ふしぎの国の結婚式 せきおとこ わたしのクラスの、となりの席の男の子がいうのよね。 「女ってみーんな大きくなったら、およめさんになりたいっていうんだよな。 へんなの。」 でもね、へっちゃら。だって、男の子なんて、さかだちしたっておよめさ王 んになれないから、うらやましがっているのよね。 クラスで、一番しつかりした女の子がいうのよね。 「およめさんなんて、だれだってなれるわよ。わたしはおいしやさんになる んだ。そういうのをなりたいものっていうのよ。」 せかいいち でもね、おあいにくさま。だってわたしは、世界一すてきな花よめさんに おんな くにけっこんしき いちばん おお おんな おとこ こ こ
きているんだよ。なんで、さけんできえるんだフフフ おかしやさんで、ママに買ってもらったばかりなんだから。 そのときです。 「ちょっといそぐの。手つだって。」 声がして、とっぜんぼくのへやに女の子があらわれました。 「わっ、わっ、なんだ ! 」 ぜーんぜん、知らない子。 くろ くろ 黒いふくに、黒いとんがりぼうし。 でも、わりにかわいい子なんだよな。 だから、、ほくよけいあわてちゃって : 「な、なんだよ、いきなり ! きゅうに男の子のへやにはいるなんて、し、 しつれいだそ。」 こえ こ こ おんな おとこ こ 7 いたすらまじよ子のおかしの国大ぼうけん
びました。 そして、たまらなくなって、まじよ子ちゃんといっしょにかけだしました。 気がつくと、ケーキの上のデコレーションのところでした。 まじよ子ちゃんもかじったらしくって、よっぱらったみたいなかおをして います。 むこうからは、かんむりをかぶったオバケが うん、きっと王さまオバ ケだな。 おう 王さまオバケは、おかしが大すきなだけあって、コロンコロンしそうなほ どふとっていました。 しいました。 その王さまオバケが、にんまりわらって、 にんけんおとこ 「うれしいのう。ましょの女の子のクッキーと、人間の男の子のクッキーを た つくって食べられるそ。」 おう こ うえ おんな 学ーし こ おう フ 4 フム
ーししノ、カん まっくらな体育館そうこは、ドラキュラ組がお買いもののじゅぎようちゅ にんげんおんな 「オムレツにかけるのは人間の女の子の血がいちばんです。ビザパイのチー おんな ズとあうのは、ましょの女の子の血です。」
身長だって五メートル。 希望の花よめさんは、二メートル以下の、せのひくいひとはダメ。体温が れいど 0 度以上あるあつい子もダメ。 ですって , 「まあっ ! 」 つぎはガイコツの王子さま。 しんちょう きぼう しよう の、 おうし 希望の花よめさん おんな をほねだらけの女の子 ほねのまわりにおにくが くつついていて、ほねが み 見えないようなおにく だらけのぶくぶくの 女の子はお「とわり はな きほう おんな たいおん 8 8
おんな とっぜん女の子があらわれて、にこっ としてわたしにききました。 えっ ? な、なに ? くろ くろ 黒いとんがりぼうしに、黒いふく。ぜー んぜん知らない子 ! でも、すこしふし ぎなかんしの子。 「そうだけど : : : 。」 ちょっとけいかいしていったんだけど、 女の子はうれしそうににこっとしていいました。 おうじ けっこん 「あたしね、大きくなったら王子さまと結婚して、おひめさまになりたいの。 おうじ こんやく でもね、王子さまって小さいときに婚約しちゃうんだって。だから、いま おうじ のうちにいろんな王子さまとおみあいしたいから、コンピュ】タですてき こ おんな おお こ こ
キぼう 希望の花よめさんは、ほねだらけの女の子。ほねのまわりにおにくがくっ おんな ついていて、ほねが見えないようなおにくだらけの、ぶくぶくの女の子はお ことわり - : 「見たあ、おにくだらけだって ! 」 「しつれいね。がりがりのくせにね。」 おもおうし どうかと思う王子さまばっかり。 ま さ 子 ところが、つぎは・ 王 な き 「うわあ—8> 、すてき D 、 て おも わたしとまじよ子ちゃんは、思わす声をあげました。すごくすてきな王子の さま じ ま だってね、まわりには、星が。ヒカ。ヒカ、キラキラかがやいているみたい。 おうじ おうし 王子さまのなかの王子さまっていうかんし。 おんな こえ こ こ おうし
な王子さまをしらべたいの。 えつ、ちょっとすてき。 「で、でも、きいてたでしよ。うちのコンピュータじゃ、そんなことできな 「へいきよ。あたしまじよよ。ましょのましょ子よ。まほうがっかえるんだ もの、ばっちりおまかせよ。 「まじよ 2: 」 わたしは、びつくりしていいました。 おんな でも、このましょ子ちゃんていう女の子は、にこっとしてへっちゃらで、 わたしのうちへはいっていっちゃいます。 きやっ、ま、まってえ ! 0 、 0 、 ノもママも、いま、るす。 おうし こ っしょにやらない ? 」 こ
「あら、あたし、まどをノックしたし、気がっかなかったのは、そっちょ。」 「だ、だって、まどからはいったのか ? 」 「そうよ。だって、あたしまじよよ。ましょのまじよ子よ。よろしくね。」 「あっ、ぼく、人間のトオルだけど : : : 。」 ん やだ : へんなこといっちゃったそ。 「あたし、トオルくんのチョコレートがどこにゆうかいされたか知ってるわ。」大 の し 「ええっ ! 」 お の ぼくはびつくりして、女の子を見ました。 子 じ 「ゆうかし 、 ? どこへ ? 」 ま ノ . 、に 「おかしだらけの国。」 「おかしだらけの国 ? 」 「うん。これからいくわ。いっしょにくる ? 」 にんげん ノ、こ おんな こ み こ
きぼう うわあ—D 、なんてまともな希望 ! おんな きっと、わたしたちみたいな女の子をさがしていたのね。 みあ すぐに、お見合いしつこうボタンをおしました。 おうし すると : 王子さまがとびだしてきました。 「きゃーっ、すてきっ ! 」 「きやっ ! わたし、テレビでもこんなかっこいいひと見たことない ! 」 その王子さまが、すてきにほほえんでいいました。 「やあ、かわいい子たちだね。よろしく。」 えつ、どうしよう。こんなすてきなひとにいわれちゃった。 わたしとましょ子ちゃんが赤くなってもしもししていると、王子さまがに こにこしてききました。 「ねえ、ぼくのおみあいのあいてのかわいいひとって、どこだろう ? どこ おうじ こ あ おうじ