子会社「族」のリアル 集 特 橘玲 もそう。「身分によって人の待遇を めの場合も、入社の屋号を借りた ・・・・・・・・・・・・・給与は高くないが働きやすい 決める」日本社会の構造を変えて 自営業者ーというのが実態です。 クぬるま湯的な子会社に安住し、 いかなければならない、という考′・ トレ 1 ダ 1 をはじめ、優秀で結果変化を求めない若者もいます。 えが私のべ 1 スにあります。 を残す者は条件の良い場所にすぐ 結局、格差社会というものは、 日本では差別構造が末端にまで・ 移っていく。本来はそのように人自らの立ち位置をめぐる構造的な 貫徹していて、社会の閉塞感とか 材の流動性が高いのが、スペシャ問題に気付き、何とかしなくては 生きづらさの正体は、まさにこの リストの特徴なのです。 と思った人たちが階段を上ってい ことではないかと思っています。 日本はここが欧米と違っていて、く世界です。そういう構造に気付 雇用問題を考える際、私は仕事 スペシャリストのカテゴリ 1 に入かずに、いざ歳となっても、誰 の種類を大きく一二つに分けて見ま る仕事をしていても、特段専門性も助けてはくれません。そこで途 す ( 右ページ図参照 ) 。拡張可能 を持たないケ 1 スが珍しくない 方に暮れるよ、つな人は、すぐに下 なクリエ 1 タ 1 、専門家に当たる その上、スペシャリストなのに会流に転落していきます。 スペシャリスト、マニュアル化さ 社勤めが多く、人材の流動性がと 欧米ではさまざまな差別を排す れたバックオフィスの仕事です。 ても低くなっている。 歴史的経緯を経て、雇用制度がっ クリエ 1 タ 1 は成功すれば莫大 そうした中で日本が問題なのは、 くられてきました。それより平等 な富を得る可能性を持つ「ロング スペシャリストとバックオフィスな制度があるわけないのです。差 テ 1 ル」の側面を持っている。一 が、正社員の身分の中で一緒くた 別のない近代社会にしようと思、つ 方、スペシャリストやバックオフ にされていることです。バックオなら、日本型雇用制度をやめ、欧 イスの収入は「ベルカ 1 プ ( 正規 フィスが過剰に保護されており、米型に変えていくしかありません。 分布 ) 」に基づきます。例えれば、 解雇もほとんどできない。 欧米において厳密な職階と職務 映画俳優と演劇俳優の違いです。 てつもなく膨らみ得る。これがロ このいびつな構造の中、日本はで給与が決まるのは、あらゆる差 収益構造が全く異なるのです。 ングテ 1 ルということです。 非正規という身分を新たにつくり、 別が禁じられた中で、それ以外の ピコ太郎もそうですが、ロング 演劇俳優はどんなに才能があっ バックオフィスを正規と非正規の方法がないからです。米国では人 ても、公演する劇場規模や公演回テ 1 ルとは一発当てれば青天井の身分に分け、次々に正規を非正規種差別を禁じているから、履歴書 数、チケット代によって収入の上カネが入り得る収益構造です。その身分に置き換えていきました。 に顔写真を貼ってはいけません。 限が決まり、それ以上は望めませの性質を持っクリエ 1 タ 1 は基本その方法以外に問題を解決できなまた年齢差別をしてはいけないの ん。これがベルカ 1 プの仕事です。的に自営業者。これは日本を含め、 、。そうして今では非正規の領域で、定年制も違法となっています。 ほば世界的に共通しています。 それに対し映画俳優なら、技術 がどんどん正社員の方を侵食して労働者を公平に扱うシステムと の進歩こ半、 ノ。イし、いったん映画がヒ スペシャリストはベルカ 1 プの いるのです ( 右ペ 1 ジ図参照 ) 。 は、同一労働同一賃金に基づき、 ットすれば世界中で公開され、仕事で、頑張っても収入には限度だから非正規の待遇改善を進め能力と資格と経験で判断すること。 やテレビ放映、果てはゲ 1 ムがあります。ただ専門性を持ってると、今度は子会社の人間が身分それが唯一、リべラルな社会での 化といった形で派生し、収益がと仕事をするので、欧米では会社勤社会の最底辺に落ちかねない。 平等な働き方ではないでしようか。週 7 4 Takuya Nango 家 Akira Tachibana たちばな・あきら / 1959 年生まれ。著書に『お金持ちになれる黄金の羽 根の拾い方』 ( 幻冬舎 ) 、信ってはいけない』 ( 新潮新書 ) 、『橘玲の中国私論』 ( ダイヤモンド社 ) など。近著に小説『ダブルマリッジ』 ( 文藝春秋 ) 。有料 メールマガジン「世の中の仕組みと人生のデザイン」を配信中。
SpeciaI Feature ・・・・・・・・・・・・・・・・社で生じる構造的問題に 年を子会社に送り込むこともあり、 ついて、どのように考えますか。 矛盾が集中してひどいことになる。 子会社の矛盾って皆、触れられ 問題は構造的なものだから、親 たくない問題なのでしようね。「身 会社社員より待遇で劣る「実ム社の 分差別」だと何となく分かってい 社員 ( プロバ 1 ) は浮かばれませ ても、子会社の存在を否定される ん。スキルを身に付ければ、代 と日本の会社制度の根幹を成す出 5 代則半なら転職できます。今 な旨 向が成り立たなくなる。日本に解 の日本では、 0*--ae ( 職場内訓 異る 雇システムがないため親会社が余 差ロ がみえ練 ) でそれなりの能力を身に付け 剰人材の扱いに窮してしまう。 遇軋訴た後、転職できる、っちに差別され 待なと 世代間格差で若い人は貧乏くじ ない立場に移るのが得策でしよう。 ・的要 分プ ばかり引いているといわれますが、 与造必そういう意味では構造的に、就 実は大手の会社では最近そんなこ 給構が職氷河期で「実ム社に入ってしまっ でのそ 身手 ともなくて、若い人を大事にする , 用こた若手プロバ 1 などは一番悲惨で ようになってきました。それは当 一雇方すよね。中小企業の方がまだいい。 ハ的き たり前で、中高年はたくさんいる 社会規範にのっとり、本人も納 ロ本働 けど、若くて優秀な人は少なくて プ日な得できるよ、つな合理的な説明がで 、等 ナ 希少性が高いからです。能力の高 きるかどうかが差別の基準になる働者も政治家も学者も、身分差別 員は平 い若手社員の価値が上がる中、彼 ではなく、単に給与や条件が違う 社氏のと考えれば、子会社は最悪です。 らは早くから責任のある仕事がで の令型隣の席で同じ仕事をしていて、何だけだとっ。「日本は近代社会」 社米 きないと、ばかばかしくてす / 、他 との建前を崩してはいけない 会の欧で給料が違うのかと問われても、 へ移ってしまいます。 そんな暗黙の了解が広がっている。 子家く合理的な説明なんてできません。 と作づ 若くて優秀な人材を大事にしな 正規・非正規の他、親会社・子 員。基身分社会で成り立つ日本 くてはいけない。でも、親会社で 会社、さらに本社採用・現地採用 社会の閉塞感の李正体 た金 は上がっかえている。そこで、優 という差別もある。そうした重層 き」賃 秀な若手を親会社から「実ム社に出 そもそも今の日本は基本的に、 的な差別構造によって日本社会は 向させる。いわば身分替えをする し差同身分社会で成り立っています。正成り立っているのです。 社的 ことで、それまで代の人が担当 向分働社員・非正規社員という『〔葉が象足元では非正規の規模が大きく 出身労 なってきたので、そこに焦点が当 していた仕事を代の若手にやら ら「一徴するように、歴然とク身分が 会造 せ、「実社で自分より川歳も歳 かは同存在します。それをはっきり言う たっています。ですが、日本社会 社行、 も上の人に指示する立場に立つ。 会慣しと、前近代的な身分差別社会になの構造を見れば、子会社の問題も その際、親会社であぶれた中高 親る摘ってしまう。だから、経営者も労そうだし、現地採用の外国人差別 子構 lnterview マニュアル仕事が非正規化 クリエーティブクラス マックジョブ 職務区分と日本の雇用形態の関係性 ま非正規社員一 ーサラリーマン , ・ ( 正社員 ) マニュアル化された 拡張不可能な仕事 バックオフィス 拡張可能な仕事 : 拡張不可能な仕事 クリエータースペシャリスト 侵食 6 4 週刊ダイヤモンド 2017 / 02 / 1 1
1 18 % 年肥月日に厚生労働省 の「同一労働同一賃金の 実現に向けた検討会」の 中間報告が公表された。筆者も委 員の一人として議論に参加し、雇 用形態間の賃金格差の延疋に従事 した。その結果を紹介したい。 正規労働者と非正規労働者の賃 金差を議論する際に注意すべきな のは、両者で最終学歴、勤続年数、 職種などか異なっていることだ。 正規と非正規で最終学歴や勤続年 数が異なれば、賃金差にはそれら き の属性差も反映される。 そこで筆者は政府統計の個票デ 1 タを用いて調査年、最終学歴、 潜在経験年数、勤続年数、職種、 役職や働いている事業所の違いを そろえた上で、雇用形態間の賃金 差がどれだけあるかを計算した。 今回利用した政府統計は短時間労 働者の最終学歴を聞いていないた め、通常の時間で働く一般労働者同ナ だけを分析した。 一般労働者には契約期間が有期 働向と の労働者と血期の労働者がいる さらに身分の違いによる正社員と 労にご 非正社員がいる。単純比較では無 期正社員に比べると有期非正社員 一現性 同実属 東京大学経済学研究科 - 教授 川口大司盛 は男性で約肪 % 、女性で約 % % 時 間当たり賃金か低かったが、調査 年、最終学歴、潜在経験年数、勤 続年数、職種、役職などの違いを 考慮すると男女共にその差は約絽 % まで縮小した。 短時間労働者を除いているため にこのような結果になったとの批 判もあり得るため、最終学歴の違 いを考慮できないことには目をつ ぶった分析も行った。単純比較だ と一般無期正社員と短時間有期非 正社員の賃金差は男性で約犯 % 、 女性で約芻 % であったが、さまざ まな属性をそろえると男性で約幻 に△ロ 者場 % 、女性で約 % まで縮小する 差働た 企業規模が大きいほど正規・非 金般ろ 正規の賃金差が大きいとの指摘も を ど あるが、労働者の属性をそろえる 員い とそのよ、つな明確な傾向は見られ なかった。 一三ロ 現状認識に当たり、統計分析が ョ本続 重要で、現状認識が変われば政策 期勤 有 対応も変わってくる。ェビデンス 金学 と賃終差に基づく政策決定が重要である。 貝度最金 年、賃 また、正規・非正規の賃金差につ 社 7 年り いて政策目標を設定するのであれ 正査た ば、どのように差を定義するのか 無呼の を明確にする必要がある。 6 2 週刊ダイヤモンド 2017 / 02 / 1 1
SpeciaI Feature ノ 1 ト 1 で紹介した通 スから外れた人でもきちんとプ一フケ 1 スは、。、 りだ。なぜ、同じ職場で机を並べ イドが満たされるような仕掛けが あるのだ。具体的には、見掛けのて同じ仕事をしているのに、親会 職位を上げる。親会社で取締役だ社からの出向組と給料に開きがあ ~ ったのなら、子会社では社長、親るのか。特に、ここに・靄が強い 実は、この構図は非正規労働者 会社で部長だったのなら、子会社 では取締役といった具合だ。これの問題とまったく同じだ。子会社 厚時にれて なら、本人の自尊心も満たされるの若手社員の取材をしていると、 つぶれないな、 以前非正規労働者の悩みを取材し し、家族や世間への聞こえもいい 世間体を気にするという点ではて回ったときに聞いた叫びとそっ 指針も政府はまとめている。 くりだと感じた。 学生も同じで、中高年社員をばか ところが、こうした議論の対象 にはできない。多くの学生が有名しかし、その非正規労働者には に子会社は一切含まれていない 企業の名前が入っているからと、徐々にだが光が当たりつつある また、労働者を守るべき存在のも「実ム社社員は厳しい状況にある よく考えずに子会社に入社してし長年、問題視され続けた結果、国 まう。何しろ、両親や大学の就職による働き方改革の議論では非正労働組合という点でも「実社社員有名企業である親会社社員に比べ 規労働者が議題となり、特に同は不利な立場にある。組合がなかて圧倒的に転職しにくいのだ。 課もそれを後押しするほどだ。 そしてこの諸悪の根源として、 労働同一賃金」の部分では、明ったり弱かったりすることがある のだ。近年は、政府が企業に賃上日本企業のガバナンスの緩さがあ 確に非正規労働者を対象にしてい 働き方改革でも る。さらに、非正規労働者にも賞げを求めるなど、春の賃上げ交渉る。人材の掃きだめのような子会 春聞賃上げでも 与を与え昇給を認めるべきとするである春闘に注目が集まるが、そ社が存続してきたのは、親会社の 蚊帳の外 の効果は「実社社員に波及しない経営がそれを許してきたからだ。 こともある。組合が非正規労働者連結会計制度の導入や日本版 そうして「実社に入社してしま の待遇改善に動き始めていること 0* 法 (*-ØO*) の導入など、 ってから後悔している社員たちの を考えると雲泥の差だ。 ガバナンスの強化を求められる動 つまり、政府の働き方改革の議きが過去に何度かあった。その結 論、および賃上げという、近年社果、収益性が低く、あまりにひど い内容の子会社は少なくなってき 会をにぎわす働き方に関する大き な二つのトピックでは、完全に非ている しかし、それでも悲鳴が聞こえ 正規労働者にスポットライトか当 たり、子会社社員は蚊帳の外に置てくるのは、一つの要因だけでな かれているのだ。 く、日本人のマインドを含めた社 こうした境遇から抜け出す方法会全体の仕組みが子会社族を生み は、転職しかないのだが、そこで出しているからなのだ。 波風立てすに・ 一 0 政府の働き方改革の議論では、非正規労働者 の待遇是正が大きなトピックとなっている っていいですか ? AFP= 時事 0 大企業の労働組合は子会社まで捕捉し切れていな い場合もある。賃上げの効果が及ばないことも 週刊ダイヤモンド 2017 / 02 / 1 1 42
子会社「族」のリアル 集 特 ZF-}-- ドコモでは塾員に就 子会社の経営陣は要らない 任され、退職後はかなり多くの企業 雇用の流動性を の社外取声役に就いています。経営 高めて同時に 全員非正規くらいの劇薬を に関わる中で社の問題を感じる 失業保険充実を ことはありますか。 夏野剛・慶應義大学特別招聘教授 まず、ガバナンスの面でいえば、 雇用の流動性が低いことも 本社の指示にただ従っているだけと していますか。 いう「実ム社が日本ではかなりある。 今の非正規雇用がある限り、日本 だから、子会社の社長人事もその上がるなんていうケ 1 スもあります その場合、「夫ム社の経営陣は経営人材がそのビジネスに向いているか か、般的には、労務的にも親会社型の「実ム社はなくならないでしよう。 判断をしていません。そうであるな ということではなく、」を重視す出身者とは別待遇で、人件費が安い なぜかというと、多くの「夫ム社の管 らば、「実社の社長や役員は必要ある親会社の社内の力学で決まることプロバ 1 社員が大量にいて士気が上理職以上を親会社からの出向組が握 るのでしようか がほとんど。 がらす、寸感を抱えている。そこ るという構図を維持するためには、 実際に意思決定していないなら、 そんな状況ですから、全てとは言 に経営力の低い幹部が来る : ・ : 。悲若手を出世させる必要のない非正規 それは単なる親会社の出世コ 1 スか いませんが、「丈社の社長や役員の劇ですよね。 で採用する方が便利なんです。言っ らあぶれた人を受け入れるためのポポストに経営力なんて期待されてい 米国など海外でも「実社はありまてみれば、非正規社員が史局年社員 ないのでしよ、つ。 ジションですよね。 すが、一応、幹部にはマネジメントの「実ム社への出向・転籍を支えてい それでいいのでしようかごくま でも、一応、株主総会を形式的に が求められるし、同一労働同一賃金ます。 はやっていて、本社から株主代表とれに、素晴らしい経営をして業績が は徹底しているはず。 働き方改革の議論では、「非正規社 して財務部の課長あたりがやって来 員を正社員に」となっているようで て、株主席に座ってなな顔つきで すが、むしろ、全員を非正規社員に 聞いていたりする。 して最長雇用期間を川年にすれば、 そもそも戦略を考えたのは、本社 一気に生産性もアップするのではな いでしよ、つか でしようと ( 笑 ) 。非常に時間の無 駄ですよね。 もちろん、同時にセ 1 フティ 1 ネ そうした社が温存される背 ットを充実させる必要がある。具体 景には、日本の硬直した人事制か 的には、 1 年間は前職の給与の 10 あります。 0 % 相当の失業保険を給付する。非 まったくその通りですね。減点主 正規社員でも区別しない。そうすれ 義の年次管理だからそうなる。 ば、歳や歳でも安心して仕事を そもそも、日本の大企業の社員は 探せるでしよう。 ン とにかく「出自はどこか」「現籍はど いずれにしても、「丈社というのヤ ダ こか」「出向か転籍か」と」ばか は日本の雇用制度と深く結び付いて 刊 週 り気にしますよね。 いると思いますね。 3 4 Hirobumi Senbongi lnterview Takeshi Na no なつの・たけし /NTT ドコモで「 i モード」を生 み出し、執行役員就任後退職。その後、動画サー ビス「ニコニコ動画」を黒字化させた。また、多 くの企業の社外取締役に就任している。「その会社 で一番うるさい社外取締役」を自任する。
鸞親会社 .. - 特集子会社「族」のリアル 子会社族の悲劇はこうしてままれる ! 非正規労働者 正社員に比べ不遇とさ れるが、国の働き方改 革の議論では真っ先に 救済対象に。また、国 は企業に非正規労働 者の賞与や昇給を認 める処遇改善案を取り まとめている。 ようやく救済か 連結会計制度や J - SOX の導入など徐々に強まって きているものの、緩いガバナンスで多くの子会社を 温存している。 緩いガバナンス 硬直化した ビラミッド形 人事制度 新卒一括採用と年次管理を続けて きた上に、中高年の社員の再教育 も怠り、その上ポストも少ないた め、一定の年齢になると社員を子 会社に出向・転籍させる。 出 向 : 転 親会社社員のため ! ? 労働組合 多くの大企業には組合が あり、春闘での賃上けな どに際して活動する。しか し、子会社にまでその効 果は及ばないことも。 0 0 0 出向・転籍 支援・改革 支援・改革 0 0 子会社社員は無視 働き方改革の議論 国の働き方改革の議論では、 同一労働同一賃金が大きな議 題だが、その主語はあくまで非・・■■■・■■・・・・ 正規労働者だ。 議題に上がらす 0 、 0 、 0 ・ 0 ・ 0 子会社子会社 労働組合 組合がない・弱 いケースも。 目目ロ は「あそこの部署の誰々を知って いるという社内の人間関係が人事 に大きく影響するから、何人か社 員が集まると社内人事の話ばかり している。嫌気が差しましたね」。 今でこそ当たり前になってきた が、日本企業ではかっては転職も 盛んではなく、仮に転職してくる 社員がいても年次管理の評価にな じめす、出世できないということ もあったほどだ。前出の元大手通 信会社社員は「いまだに転職組は 評価されにくい」と漏らす。 こうして大量に採用された社員 が年齢を重ねていく一方で、ポス トは限られた数しかない。 高度成長期には次々とビジネス が生まれ、対応する部署や役職が 増えていったため、そこにあてが えばよかった。しかし、低成長の 時代を迎えると、ポストが足りな くなり、中局年社員の処遇に困る ようになった。雇用の流動性が低 く、解雇もめったにされない日本 ではなおさらのことだ。 とはいっても、いつまでも滞留 2 させていては、若手社員が出世で きなくなってしま、つ。 0 2 そこでに出す」受け皿とし ン モ て、子会社が用意されてきた。っ ャ まり、「実ム社という存在は雇用制 週 度と裏表の関係なのだ。 この仕組みは巧妙だ。出世コ 1 4
何のためにあるのか ? 古い子会社″をぶち壊せ 肉声とデータで迫る 親子格差″の悲惨 Pa rt Pa け 絶対格差 P58 P48 観代の身分差別」。識者がそう言い切る人たちがいる。大企業の子 会社で働く人たち、「子会社族」のことた。親″の顔色をうかがい つつも、内心では待遇の悪さに猛烈な不満も抱く。それでも、これ まで非正規労働者のようにスポットライトが当たることはなかった。 子会社族の実態とそこから見える日本企業の問題点に迫りたい。 本誌・新井美江子、清水量介、竹田幸平、 竹田孝洋 / 本誌委嘱記者・野村聖子 29 週刊ダイヤモンド 2017 / 02 / 1 1 子会社族
特集子会社「族」のリアル 懶第学 ' 簽第観 7 割以上が子会社は「必要」との認識 Q5. ◎ 123RF 経営層ほど子会社が「必要」 % 乃 日本企業や日本経済が成長していく上で、 子会社の存在は必要だと思うか 必要だと思わない 分からない・ その他 74.2 % 68.4 % 13.3 % 65 会社内の立場別では・・・ 15.5 % 60.4 % 59. 。 60 71.2 % 55 必要たと思う 役員・正社員正社員非正規その他 経営者 ( 管理職 ) ( 非管理職 ) 社員 「おかしい」が半歩リードもほほ拮抗 子会社社員は待遇格差に不満 【 0 。 0 親会社社員が子会社出向時、同じ仕事の場合でも 待遇でプロバー社員を上回るケースがほとんどたが、 プロバー社員との待遇格差が生じることをどう思うか 分からない・ その他 Q6. 52.2 % 45.5 % 13.6 % 勤務経験別では・・・ 35 33.7 % 44.5 % 待遇格差が 生じるのは 当然た 30 待遇格差が 生じるのは おかしい こ 41.9 % 子会社・関連会社親会社から親会社から プロバー社員転籍した 出向中の 子会社社員子会社社員 アンケートの概要 【調査手法・期間】 【回答者の基本属性】 アンケート作成ツールのサーベイモンキーにより、 2017 年 1 月 1 2 ~ 1 6 日の回答者の年齢構成は、 20 代以下が 3.5 % 、 30 代が 1 1 .7 % 、 40 代が 24.9 % 、 50 代が 33.9 % 、 60 代以上が 26.0 % 。また会社での立場の構成は、正 5 日間でインターネットによるアンケート調査を実施。 社員 ( 管理職 ) が 33.5 % 、正社員 ( 非管理職 ) が 28.6 % 、役員・経営者が 【調査対象】 22.4 % 、その他 ( パート・アルバイト等 ) が 1 1 .4 % 、非正規社員が 4.1 % 。 本誌の読者とダイヤモンド社のポータルサイトであるダイヤモンド・オンライ ンの会員を対象に実施。合計 1 160 人から回答を得た。 在」と回答。親会社の手足となっ てこそ「安定」が担保される、と いうことなのかと勘繰りたくなる。 そのほか、「親会社より給与など の待遇で劣りそう」 ( ・ 2 % ) 、 「親会社の出世レ 1 スから外れた 社員の受け皿」 ( 料 ・ 1 % ) 、「仕事 の不出来な社員の出向・転籍先」 ・ 2 % ) と続き、全般的に態 い」イメ 1 ジが強いことか分かる。 円グラフで一小した残り 4 問は、 結果の出方が 2 タイプに分かれた。 雇用形態への価値観を聞いた「ど の境遇が幸せだと思うか」 ( ) では親会社採用の正社員が・ 0 % と他を圧倒。「子会社の存在は必 要か」 ( ) との問いでも「必 要」との回答が 7 割を超えた。 一方、企社員を解雇しやすくす べきか」 ( ) 、「フロバ 1 社員と の待遇格差が生じることをど、つ思 うか」 (CC) では意見が割れた。 では「解雇しやすくすべき だと思う」 ( れ・ 3 % ) が 5 超 「思わない」を、では「待遇 格差が生じるのはおかしい」石・ 2 5 % ) が 2 ・ 6 「当然だ」を上 0 回ったものの、いずれも差は大き 0 2 くない。 ン モ 子会社は安定しているが親会社 ャ の言いなりで、待遇が悪いものの 日本経済には必要。これが日本人週 に共通した子会社観といえそうだ。
Ref: 1341-0207 V E R Y R A R E ショールーム「 NX ONE 」 正規販売店 03 ー 3573 ー 7277 www.nxone.jp 東京都中央区銀座 7-1 ト 6 GINZA ISONO ビル 2F WWW. h-moser. C0ー諭 香林坊大和時計サロン 076 ー 220 ー 1 256 / 時計・宝飾ヒラノ 052 ー 935 ー 5278 / oomiya 大阪心斎橋店 06 ー 625 ト 0077 / アイアイイスズ本店 087-864 ー 5225 BEST 新宿本店 03 ー 5360 ー 6800 / シェルマン銀座三越店 03 ー 6228 ー 691 1 / シェルマン新宿伊勢丹メンズ館店 03-5369-2323
SpeciaI Feature R e a I 日本人にとって「子会社」とはどういう存在なのかーー。このほど 実施した社会人アンケートで、これまで明らかにされてこなかった 認識が浮き彫りとなった。年齢や立場によっても異なるそれそれの 子会社観。そのリアルな実態を白日の下にさらす。 のリアル 若年層ほど「安定」意識 「子会社」と聞いて思い浮かべる「良い」イメージは 大企業傘下で安定していそう 「良い」という印象がない 28.4 % 現場で事業を推進する旗振り役 24.4 % 親会社からの出向者の出世ルート 227 % 少数精鋭で構成されたプロ集団 あてはまるものが特にない 出世のプレッシャーなく働けそう その他 5. 50 年代別では・・・ 4 0 LO 0 LO 0 っム んイ 3 35.8 % 36.5 % 34. ん 12.8 % 27.2 % 1 1 .2 % 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 以下 以上 Q2. 80 20 10 30 40 50 60 「子会社」と聞いて思い浮かべる「悪い」イメージは 親会社の言いなり、下請け的な存在 親会社より給与などの待遇で劣りそう = 62.2 % 親会社の出世レースから外れた社員の受け皿 仕事の不出来な社員の出向・転籍先 コスト削減が目的の存在 「悪い」という印象がない口 5.3 % あてはまるものが特にない一 2. その他ー 2.8 % ヒラ社員に親会社の「言いなり」感 会社内の立場別では・・・ 0 、 LO 0 5 0 LO 0 8 ッ / 7 6 ・ 0 -0 75.3 % 68.6 % 67.4 % 65. 60.4 % 正社員正社員その他役員・非正規 ( 非管理職 ) ( 管理職 ) 経営者社員 30 40 50 60 70 20 10 80 「解雇しやすくすべき」がやや優勢 Q4. 「幸せ = 正社員」のイメージが圧倒的 Q3. どの境遇が幸せとのイメージを抱くか バートアルバイト 正社員 ( 子会社プロバー採用 ) その他・ いすれとも言えない もっと正社員を解雇しやすくすべきか その他 非正規社員 0.3 % 9.6 13.5 % 35.6 % 会社」と聞いて、あなた か思い描くのはどんなイ 2 メ 1 ジだろ、つか。取材中 0 は「日本人の深層心理には子会社 0 2 を下に見る意識が根強い」 ( 大手鉄 鋼社幹部 ) などネガテイプな ~ ダ 声を聞くことも少なくなかった。 そこで特集を組むに当たり、日週 本人の「「実ム社観」を明らかにす べく社会人に向けたアンケ 1 トを 実施。 1160 人から回答を得た。 まず、「字会社』と聞いて思い 浮かべる食い』イメ 1 ジは」 ( 、複数回答可 ) という質問の答 えを見ると、回答者の約 3 人に 1 人 ( 芻・ 0 % ) が「大企業傘下で 安定していそう」を選んだ。 さらにこの回答を年代別に見る べぐ正し と、代以下は 4 割超となり、若 比ら非在 にづて存あ どれしがが年層ほど子会社に委定感」を見 すとなさと社摘 やた米雇弁会指 いだしていることが分かった。 しき欧解整子の まが調やと の結果に戻ると、 2 番目に ( 正雇規て 多い回答はいきなり「食い』と いう印象がない」 ( ・ 4 % ) 。以 下、「現場の旗振り役」「親会社から の出向者の出世ルート」といった 回答も続くものの、比較的多くの 人が子会社に対し、食い」イメ 1 ジを持ちにくいことが分かる。 逆に「『子会社』と聞いて浮か ぶ態い』イメ 1 ジ」 ( 、複数 回答可 ) を聞くと、約 7 割が「親 会社の言いなり、下請け的な存 分からない 237 % 正社員 ( 親会社採用 ) 41.3 % 蔭 72.8 。 解雇しやすく すべきだとは 思わない