ではってきたというわけだ。 あな 「なに、こんな小さな穴がくぐれる ? イタチのようなやつだな。ほん 」、つにノム \ れつか 「へえ」 3
のろ いえいえ「よめこレストラン . のドアをあける 「呪いのレストラン」、 と、そこは小さなロビーでした。 「おやおや、ロビーかあるなんて、しゃれていること、 ふりかえると、ドアはも、フしまって、わたしひとりかロビーにいま す。 と、ふしぎなことかおこりました。 ふしぎなロビー へま み よ 子こ 2
呪いのレストランの ( ( ( 、 できたわけ のろ 東北の小さな町に「呪いのレストラン」という、ふしぎなレストラン かあるというので、ものすきなわたしは、さっそくでかけました。 しんかんせん 新幹線かとまることになったので、町は大きくかわろうとしていまし しよくじ 。は た。そもそもレストランなんて名がつく、しゃれたお食事の場があるな んて、にあわないような町だったのです。 れっしゃ 駅のちかくというので、列車からおりると、わたしはぶらぶらと、町 レ」、つ・は′、 えき のろ まったに ' ア一松谷みよ子 7
そういうと、よめつこを外へはださないで、そばにはだれかかれかお いて、見張りをさせただった。 ゅうだち そんなときタ立がきて、ごろごろとかみなりがなって、そのかみなり くろ まっ か、トラがのばってた松の木におちたから、トラ、黒こげになって木か らおちたんだと。 「やれ、やれ , って、しゅうとめさまははっとしたんだが、よめつこは まっ ねこがあわれでな、松の木の下に小さな墓たてて、ほうむってやってな。 トラがすきだった魚など、そなえてやったって。 さかな そと はか 8 8
千四郎虫 こうしゅうふじかわ 甲州富士川ぞいのつづら沢は小さな村で、畑とてろくにない。わす まめ かなところに豆をうえたり、ソバやモロコシをつくったりであった。 し ちちはは もの へいしろ , フ 平四郎もはたらき者だったが、父と母が死んでからというもの、気お ちしたのか、畑ははったらかし、山にいってたきぎをつくるしゃなし、 ぶらぶらばうっとしておった。 「ふろにへえるようすもねえ、そばによるとくせえ」 しろうむし さわ いわさききようこ 岩崎京子 7
ネ社からわすかにくだったところで、小さなあかりか目にはいりまし 道からすこしわきにはいった大きな木のそはで、チラチラと炎がゆ れて、なにやら白いものかうごいています。カツーン、カツーンという 音も、そこからひびいているようです。 「こんなよふけに、なにをしているのだろう」 こころ かいちゅうでんとう 中電灯をけすと、ふるえる心をおさえて、あかりのゆれるほうに そろそろとはいっていきました。 しよういち 大きな木がみえるところまできて、章一はおもわす息をのみました。 にんぎよう スギの大木に、ワラでつくった人形がしはりつけられているのです。 にんぎよう きもの 白い着物をきてをふりみだした女か、ワラ人形につきさしたなかい じんじゃ みち たいぼく ほのお
ちよきんばこ 貯金箱のお金ももって。 ばしょ 《のろいグッズ》はきのうの場所にあった。 ふたりはふくろをもっと、まっすぐレジへいった。レジのおにいさん はニャリとわらい、「たつぶりおたのしみをーといった。 へや まゆの部屋にもどり、あせをふくのももどかしく、ふたりはふくろを あけた。 にんぎよう ワラでつくったおとなの手はどの人形と、なかいクギ、ロウソク、 かがみかみ ひものわっかについた小さな鏡、紙でつくった、ながいちゃんちゃんこ きもの せつめいしょ のような白い着物かでてきた。それに、絵入りの説明書がついている。 えゅうれい きみ 「なによこの絵、幽霊みたいで気味わるー でも、おもしろそう」 え 2 6
「あしたの朝、はやくでかけるんだ。かえるよ。 てつやいえ しよ、ついち そういって章一は、哲也の家をでました。 ちかみち しよ、ついち いそいでかえりたかった章一は、とちゅうから、近道をとおること こだか てんじんもり にしました。天神森とよはれている小高い森をよこぎるようにこえてい みち ひるま いえ くと、すっとはやく家につきます。昼間はたまにこの道をとおるのです が、夜あるくのははじめてです。 かいちゅうでんとう てつや 哲也にかりた中電灯をとりだすと、足もとに気をつけながらある きはじめました。しんとしすまりかえった森の中を、ときおりカサカサ ぶん ッとなにかかうごく音がします。二十分はどのばったところに、山の神 ひるま じんじゃ をまつった小さな神社があります。ここからはくだり坂で、昼間だと、 よる あさ ざか かみ
い。が , い 「まゆ、みてみて、お化け大会が十倍たのしくなる《お化けグッズ》だ って」 へんそう 「ふふ、こっちは《変装グッズ》に《占いグッズ》だってさ」 つ、フカく どれも通学バッグぐらいのじようぶそうな紙ぶくろにはいっている。 小さくあけたセロハンのまどからは、ビニールのお面のようなものや、 フラスチックのめがねがのぞいていた。 「なあんだ、おもちゃなんだ . 「でもねえなっき、この《のろいグッズ》だけ中がみえない。なんか気 になるね」 「ははあ、まゆったら、こわい話の本のよみすぎなんしゃないの」 はなし 、つらな かみ めん
とノックしました。そして、ギイ 「いなあー とつぶやくと、つぎに、となりのドアをノックしました。 いよあ 「ここにも、 しよういち 章一はいちばんおくで、ふるえながら小さくなっていました。まも なく、かくれているすぐとなりのドアがあけられたときには、 「もうだめだ。だれか、たすけてー ひめい 心の中で、悲鳴をあげました。 ふん ぶん ところが、五分たっても、十分たっても、ノックの音がありません。 きも しよういち し土小力し ) まくるかとおびえていた章一は、すこしすっ気持ちがおち こころ ーツとひらいて、 5 5