いラ竜のなわばリ ト 5 怖の : 工ラルド ラビスア。 ' ′アシ以ラズリこ ・ーラーリスヤオ一′し ての - 物の 洋・ジリア 丼ダイアモンド 一トパーズ 影の工国 。・カし一ム ドラン 引し
20 0 完全なる輪 ーフは唾をのみこんだ。「取りかえしはっきません。でも、それは罪でしょ エメラルドの竜がせせらわらう。「ほんとうの名前を知っていれば、そいつを 支配することができるではないかー 、ひょ、つい」、つ 「つまり、われわれはみな平等に、たがいを支配する力をもったということさ」 ラピスラズリの竜が、なまいきな口をたたく。「まあ、わたしとしては、あんた のうらみを買うようなまねをする気はないが、オナーさん」 「それが身のためだ、フォ】チュン」エメラルドの竜は牙をむいたが、それ以上 は言わなかった。 「わたしの名前は ? 」小さなダイアモンドの竜の、高い声がした。 「おまえの名はフォース」べリタスが言った。「フォースーーーおまえのおかあさ んの名前だよ」 つば ド ) よ、つ 299
5 0 かなしき再会 まゆ ゼアンは眉をひそめて黄色いビラをみつめ、ジョーカーはそのゼアンをみまも っている。 ーフは、デルトラのベルトを腰からはずし、ベルトのダイアモンド むね を母の胸におしあてた。 おどろ すると、驚くべきことがおきた。 みひら 丿ーフは、目を見開いてその場に立ちつくした。 ち かみなり、つ ーフの体に、雷に打たれたような衝撃が走った。息が止まる。血がどくどく かお できごとしん と顔にのばってくる。目の前の出来事が信じられず、リーフはただ立ちつくした。 . り・よ、って が、やがてゆっくりと両手を上げた。 「リーフ ? ジョーカーがはっとふりむく。「何をする ? やめろ ! 」 ーフは、赤いマスクをはずした。
、デ きょだい だいおうおそ いきた った巨大な炎が止んだとき、影の大王の恐ろしい計画は息絶えていた。そこには、 まるやあと くろぐろ ただとほうもなく大きな丸い焼け跡が、黒々とひろがるだけだ。 お 竜たちは、まるでこのときが終わってしまうのをおしむかのように、まっ黒な 、んんちゅ、つしん 円の中、いにとどまっていた。 ダイアモンド、エメラルド、ラピスラズリ、トパーズ、オパール、ルビー、そ ー ) よ、つ。り・ 、つしな してアメジストの竜は、ともに勝利をよろこび、失われたものを嘆き、そして未 来に希望を託していた。 こ、つけい なみ そして、その光景をみた人びとはみな、よろこびとおどろきの波にのまれた。 ひき つばさ かがや 輪をなす七匹の竜たちの翼は光り輝いて、まるで空にうかぶデルトラのベルトの ようだったのだ。 わ 。り・ゅ、つ ほのおや み 296
くない国王や女王をおしつぶしてきた。 けっこん ばくはここでカつきる。ジャスミンと結婚することも、デルトラのベルトを受 しいじゃないか け継ぐ子どもをもっこともないんだ。それも、 きよ、つふむりよくかん かなしみや恐布、無力感にもがきくるしむために、生まれて ばくの子どもは、 くるようなものだ。ばくもそうだった。おとうさんだって。生まれてこないほう かよかった : : : ずっとよかった : とっせん ーフは突然、ベルトが贈くなった。 デルトラのベルトが、腰にずしりと重い。 お リリンに託してしま、んばいいや。も、つ、 ベルトなんかここに置きざりにして、マ 、つんざりだ。 ゅび ーフは、デルトラのベルトをつかんで、はずそうとした。指がふるえて、留 がね らいらして、思わず泣きそうになる。指がダイアモンドの め金がはずれない。い 上をすべり、エメラルドに移る。ラピスラズリ、そしてトパーズ。 こお そこで、 ーフの指は凍りついた。 っ こくお、つじよお、つ おも 154
はめつ いで、人生や、一つの国が、破滅することなどありません。たいせつなのは、ま ちがいを犯したあとどうするか、なのです。過去をふりかえってごらんなさい。 ぜっはうてき : なりま : : : せ : : : ん : 絶望は敵。けっして : : : あきらめては : ゼアンは目を閉じた。 丿ーフはその顔をじっとみつめた。赤い腫物がひいていく。ダイアモンドのカ か、それとも、死に近づいているのか。 絶望は敵。けっしてあきらめてはなりません 「ばくはもうだめだよ、ゼアン。みんな死んでいくんだ。ばくを信じた人たちが、 みんな。だれものこって : かれ 言いかけて、 ーフは思いだした。まだひとりいる ! 彼こそ 一セアンのほおを ーフはゆっくりとデルトラのベルトをとると、腰にとめた。、、 色 黄 あ ねむ ひたい ◇やさしくなで、かたわらに眠る母の額に、くちびるを当てる。 そしてリーフは部屋を出た。うしろをふりかえることなく。 じんせい おか はれもの 1 4 5
みじか 「グラ・ソンがやってくれる」ジョーカーは短く答えた。 ゼアンはうなずくと、布を手にシャーンのべッドに歩みより、かかみこんだ。 ねっ 「してさしあげられることは、あまりありません」ゼアンは熱にうなされるシャ かお あんしん ーンの顔をふきはじめた。「顔と手を冷やしたり、そばについて安心させたり、 水をあげることくらいでしようか。あとは、体が病に打ち勝つよう、祈るだけで ーフはくちびるをなめた。「デルトラのベルトのダイアモンドが、母をたす ておく けてくれると思ってたけど、もう、手遅れかもしれない しっしゅんことば ゼアンは一瞬言葉につまってから、やさしく言った。「そうかもしれません。 シャーン様はだれよりも長くがんばっていらっしゃいますが、トーラ病とよばれ 一よ、つ . り・よ / 、 やまい ているこの病は、ひどく強力ですから むす ゼアンのロがかたく結ばれるのが、マスクの上からでもわかる。 しろ まちもん 「わたしがこの城へくるときは、ジョーカーがみすから、デルの街の門までむか ぬの 、ひょ、つ
ふきっ , 一不吉な知らせ 。りゅ、つず・ ぎんすいとう 古ばけた銀の水筒と、さまざまな色に輝く石。これが、竜好きのドランの墓に しな たんけんか おさめられたすべてだ。デルトラの偉大なる探検家がのこした品は、それだけだ った。 墓は、ドランが好きそうな、荒凉とした場所に立てられた。そこからみえる岩 うたひめ 場が、『西の歌姫』が退治されたばかりの『死の島』にむかってつきだしている。 、つらなし ーフとバルダ、ジャスミンがたたずんでいた。占い師のアバと、 墓のわきに、リ ほねみさきとうだいもり ゆくえし 、ンもいっしょだ。竜もいる。アメジ 行方知れずだった骨岬の灯台守、レッド・ ストの竜べリタスと、まだ名もないダイアモンドの竜の赤ちゃん。この二匹の竜 かここにいることか、ドランには可よりのよろこひにちかいない。 きざ ばせき ) ' ヘリタスが、考えに考えてりつけたものだ。 墓石にはこ、つ刻みこまれてした。。 ′」、つ . り・よ、つ かがや ロクほ ひき
9 ◇黄色いビラ でんしょ ばくはまちがっていた。伝書の鳥はたしかに毒をもられていたが、人はちがっ びよ、つ、さ はんのう たんだ。はじめから、アメジストは毒にではなく、病気に反応していたんだ。ト ーラ病は、ほんとうにあったんだ。 きようふやま 丿ーフはふるえなから、『恐布の山』にむかってとぶクリーを思った。クリー こびとぞく お 、。『恐怖の山』の小人族がエメラルドを送ってく を追いかけてくれる鳥はいなし ・かいふ / 、 れても、何の役にもたたないだろう。リンダルとシャーンを回復させたのは、毒 消しの力をもっエメラルドじゃなかった。となりのダイアモンドだ。その力が、 いっと、さ ほんの一時だけ、ふたりをたすけたんだ。 ほくが立てた計画は、すべて無意味だった。みんなを集めて言ったことは、大 まちかいだったー みんなを集めて りよ、ってかお ーフは両手に顔をうずめた。 しん ゼアンはばくを信じたばかりに、マスクをはずしてしまった。ジャスミン、 びよう 0 あっ 141
3 0 デル なばかなー しろ 「ジョセフ、いま、『城』って言った ? この城のなかなの以」 ちゅうしん じゃあく みけん ふか ジョセフの眉間のしわが深くなる。「気をつけて、陛下 : : : 邪悪 : : : 中心 : まち しんぞうぶ ため息のような声か小さくなり、とぎれた。 フをよびながら、やみくもにドアをたた 丿ーフは、パフの部屋へと走った。パ よかん へんじ フはドアを開けよ、つとした。田 5 っ いたか、返事はない。いやな予感がして、リー かぎ たとおり、鍵がかかっている 一歩下かると、ドアをけりつけた。だがドアは開かず、ガタガタとゆれるだけ いちど だ。デルトラのベルトのダイアモンドをにぎりしめ、もう一度ける。すると、鍵 いきお かこわれ、ドアは勢いよく開いた 土・ / 、らよ パフはべッドで、二つの枕に寄りかかってすわっていた。ピンクの長袖のガウ さっ きいろかみ ンを着て、黄色の髪をきちんと二本のほそいおさげにまとめている。本が一冊ひ こえ ながそで