四人 - みる会図書館


検索対象: 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん
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1. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

ぬげかけているところです。チャールズは、自がとてもきずつけられやすいと感し ていました。 おも せいえん 思わぬチャールズの声援が、しゅもんにはくしやをかけたかどうかはよくわかりま たか たか せんが、ほうきは、とっぜん、びよんとまえにすすみ、とぶ高さも高くなりました。 げんじゅうみん 火のの輪と、こうふんして大きな身ぶりをしている原住民たちが、す 0 と下にな うえ ぜんばう うみ にんげつこう り、四人は月光にてらされた木々の上をとんでいました。前方には毎ゞ ~ カかかやいてい さす とったん ます。ほうきは、横ゆれし、たてゆれししましたが、コースははすれす、砂州の突端 にむかっています。ケアリイとチャールズは、ひっしでほうきにしがみついていまし た。うでは感覚をうしない、もうすこしで、かたからはすれそうです。つめたい飃が、 なか ひゅうっとパジャマの中をふきぬけていきます。 かんすいのわで、ほうきはコースからそれました。くるくるまわりながら下へお き》うこうか ちはしめ、乗っている四人は、もう、はきそうでした。ほうきが急降下していくあい きぎ おお した 198

2. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

やぎたよしこ 八木田宜子 この本を書いたメアリ ノートン ( 一九〇三年 5 ) は、イギリスのロンドンに生まれ、べ ドフォードシャーで幼年時代をすごしました。女学校をでると、女優になりたくて、何回か端微 で舞台に立ち、その後結婚。たどい 0 しょにポルトガルでくらしていましたが、第一一次世界輟 がはじまって、たぼ海軍にん蟋。し、自分はニーヨークで、イギリス斑野僊の仕事にたすさわ ります。このころに、自分の四人の子どもたちに話してきかせたのが、この『魔決のべン 南の島でのばうけん』で、一九四五年、叫の年に出版されました。続編の『魔決のべッ しゆっぱん 過去の国でのばうけん』は、一九四七年に出版されています。 ノートンはその後、『床下の小人たち』 ( 一九五二年 ) でカーネギー賞を受け、それにつづく こびと 心びと 「野に出た月人たち』 ( 一九五五年 ) 、『川をくだる小人たち』 ( 一九五九年 ) 、『空をとぶ小人たち』 ( 一九六一年 ) の四部作は、煢おのこる傑として、広く有名です。 解説しろうと魔女のプライスさん まじよ ままう 226

3. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

だ、ケアリイとチャールズは横むきになっていました。 おおなみ おおなみ ケアリイは、目をこらしました。岩にくだける大波しか見えません。大波と、水し げつこう ぶきと、月光をあびた海。べッドはしすんでしまったのでしようか ? 「ああ。」 なみ と、ケアリイはさけびました。ほうきはスピードをまし、波のほうへむかって、まっ しぐらにとんでいます。 みすした そのとき、ふいに、ケアリイはべッドを見ました。べッドは、まだ、水の下になっ すな しやめんとったん あさみ ていませんでした。べッドは、砂の斜面の突端に、朝見たときのままのかっこうで にんちゃくりく なみ 立っていました。けれど、四人が着陸したとき、ケアリイは、大きな波がもりあがり、 たか 高さをまし、うすをまくのを見ました。 「ねがってよ、ポール、ねがって。 ケアリイは、くるったようにさけびました。波は、四んのおでくだけました。息を うみ よこ みす 199

4. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

「たいそういい考えですね、ケアリイ。プライスさんのおすまいを知っているなら、 おも かまわないと思いますよ。」 とっぜんしゃべりだしそうになりましたが、チャールズに一ばつけっと ひとくち ふまん ばされて、だまりました。ポールは不満そうに、ライス日プディングのさいごの一口 をのみこみました。 「ええ、べアトリスおばさま、あの方のおすまいは知っています。 げんかん 子どもたちが、プライス家のこぎれいな玄関ドアをノックしたのは、午後の四時ご にんた りよう こみち あか はんぶん ろでした。三人が立っている小道は、両がわに明るい花かうえてあり、半分あいた居 間のまどでは、プライスさんのしまもようのカーテンが、そよ飃になびいていました。 しようじよ まいにち ドアをあけてくれたのは、アグネスでした。アグネスは村の少女です。毎日プライス なんじかん さんのところで、何時間か、てつだいをしているのです。 」さい居間にはいると、 いっしゅん、三人は、とてもはにかんだ気持ちになりまし かんが かた むら

5. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

よる その日ののこりをすごすのはむずかしいことでしたが、とうとう夜がやってきまし じかん きたい た。三人はあまり期待しすぎたので、いつもポールがべッドにはいる時間がくるまえ にくたびれてしまい こうふんもさめてしまいました。 ました。 「ねえ、ポール。」ポールが歯をみがいているとき、ケアリイがきゅうにいい ゞ。ッドのところにい / 、まて 「自ひとりでいっちゃあだめよ。チャールズとあたしカ〈 しすかに横になっていること。わかった ? かいてん ポールは、ゆっくり回転させているプラシごしに、ケアリイを見ました。 4 ちょっと、小手しらべ

6. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

原たちは、へんにしすかでした。遯はおそれているようでした おそれ、プライスさんをおそれ、子どもたちまでおそれているみたいでした。 「ケアリィー プライスさんが、よびました。プライスさんは、足をしばっているつる草をほどい ています。 ケアリイは、走っていきました。チャールズとポールが、あとにつつきました。 「あなたたちは、みんな、ほうきにつかまらなきやだめよ。つらいでしようけど、長 いあいだしゃないから。べ ッドのところにいかなきゃね。わたしがさけぶとき、みんな かならす、いっしょにさけんでね。そうすれば、ほうきかまいあかりやすくなるの。」 にんげん 「一つのほうきに、四人の人間 ました。 ケアリイか、あえぎながらいい 「わかってます。きけんだけど、でも、それしかのぞみはないの。ポールはわたしの くさ か、疋るを 194

7. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

「講談社青い庫」町行のことば たいようみすっち 太陽と水と土のめぐみをうけて、葉をしげらせ、をさかせ、実をむすんでいる森。 鳥や、けものや、こん虫たちが、春・夏・秋・冬の生活のリズムにわせてくらしている しせ試ちから 森。森には、 かぎりない自然の力と、いのちのかがやきがあります。 本の世も森と同しです。そこには、飛間の理想や知恵、夢や 4 しさがい ています。 本の森をおとすれると、チルチルとミチルが「い」を追い求めた橘で、さまざまな 依を得たように、みなさんも思いがけないすばらしい世にめぐりあえて、心をゆたか にするにちがいありません。 「講談社い庫」は、七十年の歴史を持っ講談社が、一人でも多くの人のために、 さくひん やすていか すぐれた作品をよりすぐり、安い定価でおおくりする本の森です。その一さつ一さつが しゆっぱん あおとり みなさんにとって、青い鳥であることをいのって出版していきます。この森が美しいみど りの葉をしげらせ、あざやかなを開き、明日をになうみなさんの心のふるさととして、 たきくつよう、贐據をっています。 しようわ 昭和五十五年十一朋 講談社 ねん はよひら はんもり つばいつまっ うつく

8. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

三人の子どもたちは、しすかに立っていました。だまって、みしめな気持ちで立っ あし みす ていると、足のまわりにできた水たまりが深くなり、はねぶとんからおちるしすく とき か、おもくるしく時をきざみます。とうとう、ケアリイかうごきました。ケアリイは、 ぬれた髪をかきあげました。 こえ 「いらっしゃい、ポール。ケアリイは、かすれた声でいいました。「おふろばにいっ て、からだをあらいましよ、フ。 「わたしに理解できないのは、」べアトリスおばさんがこういうのは、これで四かいめ 力し でした。「あなたたちが、どこから水をもってきたかということです。おふろばは二階 にないし、へやには水さしもなかったのですよ。」 子どもたちは、おばさんを見つめかえしました。みなは、書斎にいました。べアト ) スおばさんは、自のつくえにすわり、すこし横むきのかっこうをしていました。 にんこ かみ りかい みす みす ふか しよさい 208

9. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

ひざにのれるけど、 ( あなたとチャールズは、ぶらさがるしかないわ。さあ、わすれちゃ だめよ。わたしがさけんだら、みんな、い っしょにさけぶのよ。」 さき プライスさんは、ポールをひざにのせました。ほうきの先を、両手でぎゅっとっか みました。ケアリイとチャールズは、ほうきの木のところにつかまりました。 おも プライスさんは、じゅもんを思いだそうとしているみたいに いっしゅん目をつぶ にんみ げんじゅうみん りました。かえるはすがたをけしていましたが、さぐるように四人を見ていた原住民 たいそぎで、プライスさ たちが、とっぜん、こっちへむかってうごきはしめました。 はやくち んは、しゅもんを早口にとなえました。 「かえるのたまご。ひきがえるの目。 い、もり・はおト小こ、つ 9 もり・はとぶ・ ごえ こえ プライスさんが「とぶ。ーといったとき、その声はさけび声となって、あたりにな っしょになってさけびました。ほ、つきは、す・こ りひびきました。子どもたちも、 り事、って 195

10. 魔法のベッド 〈1〉 南の島でのぼうけん

魔去のヘッド 1 ー南。島。。 = 竟ー朶田宜子訳 講談社青い鳥文庫 く小さな家シリーズ〉 大きな森の小さな家ワイルダー 大草原の小さな家 ワイルダー プラム川の土手で ワイルダー シルバー湖のほとりでワイルダー 農場の少年 ワイルダー たのしいムーミン一家ャンソン ムーミン谷の彗星 ャンソン ムーミン谷の夏まつり ャンソン ムーミン谷の冬 ャンソン ムーミンノヾ′ヾの思い出 ャンソン ムーミン谷の仲間たち ャンソン ムーミン′ヾパ海へいく ャンソン ムーミン谷の十一月 ャンソン ールと大どろばうリンドグレーン ールとねすみとりリンドグレーン ールと 60 びきのざりがにリンドグレーン く魔法のべッドシリーズ > 魔法のべッド 南の島でのは、うけん 魔法のべッド 過去の国でのばうけん ちいさいモモちゃん松谷みよ子 モモちゃんとプー 松谷みよ子 モモちゃんとアカネちゃん松谷みよ子 ちいさいアカネちゃん松谷みよ子 だれも知らない小さな国佐藤さとる 豆つぶほどの小さないぬ佐藤さとる 星からおちた小さな人佐藤さとる ふしぎな目をした男の子佐藤さとる コロポックル童話集佐藤さとる ままう 「魔法のヘ 、、ツド」は、のぞむところには、どこへでもつれて まほう いってくれる、魔法の玉かざりのついた古いべッドで、三人 士 6 じよ の子どもたちがば、つけんにでかける物語です。魔女になろ、つ と修業中で、思いだしたようにしか、魔決がやってみせられ ないプライスさんのすがたは、とくにわすれられません。 まよ、つ いきいきとしたわら 、、ツド」はその続編とともに、 「魔決のヘ いと、空想にあふれた作品なのです。 ( プライアン日ドイル編「児童文学作家事典」より ) 講談社青い鳥文庫 魔法のべッド 1 ー南の島でのばうけん一 メアリー = ノートン 八木田宜子訳絵・三木由記子 ま くムーミンシリーズ〉 プライスさんは女なのです。ま た勉強中ですけれど , ほうきに乗っ て空がとべるし , すてきな法もっ かえるんです。そのひみつを知って いるのは , ケアリイ , チャールズ , ポールの 3 人きようだいだけ。そこ で , ある日 , 4 人はこっそり , 法 では、うけん旅行にとびたちます ! ールシリーズ > くエー 全国学校図書館協議会・選定図書 日本子どもを守る会・選定図書 くモモちゃんとアカネちゃんの本 > I S B N 4 - 0 6 ー 1 4 7 0 7 5 - 2 C 8 2 9 7 \ 5 9 0 E ( 0 ) 定価 390 円 くコロポックル物語〉 講談社 青い島文庫 4 1 ー 1