おかあさん - みる会図書館


検索対象: 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん
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1. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

ポールは、ただ、くりかえすだけです。 「そりゃあ、あたしたちだって、おかあさんに会いたいわよ。」と、ケアリイはみとめ ました。「でも、おかあさん、おどろくんしゃないかしら。」 「ばく ばくのおかあさんに会いたし ポールのくちびるはふるえはしめ、目はなみだでいつばいになりました。ケアリイ は、こまった顔をしました。 せつめい 「ポール。」ケアリイは説明しようとしました。「こんな魔法が自由になるときには、 はくぶつかん あなたのおかあさんに会うとか、博物館にいくとかいったねがいごとではなくて、なに かまったくとっぴょうしもないねかいごとをするものよ。わからない ? ポール。も ういちど、考えてごらんなさいよ。 ポールの顔はまっかになり、なみだが目からこばれおちて、ほおをすべっていきま した。 かんが かお かお まはう じゅう

2. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

「ええ。ーと、ケアリイはいい ときだったんです。」 「べッドは、、丁ム、に、フごいた ? 「ええ、さっと。ポールがねがいごとをいったとたんにヘ 。、、ツ」「に乗るのに、よ、フや く間にあったくらい 「そう。 , プライスさんは、考えながらいいました。「けいさつが、おかあさんに電 しないといいわね。 「畆したって、おかあさんは、それはばくたちのはすがない 0 ていいますよ。」と、 チャールズがいいました。「ばくたちがロンドンにいるわけはないと、おかあさんは おも 思います・よ。 「そのとおりだわ、チャールズ。と、ケアリイがさんせいしました。「べアトリスお ばさんが患を、フけても、あたしたちはここにいる、 0 て、すぐにいったでしよう なか ました。「おまわりさんが、お茶をのみに中にはいった

3. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

しました。 ちゅうこく 「これがばかげたねがいごとだってことはいったでしよ。あたし、あなたに忠告しょ ちゅうせい うとしたのよ。中世かなんかにもどったほうが、これよりもよかったでしようよ。こ んなわるいことになってしまったのは、はしめてよ。あたしたちはべッドをなくして しま 0 た。おまわりさんは、おかあさんに電をかけるでしよう。おかあさんは、も しんばい ほ、つり、つ のすごく心配するわ。法律は、おかあさんもまきこんしゃうかもしれないのよ。べア せつめい トリスおばさんにも知れるでしよう。みんなは、あたしたちに、なにもかも説明させ ようとするでしよう。プライスさんにもめいわくかかかるわ。やくそくをやぶること しんよう になるのよ。で、魔法は、おしまい。そして、もうだれも二どと、あたしたちを信用 しなくなるでしよう。」 ポールは、しんこくな顔をしました。 こえ 「わかる ? ポール。」ケアリイの声は、まるで、またなきだしそうにきこえました。 まほう かお 114

4. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

おも かん まったように、ケアリイは感じました。ケアリイは、それが「法律だと思いました。 ほうりつ 「からかってはいけない法律。 じゅんさぶちょう 巡査部長は、かべのはりだしだなにかけてある電話にむかって、しゃべっていると ころでした。 かえ いや、帰ってしまった。ひどくつかれてな いや、こんばんだけ : 「そう、三人 : ・ : お茶 ? 用意をしたのなら、わっしは : : : わかった。」 巡査部長は手帳をとりだすと、子どもたちのおかあさんの住所を書きとめました。 じゅんさぶちょう かおかんが 「なるほど。」しばらくだまって、おもおもしい顔で考えてから、巡査部長はいい じぶん した。「きみたちは、自分の家のすぐそばにいたわけだ。」 「おかあさんは、るすです。 おも でんわ 電話をかけるのはやめてほしいと思いながら、ケアリイがすばやく 「べッドは、ペドフォードシャーからもってきたといったな ? 」 でんわ ほうりつ いまー ) た。 107

5. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

だれもいません。 「もういちど、ならして。」 チャールズは、ねっしんにさけびました。 ポールは、また、ならしました。 ちかしつ おと 子どもたちは、地下室でベルの音がこだましているのをききました。れいぎ正しく、 くら おと ざんねんですね、といっている、からつばな音でした。暗いまどは、ばかんとしてこ ちらを見かえしています。 いえなか 「家の中には、だれもいないんだわ。 一、二ってから、ケアリイがいい ました。 しょノ、じ 「おかあさんは、食事にでかけたのにちがいないわ。」ケアリイは、立ちあがりながら、 せんげん 宣言しました。「ねえ、あたしたち、待たなくちゃ。べッドをかたつけましよ、フよ。 ました。ケアリイは、まげていた足をのばし あし たた

6. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

わ。さあ、ポール、玉かざりをつかんでーーそっとね。ほら、鼻をかんであげましよう。 さあ、用意はいい ? あたま ポールは、べ トの頭のところ、かべのほうにむかって、ひざますきはした。 「なんていったらいいの ? 」 じゅうしょ ひろば 「おかあさんの住所をおっしゃい。『ばくは、マーカム広場、三十八番地にいきたい です。』って。そして、まわすの。」 「ばくはーー、」 こえ ポールの声は、ききとりにくいものでした。ポールは、えへんとせきばらいをしま した。 ひろば 「マーカム広場の、」 と、ケアリイが、フなかしました。 ひろば 「マーカム広場の、」 よう、 たま ばんち

7. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

と お か ーー 1 ら あ と は、ら ば チ ば は、 ば で くね く ャ も ポ く く オし ろ さ は て の ロ に ロ ノレ ロ ノレ し し ン た た カゝ ン カゞ ン あ ド ド は ド よ だ て の ン ね に の で ン 模もす に い っ ま ん に く 幵リけ た き な、 の つ ノレ が は た ん て て 気き ろ は は、 が だ い か わ く の あ 場ば の く な た な 所 お よ い で 力、 よ あ 0 こ 、が さ え ん あ ら ん て ば よ た 0 こ つ て し ムあ て や け い て た い ま と ノレ ク ) の し る お わ た ろ か あ れ で は さ ろ ん な で も あ の 力、 る ん て ド で す ばくのおかあさんに会いたし 75

8. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

「ばく、おかあさんに会しオし ) こ : じゃなきや、大のみ。」 こえ ポールは、声にだしてすすりなくまいと努力していました。くちびるをとし、むね は大きく上下しています。 「あら、あら。 ケアリイは、どうしていいかわからなくなって、 しいました。目をおとして、くっ を見つめました。 こえ 「ポールの番、ということにしようよ。チャールズは、しんばうづよい声で、ていあ こ ) ナるよ。 んしました。「そのあとで、ほかのどこか。しー 「だって、そんな 。」ケアリイはいいはしめ、「まあ、 つけました。「さ、いそいでべッドにお乗りなさいよ、チャールズ。 ケアリイは、また、こうふんしはしめました。 「みんな、手すりにしつかりつかまりましよう。毛布はたぐりこんどいたほうかいい レレし、つげ ばん どりよく おお、 もうふ いわ。」と、ことばをつ

9. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

「毛布をなめてごらんになればいいのです、べアトリスおばさん。」 ただ まー ) た。 ケアリイは、れいぎ正しくいし べアトリスおばさんのピンクのふちの目は、めのうのようになりました。 しました 9 「あなたたちは、わたしの子ではありません。 . おばさんは、つめたく 「そして、わたしはもう、むかしほどわかくはありません。わたしがこうしたことを りゅう かまんしなければならない理由は、なにもないのです ! あなたたちのおかあさんは、 仕事かあろうとなかろうと、あなたたちをどうにかするぎむがあります。話はおわ りました。でていってよろしい 子どもたちは、しずかにドアのほうへむかいました。しきいのところで、立ちどま りました。。 ヘアトリスおばさんが、またしゃべっていたからです。 「タクシーはありませんから「と、おばさんはいっていました。「ごしんせつにも、 牛乳屋のビッセルスウ = イトさんが、あなたたちを、の小道のはしのところで、 し ) 一と 212

10. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

をおろしました。べッドがきしみましたが、おまわりさんかすわったのは、ケアリイ あし の足からはなれたところでした。 じゅうしょ 「住所は ? チャールズが、ねむそうにおきあがりました。 「なあに ? しました。 と、チャールズはい ) かおおも ケアリイは、とっぜん、べアトリスおばさんの顔を思いうかべました。きつばりむ どうてん しんばい すんだくちびるや、ピンクのふちの目を。おかあさんが心配し、気が動転しているす こくそ ばっきんけいむしょ てがみ がたを考えました。手紙、おまわりさん、告訴、罰金、刑務所。 ました。「むこうすねをきすつけて、とっても申しわ 「あのう、」と、ケアリイはいい おも けないと思っています。あなたがちょっとべッドからはなれてくださったら、あたし たちはべッドをかたつけ、もう、ごめいわくをかけません。すぐかたつけます。ほん かんが もう