かめ かうな ・金しばソにかかった セ日ド手 ーまじつ り 71 ストは・ 耳はきこえマいる ′て・ていけ ! 」て嶇・な力、 目はけ 5 れるんと て " じなりつけ そうて・ないん力、 " いる
みたき たき がわ よ。滝のうら側をあるけるで、〃うら見の滝みというだね」 いえ たき 「その滝を、この家にいた、着物をきた子どもたちといっしょにとんで、 くぐってきたの」 いえわらし 「ほうかい、あんたあっただかよ。そらあ、この家の童子だろ、まあ、 うん 運のいいこと」 ふみ子はあきれた顔をしていたけど、わたしは湖のわきにあったカ ぞう ッパの像のことをはなした。 だいみようじん 「あの石像かい。あれは〃カッパ大明神〃といって、水の神さまだい ね」 。う力しと、目をほそめてわらうのだった。 おば癶、んは、は、つ力し せきぞう かお きもの みずうみ かみ 6
ゅび 、」、つい 好意でとめた男かしつはとんでもないどろばうだった。「もえる指」では、どろば きみよう ゅび うは気づかれぬために奇妙な手の指に火をつけますが、このひからびた手はいったい みせ なにでできているのでしよ、つか。それにしても、このできごとのおかげで店がにぎわ つうろ し力し ゅめげんじっせかい ったというのはゆかいです。夢は現実世界と異界とをつなぐ通路といってよいでしょ ゅめ あくまのうふ 「ホタルになった宝」では、悪魔は農夫の夢の中にあらわれて話をもちかけてきます。 のうふ さくりやくしつばい たから たましいをわたさすに宝を手にいれようとした策略は失敗におわりますが、農夫の したたかさがかんしられる話です。 ふうしゅう そうしき しお お葬式からかえったら塩をまくというのは、ひろくおこなわれている風習です。 きょ しお 塩にはけがれたものをはらいきよめる力があるとされているからです。「清めの塩を ろう“は しお わすれたら : ・」では、その塩をまくのをわすれたために、あやしい老婆にとりつかれ すがた たのです。しかし「さっさとかえれ」とどなられて姿をけしたところをみると、気の 小さい霊だったのかもしれません。 たから はなし はなし しお 1 41
やおはあちゃんかのっていました。ちかっこうとすると、うしろのはうでだれかが しき こえ 「もどれーもどれー」とよんでいます。声のするはうにふりかえると、ふっと意識が びよういん もどり、気がつくと病院のべッドにねていたというのです。 みぢか ゅめ かな ほんしょ 本書のテーマである、金しばりや夢は、わたしたちにとって、もっとも身近な異界 しき 体験といってよいでしよう。金しばりは「意識ははっきりしているのに、からだがう たい げんいん たいけん がっこうかいだんだいじてん ごかせないとかんしるような体験」 ( 『学校の怪談大事典』 ) のことです。その原因は、大 9 けんきゅう のうせいりがく 脳生理学という研究によってあきらかにされているそうですが、しかし、体験者の 中には、なにか目にみえないふしぎな力によってひきおこされているとかんかえてい る人もすくなくありません。 ひさんげんじっ 「金しばりレストランかいまここにあるわけ」は、戦争という悲惨な現実が、ふたり の金しはり体験をとおしてたちあらわれてきます。このちょっとかわったレストラン おも どせんそう ししやこえ なまえ 一一度と戦争をくりかえさないという思いかこめ の名前には、死者の声をわすれない、 りようりあじ きやく られているのです。レストランがいつもお客さんでいつばいなのは、料理の味のよさ たいけん かな たいけん かな せんそう たいけんしゃ し力し
「うまくいえないけどさあ 「うん、なんでもいいよ、いってごらん」 力いカん すな 「さっき、海岸でひろった砂、スーツケースにいれちゃいけないような 気がする , おばあちゃんの、顔がかわった。ぎよっとしたように、スーツケース をみた。 こっ すな 「おしいちゃんの、お骨のかわりにひろったんでしよ、その砂。おはあ ちゃん、たいせつに、もっていってあげなよ」 「そうだ、そうだとも かお
カッパの像をみて、湖面すれすれに大きくひとまわり。 「わーっ、 しい気持ち」 きぶん なんだかとてもいい気分になってきた。 こえ そのとき、とおくでニワトリのなく声がした。気かっくと、いつのま にか、ふたりの子どもがきえている。 「どうしよう」 そうおもったとたん、からだがなにか すごい力だ。 「ひろみちゃん、ひろみちゃん」 なまえ だれかがわたしの名前をよんでいる。 ぞう こめん に、ぐんぐんひきよせられてい 7 5
っしゅん、ゆうわくにまけそうになった。だが、 せわ 「大きなお世話だ、はっといてくれー ふりしばるようにさけぶと、目をさました。あせびっしよりになって のうふ 農夫はその日一日、なんども仕事の手をやすめては、かんがえこんだ。 たから 「宝なんてほんとうにあるのだろうか。たましいをうらすに手にいれ るわけにま ) 、 し力ないだろうかー よる あくま そしてその夜は、なんとか悪魔とかけひきしてみようとおもいながら、 ふとんには ) っこ。 ねつくとまもなく、 こえ 声がした。 し」と 7 7
力いがんすな おはあちゃんは、なきながら、海岸で砂をひろってビニールのふくろ につめた。 「おじいちゃん、この島のどこで亡くなったかわからないの。だから、 しますな この島の砂をもってかえって、お墓にいれるのよ」 おばあちゃんはそういった。 うみ 海はすきとおるようにきれいで、なんともいえない青い色で、こんな うつくしい島で戦争があったなんて、しんじられない すな おばあちゃんは、しよばしよばして、砂をビニールのふくろにいれて みずぎ いる。そのそばで、キャピキャピしたおにいさんやおねえさんが、水着 ではねまわっている。戦争ってほんとにあったの ? しませんそう せんそう しま
金しばりレストランが ひこ、つき ばくが小さかったころ、おばあちゃんにつれられて、飛行機にのって、 南の島へいったんだ。 せん にほんしま その島は日本の島じゃなくて、外国の島。その島でおじいちゃんは戦 にほんへいたい 死したんだって。ジャングルの島でね、日本の兵隊さんはたべるものが へい」し ばくだんし なくなって、うえ死にしたんだって。もちろん、爆弾で死んだ兵隊さん ( しだったって。 もいたとおもうけど、うえて死んだ人かいつま ) 、 みなみしま しま かな しま 力いこくしま しま ′、ま ノ、た
じがた くの字型にまがったびようぶが、ばつんとひとつあるだけで、なにも へや ない部屋だった。 ふたりともすこしつかれていたので、おふろにはいり、 食事をすませ 力し てから、一「三回トランフであそぶとすぐにふとんにはいった。 ね 寝つきのよいわたしは、ぐっすりとねむりについた。 どのくらいたっただろうか、なにかにおしつけられているみたいに、 むねがくるしくなってきて、目をさました。 かからだかうごかないー おきあがろうとしても、手も足も、なにかにしはられているみたいだ。 いたもくめ よびとう 予備灯がついているから、天しよう板の木目もようがみえてくる。ば てん しよくじ 2 5