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検索対象: 海と空 1957年12月号
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1. 海と空 1957年12月号

ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ日ⅢⅢⅢⅲⅢⅢⅢⅢⅲⅢⅢⅢⅢⅲⅢⅢ山Ⅲⅲ ll 山ⅱⅢⅲⅢⅢ山Ⅲ日Ⅲ山Ⅲⅲ山ⅢⅢ川ⅢⅢⅲⅢⅲⅢⅢⅲⅢⅢⅲ レーダーとはどんなものか 第二次世界大戦のガダルカナルにおける日本軍 の苦戦に依って『敵は電波探知器を使っているら ・ : 』というような意味の事がほっほっ新聞 紙上に出る様になり国民間に電波探知器とは一体 どんなものかという関心を呼ぶ様になってきた。 我々がレーダーという言葉で呼ぶ様になったの は数年後であるが、それは RADAR と書き、 Radio Detection and Ranging ( 物標の探知と測 距離 ) の頭文字を取ったものである。 今船体構造より、首尾線方向を >< 軸、首尾線に直 角の水平方向を軸、鉛直方向を N 軸とし、この 三直交軸によって、船体の磁気を分解して考えて 見よう。永久磁気を、誘導磁気を—と云う符号 を附けて表わして見ると、三軸方向の磁気は次式 で与えられる。 X LM P L M 十 I L M Y 霎一三 A M " P AM 十 I AM Z 霎一三 VM=PVM 十 IVM この三方向の磁気を打消す為、各軸に夫々直角 に船体をとり巻く三種のコイル、、を巻き、 船体の磁気に反対の磁気を発生するように通電し ダ レ て打消す。第七図は船体の三軸方向の磁気と、それ らを打消すコイルの装備の原理を示してい る。各コイルには、各地点で最も適した消磁電流 を流すための管制器があり、これらの装置を含め て、消磁装置と呼んでいる。 船体の消磁を行うには、先ず船体の持っ永久磁 気を打消しておき、次に地磁気による誘導磁気 と、残留した永久磁気を消磁装置により打消すの が合理的である。 ( 3 ) 船舶の安全な航海 現在船体の消磁は、世界列強海軍の艦船に大部 ) 就いて レーダーとは、発信および受信を同一の場所で 行いかっ位置を決定するために、事物の反射性ま たは再発射性を利用する電波測位方式であると、 むずかしく定義されている。 判り易く言うなれば、山彦は声が物体に当り反 射して帰って来るものであるが、レーダーは暗 夜、霧、雨、雪の様な、人の目で以って見る事が 出来ない場合でも、電波を発射し、事物に当り反射 されて来る迄に要した時間より、物体への方向、 距離を知る事が出来る機器である。 航空機用レーダーにおいて、地上を見た状態 が、レーダー面に現れる訳であるが、大体飛行機 上から地上を見た時に、目に映る状景そのものに 4 はなりませんが、それを縮小したものになりま一 す。従って戦時中東京爆撃にやって来た敵機は、 顕著な目標物即ち富士山を目標にやって来て、雲 の上から正確に爆撃してゆけたのも、レーダーと いう文明の武器を有していたが故である。 第二次世界大戦の終末は、原爆投下に依って告 げられたが、日本の敗因は何処にあったか。勿論 種々な原因はあるが、『電波兵器の出現』も見逃 すことの出来ない大きな原因と思われる。 レーダーの平和利用 戦時中南方方面への軍隊及び軍需物資の輸送 は、殆んどが商船に依ってなされたが、途中敵潜 水艦のレーダーに依りキャッチされ、その餌食と 分実施され、磁気機雷の危険海域を通過する場合 は勿論使用される。現在日本の沿岸には、戦時中 多数敷設された磁気機雷が、今なお僅かではある が残って居り、掃海作業が続行されている。これ らの作業をする掃海船は磁気機雷の上を通過する 関係で、特に厳重な消磁が必要である。 一般商船に於いても、磁気機雷の危険海面を航 行する必要が生した場合には、船体の消磁と云う 事は、航海の安全を保つ上に重要な問題となって

2. 海と空 1957年12月号

f!llllttlhllllllltlllfllllll'llllllllllllllllhtllll!hlltlllllllllllltltlllllllllllllllllllllhll!:lllllllllhllllllllllllllllllllllllllllillllllllllhtllllllllllltlltlllllllllllllllllllllllllltt 磁探と消磁 イ 及 概造鐶 長薯 念木筒一、磁探 ( 1 ) 磁探の威力 貧台射〃 用 潜水艦が海の中に潜没して、水面上に姿を現わさない場合、 下赱式式式 式、式、 この様な時に、 , 14 2 、肉眼やレーダーでは発見することが出来ない。 用 % 茎ュ 4 ノ〕 8 89 其の所在を探し出す装置が、磁気探知機即ち磁探である。 突 7 最近潜水艦は、水中速力が二〇節、或いはそれ以上の高速 となり、又潜航深度も五〇米から一〇〇米となって来ているた め、潜航中は其の所在を探し出す事が、益々困難になって来て 起ナ裸 時深時宿靼時時薬時芝いる。この場合に、磁探が航空機にとりつけられ、海面上を低 く飛び、其の高速を利用して潜水艦を探し出すのに使用され タ 9 2 2 一 一度 2 タ 0 る。一度発見すれば、次々と海中に発煙弾が投下され、潜水艦一 3 遨 2 ュ の通った跡が、海面上に印をつけられる。こうなると潜水艦 9 寸色・ 0 3 2 1 0 は、もはや逃げ出す事が出来なくなってしまう。最後に爆雷や 0 4 クタ 0 距クり グ 0 / ホーミング魚雷によって撃沈されることになる。 召の。式タの 磁探と云うのは、このように目に見えない潜水艦の脅威を防 4 ・ ( 0 8 0 9 ′ ダいタ ( 2 ュュ 4 下い ぐ上に、大切な役目を果す装置である。次にどの様にして、潜 0 0 ク 7 ク 8 0 2 3 / 0 / 0 9 日重量 3 水艦を発見する事が出来るのか研究して見よう。 3 2 ュ 0 / 1 0 0 りつんョ 7 0 歹 9 6 ノタ 7 タグ 3 9 7 ( 2 ) 磁探の原理 0 4 8 3 0 タ 皆さんは小学校の理科の時間に、一本の棒磁石のまわりに、 」径伽タ 2 ョ 4 2 砂鉄をまけば、磁石の z からに磁カ線と呼ばれる、目に見え 形式 ) 不式式 ない磁気の力が、無数の線になってつながっている事を学んだ 〃形 であろう。潜水艦は大部分鉄で構成され、その形は水中で自由 形円 魚円 円畩 に走れるように、魚の形に似せて作られている。其の為細長い 雷曺霄雷 , 曾 ) 曾雷曾 煤規っ煤建用爆爆用 4 咫小雷一本の棒磁石とみなす事が出来る。この棒磁石の両端に磁極が 式式ュ式 2 式式陸式陸尤式 あ 0 て、その z からに無数の磁カ線が 0 なが「ている。磁カ 0 , 9 ' ( 潁 0 , っム 線は海水の中でも、空気の中でも、関係なくどんどん通ってい ( 99 式 )

3. 海と空 1957年12月号

~ ても塗装は艦船模型マニヤ共通の悩みない。貼る場合は液解溶を使用する。 掲載写真の客船模型について状に切り、丸窓を。ホ、 , チで打抜き、外一 と思われる。 クロームカルはアルミ箔の裏面に膠 側板表面に貼ったクロームカルの上よ 写真は将来、太平洋航路に就航させ ンの り貼って、丸窓を表した。グリー そこで殆んど塗装を要せず、色紙の着剤の加工がしてあり、裏紙を取り直 たい想像客船の模型である。実際の大 スコッチカルはそれぞれ上下を約一ミ 貼りつけにより艦船模型が出来ないもちに貼ることが出来る。 きさは三〇、〇〇〇トン程もあろうか のかと夢の様なことを考え研究し、試 リずつ重ねて貼り、実際の船舶の外側 ハアプリックはスコッチライト同様 ? 、模型は約三〇〇分の一の縮尺で作 板の継目の感じを出してある。 作したのが掲載写真の客船模型であのガラス粒の塗市加工のある特殊な帆 ってあり、材料は紙を主に使用した。 二、甲板は各階層共にゴールドのス る。 ( ロ絵頁参照 ) 布であるが、裏面に膠着剤が塗ってい 大きさは全長七五〇ミリ、最大巾九〇 コッチライトを〇・五ミリ厚の紙に貼 この方式は紙、木、金属製の艦船模ないので、普通の接着剤を使用する ミリで、吃水線よりマスト頂上までの 、甲板の型状に合わせて切って、セ 型に応用出来るし、作品は従来の塗装か、縫合により取りつける。 高さは一五〇ミリである。 メダインにより接着した。 による作品以上に美術品としての価値この材料の膠着剤は貼った場合、強 製作方式 三、キャビンの角窓は、この種模型 があり、塗装の繁雑な工程もいらず、カな接着力を示し、どんな物体に貼っ 一、船体は二ミリ厚のボール紙船底に見られる様な切抜き工作はせず、ク 食膳の上で工作が楽しめる。色紙はスても接着力に強弱を生ずることはない 一ミリ厚のボール紙肋骨を、等間 ロ 1 ムカルを貼ったものである。キラ コッチライト及ぶスコッチカル、外に現在輸入されている色彩と種類は次 キラと美しく輝き、切抜きの手数もか 同系統のクロームカルとハアプリックのものがあり、貨客船模型に応用出来隔に二九個所セメダインで接着した。 を使用するのである。いずれも米国よる色彩のものは大体あるが、艦艇模型大きさの割合に肋骨を多く入れたのからず実感も出る。 まず〇・五ミリ厚程度の紙をキャビ は、紙製模型にありがちな船体の狂い りの輸入品でらる。 に合うグレー系のものはない。 ンの高さに切り、クリーム色のスコッ スコッチライトスコッチカルを防止するためである。 材料について レッド レッド 肋骨は船体の曲面整型のみでなく、チカルを貼って別に用意した窓巾のテ スコッチライトは自動車の後部バン キャビンの整型をも兼ね、最上キャビ ープ状のクロームカルをその上より貼 ェロー ーや、道路標識等に多く使われ、照 ンまで通しの一体構造ものである。 りつける。窓と窓との間隙は定規を当 ンルバ ( 淡 ) ホワイト 射光で赤、青、黄色に美しく反射して 船体外側板は〇・五ミリ厚程度のボて、カミソリの刃を入れてから丁寧に ンレバ ( 濃 ) クリーム 輝く微細なガラス粒を塗布したビニー グリーン ール紙を肋骨の曲部に合わせ、セメダ。ヒンセットではがし、出来上ってから ゴールド ルの紙である。 マルーン プリー ( 淡 ) インにより接着した。外側板の取りっそれぞれのキャビンの肋骨にセメダイ 貼りつける場合は ) 裏紙をはがすと ンにより取りつけた。 プリー ( 淡 ) プリ 1 ( 濃 ) け後、側板の表面全面にクロームカル フィルム自体に特殊膠着剤が塗ってあ を貼ったが、これは船体の丸窓を出す 四、「てすり」はケント紙の両面に プリュ 1 ( 濃 ) プラック り、直ちに圧着することが出来るもの ためである。 ブ . 一フック クリーム色のスコッチカルを貼り、て と、膠着剤に溶解液を塗って貼るもの ハアプリック クロームカル この模型の船体丸窓は写真では鮮明すりの高さに切って船体とキャビンの とが亠める。 アルミ箔 シルバー ( 帆布 ) に表われてはいないが、両舷で約二〇型状に合わせて接着した。 スコッチカルはガラス粒の塗布加工この外に変った色彩のものも入荷が予〇もあるので、工作の手数を省くた 五、ボートは全部で一六隻あり、ホ ~ め、グリーンのスコッチカルをテープウ材より削り出した。曲面の関係でス のないビニールの紙で、照射光で輝か定されている。

4. 海と空 1957年12月号

えて不問にした。ひねくれているウィ 1 型編隊機はしめ、キャムペラ軽爆プ リストル一七三型ヘリコプタなど、ど ンチェスターは、それでもラッジの温 コロンビア航空映画 情を理解せぬまま、この映画の圧巻、れも総天然色だけに、ニュース映画で ホーカー ハンター 6 型の訓練飛行がは見られない楽しさがある。 ファンバラ、。ヘイジェントも終って スクリーンにくりひろげられる。ワイ 朝ャけ雲 ドイツの前線基地て演習に参加するこ ドスクリーンで総天然色だから、航空 のシーンは美しく、大空の魅力を十一一とになってラッジ隊長以下、基地を出 分に感じる。 ハンターの編隊飛行は美発するのであるが、ウインチェスター いまま訓練が進んでい 英国空軍の幹部士官を養成する、ク は又も訓練地域から出て、高射砲で射 ーシヴァル・プロ、ボ事である。やがて卒業して、ルーチャ 基本練習機のパ ランウエル航空士官学校での訓練振り ース戦斗基地に、ラッジ中佐は飛行班撃されて負傷してしまう。傷ついた彼 がよく紹介されているのは、航空ファ スト機で、ウインチェスターは超低空 ンにとって何よりも興味があろう。然をやって、地上の人々をおどろかせた長、ウインチ = スターらは隊付士官とと機をラッジ中佐がラジオで誘導しな から、。ヒタリとより添、つよ、つに飛ぶ。 もはじまりにオールスター・エーグレ が、ラッジ中佐は何故か、彼を処罰しして配属されて、ファンバラ航空ペイ この低空飛行のシーンが可成り長く、 ト軽飛行機で恋人とアヴェックで入ようとせず、かばうのであった。航法ジントの出場パイロットに選はれるが トリックなしでとられているので、 校するウインチェスター ( ケネス・ヘ の練習にはヴィッカース・ヴァレッタウインチェスターは補員となったの イ ) か生徒隊長ラッジ中佐 ( レイ・ミ 双発機が使用されているが、航法訓練で、ラッジを怨む。が結局、フレッチ飛行の快さとスリルを満喫させてくれ ャーの事故で、ウインチ = スターが出る。そしてウインチ = スター機の胴体〔 / ランド、この映画出演唯一の米国スタの実現を興味深く見せている。 デ・ハヴィランド・ヴァンパイア・ト ー ) とが着陸間際にあわや空中衝突を 場することになる。ここで編隊宙返り着陸ー炎上となる。負傷した彼は病院一 に見舞に来たラッジ中佐の温情に初め 思わせる無茶苦茶飛行をする。教育係レーナー・一一型で、単独飛行にのすばらしい撮影が見られる。スクリ 長ハリス ( バーナ ー・リイ ) が英国う 0 るころ、荒天注意報が出て、訓練 ーン一杯に三機編隊のハンターがうって、従来のしこりがなくなって感謝す 空軍下士官らしい厳格さで、ウインチ中止命令が出たのに、ウインチェスタり、その位置はスクリーンの中心にあるというので終っている。この間、エ エスターや空飛ぶ円盤の完成に夢中に ーは飛び出して、危く着陸することが って、天地がぐるっとしずかにまわンディコットの空飛ぶ円盤の飛行な なっているエンディコット ( アンソニ出来たという、荒天飛行のシーンが展る。カメラを編隊宙返りの飛行機と同ど。如何にも航空映画らしい爆笑を誘 う場面もある。 ( 久間仁 ) イ・ニュウリイ ) などの生徒たちの悪開される。命令無視を責めるラッジ中しに宙返りさせて撮ったシーンである 佐に、ウインチェスターは「あなただ 童振りとよい対照となっている。 が、自分が本当に宙返りをやっている ウンチェスターの父はかってラッジ って、父の命令にそむいたではありまようだ。これに引きつずいて、英国の 中佐の上官として、戦死しているが、 せんか」と反抗した。校長は、英空軍の誇る新鋭機がファンバラ・ショウに出 その原因は、ラッジの命令違反による軍規を厳にすべきだとして、ラッジ中て来て、航空ファンを楽しませる。ア ものと思い込んで、彼は事毎にラッジ佐に、ウインチェスターの処分を一任ヴロ・ヴァルカン、ヴィッカース・ヴ 中佐に反抗的行動をとる。真相をラッしたが、彼は、ウインチェスターの父アリアンドの四発爆撃機グロスター ジからきこうとするが、その機会がなに対する義理とその技倆をおしんで敢ジャヴェリン追撃機、フェアリ・ (High Flight)

5. 海と空 1957年12月号

= 最近の増加率は、他の船種を遙かに凌又ディーゼル船にせよ、其の煙突から ぐものがある。 は多少共に火気を帯びた煤煙又は熱気 大まかに云って、タンカーの現在のを排出するので、これ等をなるたけ危 」地位はこんな所にある。 険な油槽船上に導かないようにとすれ ば、此の型態が最も安全である。 油槽船の構造と施設 は石油類に限らないが、危険物と云 船舶、殊に一般商船に対する概念をうものは、分散して格納するよりは、 基にして見ると、タンカーと云うもの出来るだけ一ヶ所にまとめておいた方 は、一見特異な形態である。事実其のが、取扱上安全であるし、油の移動操 用途からして、専門的な限られた用途作にも便利である。 国エンヂンを後部に設置すれば、高 に向けられているので、其の内部構造 も又一般商船とはかなり異って居る。価で重要な推進器軸も短くて済み、又 此の軸を、長々と油槽内に貫通させる 筆者は造船の専門家ではないので、 ここに運航者としての立場から、簡単様な危険と工事の煩わしさとを避ける に常識的な説明を試みる事とする。タ事が出来る。 ンカーと云っても時代の進むにつれ、 タンカーの建造には、日進月歩でい その構造は大分改良、変遷を遂けて来ろいろの改良が加えられ乍らも、大体 たが、次に説明するのは最近の標準型 こういう様な理由からして、船型の大 と称する、二万重量トン型と御承知願 小に拘らず、タンカーのアフターエン ジンと云う型式は一貫して変らないの である。但し国の理由からして、最近 (<) 特異な型態 タンカーを一見して、先す奇異な感では船価合理化の為、大型貨物船でア フターエンジンを採用するものも現れ に打たれるのは、其のアフターエンジ て来た。 ンの型態であろう。 (*) 載貨油槽 これは次の様な理由からして、タン さてタンカーとは前述の様に、石油 カーの初期から不変の独特な船型とな 類の如き液体を積むのであるから、船 って来た。即ち 曰危険物搭載船としてのタンカーの内の積荷場所はすべて油密隔壁で仕切 最も忌むものは火気であるが、石炭焚られたタンクである。即ち船体のほほ の船は云う迄もなく、燃油式にせよ、 中央部は、附図で見られる様に一連の 糯物 ( 2 万屯型タンカー ) ( 4 万屯型スーパー・タンカー ー 58

6. 海と空 1957年12月号

ュッチカルを用いず、クリーム色のラ表面を損傷するれかある。 会へ照会願いたい。 以下のものを出来得る限り、精密に ッカーで塗装したが、ボートカバーは 2 。膠着剤に溶解液を使用するとき 作ることが望ましい おわりに ハアブリックを使った。 は、極く少量をフェルトにつけて撫 、各種艤装部品を取りつける接着剤 六、ハッチはホウ材でカマ玉コ状に る要領で塗って直ちに貼る。溶解液 はシンナー系のものは使用してはな掲載写真の客船模型は前述の通り 作り、シルバーのスコッチライトを貼 をつけ過ぎると膠着剤を通し、表面らない。乾燥後接着個所が白く光っ材料を総合的に併用して製作したが、 ってある。 のフィルム面を溶解してチリメンジ て模型の価値を落す恐れがあり、固照射光により反射して輝く部分と、輝 七、煙突は同じくホウ材を用い、下 かない個所のコントラストがあり、か 着せずに簡単に取れることがある。 ワが出来たり、又溶解液をフィルム 部はレッドのスコッチカル、上部はプ表面に付着させたりすると色彩があ えって美しい。残念なことに写真で表 接着剤としては水溶性で乳白色の ラックのスコッチカルを使用した。 せる。特にスコッチカルの取扱いにー 求ンドを用いる。ボンドは乾燥後、わすことが出来なかった。現在、この 八、マスト、クレーン機械室、べンチ は注意が必要である。 日一三ロ リ己の様な心配は全然ない 模型の外に木製で、全長一三五ミリの レータ 1 もそれぞれホウ材を使いクリ スコッチライトには殆んど気泡の 飛ンドは最寄りの塗料店でお尋ね曳船の完成品があり、製作中のものに ーム色のスコッチカルを貼ってある。 出来る心配はないが、比較的大きな願いたい。 水線下のある木製の全長二三〇ミリの 八、其の他、金属を用いた個所は、 面積のスコッチカル、クロームカル し、模型が完全に出来上ってから、ク帆船模型がある。機会を見て全金属製 ウインチ、キャプスタン、ボラード、 を貼るとき、気泡の出来ることがあ リャーラッカーの吹付塗装をするで、浮上走行可能な大物も作りたいと ダビット、レーダー、旗ザオ、錨等で るから、端より注意しながら静か一 と、 . 一層美しく仕上がる。浮上走行思っている。スコッチライトは、模型 黄金色のニスで塗装した。 貼って行く。もし気泡が出来たら針用艦船模型には、必ずこの塗装をし船舶の外に、ソリッド 飛行機、電車、 て戴きたい。 初めての材料により、模型艦船を作先で表面に極く小さな孔を明け、指 建築模型等、応用範囲は広く、将来、 る方のために 舮艇模型用のグレー系のものや、 頭で押して内部の空気を抜いて圧着 この種模型にはスコッチライトの利用 ~ 1 、スコッチライト、スコッチカル、 する。総・ヘて貼り終ってから、ヘラ特殊色彩のものは、スコッチライか増えて行くものと思う。 ト、スコッチカル、クロームカルに クロームカルを切る場合は、ガラス状のものでフィルムの表面を撫でて 最後に私宛の照会には年令、職業 着色印刷する以外に方法がない 板の上にフィルム面を下に置き、裏圧着しなければならない ( 出来得れば模型歴 ) を明記願いた 面のついたまま、上から定規を当て スコッチライトに着色印刷する 。回答する場合の参考にするためで 4 、スコッチライトはそれ程でもない ~ カミソリで切る。木板上で切ると木 かスコッチカル、クロームカルは と、色彩により照射光で琿かなくなある。 ( 次号は、ロ絵写真の作り方を の繊維に邪魔されて、正確に切れな る場合がある。フィルムの表面に希設計図にて説明。 ) 肉厚が薄いカ 、ら、貼ったとき凸凹が しことかある 9 カミソリの刃は常に 出来ない様、相手の紙、木、金属の望色を吹付、塗装 ( ラッカー ) して 最良の切味の状態で使用しなければ から貼る方法も研究して見たが、結 表面は平滑に仕上げる必要があを。 ならない 初めての方はスコッチライトを使用果はよくなかった。 切断後、裏紙を取るときは、極端 、スコッチライトについては郵券二 する方が無難であり、水線下のある にフィルムを曲げたり、急激にはが 模型の曲面を貼るにも適している。 〇円同封の上、東京都港区芝西久保 ~ したりしてはならない。 フィルムの 模型船の大きさも全長五〇〇ミ 桜川町一九番地 ( 桜川ビル ) 星光商 、と皿

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ⅲⅢⅢⅢⅢⅲⅲ lll ⅢⅢⅲⅱⅲⅢⅲ ll 山Ⅲⅲ ll ⅢⅲⅢⅢⅲⅢⅲⅢⅢⅲ山日 ll Ⅲ卍ⅢⅢ山ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ山ⅢⅢⅢⅢⅢⅲⅢⅢⅢⅲⅢⅢⅢⅢ山ⅲⅢⅢⅢⅲ日ⅢⅢⅢⅲⅢⅢ皿 る。探照燈の電球よりの光が、反射鏡で反射集東 されて、遠く迄届くのと同じで、ホーンに導か れた電波は反射器で集東され鋭いビームになおさ れ、四方に放射される訳である。 第三図回はトランスミッター ( 送信器 ) とレシ ( 受信器 ) を一つにしたもので、トランシ ( 送受信器 ) という。前述の トリーカー発 生回路、変調回路、マグネトロン等は此の中にあ 四方に放射された電波が、途中にある物体に当 ると散乱反射される。その中の極く一部が、アン テナに帰って来て、発射電波が通った通路、すな ( ハ ) 空中線 ( イ ) 指示器 第三図 司 4 安 ( 。 ) 送受信 わち導波管を逆に通って、第三図回の受信機に入 へテロ 家庭のラジオは、殆んどがスー 、レーダー受信器もその主 ダイン受信器であるが ・ヘテロダ 力をなす部分は、根本的にはスー イン受信器である。受信器に入った反射電波は徴 弱な為め、此れを大きくする回路や、必要な信号 を取り出す回路等を通り、ビデオ信号 ( 映像信 号 ) となり、第三図Ⅲに内蔵されたに加え られ、映像として我々の目「にうつるものである。 それではとは何かというと、此れはプラ ウン管の本名で、 Cath0de Ray tube ( 陰極線 管 ) の頭文字を取ったものである。レーダーでは、 単にスコープと略して呼んだりしている。 の役目は、電気現象を螢光スクリーンに 絵の様に写して、目に見るようにする為のもので ある。 長 社 船 E E E o e の表面には、珪酸 料寸囲 2 % 亜鉛、硫化亜鉛、タングス 材 テン酸カルシウム等の螢光 , と 共 目 膜を塗付し、此れに衝突す図 丁 0 一 0 -0 一 0 ) 込 1 0 1 0 1 亠 0 11 0 予 っ 0 っ 0 ・ 4 4 名高ムあ る電子の刺戟によ「て螢光計一 ル又縮 を発し、此れと残光とによ言 0 榛妙サ各年南 発 って、映像を結ばせるもの 材市静 写 艦艦艦素岡 桑「海鳳ドイ \ である。 ツェ 回洋洋 1- 」 巡 第四図の右図は神戸港周密扶鳥大ミウ 次 戦重米 部 辺の地図であるが、此れを 船名艦艦艦艦一 スソ 洋母 , 母 レーダーのスクリーンに映皿 ◎◎ 巡空航 したものが左図である。 戦重航米 電波の速度は、一秒間に ロロ 地球を七回半も廻る速度、即ち光と同しで、もっ と細かく云えば、一秒間約三億米であることは御 承知の事と思います。 以上でレーダーの概略を述べましたが、今後の 電波科学の進歩は、計り知る事が出来ません。レ ーダーの利用は、船に於ては欠く事が出来ない、 航海機器の一つであり、昔なれば濃霧の場合は、 霧が晴れる迄待っか、又汽笛、鐘等を鳴らし乍ら 航海したものですが、現在では以上の様な事も昔 の夢です。然し此れも優秀な操作あっての事で、 いかに精密な機械も充分に使い切らなければ、そ の効力を発揮出来ません。要は機械に使われるの ではなく、機械を使う様熟練する事が、レーダ . ー に限らず、すべての機械を扱う者にとり重要な事一 である。 1 300 1 300 1 300

8. 海と空 1957年12月号

タンクで構成され、其の前後側には、 二、三時間程度で完了出来る能力を持給を絶って消火する方法。これはタン賄部員の居室を設け、船尾楼は、機関 ク掃除用のスチーミングと兼用される部属員の居室にあてるのが例で、多分 コハダム ( 防油空槽 ) と称する狭い中っている訳である。 ので最も普遍的である。 に帆船時代の感覚の名残を偲ばせるも タンクの数は船の大さにも依るが 一間地帯を設けて、油類から発生する危 泡沫発生器に泡沫剤を投入し、海のがあっ、た。昭和の初期頃からして、 険な爆発性ガスが、機関室又は船具庫前記の標準型を例とすれば、二七コの 等〈浸入するのを防止する。上方 ~ 発槽に分けられるのが普通である。即ち水又は空気を混人して泡沫を作り、こ中央船橋楼に全員の居室を集中する傾 散するガスは、各タンクからパイプで船体内で、船の長さに平行に、二条のれをタンク内に放射して火熔面を包ん向となって来た。最近の貨物船を見る と、概ね中央部に、二段 ~ 三段の船室 導いて檣上の高所から大気中に放散ざ強力な縦隔壁が設けられて、一一一縦列槽で消火する。 となり、これが更に横に九コずつに仕 せるよ、つにする。 国二酸化炭素を高圧ボンべに詰めてを重ねた船橋楼を持ち、一見客船かと 思わせるものが多いが、これは船内各 これ等すべての載貨タンクは、其の切られて合計二七コ槽となっている。備えつけておき、火災の場合は、タン ーの如き大型となるにつれ、 ク内に急速に放射して消火する方法。部間の連絡を容易ならしめると同時 内部に於いて、二 ~ 三系統のパイプで に、居室設備費の節約ともなるからで タンクは四縦列となり、横にも、十コこれは旧日本海軍が、空母等の消火法 連結され、機関室前方に設けられた玉 として採用していた方法であるが、戦ある。 ンプ室のポンプを通して、船外 ( の送から十二コ以上にも仕切られて、タン 後は商船にも採用されるようになった 所がタンカーの場合には、三島型で 出も、又タンク間相互の移動も自由自クの数が増加する事となる。 はあっても、居住区は完全に二分され一 ( ) 加熱装置 在に出来る様になっている 9 現在日本船としては、前述のと る事となる。 油の積込又は陸揚ロは、船の中央蝦分を多く含んだ原油や、粘重な重、又はと@を兼用するものが多い。 部、上甲板の両舷に設けられ、ここ ( 油類は、水温、気温の低下に依って凝其の他航海に必要な計器類は、一般即ち船首楼は船具庫、載貨艙、予 商船と同様で、ジャイロコンパスから燃料艙等となり、船橋楼は船長以下、一 陸上からの八 ~ 十インチのパイプを何固し、グリース状から、ひどい時には レーダー、ローラン等に到る迄、最新航海、通信、事務関係士官の居室と給 本か連結すれば、積込には陸上のポン固型のバターの如くなって荷役不能に プから送油を受け、陸揚の時には船内陥ってしまう。そこで凝固させない範式の機器を備えており、機関に到って仕室から成る。船尾楼には機関、医務 の。ホンプを作動して、タンク内の油を囲の温度に保温する為に、蒸気加熱管は、将来原子力機関が利用されるとな関係士官の居室を上段に、甲板、機 綺麗に送り出す事が出来る。最新設備綱が、すべてのタンクの底部に設けられば、先ず大型タンカーが第一番であ関、賄部の属員を合わせ、大部分の居 室が集中しており、此の両者間を連絡 の積出港ならば、毎時当り二千 ~ 四千れてあって、必要に応じ、加熱出来るろうと云われている。 其の外は、一般商船と大同小異で、 するのが附図で見られる様な長いさん トン以上もの速度で積み込めるし、又ようになっている。 特記する事はないが、一寸変っている橋である。 陸揚に当っても、陸上設備さえ、完全 (4) 消化装置 ならば、船内。ホンプの最大能力迄、即満船時には油類が、空船時には爆発のはタンカーの居住区の割り振りであ満船航海の際、荒天に出会うと、此 の一段高いさん橋通路すら、山のよう ち二万重量トン型の船で二千トン近性のガスが常時充満しているタンカー く、スーパー型ならば三千トン以上の な巨浪に襲われて往来が危険になる。 にとって、消火対策は最大の緊急事で第一次大戦頃迄の商船は、三島型の , 速度で送油可能である。 場合、船首楼には甲板部属員の居住区併し船橋楼には調理室はない。そこで ある。タンカーの消火装置としては、 を、中央の船橋楼には船長以下、航賄部員が、襲いかかる大浪の間隙をう 即ちどんな大型タンカーでも、条件次の様な方法が主に採用されている。 かがっては、濡れ鼠になり乍ら後部か さえ許せば、全量の積込、陸揚を十曰タンクに蒸気を注入し、酸素の供海、機関、通信、事務等の士官居室と 9 、

9. 海と空 1957年12月号

川山Ⅲⅲ川Ⅲ山ⅢⅲⅲⅢⅲⅢ川 ll ⅢⅲⅢⅢⅢⅢⅲⅱ山ⅢⅢⅢⅢⅲⅢⅲⅲⅢⅢⅢⅲⅲⅢ山Ⅲⅲ ll 山Ⅲⅲ ll ⅢⅲⅢⅢ山Ⅲⅲ h 山川ⅲⅲⅢⅲⅢⅲⅲ日川Ⅲ山 る。礎カ線の数は、潜水艦の近くは密で、離れる に従って組になっている。潜水艦が出す磁カ線を、 空中で飛行機に搭載した磁探で測っていると、今 潜水艦の上を通過しているかどうかがわかる。第 一図は飛行機で、潜水艦を探知している状況を示 している。 次にどうして磁カ線を測定するかを説明しょ う。磁場の強さの測定には、種々の方法がある が、磁探に使用されるものの一例を、第二図によ って説明しよう。磁探の中で最も大切な部分は、 検知コイルであって、これは徴弱な磁気に対し、 非常に鋭敏に感ずる部分である。 第 1 図飛行機による潜水艦の探知状況 今検知コイルの一 次側に、或周波数の 交流を加えると、一一 次側に発生する電圧を、 の大きさは、外部か ら加える磁場の大き ざに比例している。 探この二次電圧を増巾 図し、記録計に入れる 第 と、磁場の値の変化 量を自動的に記録す る事が出来る。 潜水艦を捜索して いる時には、記録計 のペンが記録紙の中 央に、僅かに左右に 揺れているが、潜水 艦の上空に来ると、ペンが左右に大きく振れ、通 過し終ると、再び記録紙の中央に戻って来る。記 録紙に画かれる波形により、今直上を通過してい ると云う事がわかれば、発煙弾を射出し、海面に 位置をマ 1 クして行く。 ( 3 ) 磁探の将来 磁探は現在潜水艦探知と云う国家防衛上の重要 な機材として使用されるばかりでなく、地殻の中 に垤没している鉱脈、油田等の調査、発見等にも 利用される。第三図は最近米国の或会社で、ヘリ コプターに磁探を吊り下げて、地表面の磁気を測 定している状況である。 探知コイル 発振器 コイル 記録計 増巾器 2 次 コイ丿レ 電池 ( 第 3 図 ) ヘリコプターに磁探をつけて作業中 第 4 図磁針による起爆回路 電 ( イ ) 管 磁針 磁場十 (C) 謇 4

10. 海と空 1957年12月号

油槽船物語 日本油槽船株式会社 船長鵜殿文男 「九五五年以来の世界的海運プーム油を必要とすろ工業化の進んだ文胸談 の影響で、我国造船量は一九五六年度国とは、皮肉にも海山を遠く隔ててい るのであって、近きも数百浬、遠きは の実績では約一五四万総トンを占め、 ~ 、る遂に世界一となった。名実共に世界一数千浬から一万浬以上も遠隔の僻地で と断言するには未だ早いが、此の世界ある。北米カルフォルニヤ州のロスア 【、 ~ 第を湧一を誇る造船量の中、其の五割以上がンゼルスや、テキサス州のヒースト ( = ) 」油槽船 ( タカー ) で占められているの如き産油地は、稀な例外である が、アメリカ自身、今日では既に石油 ~ 第・、・を石事は注目に値する。 よ 但し残念乍ら此の五割以上のタンカの輸入国であって、ベネズエラや中東 ーの中、其の又七割余が外国船主向けから、多量の輸入を仰いでいる有様で 湖 の輸出タンカーである事も、同時に銘ある。 記されねばならない 物も大量ともなれば、たとえ距離が それはとも角として、戦後、近年に二倍、三倍となろうとも、陸送より海 於ける海運界及び造船界での、タンカ送の方が経済的である。ここにタンカ ~ ーの存在価値がある。 ーの地位の躍進ぶりは、驚異的なもの マ はである。従来、タンカーを所有しなか 即ちタンカーとは、端的に言えば、 港 った定期船会社や貨物船会社から、水これ等の原油産出地と消費地とを結ぶ一 当 産会社に到る迄、タンカーの建造、運海上のパイプラインとしての役割を果 に航に乗り出して来た事実を見ても、此しているもので、此のパイプライン 港間の事情を推察出来ると言い得る。こ が、前述のように、石油の重要性と其 一れは近代国家にとって、タンカーの重のままに連なっているのである。 ャ要性が、石炭に代わる能率的な動力源戦後、石油需要が、動力源から更に チとしての、石油の重要性に直結する事化学工業原料 ( と著しく増大するにつ 国を意味し、更に最近の石油化学工業 ~ れ、此のパイプラインも又大きく膨れ の発展とも連なって行くからである。 上って来た。 工 ズ 何故ならば、石油関係工業の最大の 一九五五年末に於ける、世界の船腹 ネ 工関心事の一つは、原料としての石油の量約 ~ 億二百万総トン中、タンカーは 円滑、安定した供給にある。併し原料二千八百万総トンを超え、比率から言 としての原油の産出地は、読者諸氏もっても、その二割八分を占めており、 お気付かれの様に、其の大部分が、石タンカーの大型化とも相俟って、其の