扉 - みる会図書館


検索対象: 幽霊城の秘宝
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1. 幽霊城の秘宝

じようもんむ テディは、城門に向かって、もう一度呼びかけた。 「ごめんくださ 1 三人は、どっしりしたア 1 チ形の木の扉を、じっと見つめた とびらひら へんじ 扉は開かす、城内からの返事もない〇 テデイか、ジャックとアニーをふりかえって言った。 しんばい 「これは、かってにはいるしかないな。まあ、心配するなかれ。ばくのカで、 とびらあ 扉を開けてみせるから」 しんこきゅう テディは、ランタンを足もとにおいた。それから、大きく深呼吸をし、両手 てまえ をこすり合わせると、その手を前にのばして、呪文をとなえはじめた。 「扉よ、カシの木の扉よ ! われらのために、開きたまえ。 さもないと : : : 」 はやくち そこでテディは、ふたたびふりかえり、早ロでささやいた もんく 「なにか、しし 、文句はないかな。扉が一一一口、つことを聞くような さんにん とびら じよう亠ない とびら あし とびら いちどよ とびら じゅもん ひら おお いそいでー」 ちから りようて

2. 幽霊城の秘宝

ジャックは、あわてて考えた。 『さもないと、燃やしてしまうぞ ! 』っていうのは ? 」 「えっと、じゃあ : 「よし、それでいこうー 扉よ、カシの木の扉よ ! われらのために、開きたまえ。 さもないと、こなごなにして、暖炉にくべてしまうぞ ! 」 しかし、なにもおこらない扉は閉まったままだ 「ああ、だめだ。なにかもっと、呪文らしいことばはないかなあ」 まゆ アニーも、眉をしかめて、けんめいに考えている ジャックは、ふと、扉に手をのばし、かるく押してみた。 ギィー 扉は、内がわに向かって、あっけなく開いた。 りようてちゃいろ それを見て、テディは、両手で茶色の巻き毛をクシャクシャにして言った。 なあんだ ! アハ、、 とびら とびら 、っち とびら かんが とびら とびら じゅもん だんろ かんか ひら ひら ・・幽霊城の秘宝

3. 幽霊城の秘宝

さくせんかいし 「それでは、作戦開始 ! 」 しゆと、つ いりぐちむ 三人は、主塔の入口に向かった。 ここにも、どっしりした、カシの木の扉がある まえ しんこきゅう ジャックは、ふたりの前に立っと、深呼吸をしてから、扉に手をかけた。 よかん なんだか、いやな予感がする とびらお じぶん 気のせいだ、と自分に言いきかせながら、扉を押した。 ギイ 1 ひら む 内がわに向かって、扉がゆっくりと開いていく くろひと む しようめん きょたい と、正面に、巨大な黒い人かけが、こちらを向いて立っていた。 で 「ぎゃああああ、出たあ ひめい ジャックは、悲鳴をあげてとびのき、なにかにぶつかって、ころがった。立 ちあがろうとしたが、 足が動かない。 「お兄ちゃん、だいじようぶに」 、っち さんにん とびら あし 0 ご とびら 0 0 とびら て ・・幽霊城の秘宝

4. 幽霊城の秘宝

・ : 」と、アニー 「な、な、な、なんで、ひとりでに : ゅうれい 「ゆ、ゆ、ゆ、幽霊が、あそんでるんだ : : : 」と、ジャック。 に、佻一げ・よ、つ ! 」と、テディ さんにん へやとびら 三人は、部屋の扉に向かって、いっせいにダッシュした。いちばんはやく着 とびらあ いたテデイか、い きおいよく扉を開けた。 しろほね か、そこには、さっきの白い骨か、まるで見張りをしているかのように、空 ちゅうせいし 中で静止していた。 「きゃああああ ひめい さんにん 三人は、い っしょに悲鳴をあげ、テディが、あわてて扉を閉めた。 しんぞう ジャックは、心臓かはりさけそうだった。もしかしたら、も、つ生きていない おも んじゃないか、とさえ思った。 気がつくと、テディが、ジャックにしがみついている ゅうれい : テ、テディ ? ゅ、幽霊なんか、こわくないんじゃなかった ? 」 とびら ・・・幽霊城の秘宝

5. 幽霊城の秘宝

しす 三人は、静かに門の中へはいっていった。 「おじゃましまあす : : : 」 こご、ん アニ 1 が、小声で言って、きよろきよろとあたりを見まわした。 / 、、つご ひ いきしろ 空気が冷えびえとしていて、はく息が白く見える。と、 ギイ 1 はっとふりかえると、城門の扉が、ゆっくりと閉じていく おと とびらかんぜんし にぶい音がして、扉は完全に閉まってしまった。 AJ とびらみ 三人は、ばうぜんとして、閉じた扉を見つめた。 ちんもく 力い、かっ 沈黙をやぶって、テディが、央活に言った。 かせ 「風だよ、きっと ! 」 そ、つだよね : : : 」 「あ、ああ : ・ と、こたえたものの、ジャックのからだは、カタカタとふるえていた さんにん さんにん もんなか じようもんとびら み み 0

6. 幽霊城の秘宝

「は、早く ! こっちだ ! 」 かいだん テディが、ランタンをかかげて、階段をかけあがった。 なが アニーは、長いスカ 1 トを、両手でたくしあげて走った。 かいだん ジャックは、なん度もつまずきながら、必死で階段をのばった。 しろほね そのすぐうしろを、白い骨かついてくる とびらあ めまえ 、つ、ん、力し ひと足先に上の階についたテディは、目の前の扉を開けて、中にとびこんだ。 とっしん それから、アニ 1 とジャックを引きいれると、突進してくる白骨の鼻先で、 タン ! と扉を閉めた。 さんにん 三人は、扉によりかかりなから、そのまま、ずるするとへたりこんだ。 テディが、はあはあと息を切らせなから言った。 「 : : : と、とりあえず助かった : : : 」 くちひら 「ほ、ほら ! や、やつばりここはーーーー」ジャックか口を開きかけると、 しす なにか、聞こえるわ ! 」 「テデイもお兄ちゃんも、静かにー はや あしさルさ とびら とびら たす りよう一に ひっし はっこつはなさき なか ・幽霊城の秘宝

7. 幽霊城の秘宝

とびらあ ジャックが扉を開け、三人で、中をのぞきこんだ。 とだな なか 中は、小さな戸棚になっていて、真ん中に、ダイヤモンドかのっていたらし おうごんたいざ 、黄金の台座がしつらえてある うんめい ジャックは、最後にもう一度、〈運命のダイヤモンド〉に目を落とし、しみ じみとつぶやいた。 ゅ、つを」 「このダイヤモンドを持っていると、なぜか、むくむくと勇気がわいてくるん だ。ふしぎなダイヤモンドだった : : : 」 「だけど、お兄ちゃん。さっきは、ダイヤモンドを持っていなかったけど、と っても勇敢だったわよ , と、アニーが言った。 「うん、ほんとうにそうだったよ」と、テデイもうなすいた。 ( そ、ついえば、そ、つかな : : : ) ジャックは、ちょっぴり誇らしい気もちだった。 うんめい あおじろひかり ジャックは、青白い光をはなっ〈運命のダイヤモンド〉を、そっと、中央の 台の上におさめ、扉を閉めた。 、つ、ん ゅうかん とびら さんにん いちど なか なか ちゅうお、つ 136

8. 幽霊城の秘宝

とびら イヤモンドは、その上に、そっとおかれた。 テディが、ほっとした表情で言った。 「ああ、よかった ! おじようさまが、とっさに、あそこへかくしてたんだね」 ジャックは、ダイヤモンドを見つめながら、言った。 「だけどテディ、のろいをとくには、このダイヤモンドを、もとあった場所に ばしょ もどさないといけないらしいんだ。でも、ばくたちには、その場所か : : : 」 かべ すると、アニ 1 か、壁にかかっているタベストリ 1 を持ちあげて言った。 「ここじゃないかしら」 いしかべ か所、石がずれているところがある 石壁の中ほどに、 おと テデイかその石にふれると、ゴトリと音がした。石を動かすと、小さな木の とびら さいノ、 きんぞうげ 扉があらわれた。金と象牙で細工がほどこされた、美しい扉だ。 「アニ 1 、すごいぞ ! どうしてわかったの ? 」と、ジャック 「ダイヤモンドをさがしていたとき、ここの石がずれているのを、見つけたの」 なか 、つ、ん ひょうじよう うつく し、つこ ・幽霊城の秘宝 135

9. 幽霊城の秘宝

ぜんしん 「それじゃあ、作戦をつづけよう。前進 ! 」 くら せんとう 三人は、ランタンを持ったテディを先頭に、じめじめした暗いろうかを、ゆ すす つくりと進んだ。 ヒュウ 1 ン、ヒュウウーン : こ、ん どこからか、子どもかすすり泣いているような亠か聞こえてきた〇 こ、ん : なに ? 」 「お兄ちゃん、あ、あ、あの声は : こんどは、アニーがおびえて、ジャックにしがみついた おと そのとたん、バターン ! と、 いきおいよく扉が閉まる音。 かべ 三人は、壁ぎわにかたまって、耳をそばだてた。 しかし、あたりはシ 1 ンとして、も、つなにも聞こえてこなかった。 しす 「きっと、風で、よろい戸がきしんでたんだよ」と、テディが静かに言った。 しんこきゅう ジャックは、また一つ、大きく深呼吸をした。 さんにん すす 三人が、さらに進んでいくと、がんじようそうな扉があった。 さんにん さんにん かぜ さくせん ひと おお みみ とびら とびら ・幽霊城の秘宝

10. 幽霊城の秘宝

けいび 「ふむ、警備はゆるいと見た。これなら、仕事がしやすいぞ」と、テディ。 どう 「それもそうね」アニ 1 も同意する おも だか、ジャックにはそうは思えなかった〇衛兵がいてくれたほうが、どんな しろ きみわる あんしん に安心かだれもいない城なんて、気味が悪すぎる げんき テデイか、こぶしをつきあげて、元気にさけんだ。 ぜんしん 「それでは、前進 ! 」 「ぜんしーん ! 」 げんき アニ 1 も元気に手をあげる〇 じようもんま、ん 三人は、はね橋をわたり、城門の前まで来て、そこでまた足を止めた。 A 」 じよう , もんとびら 城門の扉は、かたく閉じられている テデイか、ランタンを ~ 咼くか力した ひかり あわいろうそくの光に、扉にかか 0 たクモの巣が、キラリと療 0 た。大きな み クモか、こちらを見おろしている さんにん て み とびら 0 0 ルさ しごと す 0 あし か おお ・幽霊城の秘宝