ミンスク - みる会図書館


検索対象: 心霊写真レストラン
4件見つかりました。

1. 心霊写真レストラン

目みたいとおもったのです。 よあ しゆと 夜明け、べラルーシの首都ミンスク ・をでて、小さなバスに十人はどのって、 ふかい森の中を、ひたすらはしりまし た。やがて夜があけてきました。その たいよう ときみた太陽のうつくしさは、いまま でみたこともありません。 すきとおっているんです。そこから - 金色のジュースがあふれだしてくるよ ひかり うに、光があふれだしてきます。

2. 心霊写真レストラン

がお チェルノブイリの事故がおきたのが一九八 , ハ年、それなのに、 はつけっぴょうし クでは、まだ白血病で死んでいく子もいるといいます。 かわぐち 口さんがそはにたっていました。 つのまにか、川 びよういん 「ミンスクの病院で、おかあさんにだかれている赤ちゃんかいました。 小さな小さな赤ちゃんも、だいているおかあさんも、ことばもなく、笑 こご、しっとしていました 顔もなく、オオ かわぐち 日ロさんはレストランのドアを、あけてくれました。 しんれいしやしん 「さあ、どうぞ、心霊写真レストランへ」 じこ ミンス え 2 2

3. 心霊写真レストラン

ほうしゃのうおせん だいち けれど、その下にひろがっている大地は、放射能に汚染されているの です。 「この森にイチゴをつみにきた女の子が、死んだそうです」 だれかが、ばつりとつぶやきました。わたしはどこまでもつづく森を、 カメラにおさめました。 しやしんげんぞう 日本へもどったわたしは、ミンスクからチェルノブイリの写真を現像 して、あっと息をのみました。 しようじよ たしかにかごをさげた少女がうつ あの森をうっした一枚のなかに、 しんれいしやしん っているのです。あのとき、人かげはありませんでした。心霊写真だ とおもいました。 し 6

4. 心霊写真レストラン

ーロさんはいいます。 しんれいしやしん わたしは、レストランをつくるなら、〈心霊写真レストラン〉という せんそう 名のレストランをつくろうと、むにきめたんです。戦争で、おなかをす げんしりよくはつでんしょだいじこ かせて、死んでいった子、原子力発電所の大事故で、ながれおちた放 しゃのう 射能でたくさんの人が死んでいったこと。 いまでもミンスクの一〇〇人の子のうち、じようぶな子は八〇人くら えいようしっちょう はつけっぴょう ほうしゃのう いだといいます。放射能による白血病、そして、栄養失調です。つら いことです。 さ、どうぞ、レストランにおはいりください。飢えて死ぬ子が、これ からひとりもでないよう、いのりなから、めしあかってください かわぐち こころ