こんな検査は受けてはいけないー がん検診の「新常識」 斎藤博研究研尾学三木一正定予理部 フィ ) ・胃がん ( 胃 * 査・内視鏡検査 ) 立研診部大 認ん構教学 国ん検究馬 ・が機誉医 の五つ。 ・が陬研群 さ胃究名学 本研学大 し立予診ル 便潜血法による大腸がん検診は、「簡 ろ国ん検 ま日療大京 ず人治邦東 ひ人が一生 単、安価、死亡率低下の直接的証拠が か法東 テ法一タ年 開ンセ 5 学 9 業あり、利益が不利益を上回る」優等生 さ究セ究医 み Z 知事円卒 世界の評価も一致している。とり・ がんは早期発見、早期治療が一番。 あえず集団検診を受けてほしい。 そう老ノえる向きは多いだろう。だが、 以下、がんの種類ごとにがん検診のなものが多く、大半は死亡原因になら便潜血検査の次の「二次検査」に相 場合によっては「早期発見」が仇にな . 「新常識」を見ていこう。 ず治療の必要はない。 ところが検診で . 当する状結腸鏡検査や大腸内視鏡検 ・ることもあるという。国立がん研究セ・まずは前立腺がんだ。前立腺がんの・見つかると治療せざるをえないため、・ 査も、死亡率を下げる十分な根拠があ ・ンターがん予防・検診研究センタ 1 検・スクリ】ニング検査として広く行われ・高齢者ではとくに 治療による不益が・る。見逃し率が低く、まったく異常が 診研究部長の斎藤博氏が指摘する。 ているのが検査 ( タンパク質の一 . 大きいと指摘されている。 . なかった場合は五 5 一〇年後の再検診 「一般の方はつい、 発見率が高いかん・種の血中値を調べる ) 。採血による・ 「国内でも針生検 ( 針を用いた組臻取 ) ・でいいのも大きな利点た 検診ほど効米が大きいと考えてしまい・簡単な検査、、 たか、がん発見率か高いた・を行うと、頻度は低いものの重篤な前・その一方、出血や腸管に孔があくな・ かちですか、それは正しくありません。・めに一般には「いい 検診法」と見られ立腺炎を発症し、なかには死亡する例 . どの偶発症が報告されており、検診と . なぜなら、かん検診の目的はあくまで . ている。だか斎藤氏によると「十的 . があることも報告されています。・して広く行った場合の不利益は必ずし・ ・も対のがん死亡率を下げること、 根拠がなく、効果はあるとしても小さ・検診を実施している自治体や医療機も小さいとはいえない。大腸内視鏡検 つまり、がんで亡くなる危険を減らす 一方で不利益が大きい」。 関は、こうした不利益、、、 力あることを事査を受ける際は、偶発症の可能性を踏 ことです。しかし、検査の精度が高く 事実、国は死亡率減少効果の証拠が前に説明するべきです」 ( 斎藤氏 ) まえ、緊急時の対応ができる施設を選 ・ぶといい。 発見率が高くても、必ずしも死亡率が・不十分として推奨していない。米国予 下げられるわけではないのです」 ・防医療作業部会も一一一 さらに言えば、たとえ発見率が高い・年五月、全年齢の男性に対する 検診法であっても、がんの種類によっ検診は推奨しないとの勧告を公表した。 ては無駄な治療を招くおそれがあり、 ・検診による死亡率の減少かごく・ ・そうなれば患者は治療に伴う不不益を・わずかか、まったくない一方、精経 被らなくてはならない。 私たちは「精査で誘発される成症や発熱、一時的 . 現在、国が集団がん検診として推奨 よど - フだろう。・ 度の高い診断検査いい検診法ではな・な排尿障害などの不利益が利益を大き・しているのは、大腸がん ( 便潜血検査 ) ・ 肺がんの胸部 * 査 ( い」ことを理解したうえで、がん検診 ・く上回ると判断されたためだ。 ・肺がん ( 胸部 * 査 ) ・「丈呂頭がん ( 細この検査は、早期がんの見逃しリスク の行列に並ばなければならないのだ また、前立腺がんは進行がゆるやか・診 ) ・乳がん ( 乳房査“マンモグラが高いとされる。 前立腺 Prostatic cance 「 腸ん 大が Colon cancer Lung C 0 n C e 「 肺がん PRESIDENT 2016.5.16
過剰診断の報告のある がん検診 PSA 検査 死亡減少効果は、レントゲン言【を・喫煙歴があり ( 一日一一箱なら一五年間 ) 、・ある。このため、軽度から中等度の前【ところが、だ。マンモグラフィは乳紙 【読み取る一一人以上の医師 ( そのうち一人喫煙中もしくは禁煙後一五年以内の五がん病変は長期の経過観察となる。若・攪度が高い「若い乳房」においては、・斎 . は十分な経験があること ) がダブルチェ . 五、八〇歳の成人を指す。任意の肺が・い女性には恋愛や結婚の障害にもなり・小さいがんを見逃してしまうリスクが・ 出 ・ツクを行い、 過去のと比較するこ・ん検診を選択する際の参萼にするとい ・かねず、精神的苦痛は大きい 高いという問題がある。線伊言【に写図 とをはじめ、精度管理が十分行われて・いだろう。 また英国のデータを見る限り、明確 . った乳腺組織の白い影にがん塊の影が . . いる条件で初めて期待できる。しかし . に死亡率低下効果が示されるのは一一十・紛れてしまうのだ。 現実の検診現場では、医師によるダブ・ 代後半以降で、一一十代別半は利益より・ これは乳がん診療現場の常識で、日・ ・ルチェック実施率は低いとされる。国 も不利益が上回る ( 英国の推奨年齢は 本女性にとって本当に利益をもたらす 五歳から ) 。 ・では今後、他のがん検診とともに検診 検診が待ち望まれていた。 体制の精度管理を強化する考えで、自 「主呂類がんは、性行為を感染ル 1 ト・ 昨年一一月、東北大学の大内憲明教 治体や施設の体制が問われるだろう。 ・とする ( ヒトパピローマウイルス ) ・授らから、マンモグラフィ単独と超音 入【一方、将来の検診候補として被曝量・「主員がんのうち「主呂類がんの検診で・成が主たる要因。諸外国では、波 + マンモグラフィ併用とを比較した . 超・ を抑えた低線量が注目されている。ポピュラーなのが、細胞診検査。これ . 検査で成の有無を確認したうえで・研究結果が報告された し・元喫煙者約五万人を対象とした「全米・は「主呂頸部から採取した組織を顕微鏡・細胞診を行う対象を絞ることや、検診 参茄者は四〇 5 四九歳の日本人女性 ムロ・ 肺がん検診臨床試験」では、胸部 * 線・で観察し、がん細胞や異型細胞を見つ・間隔を五年程度開ける検討もなされて七万一一八〇〇人。一一年間隔でどちらか . ガこ。・ける幺た死亡減少効果は実証済み 方検査と比較し、死亡率を約一一割下。オ の検診を受けた。 いる。今後の研究課題である。 これを受け、は、死亡 . で、しかも効果は大きい。日本では二 その結果、マンモグラフィに超音波 現【率の低下という利益が過剰診断・被曝・〇歳以上を対象に、一一年おきの受診が・ 検査を加えることで、ゼロから期の という不利益を確実に上回る「肺がん・推奨されている 超早期れがんの発見率が一・五倍に上 も高リスク集団」に限定した形で、低線 一方、不利益は少々複雑だ。検診で 昇することか判明したのだ。 量検診を推奨とした。 見つかる前がん病変、とくに中等度程 検診と検診の合間に進行する「中間 代・高リスク集団とは、タバコを一日一・度までの前がん病変の大半は、がんに 期がん」の減少が期待できる結果とい . 新箱三〇年間吸い続けたのと同じ程度の・ならないのに治療されてしまうことか . 乳がん検診のマンモグラフィは、死・えるが、小さい乳がんには命を脅かさ・ ん 亡率を下げる証拠を持っ検診だ。乳が・ないものが含まれることも指摘されて・ か ん発症のピークが六十代にある米国で この結果だけで超音波検査の併用の は五〇、七四歳の検診を推奨、四十代 は不利益が上回るとして、推奨はされ・推奨はできず、集団検診として推奨さ・ ていない。 れるか否かは五年、一〇災の死亡率 一方、日本では乳がん発症のピーク低減効果の証明を待っしかないだろう。 . が四十代。検診の推奨年齢は四〇歳か・しかし、任意型検診では益を理解 ら ( 上限なし ) と諸外国より一〇年若く・したうえで、マンモグラフィと超音波・ 設定されている 検査の併用を選択肢に入れたい 前立腺がん 乳がん マンモグラフィ 肺がん CT 検査 甲状腺がん 超音波検査ほか 宮ん 子が Uterine cancer 子宮頸がん 細胞診、 HPV 検査 胃がん 内視鏡検査 乳がん Breast C 0 n C e 「 0
プレジデント これ以上は高血圧ですよ」という基準値を 見率が高いがん検診ほど めに設定するたけで、健康な人を 果が大きいと 「患」にすることができる ( 中略 ) 。 考えてしまいがちですが、 しか血圧を下げる降圧剤は それは正しくありません。 ( 中略 ) 一生続けることが多い。 製薬会は莫大な利益を得られます。 「血圧を下げと病気にならない』は本当か ? 」三六ページより 検査の精度が高く発見率が 高くても、必ずしも死亡率が 整骨院に、すでに体がかなり 下げられるわけではないのです。悪くなついる人が、痛みやしびれに 「がん新時代見つけ方 & 治し方超入門」六ニページより 耐えかね行くケースも多い そこに「強く圧迫する」などの 間違った施術が行われることで、 「患者離れ」の悪い医師が 非常に深刻な被害が起こるのです。 いるのも事実です。 ( 中略 ) 「激増する格安マッサージ、気軽に行って大丈夫か ? 」四九ページより 「今度はこれを」と 今後は、診療所や中小病院からの紹介状を 手を替え品を替え、患者を 持たずに大病院を受診すると、通常の 引き留めようとするケースです。一担金 ( 中略 ) に加えて、特別料金を 最悪の場合、手遅れとなり によっては、八 0005 一万円程度の 別料金を設定しているところもあります。 命を落としかねません。 「知らなきや大損 ! 病気とお金①初診料・再診料」五一ページより 「知らなきや大損 ! 病気とお金③病院変更・最先端臨床試験」五三ページよ PRESIDENT 2016.5.16
検診は、胃がんリスク分類の 結果により内視鏡検査を受ける対象を 絞り込む方法た。リスク評価で「 ( ビ・ ロリ菌未感染 ) 」と判定された人は検診 対象から除外される ・日本人の胃がんの九九 % はピロリ菌 今年度から、胃がん検診の対象年齢 成が原因。群と診断されれば、念・ が従来の四〇歳以上から五〇歳以上へ、 のために一度は内視鏡検査を受け田 検診間隔も年一回から一一年に一回へと 膜の萎縮がないことを確認すれば、胃 変更された。胃内視鏡検診も並行して・ ・かんからは一生涯、ほば無縁のはずだ。・ 推奨されると決まり選択肢は広がった・ ピロリ菌成染十は世代が一下かるごとに・ . か、ここで一つ課題が生じる。内視鏡 減少しており、現在の十代の成率は 検査を行う医師の絶対数が足りず、地 一〇 % 以下。低リスク対象が増えるこ・ 域偏在も大きいのだ。この解決策とし・ ・とで検査対象とともに不利益も最小化・ て「胃がんリスク分類」とそれを応用 され、同時に、危機感が薄れるだろう した「検診」が注目されている。・ 高リスク群をしつかり囲い込める意味 ・かある。 ・胃がんリスク分類とは、血液検査で・ 胃がんの原因菌であるヘリコバクター ・、ん化リスクか高い、は自覚症 ・ピロリ菌 ( 以下、ピロリ菌 ) 感染の有 状があれば定期的な内視鏡検査が推奨 無と、ピロリ菌感染で生じる田膜の ・される。症状がなく過去に検査歴がな・ 萎縮を反映する「血清ペプシノゲン値」 ・い人は、担当医と相談して検査の有 を調べ、その結果から、胃がんリスク や間隔を決めてい を群 + 群の五段階で評価する・ 問題は「」ナ。。 ごヒロリ菌は乳幼児 方法た ( 図参照 ) 。 期に成し、四〇 5 五〇年かけてがん ピロリ菌成も田膜の萎縮もない・ ・化の素地が完成する。ピロリ菌除が 人を「」、ピロリ菌ありで萎縮なし 成功したとしても、除菌までの成期 ・萎縮軽度は「」。ピロリ菌と萎縮 ・間が長く、田膜萎縮が進んでしまっ・ の両方がありなら「 0 」、ビロリ菌な・ ・ているほど、除菌後も潜在的ながん化・ しでも萎縮高度なら「」に相当する リスクは残る。したがって群も、 ・がん化リスクは・ O ・の順に高い . ・に準じた対応が望ましい検査値だ ・残る「」はすでにピロリ菌の除菌治 ・けではに分類されてしまうので、注・ ・療を受けた人た。 意が必要た。 Stomach C 0 n C e 「 胃がん 胃がんリスク検診 ( ABC 検診 ) ABC 分類 群 0 群 A 群 に群 ※ 1 なし / あり なし / あり 除菌により PG 値が改善しても、 胃粘膜萎縮は 改善しない ※ 2 群 ペプシノゲン ( PG ) 値 低い 高 なし あり なし あり あり あり なし なし 胃粘膜萎縮が 高度 胃粘膜萎縮が 進んでいる 胃粘膜萎縮は 軽度 胃粘膜萎縮は ない ほばゼロ 500 人に 1 人 80 人に 1 人 医師と相談のうえ、定期的に胃内視鏡検査を受ける 不要 他の HP 検査で 不要 必要 必要 陽性の場合、必要 ※ 1 除菌成功により胃がん発生リスクが 30 % に低下※ 2 除菌後 3 年以内 48 % 、 5 年以降 34 % に胃がんを発見 出所 : 認定 NPO 法人日本胃がん予知・診断・治療研究機構 胃の状態 1 年間の胃がん発生頻度 画像検査 1000 人に 1 人 除菌成功後 なら不要 ピロリ菌除菌 PRESIDENT 2016.516 6 イ
胃カメラとバリウム検査、とちらがおすすめてすか ? ■胃カメラ・バリウム 5.7 94 コ % [ 512 ] 20 0 30 50 40 80 60 100 % 胃カメラ ・バリウム 開 小児科 / 40 代 所見がはっきりするから。 胃カメラのほうが、標準白鹹支術をバリウムはどんな達人がやっても どっちも嫌だが胃カメラは気持ち 持った専門医によって行われる場見えているのは胃の 3 分の 2 程度。 悪い。 開耳鼻咽喉科 / 50 代 等色調の変化はバリウムでは わからない。胃カメラのほうが死 バリウムは意味がない。 一囂石 % 6 義 -- -- -- -- -- ー - ・角が少なし、。気になる所見があっ それぞれ長所、短所があるので交 一花囂鬲冫ー -- -- - ・ -- -- バリウムを施行して異常があればた際にはそのまま生検等の処置ま ・互に受けている。 でできる。 必ず内視鏡するため。 直視でき診断率カゞ高い。簡易。 開循環器内科 / 50 代 一部のがん ( スキルスなど ) もカバ どちらも侵襲性ある検査だが、胃 ーできる。 胃カメラのほうが楽。バリウムで X 線被曝があるし、体位変換は高 カメラは上手な先生にしてもらえ 異常があれば、また胃カメラを受齢者には危険だから。 : @D鳶贏露・石房議ーー- れば、苦痛も少ないと考えられる けなくてはならない。 腫瘍内科 / 50 代 カメラの検査は希望者が多くて順 消イヒ器内科 / 50 代 番か取れない。 胃カメラ。同程度の術者であれば 直接見たほうか有効だと思う。透胃がん発見率カゞ高いと思うから。 小児科 / 50 代 視か有用なのは粘膜下スキルスの食道がん発見はもっと差があると によって病変検出度が変わる。カ みだと思うので。 思われる。 咽頭反射カ襁いため。 メラも術者の技術に左右されるこ とがあるが病変があれは生検がで きる。 X 線の被曝がないから。バリウムスキルス胃がんはバリウム検査の 自分が教育された指転は MDL 検査で異常があれば、結局胃カメほうが検出感度か言いが、普通の 透ネの衲だった ( カメラで診断 ラになるから。 胃がんはバリウムでは見落としの 付けられないものも診断できた ) 通院中の患者さんなどで、バリウ 可肯がある。バリウム検査は信 ムで異常を指摘された人の次の検 リハビリテーション科 / 40 代 用していません。 査として内視鏡検査をオーダーす 両方するのがベストなんでしよう 侵襲性の低さからまずはバリウム。 が。確率の問題。スキルス見落とー容宿 6 ー -- -- -- -- -- -- ー ることがあるが、そうすると異常 異常あれば胃カメラ。 のないことが多く、レントゲンに しても、見つけても、予後は悪いバリウム検査は浴びる放射線量が よる放射線被曝を考えても、胃カ ですし。 多く、夜間に下痢を起こすなど体 開 一般内科 / 50 代 メラがよいと考える。 への負担が大きい。 安く検査を行える。 その再検査はきちんと受けましたか ? 健康診断で「再検査」を命じられたことはありますか ? ■受けた■受けなかった ーある■ない 40 薹 50 30 75.7 % い 74 ] 24.3 % [ 56 ] 42.4 % [ 230 ] 57.6 % [ 313 ] 70 0 40 30 20 60 50 80 70 100 % 90 60 0 100 % 90 矢 胃カメラとバリウムを比較した とき、後者を選ぶ積極的な理由は ありません。胃カメラでは、カラ ー映像で胃の状態を検査できるの に対し、バリウム検査ではレント ゲン言の白黒の陰影から、胃の 粘膜の凹凸を見て、異常や病変が ないかを判断することになる。異 常の検出率において、胃カメラの ほうか圧倒的に優れています。 リウム検査による被曝のリスクも、 できれば避けたいものです。 そもそもバリウム検査で引っか かったら、次に胃カメラを飲むわ けですから、最初から胃カメラ検 査を行えばいい。 それでもすべて の検査が胃カメラにならないのは、 「胃の検診をすべて内視鏡で行う ( ( 消化器内科医が足りない」 いうマンパワーの問題があるから です。胃カメラ検査は医師しか施 行できないのに対してバリウムの 検査は、放師でも可能です から多くの症例がこなせるのです。 ただし私自身がそうなのですが、 胃カメラを飲むのが辛くてたまら という患者さんもいます。 麻酔を使っても吐き気を催す「咽 頭反射」には個人差が大きい。複 数の選択肢があることは、患者さ 2 イ PRESIDENT 2016.5.16
まで言われた切除不能な膵がんに対し ・ても、窈な抗がん剤が出てきている。・ 今年一月からの「五年生存率」が明 ・らかになるのは二二年。そのころには・ 光明を見いだす事実が公表されること ・を期待したい。 ・治療したために 】障害が起きることも 一方「進行が遅く、早期発見が可能 ・な検査法がある」がんの代表は前立腺 . がんだ。全病期の一〇年生存率は八四 ・四 % 。進行がんでも手術が可能であ・ ・つた症例を抜き出すと、一〇年生存率 . は一〇〇 % に達する。 果たして、この中の何 % が本当に治 ・療を必要とする「悪性度の高いがん」 ・だったのか疑間が残る。進行が遅い超 低リスクの前立腺がんは、治療しよう ・がすまいが、一〇年生存率は変わらな・ い可能性があるからだ。むしろ、治療・ したゆえに性機能王や排尿障害とい フ不利益を抱えかねない。 欧米では低リスクの前立腺がんにつ◆ いて、血液検査や検査を参考に 経過観察を行い、がんがうごめき出し . ・たら即、治療を開始する「積極的監視・ 法」がスタンダ】ド。若尾氏がいう。 「早期発見・治療は基本ですが、早期 発見による死亡率減少効果が認められ・ ず、治療による不利益が利益を上回る・ ・ 9 8 「 / 4 1 0 場合は、慎重な対応が必要です」 相対生存率 大腸かん 10 年生存率 0 8 「 / 一 -0 4 っ 1 ー 0 相対生存率 相対生存率 0 乳がん 相対生存率 0 大腸がん 乳がん 10 年生存率 2 3 4 5 生存期間 ( 年 ) 9 10 8 9 10 2 3 4 5 6 生存期間 ( 年 ) 超のがんとの付き合い方 ん細胞が広がり転移の可能性がある。 】五年間無事なら 病変を切り取る開腹手術か腹腔鏡切除 一安心 術の適応だ 大腸がんは、好生存率の三要素、「進 . さらに手術で切り取ったリンパ節か ・行が遅い、早期発見できる検査法があ . らがん細胞が見つかると「リンパ節転 ・る、治療法が皿している」をすべて・移あり」の病期Ⅲ。再発予防を目的に・ 満たすがんだ。全病期の一〇年生存率術後の半年間は抗がん剤治療が行われ は約七割、がん細胞が腸管粘膜とその . る。リンパ節転移がない病期Ⅱでも再 ・下の筋層内にとどまる—期では九六・ 発率は約一三 % 。病期Ⅲの約三〇 % よ・ ・八 % と、ほぼ一〇〇 % に近し り低いが、侮れない。術後の抗がん剤 となると、大腸がんとの付き合い方治療が必要か、主治医とよく話し合う べきポイントだろう。 ・の大原則は一にも一一にも「早期発見・ ・治療」。住民検診や職場検診で「要精・抗がん剤治療が一段落すると、再発 密検査」の文字が戻ってきても動揺せ・を監視する定期検査が始まる。再発の すに、速やかに二次検査を受けよう。 約八〇 % は術後一一一年以内に、九五 % 以 一一次検査で大腸がんと診断された後・上は五年以内に見つかる。術後三年間・ ・は、病期によって治療法が変わる。 ・は三カ月ごとに一回、四 5 五年目まで・ がん細胞が粘膜組織内でおとなしく は半年に一回の検査が必要た。 ・している段階では、お尻から内視鏡を・ 大腸がんの五年生存率と一〇年生存 入れてがん病変を切り取り、治療は・率は、ともに約七割。ほとんど変わら・ 仮クに完了。翌日から普段通りの生・ない。五年が無事に過ぎれば、まずは・ 活ができる。切り取った組織は病理検 . 一安心だ。 ・査に回され、断端ーー切片の外周部に 乳がんも「進行が遅く、検査法と治・タ ・がん細胞かないか確認される。一舞・療法が並している」がんだ。乳房【 側から五ミリ以内にがん細胞がなければ・線 ( マンモグラフィ ) や超音波検査で「要ん " 本。完了だ。仕事に支障を来すこと・精密検査」が出た場合は細胞診や組織】立 ・もない。 ・診を行い、でがんの性質や広がり・ ・出 断端から五ミリ以内にがん細胞が見つ・度を確認。そのうえで、手術や放・ グ ・かった場合、粘膜層のさらに下までが . 治療による局所療法と抗がん剤やホル . だんたん PRESIDENT 2016.5.16
余命 IO 年未満の人はがん検診を 受けるべきでしようか ? ■受けるべき■受けるべきではない インフルエンサの 予防接種は受けますか ? ■受ける一受けない 025 029 6.9 % [ 3 刀 93.1 % [ 502 ] 44.4 % 55.6 % [ 302 ] [ 241 ] 20 30 40 50 60 70 80 90 100 % サプリメントを飲んでいますか ? ■飲んでいる■飲んでし、ない 0 90 100 % 70 60 50 40 30 20 0 026 ・受けるヘきではない ・受けるヘき 一般外科 / 60 代 一般内科 / 50 代 結果を知らずに好きなことをやっ 質よく生きるため。 たほうがよい。 一般内科 / 50 代 一般内科 / 50 代 診断されていれは家族の気持ちが 違う。 医療費の駄 アレルギー科 / 40 代 一般内科 / 60 代 病状の把握から症状改善につなが 現状を受け入れて、病気を恐れる より残りの人生を有意義に生きる る可能性もある。 ほうが良い。 一般内科 / 60 代 小児科 / 60 代 早期に発見する意義はある。 どちらもケース・バイ・ケースで、 アレルギー科 / 40 代 本人の希望があれば受診してよし、 ー血管外科 / 30 代 と思います。 あまり意味がないと思うので。 一般内科 / 0 代 マッサージやリラクセーションを 一般内科 / 20 代 自費の、検診なら、自由なのでは。 受けますか ? がんを見つけても治療の意味がな コストパフォーマンスはあわない と思うし、治療可能となる可能性 く、不安が増えるだけ。 も少ないでしようが。 ほば毎日。を 小児科 / 60 代 ・耳鼻咽喉科 / 40 代 治療することに意味があるのかわ 週 1 回程度一 もっと悪い予後のものになる可能 からないので。 性がある。 月 2 ~ 3 回程度 1 ! 、 一般内科 / 60 代 下必な検査治療はいらないと 月 1 回程度 余命 10 年未満、と確定することは 思います。 不可能だから、命が惜しい限りは 2 ~ 3 カ月に 1 回 謝・産業医 / 0 代 べき。 年 1 回程度 人によっていろいろイ直観がある ので、受けなくてよい人もたくさ 開精神科 / 50 代 まったく受けない んいると思います。 あと年生きられるかもしれない から。 72.7 % [ 39 幻 27.3 % い 47 ] 10 20 0 40 50 60 70 80 90 100 % そのなかにはビタミン以外の サプリメント ( 漢方など ) もありますか ■ある・ない 勤第 ロ男 027 36.1 % [ 53 ] 63.9 % [ 94 } 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 % 028 73.8 60 70 80 % 10 20 30 40 50 0 大 ・ 0 0 サプリメントを飲んでいる人が町 二七 % しかいないのは、予想より も少ないですね。眼科ではアンチ ェイジングのために、食事では摂 取できない栄養を補うサプリを勧 めている医師も多く、私も推奨派 です。ただし、あくまで栄養補助 食品ですから、サプリメントに頼 るようでは本末転倒です。 「マッサ 1 ジを受けない」という 回答が七三 % だったのも意外でし た。私は月一回ぐらい利用してい ます。目的がリラクセ 1 ションな のであれば、健康維持に間接的に し ( 影響があると考えています。 島 L.u 矢 私は、サプリメントは飲みませ ん。皆さんがサプリントを服用す ることで効果を実感しているなら 続ける意味があるのでしようが、 「なんとなく続けている」という だけなら、もっとわかりやすいこ とにお金を使ったほうが有意義か もしれません。たった一度の人生 なので楽しいことを優先すべきで すし、健康のために何かやるとい うことであればますは運動を心が けるのがお勧めです。 6 32
1 年以内に健康診断を受けましたか ? ーはい■いいえ ・まったく役立たない 小児科 / 30 代 健棗診断よりも普段の健意識の 方が大切。運動する、タバコを吸 わない、お酒はほどほどに ・精神科 / 30 代 体調不良時には自分で病院を受診 しますので。 呼吸器内科 / 40 代 奮だとわかり切っているから。 0 あまり役立たない 眼科 / 50 代 : 企業と個人が義務でやってるだけ ・それなりに役立つ : ならば、お金の無駄。醢を受け ても放置して悪化させてから、自 小児科 / 50 代 覚症状が出て受診する患者が多す 意外な項目が引っかかったりする。糖尿病など検査で知ることのでき ぎるので、そういう意味ではお金 る病気もあるから。 の駄 一般内科 / 30 代 一般内科 / 50 代 日常生活への配慮に繋がる。異常 開代謝・内分泌科 / 40 代 値の検索に役立つ。 やらないよりはましだと思う。 いわゆる蒴というレベルでは不 足。やはり、内視鏡検査や超音波 検査を含む人間ドックでないと。 ー花高冫品ーーーー・ : 大雑把な検査しかしなし、ので詳細 eGFR ( 推算糸球体直 ) があま はわからない。早期がんはまず発りよくないことで常用薬を減らし たり、腹部工コーで胆嚢ポリープ 見できない。 基準値に対する科学白鰰艮拠カ泛し が見つかり定期フォローすること すくなくともがんの早其脂断は無 4 腎臓内科・透析 / 50 代 一般内科 / 60 代 理だが、体の不調はある程度チェ 診断では早期のがんは発見で 年 1 回は受けるべき。症状が出る ックするきっかけにはなる。 . きない。 前に何か見つかるかもしれない。 リウマチ科 / 50 代 神経内科 / 60 代 一般内科 / 60 代 血液検査でわかる疾病は早期カ晦 本当の病気は見つからない。 定期的に行うことの意義は高い。 . か河能になる。 自身に当てはめると耐糖能異常と -- 石冫品ー -- ・一一 - ー - ーーー・ーこ高石 6 義 -- -- -- -- -- -- ー - ・認矢聢、がんなど注意する点が増 担当医がし、し功ロ減だから。 ・完全ではないが、疾患をふるいにえる。高齢イ土会においては特に 重要と思われる。 ・かけるには有用。 泌尿器科 / 50 代 勤労者の義務として行っている。 受けないよりはましだが、項目は Screening ができるから。 心療内科 / 40 代 十分でないと思うので。 してもしなくても行動は変わらな 6 % (30) 94 % に 13) 100 % 70 60 50 40 30 20 80 0 90 0 「健康管理」のうえで、健康診断はとれだけ役立つでしようか ? 2 % ■とても役立つ■それなりに役立つ■あまり役立たない■まったく役立たない 22 % い 1 刀 6 % 71 % に 8 0 100 % 60 50 40 30 20 90 80 70 : ・とても役立つ 消化器内科 / 50 代 結果をみることで、生活習慣の 見直しができる。 開泌尿器科 / 50 代 自覚症状の乏しい疾患でも早期に 発見できる可苜があるから。 経年変イヒがわかるから、軽微な異 常も指摘できる。 ほかに採血などする絵がなく、 で自分の兄を知ることがで きる。 一般内科 / 40 代 現在の食事・運理が適下かど うか判断材料になる。 予防と軽症のうちからの対処は対 費用効果的にベスト。 科長 内院 器院 【 1 石 は子 厚生労働省によると、定期健康門ニ 専科 診断の受診率は全事業平均で八一 卒う ・五 % ( 二〇一二年 ) 。さすがに医部の 学ん 師の受診率は高いですね。今回の医だ 学丿 アンケートでは、回答者五四三人大お 州月 のうち約一一〇 % の一一〇人が開業 9 今 医です。勤務医は勤務先から受診 9 。 9 医 を義けられているはずですが、 長専 社科 開業医は自身の判断で受診を決め 役眼 る必要があります。開業医でも八締業 七 % は受診しており、医師は健康弋部 イ学 ア 診断に積極的ですね。 ト学 メ大 「健康管理に役に立つ」と回答し う陽 た医師も、全体の約九三 % に達しょ立 み国 ました。医師のコメントにもあるわ湾 い台 ように、重要なことは「経年変化」。 ゅ 回だけでなく、毎年又けること見・ し で、リスクを減らせます。 お お 莉 性 由 女 島 大 大 勤務先では健康診断の受診は任 性 = 意です。ただし、私は健康診断を ロ受けていますし、同僚も近隣の診 業療所で受診しているようです。 開 医師は自身の健康を過信しがち五 ・ 6 0 回ですし、自覚症状があれば都度、 2 務病院で診察が受けられる。健診を = 重視する医師は少ないだろうと思 ロ っていたので、結果は意外でした。 21 p
がん陽性、実は誤診」の 可能性 べイズの Bayes' theorem 定萋里で 算出 腫瘍マーカー検査で最悪の結果が出ても慌てるべからず 「感度 80 % 」の検査で陽性なら 相当の確率で自分はがんだ、と つい思いつめてしまいがち。 だが統計学的に考えれば、 それでもあなたががんである確率は わすか数 % にすぎない。 iM cl 阜 1 ( ) s 県 事前にわかっているある事象の確率 直感と大きく異なる ( 事前確率 ) に、あとからわかった情報 「条件付き確率」の謎 を加味して調整する「条件付き卞」 人間ドックのオプションなどで「腫の考え方を発展させたものだ。最近で はネット企業を申心に、顧客の行動分 瘍マーカ 1 検査」を勧められることが ある。がんにかかると特定の物質が血析や迷惑メールのフィルタリングなど、 さまざまな分野で応用されている。 液中に増えることを利用した検査の一 では、腫瘍マーカー検査で陽性と判 つで、消化器系など多種のがんで検出 される、肺がんの検査に使われ定されたあなたが実際にがんである確 るなど、がんの部位や種類によ率を、べイズ推定を使って考えてみよ う。ホイントは、働き盛りの世代にと ってさまざまなマーカーがあり、健康 ってがんが比較的まれな病気であるこ な人を対象にしたスクリーニング ( ふ るい分け ) 検査や、がん治療の効果のと、そして腫瘍マーカーには「偽陽性」 の題がっきまとうことだ。 判定などに使われている。 それまでがんという診断を受けたこ まず、この推論の「事前篳」にあ とかなかったあなたに、 この腫瘍マー たる、検査を受けた人全体のうちのが ん罹患者の割合をみてみよう。ある年 カー検査で「陽性」の反応が出たら ? 診断の疋にはさらに精経査が必要 と言われても、「かなり高い確率で自 済経学書完入世引方す 経理計説ゴ学「 分はがんだろう」と、動揺するのでは ないだろうか 京門学 帝専数向筆イ攻く済よ理 そう慌てる必要はない、と言うのは、 般執べをと経を論 者授が一く率み ! な 小島寛之・帝京大学教授だ。「この検学教だの多習確読んめ 済部学係数独Ⅱを - みた 査で陽性と出た人が実際にがんである経学済関も全門界岐一る 璽十は、皆さんが直感で考える数字よ りはるかに低いはずです。それを明ら かにするのが、統計学で使われる『べ イズ延疋』と呼ばれる手法です」。 べイズ推定は、絽世紀イギリスの数 学者ト 1 マス・べイズの公式に基づき、 小島寛之 Hiroyuki Kojima 4 PRESIDENT 2016.5.16 川口昌人 = 文※国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」より
モン製剤、分子標的薬を使った全身療 ・法を組み合わせた治療方針が決まる。・ 方針決定まで一、一一カ月かかるため、 手遅れにならないかと歪女に駆られる . かもしれないが、れがんの性質は多種 多様。さんに効果的たった治療法が・ ・さんにも効くとは限らないむしろ、・ 急がば回れの精神で最適な治療法を選 ・ぶほうか好結果につながる 【生存率高いが 長い付き合いに 病期—、Ⅲ期は、乳房切除術 ( + 再・ 建術 ) の後に、外来で抗がん剤やホル・ モン製剤による再発予防治療が行われ ・る。乳がんの一〇年生存率は八〇・四・ ・ % と悪くない。ただ、 乳がん細胞の一“ ・部は一〇年、一一〇年という長い休眠期 ・間を経て再発することが知られている このため、初期治療が終了してから・ 超【三年間は三カ月から半年に一回、五年・ . 目以降は毎年一回を目処に、少なくと ムロ・も一〇年間は定期検診が必要た。 & ・乳がんの種類によっては、五年、一 け〇年とホルモン製剤を飲み続けること ・で、再発・死亡リスクが低減されるこ ・ともわかってきた。 れがんの「その後」は非常に長い 再発の歪女に一喜一憂して憂鬱になる ・こともあるだろう。できる限り、病院 時や地域の患者・家族会に参茄し、悩み 8 「 / 6 戸 0 ~ 4 っ 0 っこ・ 1 新 や歪女を分かち合うことが大切だ ん 相対生存率 肺がん 10 年生存率 生存率 0 8 マ / CD LO ・つ 0 ワ」 -1 ー 0 相対生存率 相対生存率 0 肝臓がん 相対生存率 0 肺がん 肝臓がん 10 年生存率 未満のがんとの付き合い方 3 4 5 6 7 8 9 10 生存期間 ( 年 ) 肺がんは早期発見が難しく、一〇年今回公表されたがん種のなかで唯 生存率は三三・一一 % と平均を下回る。・一割を切った。ただ一一年、三年を目安・ がん塊が原発巣 ( 最初に発生した部位 ) ・としてきた膵がんで一〇年生存率が報 にとどまる—期は六九・三 % だが、 告されたこと自体が画期的といえる ンパ節転移を認めるⅡ期は三一・四 % ・膵がん切除術は侵要が大きく高難度 ・と転移の有無が長期生存の分水嶺た ・の手術た。日本肝胆科当人ムは、年 同様に一〇年生存率が低いのが肝が】間一定数以上の高難度手術を実施して 年 んだ肝がんの九割は型肝炎ウイル . し 、る施設を修練施設とし、そこで経験 4 存・ス、 0 型肝炎ウイルス (=0>) ・を積んだ医師を「高度技能専門医」と・ 生〔・ 成が原因。特に感染者の約七・認定。安全性の向上に努めている。 ・割は慢性肝炎へ進行し、そのうちの三 安全性が高まることで、術前に抗が . ・割が肝硬変、さらに肝がんを発症する。・ん剤を投与し、かんを小さくしてから・ 健康診断でⅡ、Ⅱ成が判明・切る「術前化学療法」の可能性も開け・ すると定期検査を強く勧められるのは・てきた。 このためだ。 「告知を受けた患者さんにはこう話す 高リスク者を囲い込む体制がある一・ようにしています。手術が受けられる・ 方、肝がんの一〇年生存率は一五・三・なら頑張って手術を受けましよう。そ % と低く、五年目以降も生存曲線が下して無事に退院することを目指しまし ・かり机ける よう。病理検査で病期がわかったら、・ 「肝がんの場合、治療後も発がん母胎・再発予防のための抗がん剤をやるかど・ うかを検討しましよう。それから三、 の肝硬変が残り発がんスイッチを完全 . に断ち切ることはできません。一般に . 四カ月に一回、一一年間は検査でフ 一人ひとりの・ 治癒の目安とされる五年を過ぎても高・オローしましよう ・率で新たながんが生じます。肝硬変や・患者さんにとっては非常に長い道のり・ 消集目出血による死亡も少なくない」です。その積み重ねが五年、一〇年に 国立がん研究センター霙病院肝胆・つながっていく」 科長の島田和明氏は、肝がんの特・膵がんは難治がん。だが合併症を減・純 らす努力を続ける医療者と患者の思い 殊性を指摘する。 膵がんの一〇年生存率は四・九 % 。 . が、一歩ずつ医療を進化させている。