ロシア - みる会図書館


検索対象: 七不思議レストラン
5件見つかりました。

1. 七不思議レストラン

フィルムにうつらなかった タンポポ りよこう これは、わたしが友人とふたりして、ロシア旅行をしたときの話だ。 こっきよう サンクト・ペテルプルグから二日かけて、フィンランドの国境ちか くのムルマンスクにでかけた。 しよか 力し 、レンツ海にちかいところだけあって、すこし、 初夏だというのに、 ざむ はだ寒さをかんした。 えき 駅からすこしはすれたところに、 ゅうじん 小さなレストランかあった。 もちづきしんざぶろう 望月新三郎 はなし 1 1 〇

2. 七不思議レストラン

「なによ、これ、はんもののタンポポ ? 葉にさわってみた。そこで、すこしキズをつけてみた。すると、あの レ」′、ゆ、つ タンポポ特有の白いしるがでてきた。 「やつばり、ほんものか」 きねんしやしん 「ようし、このタンポポくんと記念写真をとろう」 だいまんぞく ふたりして、かわりばんこに、カメラのシャッターをおして、大満足。 みなとけんがく それから港を見学して、日本にかえってきた。 たび げんぞう さっそく、ロシアの旅でとったフィルムを現像してみてびつくりした。 そ , つ。けん ばめんなん ムルマンスクの草原でとったタンポポの場面の何コマかが、スッポリ とぬけたようにまっ白で、なにもうつっていなかったからだ。 1 1 6

3. 七不思議レストラン

ニュー ジェおすすめ王里 リんかんがっこう ・林間学校のトイレ / 岡野久美子・ きえたとおもうとあらわれる、ふしぎな料理。きえないうちにめしあがれ。 ・たらいでふせた火の玉 / 松谷みよ子・・ 34 お子さまやお年寄りにおすすめ、ふわふわ火の玉オムレツ。はやくたべないときえちゃうよ / ばなし ・江戸ふしぎ話 / 岩崎京子・ ・イ 8 江戸前のすしにうなぎに天ぶらは、舌がぬけそうなおいしさ / ・青いノヾラの絵 / 八百板洋子・ ・ 64 血で煮こんだ魚のスープ。バラのかおりのワインがびったり / ・ふしあなの血 / 水谷章三 血のしたたる生肉は、あらしの夜の鬼がつくったといわれています。 ・かくされた宝 / 斎藤君子・ 7 月 7 日限定、金色のキャビアのオードプル / みなそこ つま ・水底にうつる妻 / 吉沢和夫 なっかしい郷土料理。声をたてすにたべてください。 さもないと・・ じさつ ・自殺をとめて / 岩倉千春・ ・ 100 たましいのくら出しスコッチウイスキー、さむい夜にどうぞ。 ・フィルムにうつらなかったタンホホ / 望月新三郎・ ・料 0 ロシアのムルマンスク名物、 6 本足の子牛と 3 本足のにわとり入りシチュー カ { つこう ・デザート学校わらし / 小沢清子 ・ 720 ぎよっ / として、たべるとえんぎのいいデサート。 0 ち たから

4. 七不思議レストラン

ししゃ おおどしばん たから 「かくされた宝」は、ロシアの話です。大歳の晩にあすかった死者がこがねにかわっ わかもの きよ、つつう むかしばなし たという日本の「大歳の火ーの昔話とも共通する要素をかんします。若者たちのい はっそう とみ 、」、つい やがらせの行為が、じつはオリガばあさんに富をもたらしたという発想はゆかいです。 ながさき 長崎にいて、とおくはなれた妻のすがたをみることができたという「水底にうつる まほ、つ よいん ふしぎ 妻」は、不思議な余韻ののこる話です。オランダ人のあやつる魔法のカで、男のたま ヤ」きよ、つ しいかいっしゅんのうちに故郷にとんでいったのでしようか じさっ たす じさっ 自殺をとめようと助けをもとめてきた女性が、自殺をしようとしている本人だった し さくしゃ じさっ きみようはなし という「自殺をとめて」も奇妙な話です。作者ものべているように、死にたくない もうひとりのわたしが助けをもとめてきたのでしよう。 ぼんあし 三本足のにわとり、巨大なタンポポ、これはおとぎの国のできごとではありません。 げんしりよく ぶきみ じんるい かいはっ 「フィルムにうつらなかったタンポポ」は、人類が開発してきた原子力の不気味な一 へいわ めん 力がくばんのう 面をしめしています。科学万能のような世の中で、人びとが平和でゆたかに生きてい くために、はんとうにたいせつなものはなにかをといかけています。 つま おおどし たす きょだい はなし はなし つま じよせい よ なか よ、っそ みなそこ ほんにん 1 39

5. 七不思議レストラン

執筆者紹介 ( 50 音順 ) 千春 日英の民話を研究。共著に『世界の愚か村話』 岩倉 『夢で田中にふりむくな』など。 京子 著書に『シラサギ物語』『鯉のいる村』『花咲か』 岩崎 『あかまんまとうげ』『花に暮れて』など多数。 東京・小平を中心に民話を採集。共著に『小平 岡野久美子 ちょっと昔』『ちょっと昔』など。 おざわ きよ 群馬を中心とした民話を採集。著書に『あの世か 小沢 冫月子 らのおくりもの』『高崎のむかしばなし』など。 君子 日ロの民話を研究。著書に『かもとりごんべえ』 斎藤 『シベリア民話集』『ロシアの妖怪たち』など。 徹 民俗・ロ承文芸を研究。著書に『学校の怪談』 常光 『妖怪図鑑』など。 著書に『現代民話考』『龍の子太郎』『やまんば 松谷みよ子 のにしき』「あかちゃんの本」シリーズ等多数。 みずたにしようぞう 著書に『たぬきからの手紙事件』『きようも星 水谷章三 パン』など。紙芝居も多数手がける。 著書に『よみがえった水仙』『ねすみにわとり 望月新三郎 ねこいたち』『とんちばなし』など。 プルガリア・マケドニア民話・児童文学を研究。 八百板洋子 訳書に『吸血鬼の花よめ』など。 著書に『民話の再発見』『民話の心と現打』、共 吉沢和夫 著に『佐渡の伝説』など民話論多数。 いわくら ちはる きようこ いわさき おかのくみ さいとう きみ とおる つねみつ まったに もちづきしんざぶろう う た お や よしぎわかずお