取 り入れている。ガイドラインでは , 図書館情報学 教育プログラムにとって不可欠な目標の枠組みを 設定した。すなわち , 図書館情報学教育プログラ 0 ムに含めることが求められる有益なコア・カリ キュラムの要件 , 教育プログラムに関わる教員 , 職員 , 学生にとって必要な事柄 , そして , 情報資 源その他の資源によって教育プログラムを十分に 支える必要性である。 はじめに 図書館情報学教育プログラムには , 長く輝かし い歴史がある。過去の教育プログラムでは , 図書 館という建物の中における図書その他の資料のコ レクション形成が中心に据えられ , 図書館には , それらの資料の選択・収集・組織化・検索・貸出 を学んだ職員が配置されてきた。今日の図書館情 報学教育プログラムは , 物理的なコレクションや 建物の枠を超えてインターネットという仮想空間 に広がっている。今日では公共部門・民間部門・ 第三セクターを問わず , さまざまな状況下におけ る利用者への情報提供に力点が置かれているが , そこでの利用者とは必ずしも , 図書館の建物や図 書館環境に入ることができるとは限らず , あるい は入る意思をもっとも限らない。アーカイブズ・ 博物館・記録管理部門のパートナーとの協力がま すます顕著になっており , 共通の課題認識を教育 プログラムに含めることが適切である。教育プロ グラムは , [ 学部・ ] 実務レベル , 大学院・専門 レベル , 研究・博士レベルで提供されている。 こに示されるガイドラインは , 主に大学院と学部

3. 現代の図書館 2013年 03月号

40 現代の図書館 VoI. 51 No. 1 ( 2013 ) 教員 , 職員は , その教育機関内外の関連する専門 職や学問分野について認識し , かつ意思疎通を図 るべきである。さらに教育プログラムは , その機 関の運営組織計画の中に確固たる地位を占める必 要がある。教育プログラムは , 教育機関の目的や 達成目標と知的一体性を保っ限りで , 自律性を備 えるべきである。 ガバナンス意思決定は , 明確に規定されかっ公 開されているポリシーに基づく必要がある。ガ バナンスに対して , 教員 , 職員 , 学生 , 卒業 生 , 設置主体が関与することを進めるべきであ る。重要な決定事項と活動内容は文書化するこ とが望ましい。 経済的支援図書館情報学教育プログラムは , 十 分な経済的支援のもとで , 現場の期待に応え , また別の同様な教育プログラムとも遜色のな い , 図書館情報学の学習課程を発展・維持して いくべきである。年間予算はプログラムの主任 が管理し , 財源規模は学生数 , 教員数 , 事務・ 補助職員数 , 教育資源 , 設備と関連させる必要 がある。 G7. 教育資源と施設 達成目標 図書館情報学教育プログラムに用いられる教育 資源と施設は , 最新に保たれるとともに , 深さ , 質・量ともに十分に有され , 教育プログラムで提 供される科目内容や教員の研究活動を支えること が求められる。 原則 図書館資源図書館資源は , 図書館情報学教育プ ログラムにおける教育・研究的側面を支援する ために , 最新かっ適切に保たれ , 学生と教員が 利用できる必要がある。そこには , 印刷や電子 形態の出版物 , 教育や研究を支援する一連の書 誌的ツールとオンラインツール , その他の適切 なメディアが含まれる。別の機関で所蔵される 情報資源へのアクセス手段も整えておくべきで ある。 情報技術資源コンピュータのハードウェアやソ フトウェア , マルチメディア資源は , 学生や教 職員が利用でき , 授業や教員の研究活動の際に 求められる利用水準を満たす必要がある。 インターネット資源教員と学生が適切にイン ターネットにアクセスし , 利用できることが求 められる。教育・研究のためのインターネット 利用に関するポリシーは , 図書館員にとって情 報の知的自由への関心が高い点に力点を置いて 作成し , 公表すべきである。 物理的な施設図書館情報学教育プログラムの施 設は , 教員 , 職員 , 学生がその目標を達成する のに十分な空間を提供すべきである。 く参照 > ・ Australian Library and lnformation Association (ALIA) http://www.alia.org/au.edu/ation/courses/accreditation. html and http:〃www.alia.org/au.edu/ation/courses/criteria.html ・ Chartered lnstitute of Library & lnformation ProfessionaIs ( CILIP) (formerly the Library Association (UK) ) see: http://www.cilip.org/uk/jobs-careers/qualifications/ accreditation/Pages/default. aspx ・ LiIley, A. S. ( 2012 ) . lntroducing "Awareness of lndigenous Knowledge Paradigms" IFLA core elements. AvaiIable from: s.c.lilley@massey.ac.nz ・ MedicaI Library Association (US) , see: http ・ //www.mlanet.org.edu/ation/policy/ ・ Special Libraries Association (US) , see: http://www.sla.org/content/learn/members.com/etencies/ index. Cfm ( 2013.5.8 受理 )

4. 現代の図書館 2013年 03月号

プログラムの主任図書館情報学教育プログラム の主任は , 親機関の同列の部門で与えられる地 位と権限を同様に有するべきである。プログラ ムの主任は , 教員に求められる学術的・専門的 資格や管理能力 , リーダーシップ適性を備えて いることが望ましい。 教員の任命・審査・昇進図書館情報学教育プロ グラムでは , 専任教員の任命・審査・昇進につ いて , 同列の部門で作成されるのと同様のポリ シーや基準を持つべきである。すべての専任教 員が , 世間に認知された学術機関で関連分野の 学位を取得している必要がある。教員 ( 教育 職 ) の継続教育や専門性向上について明確にポ リシーを文書化し , また科目内容や教授法が時 宜に適い妥当であるかどうかの検証について も , 同様に明確にするべきである。 非常勤教員非常勤教員は適切な資格を持ち , 専 任職員の教育能力を補完しバランスを保っこと が望ましい。非常勤教員からの貢献は , プログ ラム全体と調和している必要がある。 一般職員教員以外 ( 事務職・事務補佐・技術職 ) の職員は , 同様の部門にいる人びとに相当する 資格を持っていることが望ましい。職員の人数 と職種は , 教員の任務遂行を助けるのに適して いなければならない。 助言図書館情報学教育プログラムを担当する教 員は , 教育機関と現場との相互関係をさらに深 めるために , 図書館や情報機関に助言を提供す る機会を持つべきである。 G5. 学生 達成目標 学生の選考は , 明文化され一般公開された判定 基準に基づいて行われる必要があり , そうした判 定基準では学生の関心 , 才能 , 知的・教育的背 景 , 多様性が考慮されるべきである。 図書館情報学専門職教育プログラムのためのガイドライン 39 原則 アカテミックポリシー学生募集 , 入学者選考 , 経済的支援 , クラス分け , その他学生のための 教育的・事務的な規則は , 図書館情報学教育プ ログラムや当該教育機関の全体的な使命・目 的・達成目標と一致している必要があり , はっ きりと非差別的でなければならない。アカデ ミックポリシーは図書館情報学教育プログラム の対象となる集団のニーズと価値観を反映する べきであり , 一般公開することが求められる。 入学者選考学生の選考は , 明文化され一般公開 された判定基準に基づいて行われる必要があ り , そうした判定基準では学生の関心 , 才能 , 知的・教育的背景 , さらには多様性が考慮され るべきである。入学基準は矛盾なく適用される 必要がある。 学習プログラム図書館情報学教育プログラムの 使命・目的・達成目標に沿って , 学生が自分の キャリア願望を満たす学習プログラムを立てら れるように支援する必要がある。学生の到達度 評価は , 矛盾なく公平に行われるべきである。 学生と卒業生からのプログラム評価は , 定期的 に実施される必要がある。 履修要件図書館情報学教育プログラムを履修し 終えるための要件は , 公式文書に明記し , 学生 や今後入学を見込まれる者が見ることのできる ようにする必要がある。要件を満たした学生 は , 学習レベルにあわせて , 学位 , 卒業証書 , あるいは資格証明書を授与される。 G6. 支援 達成目標 図書館情報学教育プログラムは , 多くの場合 , 親機関の大きな教育組織の一部であり , 必然的に 質の高い支援と施設の保証が求められる。 原則 連営と財務 図書館情報学教育プログラムに関わる管理職 ,

5. 現代の図書館 2013年 03月号

マルチリテラシー時代における大学図書館と職員の役割 9 , マルチリテラシー時代の図書館 マルチリテラシー時代における 大学図書館と職員の役割 典 貴 梅 術的な作法も求められる。 1 はじめに リテラシーとは本来「読み書きの能力」を指す が , 高度情報化社会でこのように多様化したリテ 大学図書館は , インターネットの発達を受けて ラシーの涵養は大学全体で取り組むべき課題であ 従来の冊子体資料に加え , 雑誌記事や新聞のバッ り , 高等学校までの教育との接続 , 教養教育 , 専 クナンバー・統計・法令・判例データベースなど 門教育 , 卒業後のキャリアなどとも深く関わるた 電子情報を契約・提供してきた。さらに , 学生に め , 教員を主体とした総合的な視点による教育目 対してそれらを複合的に活用する「学術情報リテ 標とカリキュラム設計が不可欠となる。 ラシー」の涵養に取り組んでいる。 その中で大学図書館とその職員が果たすべき役 契約した図書館の利用者のみが閲覧できる有料 割とは何か。それを大学の意思決定者の理解を得 の電子情報は責任の所在が明確だが , 誰でもアク ながらどのように果たしていくべきかを考察する。 セスが可能な Web 上には , SNS を始め個人が発 日本における 信するプログやフリー百科事典など , 必ずしも正 2 「情報リテラシー」の定義と , 確性が保証されていない情報が氾濫し , 玉石混交 となっている。 学内での用語の整理・統一の必要性 大学生・大学院生がレポートや論文を書く際に は , 単に検索エンジンで多くの情報を集めるだけ 日本の大学において「情報リテラシー」という でなく , 必要に応じて有料を含む適切なデータ 言葉は , コンピュータ・リテラシーまたは IT ス べース , 電子ジャーナルなどを使い分ける「探し キルとしばしば混同される。かっては同様であっ 方の知識」に加えて , テレビや新聞などのメディ たアメリカでは , 1980 年代の終わりまでに大学 アについても情報を鵜呑みにせず , 真偽を批判的 図書館関係者が中心となり , 両者が異なる概念で に見極めて取捨選択する見識が必要となる。さら あることを通念化させることに成功しているが , に問題の背景にある歴史や文化を踏まえる幅広い 日本では大学教育や生涯学習という広い視野で捉 教養が , 考察する上では欠かせない。発信する際 えることなく図書館に関わる部分のみが論じられ には , その出典情報を明示するなどの倫理観と学 てきた 1 ) 。 したがって , まずは用語の整理を試みたい。 「情報リテラシー」について , その先進国である アメリカにおける代表的な定義としては , アメリ カ図書館協会 (ALA) 会長情報リテラシー諮問 委員会の「最終報告」 ( 1989 年 ) がある。その中 うめざわたかのり : 中央大学大学院戦略経営研究科事務課 キーワード : 学術情報リテラシー , 情報リテラシー教育 , 利用 者教育初年次教育 , 教育研究支援 , 電子図書 ニング・コモンズ

6. 現代の図書館 2013年 03月号

イン図書館の中に置かれているものの , 五つの組 織は機能的にそれぞれが独立しており , 例えば 「学習戦略開発」部門は「速読法」「時間管理法」 「プレゼンテーション技能改善」「ノート記録術」 「図書館とライティングセンターを使った調査・ ェッセイ執筆」などの多様な学習支援ワーク ショップを開催しており , 「ライティングセン ター」はレポート・論文執筆に関する個別コンサ ルティング面談 ( 予約制・ 1 人 1 年で 9 回まで ) をおこなっており , 「学習法」と「執筆・発信」 それぞれを分けて支援している。 クイーンズ大学図書館の「リサーチ・ヘルプ」 カウンターには「 Ask Here! 」と書かれた立て札 が置かれ , 48 時間の訓練を受けた大学院生の Teaching Assistant (TA) が対応するため , 所 蔵調査に始まり用途に応じたデータベース選択・ 活用というレベルまでの質問であれば大部分がこ こで対応でき , 専門分野に踏み込んだ質問のみ担 当のⅱ brarian に引き継ぐため , 少ない専任職員 でも高い利用者支援サービスが達成できている。 大学院生レベルになると専門ⅱ brarian の存在 意義が大きくなってくるが , 多くの librarian が 氏名と担当分野と連絡先 (E-maiI アドレスを含 む ) を Web 上に公開している。日本の感覚で見 ると , 公開によって膨大な質問・相談メールに忙 殺されることが懸念されるが , クイーンズ大学で は基礎的な図書館利用 , 学習スキルを身につける 各種ワークショップに加えて相当なレベルまでは 先述の訓練を受けた TA が対応しているため , librarian に寄せられるメールは高度な内容に限 られ , 1 日に数件程度だという。これにより , 専 門に特化した講習の企画実施などに注力できてい る。 サービスの高度化は , 担当者の自主的な努力だ けでは継続性・発達性の維持は難しいため , 適切 な評価システムが必要となる。視点をアメリカに 戻すと , 大学図書館協会 (ACRL) が 2004 年に 旧基準を更新して設けた「高等教育機関における 図書館基準」 9 ) には , 「学習成果への図書館の貢 献」の項目が加わり , 図書館はアンケートやイン タビュー調査によって「図書館利用により , 学生 がいかに成長したか」を測り , 大学教育への貢献 マルチリテラシー時代における大学図書館と職員の役割 13 度を可視化することが必要となった 10 ) 。このよ うに測定した利用者の成長度は , 日本においても 支援の必要性を裏付ける上で重要な指標となるだ ろつ。 5 課題と解決策 5 . 1 大学教育の中での 各種リテラシーの位置づけ アメリカにおいて 1980 年代から現在まで発展 してきた情報リテラシー教育は , 「図書館の利用 教育を発展させたもの」ではなく , 「高度情報化 社会で大学が学生に育成すべき目標として大学の カリキュラムの中に統合して初めて育成可能なも の」と捉えられ , 教育改革運動として進められて きたこのことは , 日本においても図書館お よびその職員のみの視点でなく , 大学全体のカリ キュラムと育成目標を俯瞰的にとらえ , 教員を始 めとする大学の構成員のうち誰がいっ何を教える かを明確にして検討すべき課題であることを示唆 している。 例えば IT スキルについては大学内に高度な専 門性を持っ教職員がいる場合が多く , またメディ ア・リテラシーについては社会学・社会情報学の 知見が必要となるため , その分野の教員あるいは 外部講師が担当すべきと考える大学が多いだろ う。また情報倫理も重要である。検索エンジンで 見つけた出典不明の情報を安易に切り貼り ( コ ピー & ペースト ) してレポートを書いてしまう 「コピペ問題」については , アメリカやカナダの librarian たちとの間でもしばしば話題となるが , 「少しでも早い時期に学び , 無価値な情報に踊ら される時間を省いて , より本質的な学習・研究に 費やして欲しい」と考えるのは , 世界中の大学関 係者にとって共通の願いである。日本においても 近年 , 高等学校から大学に入り能動的な学習形態 への移行を支援するため , 1 年生を対象とした初 年次教育への関心が高まっている。その一環とし て , 図書館による各種の講習の中で「著作権の概 要」や「引用表記の方法」に触れている例も多い が , この点は大学教育の根幹に関わる問題なの

7. 現代の図書館 2013年 03月号

現代の図書館 Libraries Today ISSN 0016 ー 6332 VOL51 no. 1 201 3 0 マルチリテラシー時代の図書館 0 日本図書館協会現代の図書館編集委員会 情報リテラシー育成を支援する公共図書館のサービス ー実践のヒントを中心に・髙田淳子 マルチリテラシー時代における大学図書館と職員の役割 ・梅澤責典 ML (MuIti Literacy) に替わる次の ML とは何か ? ・天野由貴 メディア・情報リテラシーに関するモスクワ宣 ・訳 : 須永和之 , 直江千寿子 投稿「レフア協」研修モードを活用した研修活動の実践 ・小田光宏 図書館情報学専門職教育プログラムのためのガイドライン ・国際図書館連盟 (IFLA) 教育研修分科会 , 訳 : 日本図書館協会国際交流事業委員会 図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について 2012 年調査報告・日本図書館協会図書館政策企画委員会 徳市立、、館一般 1 も 0813660

8. 現代の図書館 2013年 03月号

現代の図書館Ⅷ . 51 NO. 1 ・編集委員会 委員長 / 須永和之 ( 國學院大学文学部 ) 委員 / 石澤文 ( 国立国会図書館 ) 小野理奈 ( 東京工業大学附属図書館 ) 塩崎亮 ( 国立情報学研究所 ) 直江千寿子 ( 横浜国立大学 ) 依田一 ( 横浜市立大学学術情報センター ) 米澤久美子 ( 東京都立大田桜台高等学校図書館 ) 特集 . マルチリテラシー時代の図書館 情報リテラシー育成を支援する公共図書館のサービス ー実践のヒントを中心に・高田淳子一一 3 マルチリテラシー時代における大学図書館と職員の役割・梅澤貴典ーーー 9 ML (MuIti Literacy) に替わる次の ML とは何か ? ・天野由貴ーー - ノ 7 メディア・情報リテラシーに関するモスクワ宣言 ・訳 : 須永和之 , 直江千寿子一一一 24 投稿 「レフア協」研修モードを活用した研修活動の実践・小田光宏ーー - 27 図書館情報学専門職教育プログラムのためのガイドライン ・国際図書館連盟 (IFLA) 教育研修分科会 , 訳 : 日本図書館協会国際交流 事業委員会一一 35 図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について 2012 年調査報告 ・日本図書館協会図書館政策企画委員会一一 47

9. 現代の図書館 2013年 03月号

情報リテラシー育成を支援する公共図書館のサービス 7 参加人数は市町村図書館等職員研修が 20 数名 活発な活動が展開された。当時は大人が読ませた ( 募集定員は 30 名 ) , 館内研修も同程度だが , そ い本を高校の図書館に置くことが主流であり , 図 書館の利用はあったものの貸出は少なかった。賛 の他は概ね 10 数名程度である。他の講座と比較 否もあったが , 貸出の拡大は図書館の活性化につ して特に多くもないが少なくもない。 同じテーマをもとに複数の別の対象に実施する ながった。 ことは , 効率的な業務運営につながる。講座の内 しかし , 学校図書館の蔵書は 2 万冊弱程度が一 般的であり , 生徒は 3 年で卒業していく。卒業後 容や配布資料は対象によってアレンジするが , 工 も含めて , 身近な生活の中で必要とする情報を得 夫を重ねることで担当者のスキルアップにもつな ることができるようさらに何かできることはない がる講座を開催する場合 , 参加人数をあげるこ かと素朴に考えはじめたことが発端である。その とが課題となるが , 同じテーマを重ねることで参 後県立図書館に異動したが , サービスの根幹に変 加人数の累積が図れる。 わりはないように思う。 3 . 3 サービス展開のこれから どのような規模の図書館においても , 実践の必 「 2011 年度調査」では主に個人利用者を対象と 要性 , 可能性はあると考えている。 するサービスを調査項目として設定した。 しかし , 都道府県立図書館にとって個人利用者 《謝辞》 「 2011 年度調査」については日本図書館情報学 だけではなく市町村図書館の職員 , 学校司書や教 会研究助成を受けました。調査にご協力ください 職員 , 行政職員もサービス対象である。 ましたみなさまに厚く御礼申し上げます。 学校支援や行政支援に関連づけて実施される例 修士課程修了後もご指導くださいます田村俊作 もあり , 各自治体の図書館でも , 特定の集団を対 慶應義塾大学教授に改めて感謝申し上げます。 象とするサービスを視野にいれる必要がある。 まとまった調査はないが , 政令指定都市以外の く注 > 市町村図書館の地域住民に対する身近なサービス 1 ) 文部科学省 ; これからの図書館の在り方検討協力者会議 . 事例もあるはずである。 これからの図書館像 : 地域を支える情報拠点をめざして ( 報 対象別のサービスとしては , 特に子どもを重視 告 ). p. 10 する必要がある。子どもを対象に作成された調べ 2 ) 野末俊比古 . 情報リテラシー教育 : 図書館・図書館情報学 方案内・パスファインダーの事例がある 19 ) 。 を取り巻く研究動向 . カレントアウェアネス . N 。 .302 , 2009 年 12 月 20 日 . ( オンライン ) , 入手先 非来館者へのサービスも含めたホームページの <http:〃current.ndl.go.j p/print/book/export/htm レ 15547 〉 , 活用などサービス展開をさらに拡大させる可能性 ( 参照 2013 ー 2 ー 25 ). はあり , 事例の集積と整理が今後の課題である。 3 ) 高田淳子 . 公共図書館における情報リテラシー教育の枠 組みー現況調査を基に . 2012 年度日本図書館情報学会春 季研究集会発表要綱 . 日本図書館情報学会 , 2012 年 5 月 12 4 おわりに 日 , P27 ー 30 4 ) Association of CoIIege & Research Libraries. 現場の司書である筆者が , 情報リテラシー教育 Presidential Committee on lnformation Literacy: Final Report". ( オンライン ) , 入手先 を関心分野として調査していることを不思議に思 く http://www.ala.org/acr レ publications/whitepapers/ われる方もあるかもしれない。情報リテラシー教 presidential 〉 , ( 参照 2013 ー 2 ー 25 ). 育との関わりについて最後に付記しておく。図書 5 ) 日本図書館協会図書館利用教育委員会編 . 図書館利用教育 館利用教育から情報リテラシー教育にいたるサー ガイドライン合冊版図書館における情報リテラシー教育支 援サービスのために . 日本図書館協会 , 2001 , p. 81 ビスの流れと重なるからである。 6 ) 注 5 ) p. 11 ー 17 筆者が県立高校の学校司書であった 1990 年代 , 7 ) 注 5 ) p. 49 ー 64 県立高校の図書館では生徒が読みたい本を提供し 8 ) 大串夏身 . " 第 1 章課題解決型サービスを提供する意義 ". 図書館の最前線 3 : 課題解決型サービスの創造と展開 . 青弓 ようという試みがあり 20 ) , 利用を増やすための 0 1 三

10. 現代の図書館 2013年 03月号

10 現代の図書館 VoI. 51 N 。 .1 ( 2013 ) では " 情報リテラシーを有する人とは「情報が必 要であるという状況を認識し , 情報を効果的に探 索・評価・活用する能力をもっている人のことで ある」 " とされている 2 ) 。さらに , 大学研究図書 館協会 (ACRL) による「高等教育のための情報 リテラシー能力基準」 ( 2000 年 ) では , これに 「利用における倫理」などを加え五つの基準と 22 の到達指標を定めている 3 ) 。 日本の大学での「情報リテラシー」について は , 中央教育審議会の 2008 年答申「学士課程教 育の構築に向けて」 4 ) において , 「各専攻分野を 通じて培う学士カー学士課程共通の学習成果に関 する参考指針」の中で「汎用的技能」の一つとし て「コミュニケーション・スキル」「数量的スキ ル」「論理的思考力」と並んで「情報リテラシー」 が挙げられ , その定義は " 情報通信技術 (ICT) を用いて , 多様な情報を収集・分析して適正に判 断し , モラルに則って効果的に活用することがで きる " とあるように , これまで図書館が担ってき た部分を含みながらも , 実際は IT スキルの比重 が高い概念となっている。 また , この答申の中で「図書館」が出てくる箇 所は , 高等学校から大学への接続教育の中で「初 年次における教育上の配慮」として " 我が国の大 学においては , 初年次教育として , 「レポート・ 論文などの文章技法」 , 「コンピュータを用いた情 報処理や通信の基礎技術」 , 「プレゼンテーション やディスカッションなどの口頭発表の技法」 , 「学 問や大学教育全般に対する動機付け」 , 「論理的思 考や問題発見・解決能力の向上」 , 「図書館の利 用・文献検索の方法」などが重視されている。 " の部分のみであり , 広義の「情報リテラシー」の うち文献検索など「学術情報」に限定してその役 割を論じられている。実際には大学院生向けの研 究分野に応じた高度な支援をする図書館も増えて いるのだが , 少なくともこの答申では図書館に期 待されている支援の範囲は「初年次教育における 基礎的な利用・検索法」に限られていることがわ かる。 以上のことから , 日本の大学教育において「情 報リテラシー」とは , 「学士力」と呼ばれ始めて いる大学が培うべき総合的な能力の一つとしての 「 IT スキル・および Web を含む情報活用能力」 と広い意味で提えられていると考えられる。その ため , 特に図書館以外の部署の職員や教員との対 話において , 書籍や論文・統計・法令などの学術 情報に関する支援について問題にする場合は「学 術情報リテラシー」という言葉を意識的に用いれ ば , IT スキルと混同されて「なぜ図書館が教え るのか ? 」との疑問を持たれたり , 逆に「リテラ シーと名の付くものはすべて図書館の範囲」とい う解釈に基づく過重負担を導いたりすることを防 ぐことができると考えられる。そのうえで , 機能 の高度化について考えていきたい。 「学術情報リテラシー」について , 3 これまでに大学図書館が 果たしてきた役割 大学図書館は「利用者がより効率的に最適な情 報を見つけられる」ことを目指し , 利用教育を活 発におこなってきた。「新入生向けガイダンス・ ツアー」に始まり , ーズに応じて「国内 ( 海 外 ) の雑誌論文の探し方」や「法令・判例データ べースの使い方」など , 目的に特化した講習会を おこない , さらに最近は卒業論文に向けたゼミ単 位や , 大学院の研究室向けに教員と内容を相談し て各種データベースを複合的に組み合わせるオー ダーメイド型講習会などの実施例も増えている。 図書館での実施にとどまらず , 教員が担当する 科目の一部 ( オムニバス科目のうちいくつかのコ マなど ) を担当し , 教室に赴いて講習をおこなう 例も多い。ただし , そのような実践のレベルや頻 度については , 大学によって差が大きいのが現状 である。これには , 「情報リテラシー」の定義と , それぞれの大学のカリキュラム内における位置づ け , 到達目標 , 教員や IT センターなど他部署と の分担が曖味であり , 各図書館と職員の熱意に依 存していたことに加え , 特に私立大学においては 図書館職員が専門職として採用・育成されておら す , 「人事異動があっても引き継ぎ可能なレベル」 以上に高度化させづらかったことが原因として考 えられる。 文部科学省の学術情報基盤実態調査 5 ) におい