1 ~ 42 巻好評発売中 ! ! ' イ = 三ゞね 幽霊屋敷レストラン 第巻 魔界レストラン 第 29 巻 生まれ変わりレストラン 2 巻 第巻 化け猫レストラン うらめしやレストラン 第 30 巻 鬼のレストラン 第ⅳ巻 3 巻 第引巻 殺人レストラン 七不思議レストラン 霊界通信レストラン 4 巻 幽霊列車レストラン 第絽巻 ケイタイ電話レストラン 第 32 巻 死神レストラン 5 巻 妖箜レストラン 第円巻 第 33 巻 魔の森レストラン 闇のレストラン 6 巻 金しばりレストラン 第 20 巻 第 34 巻 地獄レストラン 人形レストラン 7 巻 魔女のレストラン 第幻巻 第 35 巻 おまじないレストラン たたりじやレストラン 8 巻 鏡のうらがわレストラン 第 22 巻 第 36 巻 悪夢のレストラン 謎のメールレストラン 9 巻 墓場レストラン 人食い花レストラン 第 23 巻 第 37 巻 もののけレストラン 第 24 巷 お化け屋敷レストラン 占いレストラン 第 38 巻 ぶきみな音レストラン 日巻 第 39 巻 秘密のとびらレストラン 火の玉レストラン 第 25 巻 百物語レストラン 巻 心霊写真レストラン 第 40 巻 第 26 巻 呪いのレストラン 丑 = つ時レストラン ロ巻 第 27 巻 神かくしレストラン き第巻 幽体離脱レストラン あの世レストラン 第 42 巻 がい骨レストラン 第 28 巻 亡霊レストラン 紫ノヾノヾアレストラン

ひつばりだしてみると、それはナイフだった。 「ヒャーツ、ど、どうしてこのナイフかここに」 ち ふうふかお 欲ばり夫婦の顔から、みるみるうちに血の気がひいていった。 たびだ むすこ 「おい、これは、息子の旅立ちのとき、もたせたものじゃないか」 きけん み 「そうだよ、おまえさん、危険から身をまもるようにとね。はら、ごら なまえ え ん、柄にはあの子の名前がほってあるよ」 わかもの ふたりはあわてて若者のところにかけより、顔をのぞきこんだ。 むすこ 「わしらの息子だよー わかものうわぎ おかみさんはふるえる手で若者の上着をはぎとり、かたのあざをさが かお 0

「ええ、ええ、あしたの朝まで、どうぞごゆるりとおやすみください」 ふうふかお わかもの 若者がべ ッドにもぐりこむと、夫婦は顔をみあわせて、ニンマリとした。 「どうやら、とおくからきたお人らしい。金をたんまりもっていそうだ な」 にもっ 「おまえさん、荷物もだいぶおもそうだったね , わかもの ふうふ たび まよなか さて、真夜中になり、若者がねむりこむと、夫婦はいつものように旅 たび びところ ッドのわきにおいてあった荷物をさぐった。とおい旅か 人を殺して、べ とちゅう かぞく らかえる途中なのだろうか、荷物の中には家族へのみやげものがたつぶ しゅじんゅびさき かねめ りはいっている。むちゅうになって金目のものをさがす主人の指先に、 なにかつめたいものがさわった。 あさ にもっ にもっ 9

「あ、あのう」 わかものさいしょ 若者は最初とまどったようすだったが、すぐにいたすらつほくわらう っこ。 し / こんや 「そうだね、今夜はつかれているから、もうねるとしよう。たのしい舌 はあしたの朝までとっておくことにするか」 あさ を 0 つ 声・メ・

AJ たびびと てから、ひとりの旅人が戸をたたいた。 「こんはんは わかもの ぐちと 入り口の戸をあけると、りつはな身なりをした若者がたっていた。 「ようこそ、だんなさまー ものしなさだ たびびと ふうふ この夫婦ときたら、旅人の持ち物の品定めにいっしようけんめいで、 きやくかお お客の顔などろくにみやしない へやあんない にもっ しゅじんわかもの 主人は若者の荷物を手にとり、さっそく部屋に案内した。 「ささ、どうぞ。ちょうど部屋もあいております」 おかみさんもにこやかにいった。 「おっかれでしよう。すぐにおやすみになれますよ」 へや も み 7

ふうふ 夫婦はおもいがけず、大金を手にい れた。それからというもの、欲に目 たびびと かくらみ、つぎからつぎへと旅人を ころ したい 殺し、金をうばっては、死体をちか くのあなにほうりこんで、あとはし らん顔をきめこんでいた。なにしろ、 たびびとい力し ここは旅人以外、たすねてくるもの よく ふうふおも もいないのだから、欲はり夫婦の田 5 いのままだった。 よる あるとき、夜もだいぶおそくなっ かお たいきん

もの と、つ たて こだかおか ドイツのある小さな村の小高い丘の上に、まるい塔のようなふるい建 いまはレストランになっているけど、むかし、この 物がのこっている。 と、つ あたりは、まだひらけていないさびしいところで、ふるい塔のほかには、 なにひとつなかった。 むすこ と、つ よく ふうふ その塔には欲のふかい夫婦が、しまんの息子といっしょにすんでいた。 とち むすこ やがて、息子が家をでて、とおくはなれた土地ではたらくようになる と、つ たびびと とうやどや ふうふ と、夫婦はこの塔を宿屋にして、旅人をとめはじめた。塔のまえには、 たびびと 村から村へとつづくほそい一本道がとおっているので、旅人はしぜんに ここでやすんたり、とまったり、ということになる。 たびしようにん きやく やどや まもなくこの宿屋で、お客となった旅の商人が、ばっくり死んで、 ぼんみち

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