ストル - みる会図書館


検索対象: 月刊Gun 1982年4月号
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1. 月刊Gun 1982年4月号

P MPL 6 / ー。 no ワレサー 左 : M P し , 右 : M P Ko ミュンヘン・オリンピック・アラブ・テロ事件て、世界中に知れわたった サ 77 シンガン 西ドイツのカール・ワルサー社といえば , PP, PPK, オート・ポケット・ヒ。ストル , ワルサー・モデル 1 以来 , PPK/ S , P 38 などの製造元として知られ , ヨーロッノヾ・ その製品のほとんどはオート・ヒ。ストルてあるがため , ファイア・アームズ界の名門て、ある。第 2 次大戦後 , そ ややもするとオート・ヒ。ストル・マニュファクチャーと れまて、ツェーラ ( 現在東ドイツ領内 ) にあったワルサーエ 思われがちだが , 第 2 次大戦中 , 軍用オート・ライフル 場は西ドイツ南部ウルム市ドナウ河岸に再建された。同 を試作・開発している。第 2 次大戦後は競技 , ハンティン 時に社名も Carl Walther Sportwaffen fabrick( ワルサ グ用ライフル , およびヒ。ストルを次々に開発 , 実用化し今 ・スポーツ銃器会社 ) と変え , 戦前の軍用小火器メー 日に至っている。戦後 , これらスポーツ銃に混じり , カーからスポーツ銃器メーカーへと変身した。 くっかの軍用小火器が開発されたが , その中て、注目を引 しかしながら , 軍用小火器メーカーとしての存在を忘 くのは M P ( マシン・ヒ。ストル = S M G ) て、あろう。 れたわけて、はない。そのよい例が再製造されている p 1 今回はこのめずらしい入手困難な S M G の 1 って、ある ( ワルサー P38 の戦後軽量版 , 西ドイツ連邦制式採用 ) て、 ワルサー M P K & M P L をレポートしてみた。 あろう。同社の歴史を振り返ってみると , 1908 年発売の 1982 年 4 月号 55

2. 月刊Gun 1982年4月号

! 05 ④ 0 0 0 0 スライドを後退させ , マガジンを抜き出したマカロフ・ピストル。マガジンはべレッタに似て大きな開乳部がある。 して制定され , 現在に至っている。 一時期 , 第 1 線部隊の下士官 , 兵などにはより大型て、 装弾数も多く , フル・オートマチックの利くオートマテ イスキー・ピストレート・スチェッキーナ (A P S = ス チェッキン・ヒ。ストル ) が支給される計画があった。 1950 年代から 60 年代にかけて , マカロフ・ヒ。ストルとスチェ ッキン・ピストルはソビエト軍戦闘部隊の 2 本の柱とな るはずて、あった。 しかし , スチェッキン・ヒ。ストルには数々の不備な点 があり , 1970 年代になると姿を消し , 代わってソビエト軍 は軍用ピストルをマカロフ・ピストルに 1 本イヒしている。 現在 , そのようなわけて、 , 将校用の自衛用だけてなく , 戦車兵 , 装甲車運転者 , 戦闘ヘリコプター乗員 , ミリタ リー・ポリスなどを始め , 歩兵戦闘部隊員の中て、も , 機 関銃手 , 同弾薬手 , 対戦車軽ロケット手 , 迫撃砲手など にも支給されて使用されている。 ソビエトの制定後 , 一部の衛星国ても制式に加えられ , 東ドイツ , ポーランド , プルガリア , ルーマニアが使用 している。その他 , 中国やフィンランドて、も制式化された。 他のワルシャワ・パクト諸国の各国は , それぞれ独自 の中型のマカロフ・ヒ。ストルに似た製品を国産化し制式 マカロフ・ヒ。ストルを制式にした国の中て、 , 東ドイツ , 中国が国産化し , 最新情報て、はプルガリアが国産化を開 始し , ルーマニアも国産化を計っていると伝えられる。 東ドイツ製マカロフ・ピストルは , ツェラメリスにあ る V E B 社 ( コードネーム X 10 のが主に生産にあたり , 軍制式名 P I M の名称て、広く使われている。オリジナル・ マカロフ・ヒ。ストルとの差はグリップに星のマークがな く , またグリップ左面下端のランヤード・リング ( 肩ひ もかけリング ) がない点だ。 中国て、生産されているマカロフ・ヒ。ストルは , 69 式と 38 呼ばれ , 1969 年に制式に加えられ国産化が計られた。構 造的にはオリジナルと全く同一な点 , 東ドイツの P I M と同じだが , これはグリップにランヤード・リングが付 属し , 円に五方星マーク ( ソビエト製 ) の代わりに盾型マ ークの内に 5 個の小さな五方星を配したマークが取りつ けられている。またフレーム左側面後方に、℃ 9 S H I " ( 69 式 ) の刻印が打たれている点がオリジナルとの差だ。 新しく加わったプルガリア国産のマカロフ・ピストル は , 制式名を P M といい , ライセンス生産品中て最もオ リジナルに近い外観を持っている。わずかな差はグリッ プにある五方星マークの外周円が 1 重 ( オリジナルは 2 重円 ) な点と , 製造所刻印が 2 重円内に 10 を組み合わせ たものが打たれている点だ。プルガリア製マカロフ・ヒ。ス トルにはひもかけのランヤード・リングも付属している。 レポーターがまだ 1 つ見ていないものがある。国産化を 伝えられるルーマニア製マカロフ・ヒ。ストルだ。伝えら れるところによると , 外観上はオリジナル・マカロフと 全く変わらず , 製造所刻印が三角形に矢印 ( ソビエトの マークと異なり , 羽のない矢印 ) を組み合わせたものと マカロフ・ピストルを制定した国のうち , ポーランド は 19 64 年に国産の独自設計の " P 64 ' ' に切りかえ , また フィンランドはソビエトから輸入して支給し , 共に国産 化するに至らなかった。 いうまて、もない とだが , ソビエトや東ョーロッノヾ諸 国の第 = 世界に対する武器援助の中には当然マカロフ・ ピストルも含まれ , アフリカ , 中近東 , アジアの国々の 中には , マカロフ・ヒ。ストルを採用し , 使っている国も ある。 それて、は , ソビエトを始めとする共産諸国 , またその 影響下の国々て現用のマカロフ・ピストルについて , く わしくみていく Gun

3. 月刊Gun 1982年4月号

マカロフ・ピストル右側面。銃の大きさに比べ排莢孔が小さいのが印象的だ。 らよくわかっていないのだ マカロフ・ビストルは , マカロフという人物によって マカロフ・ヒ。ストル , ソビエトての名称はヒ。スト 設計されたが , 9 mm マカロフ弾 ( 9 mm X 18 ) は , 単にマカ レ′ ト・マカロノヾ もしくは省略して P M と呼ばれている。 ロフ・ヒ。ストルに使用されているため , マカロフの名称 中型の 9 mm 口径 , プローバック型式のセミ・オートマ がつけられているにすぎず , 彼の設計て、はないとする説 チック・ヒ。ストルだ。ダブル・アクション・トリガーを 力す強い 備えており , スライド左側後方に手動セフティのレバー 9 mm x 18 ( マカロフ弾 ) は , 第 2 次大戦中ドイツ空軍の が付属している。全体のサイズ , 外観デザイン , フィー パイロット用自衛拳銃、・ワルサー・ウルトラ " 用に試作 ルド・ストリッピング ( 通常分解 ) の方法など , ドイツの された 9 mm ウルトラ弾を原型としている。 ワルサーの P P や P P K によく似ているところから , このドイツ原案の 9 mm ウルトラ弾を入手したソビエト 般的に , ワルサー P P や P P K のコヒ。ーと呼ばれている。 造兵部が改良を加え , 後のマカロフ弾を完成したという しかしよくみていくと , 外観上はよく似ているものの 説が現在西側て、一般に信じられている 9mm マカロフ弾開 内部構造 , 特にダブル・アクション・メカニズムは全く P 発史だ。 P , P P K と異なることがわかる。この点についてはメ この説には , さらに 2 説があり , 7.62mm >< 39 ( 現用力 カニズムの項て、くわしく述べることにしよう。 ラシニコフ弾 ) , 9 mm マカロフ弾 ( 9 mm x 18 ) が第 2 次大 マカロフ・ヒ。ストルは , たしかにワルサー P P や P P 戦中に , すて、にソビエトのエージェントによって盜まれ K を参考にしつつ設計された点は全く疑いなく , また多 ていたとする説と , 戦後 , 占領ソビエト軍の造兵部によ くの点てワルサー社の製品の影響を強く受けている。だ って持ち出されたとする説がある。 力す , マカロフ・ビストルを単にワルサー P P や p P K の 第 2 次大戦のエスヒ。オナージ物語は別の機会にさらに デッドコヒ。ーだと決めつけるには相違点が多すぎること くわしく述べることにしよう。 に気がつくことと思う。 ソビエト軍が , ヒ。ストレート・マカロバ ( P M ) を制式 に加えたのは 1953 年のことだ。それまては 1930 年に制定 マカロフ・ヒ。ストル ( ピストレート・マカロノヾ ) を設計 され , 1933 年に改良されたピストレート・トカレバ ( ト した人物が , マカロフという人て、あることは , 銃の名称 からも明らかてある。しかし , マカロフなる人物が一体 カレフ・ヒ。ストル ) を使っていた P M は , 陸軍を始めとする将校用の自衛用ヒ。ストルと どのような経歴の持ち主なのか・・ ・・いや , フノレネームす 1982 年 4 月号 37 マカロフ・ピストルと周辺

4. 月刊Gun 1982年4月号

最新共産圏銃器レポート① 9 mm マカロフ弾と呼ばれる弾薬は , 9 ラベラム ( 9 てはなく , 弾薬の入手に困ってしまった。 た " マカロフ・ヒ。ストル " は , 銃自体がめずらしいだけ 特に今回共産圏銃器レポート第 1 弾としてレポートし か実現てきなかった がらなかったり , 射撃テストに難色を示したりて、なかな ものはあるものの , 所有者が持っていることを公表した と , 我々の知っているコレクターや研究機関に銃器その り , 弾の入手も容易だ。だが第 2 次大戦後の品物となる トカレフ・ピストル , ナガン・リポルノヾーはいくらもあ た。第 2 次大戦まて、の銃器 , 例えばナガン・ライフルや しかし , 計画を進める内に思いがけない問題が出てき 共産諸国の銃器のレポートを計画した。 G Ⅱ n 誌ヨーロッノヾ支局は , 読者諸君の期待にそうべく 作ってほしいとの要望が数多く見受けられるようになっ してか , ソビエトやその衛星諸国の兵器や銃器の記事を 最近 , 読者諸君からの手紙を見ると , 国際情勢を反映 1982 年 4 月号 この 9 mm >< 18 ( マカロフ弾 ) は , 西ドイツてワルサー P オート ) の中間て、 9 mm x 18 と称される製品だ mm >< 19 ) つまりルガー弾と 9 mm ショート ( 9 mm x 17 , .380 Report M. Tokoi Photo T. 」 imbo 35 コレクターにかけあうことにした 変更して弾薬の購入を第一に , ョーロッパ数か国の弾薬 やはり , オリジナル・マカロフ弾の入手からと方針を なってしまう。 面白くないし , だいいち実射テストを行なう意味がなく つごとに手て、スライドをバックさせ , 排莢させるのて、は 動しないという。一時代前のモデルガンよろしく一発撃 の 9 mm ポリス弾は圧力が低く , マカロフ・ピストルは作 ヒ。ストルを実射テストした人の話によると , 西ドイツ製 これて、まず日数がすぎてしまった。さらにマカロフ・ など , とんてもないという答えばかりだった。 る可能性が少ないマカロフ・ヒ。ストルを射撃テストする たところ , 銃の外観取材には応じるが , この先入手てき マカロフ・ヒ。ストルを所有する人達に個別にかけあっ てあったとわかるのだが・・ 材をスタートさせることにした ( これが後に安易な考え て、きなければ , この 9 リスを使えばよいと考えて取 局としては , オリジナル・マカロフ弾がテスト用に入手 られる弾と全く同一表示てある。そこて、 , ョーロッパ支 イノヾルした 9 mm ウルトラもしくは 9 mm ポリスの名前て、知 P スーノヾーや S I G / ザウェル P 230 の発表と共にリノヾ

5. 月刊Gun 1982年4月号

フレー乙後部左側面より。ハンマー左側にセフティ・レハー突起の 入る溝が切られている。 それに , マカロフにはいわゆるピン , つまり小円筒形 の軸ヒ。ンが独立部品として 2 本 ( トリガー・ガード・ピ ン , バレル固定ヒ。ンの 2 本 ) しかない点にも驚かされる。 その 2 本のヒ。ンの内 1 本のバレル固定ヒ。ンは , 普通抜き 出せるものて、はないから , 独立部品として分解て、きるピ ンはわずかにトリガー・ガード・ピンの 1 本だけだ れにより , ころがりやすく , 失いやすく , また分解の都 度ゆるみのくる部品が減少した点は驚異ともいえる。 同右側面より。フレー乙から突き出した部分はスライド・ストップを 利用したエジェワターとトリガー・ハーの一部ディスコネワターだ。 響を与えているといったら読者諸君はレポーターの頭が 狂ったと考えるかもしれない ミリタリー ・ピストノレカゞマカロフの設 なぜモーゼノレ・ 計に・ あの大型て、不格好なモーゼル・ミリタリーが 他のハンマ ・ヒ。ン , シア トリガー・ノヾ 加工されている。 ・ヒ。ン , トリガー ヒ。ン , トリガー・ノヾ ・ピンなどはすべてハンマー , トリガー シアの中に組み込んだ形て、部品が設計 , これを説明するには帝政以来のロシアの拳銃史をみる 必要がある。ロシアの拳銃といえば , まず頭に浮かぶのが 有名なトカレフ・ヒ。ストルだ。て、は , トカレフの前は ? いうまて、もなくナガン・リボ、ルノヾーて、ある。 て、はその前は ? S &W のラッシャン・リポルノヾ こまて、答えられた読者は及第占 て、はさらにその前は ? ガランド・リポルノヾー , ナガ この設計は一方て、部品数を減少させ , 紛失を防止する ため有効だが , 反面 , 各部品の加工を面倒にし , 生産を スムーズに行なえなくする危険をはらんて、いる点も見逃 せないだろう。部品数を減少させることて、生産をスヒ。ー ド・アップすることは可能だ。しかし , 生産すべき部品 が面倒な加工を要するとなると , 全体的にスヒ。ード・ア ップになるのかどうか興味あるところだ。 部品数を可能な限り減少させることは , 生産のスヒ。ー ド・アップには直接つながらないかもしれない。しかし , 以後の部品管理 , 修理などのアフター・ケアには想像以 上の効果をあげるのて、はないだろうか。 ちなみにマガジンを除く部品件数は , マカロフ・ヒ。ス トルが 26 点 , 比較にしばしば使用したワルサー P P が 45 点 , S I G / ザウェル P230 が 46 点 , いずれも西側製品 が同じ中型プローノヾック型式ダブル・アクションのセミ ・オートマチックながら倍近い部品数になっている。 カタログ・データ的にみれば , 確かにハンマーがセー フに手動セフティをした場合に前進しないなどの点が指 摘されるだろう。 だが部品数て、みる限り , 西側製品の部品は多すぎるの ・・ゼ、ノレ・、 ているのだろうカ 話を元に戻そう。 て、はないだろうか。 ミリタリー・ヒ。ストル ( C 96 ) 力す , マカロフ・ヒ。 なオートマチック・ピストルに見い出されるだろう。モ その答えは , もう 1 つのドイツ製 , それもクラシック かかる部品設計をとりつつ部品を減少 , 働きを兼用させ マカロフ・ピストルがなぜ , 手間の 42 ストルの設計にワルサー P P や P P K に負けない位の影 ン 2 連発ヒ。ストル。 こまて、追いかけられれば 85 点。し かしまだ 100 点はあげられない。 帝政ロシアはかって中国と並ぶモーゼル・ミリタリー ・ヒ。ストルの市場だったのだ。モーゼル・ ミリタリーま Gun れたエキセントリックな設計と同じだった。それも 1 個 にするアイデアなど , 全くモーゼル・ミリタリーにみら さらに分解し , 半円形ヒ。ンと半月溝を組み合わせて軸 これは , 例のジグソーノヾズルだなとまず感じた がマカロフて、ある。初めてマカロフを分解した時 , ああ これを近代化し , 現代拳銃の部品設計に持ち込んだの 組み立てられている点に最大特色があった ンを使わず , まるて、ジグソーパズルのように部品相互が 外観的に数多くある。だが部品設計の面からみると , ピ クリップによる弾薬装填 , レシーノヾー前方の弾倉など , きることの方がはるかにむずかしい。モーゼルの特色は , トルがソビエトの造兵関係者に与えた影響をないといい ・ヒ。ス それだけ多量に存在するモーゼル・ミリタリー リタリー・ヒ。ストルの関係は深い れたためだといわれる。それ程 , ロシアとモーゼル・ ゼルと呼ばれるのは , ポルシェビキによって多量に使わ / 」、型のモーセ、ノレ・ミリタリー・ピストノレカゞポロ・モー る騎兵の優れた騎乗兵器になった。 ックを取り付ければ , コサックやドン , ポルガて、代表され に売られ , 特にホルスターを兼用したショルダー・スト モーゼノレ・ヾ 、リタリー・ピストルは帝政ロシアに大量 先のレポートを読む必要のないプロ。 ローゼや F N ・ M 1903 などを加えられる人は , もうこの これにシュワノレッ て、答えられればほば 100 占さらに

6. 月刊Gun 1982年4月号

0 0 手動セフティはスライド左側後部にある。その下方にはフレー乙に スライドと分解した手動セフティ。撃針 ( ファイアリング・ピン ) に 銃番号 , 製造所マーワ , 製造年 , 検印が刻印されている。セフティ はスプリングが付属していないのもマカロフ・ビストルの特色だ。 は押し上げるとセーフ , 下げるとファイアとなる。 スライド下面から突き出し , スライドとフレームをロッ だけて、間に合う形式て , スライドの生産工程を容易に クしてしまう。この点が P P との大きな差だ つまり , スライドを単純に設計て、きる利点がある。 一方 , セフティをファイアにするとこの突起は上方に ワルサー P P や P P K などは , スライド後部にインジ 上がり , スライド下面から離れる。ハンマーには前面左 ケーター・ヒ。ンを組み込んだため , 構造が複雑になり , 側に切除部分があり , ファイアの状態て、 , セフティの突 製作工程が増え , 特にダブル・アクションのセフティを 起部がこの溝に入りハンマーが前進て、きるように工夫さ 組み込むために面倒な加工が必要となった。第 2 次大戦 末には , 面倒なローディング・インジケーター・ヒ。ンを れている。 セーフの位置にしても , ハンマーが前進しなくなった 省略した省力型も現れた位て、ある。面倒な設計を採用し 改良設計て、 , マカロフ・ヒ。ストルの部品数は P P に比べ て戦時に省くより , ソビエトは初めから , 多少の不便は 覚悟の上て、単純な設計をとっている。この辺にもトカレ ると大幅に少なくなった。セーフて、スライドとフレーム を結合させ , 動かなくしてしまうのにはどのような利点 フ・ピストル以来の単純な兵器というソビエト独特の設 が見い出せるのかは , 造兵関係者の意見が分かれるとこ 計思想がみられる。 トカレフといえば , マカロフ・ヒ。ストルの撃鉄頭は , スライドから手動セフティを分解するのは至って容易 トカレフ・ヒ。ストルを思いおこさせる形をしているのも て、 , レバー先端を上方に押し上げるだけてよい。あまり 面白い。やはり , トカレフ・ピストルを使い慣れていた 簡単に外れるのて、少々不安になる程だ。 せいだろうか ? 部品数の軽減といえば , マカロフ・ピストルにはファ マカロフ・ヒ。ストルの撃鉄頭は , 2mm 弱の角みぞが入 イアリング・ヒ。ン・スプリングがない。ファイアリング れられた丸いものて、使用感はトカレフそのままだ。 ・ヒ。ンは , 円筒状の材料の 3 側面を削り取って軽量化さ スライド先端の形態加工は , それこそワルサー P P と 全く変わりない。先端だけ見て見分けられれば本当のプ れ , 断面は三角形だ。 いくら軽量化されているとはいえ , 実射の際には少々 ロだ。 暴発が恐ろしかったが , いうまてもなく事故はなかった。 スライド後端 , 左側面には , 手動セフティ・レバーが また撃針が前進したままて、 , セフティの操作が重くなっ 付いている。位置はワルサー P P に同じだが , 銃を握っ たりすることもない。不要ならバネ 1 本といえども取り た右手の親指て、操作する性質上 , この位置以外には考え 去るソビエト式設計を改めて確認した次第だ られない 手動セフティによって , セーフにした場合 , 撃針を口 手動セフティのクリックも単純明快 , セフティ・レノヾ ーの裏面に溝に S 型スプリング線をはめ込み , クリンプ ックするのはワルサー P P と同じだが , セーフの位置に しただけのもの。通常の作動にはこれて、十分にクリック してもコックされたハンマーは前進しない の役目をはたしている。ただし , セーフにする時 , 我々 ワルサー P P や P P K のセフティの本体は円筒状て、あ の実射したマカロフ・ヒ。ストルが 1966 年製て、 , しかも某 るのに比べ , マカロフ・ピストルて、は , 一部が大きく突 戦場て、の歴戦の猛者だけあり , スプリングが少々弱くな き出している。この部分が , セフティをセーフにすると 手動セフティを裏側から見る。ワリッワ・スプ リングは , 鋼ワイヤーを曲げ , レハーにワリンマカロフ・ビストルを後方より。撃針の左 側に見えるのがセフティの突起だ。 手動セフティと撃針の結合状態を示す。 プしただけの単純なもの。

7. 月刊Gun 1982年4月号

マガジン後面下部にあるマガジン・スト側面にはスライド・ストップ ップ用の突起。 を確実に作動させるためのフ ァーロアからの突起ガある。 このスライド・ストップ作動フックは , マガジンの開 タの M 1934 とよく似た形式て、 , 側面に大きな孔が開いて 孔部を移動し , マガジン内の残弾がなくなるとスライド いる。そのため残弾の確認は容易て、ある。反面 , この形 ・ストップを押し上げる。作動は確実て、あるが , マガジ 式の共通の欠点だが , 地上に落下すると , 汚れや砂が入 りやすい点があげられる。 ン側面から突き出したフックは目ざわりなだけて、なく , 多くの中型オートマチック・ヒ。ストルがマガジン・フ しばしば弾倉入れやポケットからマガジンを取り出す際 ァーロアを利用してスライド・ストップに使用し , また , にひっかかる欠点カゞある。 マガジン・リップ部から突き出すファーロアてスライド 以上が , マカロフ・ヒ。ストルの構造についてて、ある。 ・ストップを作動させている。マカロフ・ピストルは , 大変残念なことに , 撮影したマカロフ・ヒ。ストルの所有 マガジン・ファーロアの一部を利用しているものの , 独 者が , どうしても完全分解に 0 K をくれず , こまかい部 立したスライド・ストップ作動フックが付属している。 品については , 展開図を参考にしていただくほかはない マカロフ展開図 , 断面図部品名 マガジン右側面。 作図・ T. 」 imbo 5 幻 2 ア 3 6 2 2 1 0 2 6 、 21 4 5 1 スライド 15 ハンマー・トリガー・スプリング固 2 手動セフティ 定キー 3 手動セフティ・スプリング 16 グリップ 4 スライド・ストップ・エジェクター 1 7 グリップ・スクリュウ 5 バレル ( 銃身 ) 1 8 グリップ・スクリュウ・ワッシャー 6 リコイル・スプリング 1 9 トリガー・パー 7 フレーム 20 ハンマー 8 トリガー 9 トリガー・ガード 22 シア・スプリング 10 トリガー・ガード・ビン 23 ファイアリング・ピン ⅱトリガー・ガード・スプリング・プ 24 照門 ( リア・サイト ) ランジャー 25 エキストラクター 12 トリガー・ガード・スプリング 26 エキストラクター・スプリング・プ 1 3 マガジン フンジャー ハンマー・トリガー・スプリング 27 エキストラクター・スプリング 1982 年 4 月号 0 7 8 12 0 14 9 0 10 18 17 45

8. 月刊Gun 1982年4月号

着弾の瞬間。着弾点と主管上方へ土管へのマカロフ弾の弾痕。 3 発目 ( 左下方 ) は貫通したように見えマカロフ弾の着弾ショッワではげ 落ちた土管内面。 粉末が散っている。 たが・ タイガー , ノヾンサー , キング・タイガーを投入した。ソ 従って 9 mm ウルトラと 9 mm マカロフは , フェアな立場 ビエトは , それらに対し , カタログ・データ的には劣っ て、争ったことにはならない。あくまて、も , このテストは , ド ている T 34 や J S タンクを動員してこれにあたった。 マカロフ・ピストルて、 9 mm マカロフ弾を撃つのと , 代用 イツの生産があがらないのに封し , ソビエトは粗雑だが 弾 9 mm ウルトラを使う場合の差としてみてもらえばよい 量産向きて、 , ぞくぞく生産される戦車て、ドイツを圧倒し たのだった マカロフが設計にあたっていた当時 , この教訓は強く 意識され , 少ない部品数はその辺が原点となっているの マカロフ・ヒ。ストルをテストし , また細部にわたって だろう。 観察してみた。 しかし , 資本主義国家て、は考えられない安い単価て、作 こて、 , レポーターなりの結論を述べてみたい。現在 り出される武器には , 機械一動作ごとに支払いがなされ ソビエトから何のインフォメーションも与えられないた る西側の造兵思想に強いムダを省く努力が欠けているよ め , 設計者にとってはフェアて、はないかもしれない うにも思える。そのいくつかの点は本文中に述べておい が , このレポートが , もしソビエトの造兵部の手にわた り , 反論が得られるのだとしたら , それはさぞ興味 : 架い 1980 年代に入り , ソビエトも都市化が進み , 出生率の ものて、あろう。 低下が大きな問題となっている。第 2 次大戦直後に生ま 結論から先にいえば , マカロフ・ヒ。ストルは , 優れた れた世代の人々が , 戦争の痛手から数が少なく , 今後は 中型自衛用ヒ。ストルといえる。 巨大なソビエト軍の維持すら危いといわれている。当然 , この場合 , 優れたというのは軍用として優れたという 工場労働者のマン・パワー不足から , 当分ソビエトはよ 意味て、 , コマーシャル用の一般市販用としてて、はない。 り効率のよい生産を目標にせざるを得ないだろう。 両者は必ずしも一致するとは限らないからだ。 そうなると , マカロフ・ヒ。ストルにみられる生産性の コマーシャル用としては , セールス・ポイントとなる 悪さを持つ一面も解決を迫られるのて、はないだろうか。 カタログ・データ , 例えばハンマーの自動前進装置 , ダ 特に , ソビエト兵器全般にみられる部品の互換性の低さ プル・アクションのオートマチック・セフティ , 見やす は , 今後に残された大きな課題だ。 いインジケーターなどが要求されるだろう。またシアを 固定するだけの不安定な手動セフティは , ハンマーを口 9mm ウルトラ弾は 1 発目 , 2 発目共に表面にごく小さな傷しか付け なかった。 3 発目が一番大きく , それでもマカロフ弾の傷の深さに ックする方式にした方が共感を得られるだろう。 は , はるかに及ばない。 しかし , 軍用という面に限ってみれば , 27 点という少 ない部品数がまず驚異的だ。少ない可動部品はそのまま 少ない故障個所につながり , 本文中て、も述べたが , 生産 面 , 製品管理 , 部品の保管など多くのメリットがある。 G n 誌を読む読者諸君が兵士となるなら教育も楽だろ う。しかし , ズプの素人に兵器の安全な取り扱いを教え るのだとしたら , 多くの可動部を持ち , 安全装置をたと え 2 重 , 3 重に組み込んだものよりも , 少部品からなる 単純なものの方が , 安全な取り扱い方を早く覚えさせる ことがて、きるのだ 戦時におけるソビエトの兵器 , 特に戦車についてみる とよい。第 2 次大戦中 , ドイツは世界のトップレベルの 1982 年・ 4 月号 まとめ

9. 月刊Gun 1982年4月号

スライド後部から照門 ( リア・サイト ) を見る。スワウェア・ノッチ の固定式だ。ハンマーはトカレフのものに似ている。 照星 ( フロント・サイト ) は比較的 , 幅 , 高さともに大きく見やすい。 マカロフ・ピストルの構造 マカロフ・ピストルの構造を要約していえば , 。中型 , セミ・オートマチック・ヒ。ストルてタ・プル・アクション 機構を備え , 作動はプローバック式てあり , スライドに 手動セフティを持ち , グリップ・セフティは備えていな となる。 この説明は , 間違っていないが , あまりにも簡単すぎ て全体像はとらえても G Ⅱ n 誌の読者の知識欲を満足させ るには至らない とだろう。 それては , まずスライド周辺から見てゆくことにしよう。 マカロフ・ヒ。ストルの照星は角型 , つまりスクウェア ・タイプて比較的 , 高さ , 幅ともにあり , 戦前タイプの P P K などに比べると照準がつけやすい。スライド上面に は , 細いビッチの波状ラインが刻まれていて , 上面反射 を防止している。この辺はワルサーの P P と全く同じだ。 スライド後端にはスクウェア・ノッチの照門が付いて おり , 工場ての調整以外ウインデージ , エレベーション の利かないフィックスト・サイト ( 固定照門 ) だ 写真からもわかるように , ワルサー P P や P p K に 部製品を除けば付属していたローディング・インジケー ター・ビン ( 残弾指示ヒ。ン ) は , スライドから省略されて その代わり , エジェクション・ポート後方にあるエキ ストラクター本体がローディング・インジケーターを兼 用しており , チェンバー内に弾薬が装填されていると , エキストラクター側面が , スライド面よりわずかに外側 へ突き出て , 残弾のあることを示す。 この形式のローディング・インジケーターの例は多い が , ワルサーの P P などに比べ , 射手が後方から見にく いのと , 暗中て慣れないと判別しがたい欠点がある。反 面 , エキストラクターのサイズとスライドとの結合寸法 1982 年・ 4 月号 ・ツ・第を スライド排莢乳部。マカロフ・ピストルの排莢孔は比較的小型だ。 エキストラワターはローディング・インジケーターを兼ねている。 スライド先端 , 銃ロ部。

10. 月刊Gun 1982年4月号

コンニチワ / 編集室ガら読者へ・・ 愛読者の皆さん , コンニチワ / お元気て、すか・ モノクロ・べージは , 「 G UN 所持の A B C 」「モデルガ ン盛衰記」「ガン・ヒーロー・ストーリー」「 GUN 百科事典」 2 月に入って , ホテルが火災になったり , 旅客機が落ち たり , 大きな事件が重なっていますが , 皆様には , お変 と , 4 本の新しいシリーズが始まりました・ わりございませんカ 一段と読み応えのある内容になることて、し 次号から , ドル高 , 円安が続いて , 景気の方も今ひとっ・・ よう。新連載のものについて , 意見・批判などがありま と いったところてすね。何かこう明るいニュースがほしい したら , 編集室宛にハガキか手紙て、お願いします。 て、すね。ホントに・ く来月号の予告です〉 近づく春にちなんて、 , クイズの賞品もチョット衣替え 第 1 特集は , 「ワルサー PP スーノヾー」てす。この新鋭 ハンドガンを , ぐっと変身した ? ジャックが , ワイドな 。ダイヤモンド賞は , 新発売の C M C ・ Mi ・ ni14, 金賞のワルサー PPK / S をスズキ・コルト・ガノヾ 構成て迫ります・・ 第 2 特集は , 「 S&W ・ M459 」てす。米軍の新制式拳 メントに , 銀賞のコルト・ローマンを C M C の S &W チ ーフ・スペシャルに , それぞれ変えますのて、 , ふるって 銃になる可能性が最も高いヒ。ストルて、すが , これを徹底 御応募下さい 的に掘り下げてみます。他に , S & W ・ M 39 , M 59 , S IG 220 , べレッタ M 92 S なども総動員して比較しますの さて , 今月号はいかがて、したカ て御期待下さい・ 0 月リ月号て、お知らせしたように , モノクロ・ページを増 第 3 特集は , 「べレッタ M 93 R マシン・ヒ。ストル」て、す。 やし , 新しい読み物を載せました。その分 , カラー これは , ドージャー准将救出作戦に活躍した , イタリア ージは少し減りましたが , べージ毎のポリュームは , 全 軍特殊部隊が持っていたマシン・ヒ。ストルて、 , 初めから く遜色ありません。ひとつ , 読んだ後の感想を聞かせて 対テロリスト用につくられた特殊火器て、す。世界て、初め 下さい て現地取材に成功しました。そのメカニズムをはじめ , 牛寺集の「 S&W41MagnumM57 」「マカロフ・ヒ。ストル」 全貌をじっくりと御覧下さし 「ワルサー・マシン・ヒ。ストル」は , それぞれユニーク その他の連載物も , 一段と充実した内容にさせていき なレポートになったと思います。また「モデルガン・ダ ますのて、 , 次号も御期待下さい イジェスト」の Mini14/20 GB も , ロータリー・ポルト カゼが , ハヤっていますのて、 , どうぞ気をつけて下さ を使う新製品てす。 もうすぐ春になります・・ サヨウナラ。 マクナム・スリンク ハイパワー 25 ファルコン 送料共 V 3 、 7 0 0 送料共 Y4000 ( 弾丸付 ) ワンタッチて析たためて 専用弾丸送料共 YI 、 200 ポケットに入る。小型な 替コム送料共 Y700 がら本皮て大きいバッチ / ヾワーアップ がマグナムのイメージに 70 % ヒ。ッタリ 0 0 0 0 0 0 マクナム 謇 ワイルドキャット 送料共 V 3 , 5 0 0 ( タマ付 ) ☆水陸両用ライト ストレート送料共 3.0 0 0 新しい方式の 完全防水て単 1 電地 3 本使用。 ゴムてテー / ヾーがついて 赤ガラス、電球スペアー付。モ いる。 ( 元は太くスパッ ールス信号も打てる。 トの方は細くなって 工ンシェル送料共 V 2.5 0 0 ツいる ) 単 1 電池 2 本使用。性能は同し 0 0 0 0 0 ^ 0 0 スカ , 0 、威製共 ク 2 ル、カ共料 ン 2 ト能リ料送 ス機メ送 リ 共ビ / アム ス 送 / 圓替 ポョう な右動。替コム 発 スシも丸 ト 送料共 ルて由ま 1 だグし・ 7 0 0 円 ス プい自き . んン楽用 ~ 進リを専、す心 ~ ドイツ山岳帽子 送料共 3 、 500 円。 ヨーロッパの寒い山は、 ての較闘帽子。 スキーに最高′ . 専用弾丸 200 発 Vl.20 替コム Y700 ( 各送共 ) ファルコン 300 送料共 V 7 、 0 0 0 アメリカバチンコの最高 峰。より正確な狙いを確 実にするためにスタヒ。ラ イサーとサイトを取付け バランスを安定した競技 ☆水陸両用パック 用の高級品。 送共 V 2 , 0 0 0 専用弾丸 v l, 200 小中、雨の中て 替コム も中味はぬれな Y700 い。ノヾンドに通 ( 各送共 ) してもよく又、 フックが 2 本付 吊してもよい。 ☆ガスマスク入れ ショルダー 送共 V 1 5 0 0 ガスマスクの入 れるケースてす がショルダーノヾ ックにもなる珍 しい品 ( 中古品 ) アーモーポックス 送料共 v 2 . 5 0 0 ☆し , S サバイバルナイフ 防水金属て水に洋き、釣 送料共 V 7 0 0 0 等に最適。木車の弾薬宿 ナイフはもちろん、土提り等、多 米軍使用のシープ帽 目的、国産品てはてきない力強い 送料共 V 1 0 0 0 インディアンスタイル。砥石付。 毛糸なのて、のび、 ちしみして大変便和 付ポ 送ス 料オ 共イ ☆パイロット用サンクラス 1 ル 送料共 Y 3 , 5 0 0 第一次大較中のバイロッ トが使用した実物サング 0 タ ラス、山にスキーに現在 もナーウな最高級品。 名をハッキリと書いて代金を現金書留又は小為 替て送金して下さい。切手ての注文は一割増てす 商品は受付後 5 日以内に発送返品・交換は致し ておりません。カタログは切手田 0 円て急送 / ーゞ 送り方 る 0 戻 ン 0 ら 一投 プ共製 送国 東京都神田郵便局私書箱 96 号 1 0 ト 91 東京都練も区石 神井台 2 - 25- 6 ワシントン商 -n p 1 4 係谷 9 9 6 ーロ 4 5 149 送り先 1982 年 4 月号