手 - みる会図書館


検索対象: 心霊写真レストラン
97件見つかりました。

1. 心霊写真レストラン

きろく おくられてきました。記録とし ほぞん しやしん て保存するだけの写真ですが、 す、つまい 数枚のそのなかに、せりの上で かしゅしやしん うたう、あの歌手の写真があり ました。なにげなく手にとって、 ばくは息をのみました。 歌手のやさしいかたのところ ちからしごと に、カ仕事をする男の手のよう けつかん かたて な、血管のうきでた片手が、ま ざまざとうつっていたのでした。 かしゅ

2. 心霊写真レストラン

「もどしてって、なにをさ」 けいすけ おもわすあとすさりしながら啓介がきくと、 「わかるでしよ、わかるでしよ」 けいすけ けいすけ と、啓介にのしかかってくる。そして両手で啓介のかたをはげしくゆさ ぶるのだった。 「やめてつ ! わかんないよお」 けいすけ 啓介はにげようとしたが、からだが鉄のようにおもくて、手も足もお 、つ、つに、フ ) 」かい。 てあし それでも手足をバタバタさせて、女の人からのがれようとした。 どうたい けいすけ とたんに、啓介のふれた女の人の手や足や胴体が、バラバラにはなれ りよ、って てつ 6 3

3. 心霊写真レストラン

「お墓の下って、どうなってんだ ? ちょっとタンマ、タンマ」 け . い亠 9 け・ あな あいず 啓介はみんなに合図しておいて、穴の中をのぞいてみた。土がくずれ あな ているし、くらくてよくみえない。そこで木の枝をひろってきて、穴を ほしくってみた。でもほしくればはじくるほど、土がくすれてしまう。 それでもおくのほうに、チラっと赤いものがみえたので、手でひつばり だした。手ぬ ぐいぐらいのほそながい、花もようのついたきれだった。 いろ 色のあざやかなところと、色あせてズタズタにきれているところがある。 ゅうた そばでみていた裕太が、 「わっ、エンガチョ ! それ死人の着物だぜ。おっかねえー卩 。け . い亠 9 け・ きみ と、とびのいたので、啓介も気味わるくなって、あわててきれをほうり いろ しにんきもの えだ

4. 心霊写真レストラン

それからというもの、リヒャルトは、たえずみられているような気か でんしゃ した。あるいているときも、電車にの「ているときも、どこからか視線 をかんしていた。 ほどう そんなある日、バスの中から外をながめていると、歩道をあるくあの しやしん 男が目にとま「た。男はふるい写真そのままのいでたちで、歩道をある き、バスの中のリヒャルトに手をふった。 、やしい そと 1 〇 3

5. 心霊写真レストラン

そして、おとうさんのカメラを しやしん かりて、写真をとったんだ。 ようせい でもね、妖精はにせものだった しやしん けど、二枚の写真をよくみると、 ちょっとへんなところがあるんだ。 まいめ 一枚目のほうには、フランシスの ひかり あたま 頭のあたりに、ばんやりした光の ようなものかうつっているし、二 まいめしやしん 枚目の写真のエルシーの手は、み 1 23

6. 心霊写真レストラン

たしかに、ちょうちよがとまっていたのは、べージュの、セーターだ。 はな。から いたいた、白いちょうちよか 花柄のプラウスを、よくよくみると、 花のもようのプラウスにとまっている : 「ね、これ、みて , ばくは、そっと、その写真をおばあちゃんのまえにおいた。 「お墓まいりのときの写真だよ , 「はい、 ありかとよ」 しやしん おばあちゃんは、写真を手にとって、あれっというようにあわててメ ガネをかけて、しいっとみた。ばくは、じっと、おばあちゃんをみてい しやしん しやしん 0 5 8

7. 心霊写真レストラン

じゅんび りの準備をととのえると、車にもどり、おしゃべりをしていました。と ころか、そのうちあがってくるだろうとおもっていた慶太か、いつまで たってもすがたをみせません。 おき 浜辺にはタやみがせまり、人かげもまばらで、沖のサーファーたちも、 すっかりひきあげたようです。 「いやに、おそいしゃないかー 「なにかあったのか」 しんばい む配になった三人は、手わけをして慶太をさがすことにしました。 。した 「慶太あー」 「慶太あー はまべ けいた , をし。十′ 8 2

8. 心霊写真レストラン

もそなえた。お線香に火をつけてたてた。 おばあちゃんはしやがんで、手をあわせ、なかいあいだ、むによむに よ、おいのりをしていた。いつもとおなじ、お墓まいりだった。 わ でもそのとき、一羽の白いちょうちよがとんできてね、おばあちゃん の、背中にとまった。そのまましすかに、ゆっくり、羽をひろげたり、 とじたりしている。 「あれあれ、おばあちゃんのこと、花とまちがえたのかな」 ばくはカメラをかまえて、ハチッと一枚とった。お墓のまえでおいの せなか りをしているおばあちゃん。べージュ色のうすいセーター、その背中の 白いちょ、っちょ。 せなか せんこう いろ はね 2 8

9. 心霊写真レストラン

しやしん ちゅうもん 「ええ、でも、ご注文いただいたものですから , そういうと、気のどくそうにわたしてくれました。 しんいち へんなものってなんだ。真は、すぐにふくろをあけました。そして、 写真を手にしたとたん、 「な、なんだ。これは ! 」 といって、息をのみました。 こみなみうみはいけい あの日、サーフポードをわきにたてた四人が、小南の海を背景にとっ しんいちたろうしんや えがお けいた た写真です。真一も太郎も進也も笑顔でうつっているのに、なぜか慶太 だけが青ざめた顔をしています。しかも、慶太とならんでたっているの かん は、サーフポードではなく、棺おけだったのです。 しやしん かお 2 3

10. 心霊写真レストラン

やすじかんしげき つぎの日、休み時間に茂樹がふたりをよんだ。 しげき しやしん 茂樹がさしだす写真をみたふたりは、どうしに、 ひろし と、さけんだ。三人がかたをくんだ写真は、弘のうしろに、弘のかたに きみ 手をかけたみしらぬ男の子が、ばうっとうつっている。気味がわるい。 こわい まいめ ひこうちゅうしやしん ひろし そして二枚目。ストームライダー飛行中の写真は、サインの弘に かお かたぐるましている、二つ、三つ年下らしい男の子がうつっていた。顔 りようてプイ じゅうでわらっているうれしそうなその子も、両手でサインを。 としした しやしん プイ ひろし