ミサイル - みる会図書館


検索対象: PANZER 1979年11月号
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1. PANZER 1979年11月号

照準を調整中 の 107nn 迫撃 砲。迫撃砲は 歩兵の携帯火 器としての価 値は失ってい M 1 6 A 1 小銃を持っ 兵士。小銃の軽量 化 , 小口径化は現在 世界的な風潮になっ ている とを明らかにし , 1968 年にはクリフォード国防長官が 72 使った戦闘で味方が圧倒されそうになった場合にだけ使 用するというものだった。もっとも , はたして必要なと 00 コに達したことを認めた。専門家の推定では , 1970 年 きに間に合うように NATO 軍司令官が核洋の使用許 には 1 万コの大台に達したものとみられている。 可を得られるかどうかについては疑問があったし , 許可 しかし , その年から旧式のオネスト・ジョンとサージ ャント両ミサイルが引揚げられはじめ , 現在では再び 70 が出ても敵の主力が防衛線を突破したあとでは , 核洋 00 コになり , 新鋭のランス戦場ミサイルの配備が行われ はいたずらに西ドイツの国内を荒廃させ , 戦後の西ドイ ツの復興に大打撃を与える危険もあった。 ている。 N A T 0 諸国が , このドクトリンに反対したのはとう またパーシング戦術ミサイル , ナイキ ーキュリー ズ対空ミサイル ( これは , 日本のものが通常弾頭しか装 ぜんである。 1966 年 12 月には , 当時のマクナマラ国防長官は , 西ョ 備していないのに対し , 核弾頭をつけて地対地ミサイル としても使用できる ) , 8 インチと 155E 両榴弾砲 ( 約 ーロッパに配備されている核弾頭は約 7000 コにのぼるこ 第、 20

2. PANZER 1979年11月号

機械化重砲兵の主力 M107 175E 自走砲。その長大な 射程は , へトナム戦争や中 東戦争ても威力を発揮した。 アメリカはこれら砲兵をソ 連軍に劣らず重要視してい る 0 1. 3 陸戦では無用の長物と化すどころか , 繰り出せばそれだ ◆兵器と戦術の転換 け損害が大きくなるという大変なことになる。 イスラエル軍は , これに対して戦車を個々に使用せ 1973 年の中東戦争は , 砂漠の闘いであったというとお りいっぺんの評価では見過せない数多くの問題をアメリ ず , 戦車群洋にまとめ , さらに対戦車ミサイルや軽火 器を備えた歩兵を随伴させて , ようやくにしてエジフ。ト カ軍に提起した。 なにしろ , 「ひとつの戦車戦は向う 2 年間にわたって の歩兵や戦車を追い払った。 戦車の開発と配備に影響を与える」といわれているうえ 最近では , アメリカは戦車に対戦車ミサイルの射手を この戦争では戦車対ミサイルの、史上最初の戦闘洋 制圧する強力な榴弾を配備したし , 発煙・擲弾ランチャ が展開され , その後今日にいたるまでこれほど大規模な ーのほかに , ソ連戦車と同じように排気管にディーゼル 陸戦は行われていない。この戦訓は全て検討しつくされ 油を入れて即製煙幕を張る装置をとりつけて姿をくらま ているはずで , それが XMI 戦車の開発に大きな影響を すようになっている。 アメリカ軍の対戦車ミサイルの主力は TOW で , これ 与えたことは否定できない事実である。 は射程 3 有線誘導で目視照準によって目標に命中さ この戦争で起ったことはなにか ? せる。しかし , TOW は飛行のスビードが遅いため , 発 中東戦争では , エジプト歩兵がスーツケースに入れた 射してから目標に達するまでの時間がかかりすぎ , その 小型の対戦車ミサイルで , 高価で高性能のイスラエル戦 間に敵が姿をくらましてしまったり , 砲火を受けて射手 車がばたばたとやられた。それも , 中射程のものだと戦 がやられてしまう危険も多い 車の主砲の射程外からやられる。これでは製造コストが そこでアメリカ陸軍では , 次期対戦車へリ用として , 高いうえに , 維持費が高く , 損失した場合の費用も高い レーザーで指定した目標に高速で飛ぶ新型ミサイルを開 ( 4 人の乗員が死傷することも大きい ) 戦車は , もはや

3. PANZER 1979年11月号

(N) を考えている。 標から 24 川以内に命中するのに成功 されることは確実らしい。 ◆アメリカ軍の新型地雷爆砕車 した。 T ー 22 はレーザー慣性誘導シ ◆ M60A 3 の生産順調に進む アメリカ陸軍は , 5 t カーゴ・キ ステムとデジタル自動操縦システム 昨年 2 月に第 1 号車がロール・オ ャリア M548 のシャシーに改良型ズ を持っている。陸軍では T ー 22 を使 フした M60A3 が , 今年 4 月に 200 って , 敵戦車集団の上からミニ対戦 輛を越え , 5 月からいよいよ本格生 車ミサイルをバラまくことを考えて 産に入った。 (6)A 3 は現用主力 M60A 1 の発 いる。 当を物。をま、み 展改良型で , 特徴は AN/VVG2 ヒューズ A H ー 64 攻撃へリコプタ レーザー・レンジファンダー , 風向 ーの武装として開発中のロックウェ センサー , M21 コンビューター , 砲 手用パッシプ・サイトを組こんだ射 ル・ヘルファイア対戦車ミサイルの 全射程誘導テストが , 9 月 18 日には 撃統制装置にある。その他 M239 ス じめて行われ成功を収めた。ヘルフ モーク・ディスチャーシャーと M ァイアは弾頭の代りに計測装置を搭 240 7.62m 機銃も装備しているが , 載し , 高度 60 川で空中停止している これはパッシプ・サイトとともに M AH ー 64 から発射された。目標は静 60A 1 にも積みこまれたもの。 A 1 売リこみさかんな自走レイビア と A3 の外見上の相違は , 砲のサー 止状態で地上からレーザーで照射さ ミサイルを発射できるチュー マル・ジャケット , 砲塔後部に立つ れ , ヘルファイアはその反射をたど フ・ 30 本を備えた地雷爆砕用の特殊型 風向センサー , 右側のレンジファイ って飛行 , 目標を直撃した。 を保有している。 ンダー・キャップについたレーザー ◆ヨーロッパの新対戦車ミサイル 任務は地雷原の破壊で , ズニーを 防護シールドの 3 点である。また砲 イギリス , フランス , 西ドイツの 斉射して感圧型地雷の敷設してある 手用パッシプ・サイトは , A N / V 3 カ国は第 3 世代の対戦車ミサイル 地雷原を爆破させることにある。ズ SG2 熱線映像サイトが完成ししだ を協同して開発することに合意し ーには 38.5 の燃料・空気・火薬 いこれにおき代えられる。 近い内にイギリスのフ・リティッシュ M60A 3 は , 1981 年 3 月までに約 混合の弾頭がつけられ , 発射後しば ・エアロスペース・ダイナミクス社 2000 輛が生産される予定で , その後 らくして弾頭だけが切り離されてパ がユーロミサイル社 ( フランスのア 6 年ていどをかけて既存の M60A 1 ラシュートで垂直に降下し , 接地す ェロスパシアル社と西ドイツの M B 約 7000 輛が A 3 に改修されることに ると爆発して , 戦車が通過するのと B 社の合弁会社 ) に加わることにな (T) る。構想に上っている対戦車ミサイ 同じ圧力を地面に加えるようになっ なっている。 ルは HOT , TOW 級で , 有効射程 ◆ランス改良型の試射が成功 ている。 は 4 0 川 , 超音速で飛行する。 3 カ ヴォート M G M ー 52 C ランス戦場 試作車輛は , 海軍のチャイナ・レ 支援 ( 地対地 ) ミサイルの改造型 , 国は将来は戦場支援ミサイル , 対艦 イク兵器センターでテストをおえ , ミサイルなども協同で開発すること 丁ー 22 ミサイルが 64 を飛行して目 すでに生産型が相当数完成して , 陸 軍の工兵部隊に配備が進んでいる。 ◆ヘルファイアのテスト成功 ◆インドネシアが 新型軽戦車を物食中 インドネシアは現在保有中の 200 輛の AMX13 軽戦車の後継車をさが している。 インドネシアの A M X 13 は , スイ ス陸軍が使用していたものをシンガ ポールを経由して入手したものだが フランスはその後釜を狙って , 最近 A M X 10 P A C 90 1 輛を使ってア ジア各国にデモンストレーションを 行った。しかしインドネシアは外貨 不足で , 高価な装甲車輛を買うわけ にはいかないため , 他の中古車輛が 多量に入る可能性もある。 T OW 対戦車ミサイルを積んだャークトパンツアーャグアル 2 、 1 1 1

4. PANZER 1979年11月号

ニュース ランス戦場支援ミサイル ◆ T 72 , チーフテンなど 中東への武器供与ますます盛ん 8 月 15 日 , アメリカ情報筋は , シ リアに対してソ連がいよいよ T72 の 供与をはじめたと語った。 T72 はすでにシリア国内に運びこ まれており , 150 ~ 200 人ていどのシ リア人技術要員がモスクワ近郊で訓 練されているという。 一方 , M60A 3 を 300 輛購入する と報導されていたヨルダンは , この 話をとりやめ , 代りにイギリスから チーフテンを購入すると発表した。 ヨルダンは , 従来軍事的にはアメリ 力に全面的に依存していたが , 中東 和平交渉への不満からアメリカ離れ アメリカ製の T 0 W は N A T 0 諸国 軍は砲とミサイルのコンビを望んで を示したものと観測されている。 を含めた大ベスト・セラーとなり , いるが , コスト高とイギリス兵器工 のチーフテンは , イギリスがイラン 業界の圧力により , イラン向けに製 おかげで価格がぐんと安くなった。 用に用意していたものだが , イラン そのため , ャグアルには含まれてい 作された自走レイヒ。ア対空ミサイル の政変に続く関係悪化のため , ヨル ダンにまわったというのは公然の秘 ない夜間サイトを追加しても , TO と車載型フ・ローパイプの組合わせが W 搭載車の価格の方がまだ安いとい 最有力視されている。一時うわささ 密である。 うことになったもの。 そのイランは , 政変後いったん全 れていた C A 1 カエサル ( ゲパルト すでにヤグアル 2 輛を改造して T 面破棄まで進んだアメリカからの武 のオランダ型 ) の購入は価格の面か OW を装備した試験車がテストを受 器購入について , 最近再び交渉を開 ら見送りとなり , またアメリカの D けていて , 一説によれば 160 輛以上 始した。中近東をめぐる武器のやり I v A D s は価格はともかく , 配備 が生産されるかもしれないというこ 時期が軍側の希望する 80 年代はじめ とりはますます盛んなようだ。 とである。 に間に合わないため , 旗色は亜い ・一ン、 0 ◆アメリカ陸軍が アメリカ陸軍で , TOW 対戦車ミ 新型の地雷探知機を開発へ アメリカ陸軍の機動装備研究開発 サイルの評価が上っている。 司令部 (M E R A D C 0 M) は , 車 研究は , 第 1 騎兵師団と第 2 機甲 輛に搭載できる新型の地雷探知機の 師団を使った 80 年代型機甲師団洋 開発にかかった。 の編成実験の一環として進められ , 装置は車輛搭載地雷探知システム M113A P C にランチャーを載せた とよばれ , 極超短波を使用したもの。 自走型が用いられている。編成は 36 車輛の前端につけられたセンサーの 輛 , 3 コ中隊の、 TOW 軽対戦車大 S L U A のプロトタイプ 隊洋と , 12 輛 1 コ中隊を戦車大隊に ヘッドから音波が発振され , 地雷を 編入したタイフ。が並行して検討され 発見するとアラームが鳴り , 車内の ◆ャグアルの新型が生産か ている。いずれの場合でも , 研究の ディスプレイには位置が正確に表示 西ドイツのラケーテン・ヤークト される。地雷は金属性 , フ。ラスチッ パンツアー・ヤグアルは , S S 11 対 結果によると , T 0 W は戦車よりも 戦場で生き残れる割合が高く , また ク地雷にかかわらず探知でき , 幅 戦車ミサイルを積んだ前型を改良し 撃破能力も戦車より強力で , シミュ て , ミサイルを HOT に換装した新 3.3 の地帯を時速約 13 で走るこ レーションの結果 T 0 W 1 基につき とができるというもの。 1 号機は来 型だが , 今度はアメリカ製の TOW 戦車 5.27 輛の撃破を記録した例もあ 年 1 月に引渡され , 契約には実験用 対戦車ミサイルを積む新型が現われ ったという。具体的な編成はまだ決 8 機の生産が含まれているという。 た。ャグアルはすでに量産体制に入 定していないが , M9011 TV ( 改 ◆イギリスの前線防空兵器選定へ っており , 一部は陸軍へ配備されは 良型の自走式 TOW ) の生産も順調 イギリス陸軍が前線防空用の自走 じめているが , どこでも悩みのタネ で , T OW がこれまで以上に重要視 式対空兵器の選定を進めている。陸 になるのがコストの問題。ところが 110 ◆自走 T O W の評価さらに上る

5. PANZER 1979年11月号

朝鮮戦争における M26 戦 車とアメリカ兵。第 2 次 大戦後の大規模な局地戦 の最初のものて , この戦 争の教訓は , 軍事的にも 政治的にも 1950 年代のア メリカの方針に大きな影 響を与えた。そしてこれ が , そのままベトナム戦 争におけるアメリカ軍の 行動のパックホーンにも なっている また必要に応じては , この地域に入った敵を迎撃した よせる効果があるからで , その後本国などから強力な増 り , 自から連絡を断って隠密行動をとることもある。 援部隊が到着すれば , 反撃に転換できるという事情にも 作戦行動地域は , 防衛にあたる戦闘部隊が位置し , 防 とづいていることはいうまでもない。 衛戦の戦場になると考えられるゾーンで , 前方は戦闘地 ところが , 実戦になるとこれは容易なことではない。 域の最先端から後方は所定の後方限界線までの地域をカ 敵もとうぜんそれを計算に入れて攻撃してくる訳だから ハーしている。重要な高地や渓谷などは , できるだけ長 下手をすると味方の火器 , 輸送車輛 , 弾薬などがたちま く , できるだけ前方に確保することになっている。これ ち底をついて , 味方同士の連絡も集結も不可能になりか などは朝鮮戦争以来の方針である。 ねない。だから指揮官は , 予想される戦闘をよく頭に入 またこれまでは , ワルシャワ条約機構軍が圧倒的な数 れて , 適確な判断をすばやく指示しなければならない。 の優位で攻撃をかけてきた場合は , 味方の再集結や再編 それには , 兵器の質と量のほかに , 配備 , 陣地の構 成の時間かせぎのためには重要拠点を放棄してもよいこ 築 , 対戦車兵器の使用方法から補給など , 戦闘前から考 とになっていたが , 最近になってこれが変った。もちろ えておかなければいけないことがたくさんある。 ん朝鮮半島でも事情は同じで , 西ドイツや韓国の領土は ところが , 丘稜が多く視界が悪い中部ョーロッパで あくまでも守りぬくかまえである。 は , 対戦車ミサイルは 1.2 から 1.5 の射程で使用される この新しい方針は , 敵の進攻があっても重要拠点を確 ことが多く , 有効射程 3 の T 0 w 対戦車ミサイルも実 際には能力がじゅうぶんに生かされていないことがわか 保していることが敵の進出をにぶらせ , その兵力をひき

6. PANZER 1979年11月号

レオハルト A3 。 A3 は、第 5 期生産分の前期、 A2 232 輛のあとを受けて 110 輛造られた。第 5 期の生産は 1963 ~ 64 年てある。レオ / ヾルトは A ているのガみえる。昔の戦車は排気管を直接外に出していたが、最近の戦車ては熱源の探知を避けるため、排気を車内の空気と混せて温度を下げ ワに 120 輛が輸出され、カナタ型の C 1 114 輛、オーストラリア型 AS 1 90 輛もこの A3 の改修型てあるよ車体後部側面の排気クリルにススがつい 甲をつけた 2 重装甲のことて、そのために外形はガなり大きくなる。 A3 は、西ドイツ陸軍でこそ 110 輛と少ないガ、オランタ、に 468 輛、テンマー べースド・、アーマーは、 HEAT 弾や対戦車ミサイルなどの成形炸薬弾頭の攻撃をガわすため、装甲本体との間にスキ間を持たせてもう 1 枚の装 3 になってガラリとイメージを変え、一それまての丸味のある鋳造砲塔をやめて、スペスド、アーマーを導入した大型の熔接砲塔を搭載した。ス てから車外に放出するようにしたものガ多い。 Krauss-Maffei Leopard A3 installing a -new rectangular spaced-armor tu 「 ret. Krauss-Maffei

7. PANZER 1979年11月号

地上にパークして燃料を補 給中のヘル A H ー 1 G ヒュー イ・コプラ攻撃へリ。パイ ロンにはロケット弾ポツ・ド をつけている。ローター直 下の機体のマークは第 3 機 械化師団のエンプレム W. Schneider 演習地の路上を行く M551 シェリダン軽戦車。空挺部 隊の他、機甲部隊の偵察隊 にも配属されているが、空 挺部隊以外からは除籍され ることが先日決定されてい W. Schnei< も NATO 軍にまさっていることは衆知の事実で、量の面 化されている。 ではどうにも歯が立たない。 このため、戦車と歩兵の相互支援や、長射程、高精度 アメリカ軍の対抗手段は、 の対戦車ミサイルの使用なども重要で、 とうぜん、、質〃ということ とうせんのこと になるが、これは数のうえで優勢な敵の攻撃に対して、 ながらソ連軍も、予算の許す限りアメリカ軍や NATO 軍 これを無力化するか激減させるに足る優秀な兵器で戦う との対決にこの面を強化することになる。 ただ、ソ連は歴史的に、西にドイツ、東に中国との長 ということになる。それに、質は固定したものではなく これまでも述べたように、火砲と航空機の支援を受けて い対立の歴史があるうえ、ウラル山脈から東は人口が少 く、見渡す限りの森林と平原が続くといった地形上の特 地上軍が効果的に動くことが重要で、今日のアメリカ地 上軍は、ベトナム戦争時代よりさらに機動力も火力も強 徴があるため、どちらかが攻撃に出れば常に大兵力が動

8. PANZER 1979年11月号

TOW VehicIe) のような , 対 戦車ミサイルを装備した AP C や MICV の方が適してい るかもしれない。少くとも , 軽戦車に同じ装備をさせるよ り安上りなことは確かだ。 なお , カタログ性能的には 軽戦車の 75 ~ 90E 級の主砲か ら発射される HEAT 弾は M BT の前面装甲をフ・チぬく威 力があるはずだが一一貫徹量 を口径の 4 倍とすれば 300 ~ 360 になる一一一化学工ネル ギー ( 成形炸薬 ) 弾の性質か らして , 貫徹イコール破壊と はならないことは注意してお フランスの A M X 1 3 。供与を受けた旧植民地なとでは , 主力車輛として使われた例も多い いた方がよいだろう。これを 忘れて数字を鵜呑みにすると , 化学工ネルギー弾万能 , 注意しなければならないことは , 空挺と聞くとわれわ 対戦車ミサイル万能の落とし穴にはまる ( 専門家と称す れは「見よ落下傘・・・・・・」と , パラシュート降下を考えて る人にも結構落ちこんでいる人が多い ) 。軽戦車のタン しまうが , 現代の空挺ドクトリンからすればパラシュー ク・デストロイヤー用法は , 単に防禦力の問題だけでな ト降下は特殊な場合で , 着陸場を確保して輸送機を直接 く , 主砲の有効射程 , 威力 , 命中精度の点からも MBT 着陸させる方が常道だということだ。いや , 空挺作戦あ と対等に戦えるはずもなく , どうしても奇襲的 , ゲリラ るいは空挺部隊そのものが性格を変えてきたといっても 的なものにとどまると考えられる。また , その機動力は よく , 現代の空挺は昔のような決死の斬りこみではなく 防禦力を補うことはできない。 緊急時の急速展開を主眼においている。マーケット作戦 ( 遠すぎた橋 ) のような大規模な空挺作戦は今後行われ 火力支援についても , 現在ではクラウス・マッファイ の F S C V (Fire SUPP0rt Combat Vehicle) やティッ ないのではないだろうか。 セン・ヘンシェルの護衛戦車のように , A p C や M I C 空挺部隊には金がかかる。とくに部隊を作戦地まで運 V から発達した火力支援専門の車輛が生まれている。歩 ぶ輸送機と , それを援護して航空優勢を確保する戦闘機 兵が APC/MI CV に搭乗するのが普通になってきて まで考えればなおさらだ。だから戦車まで必要とするよ いる現在 , 火力支援を同系の車体を持った車輛が行う方 うな大規模な空挺部隊を持てるのは , ごく少数の軍事大 が合理的だろう。 国だけといってもよかろう。 空挺部隊の火力支援 , 対戦車戦闘のための車輛の必要 上陸作戦についても同じようなことがいえる。大規模 性は存在する。ただしそれは必ずしも軽戦車でなくても な上陸作戦用部隊 ( 海兵隊など ) を持てるのは一部の国 よいわけで , 上に述べたような APC / MI CV から発 だけだろう。ソ連の宣伝写真にはよく何輛もの PT76 が 海岸線に向けて水面を走って行くシーンがあるが , 実際 達したものであってもよいだろう。 戦後の軽戦車 ワわ 全高工ンジン最高速度主武装 国 乗員車輛重量全備重量車体長全幅 航輸 出力 km/h 性性 h x 〇 60 7 冊石包 AMX13 ス 3 15 , 000 250 13 , 000 フラ 4.88 ン △〇 87 7 誦包 スコーピオン ス 3 7 , 960 195 イギリ 2.096 4.388 2.184 72 7 包 23 , 495 500 M41 カ 4 18 , 457 X X アメリ 5.819 3.198 2.726 15 砲 / △〇 M551 300 70 アメ カ 4 13 , 589 15 , 830 リ 6.299 2.819 2.272 ランチャ 〇 76. 可包 PT76 14 , 000 240 44 6.91 3.14 2.255 〇 44 8 誦包 ASU85 14 , 000 240 6.0 X 〇〇 7 師包 ソ 連 4 十 6 55 9 , 000 BMD 2.65 1 .85 9 師包 〇 69 lkv 引 スエーデン 4 15 , 500 ー 295 2.355 X 6.41 3 9 師包 〇〇 65 AMX10PAC90 14 , 500 276 フランス 3 十 4 2.78 5.778 ( 注 ) 浮航性の項で△とあるのは、スクリーンの展張により浮上航行できることを示す。 、 = ' を物、。、、第第学 , 第 , 第響験 : 第第を , 、薹第を、物第 ~ 0000 し

9. PANZER 1979年11月号

夜間の射撃訓練を行う M60A2 戦車。戦車の夜間戦闘は , 最近ソビエト戦車の夜間行動能力の強化によリ非常に重要視され ている 火砲 , 車輛の数のうえではソ連軍やワルシャワ条約機構 立て直さないためにも , 攻撃は手をぬかすに続行され , 昼夜を分けずに続けられる。目的は , 占領地域の拡大で 軍は圧倒的に優勢である。 ただ , 一般にはワルシャワ条約機構軍は , ソ連軍を中 はなく , 敵兵力の撃滅にある。 心とした指揮系統のもとに整然と行動できることが強味 このとき師団長は , 敵陣の後方に包囲陣を作って , 敵 のひとっとみられているが , アメリカの見方は反対で , の後方をおびやかし , 崩壊をはやめるように努める。 このような中央集権的な指揮形態は , 基本的な弱点だと 包囲軍は , 継続して独自の作戦ができるようないくっ かの部隊で編成されているが , 万が一にも敵に分断され している。 たような場合には , もうひとつ別の包囲軍を送りこまな ければならなくなるときもある。また , 攻撃を成功させ るには , 効果的な戦闘支援を連続して行い , 必要な兵器 や弾薬が前線で有効に使用されるようにしなければなら ないが , この重要任務は , 砲兵 , 工兵 , 防空 , 輸送など の幅広い部隊にわたるうえ , 戦闘指揮官と支援指揮官の 意志の素通や連絡がうまく行われることが欠かせない条 件になる。 進撃方向 部隊 カ / ヾ ◆軍の展開 前 アメリカ陸軍は , ョーロッパでの戦力の展開を第一に 考えていることは前にも述べたが , 他の地域でも , 事態 に応じて歩兵 , 戦車 , 機械化部隊はもちろん , 航空襲 撃 , 空中やレンジャー部隊などの特別に訓練された部隊 を直ちに投入できるようになっている。またこれらの部 隊には最近になって火力と機動力を増強するために , 戦 車と対戦車ミサイルが大量に追加された。 また通常の地上部隊は , そのまま戦術核戦争も行える ようになっているが , 実際に問題がないかというと , 誰 も経験したことがないだけに意見が分かれるところであ る。ただこの点では , アメリカ軍とソ連軍の警備が訓練 のレベルにほとんど差がないようなので , 西ョーロッパ で戦争がはじまった場合は , 地形に詳しい NATO 軍の ほうが有利であり , 装備の質や資材の補給などの点でも すぐれている。しかしよくいわれているように , 兵器 , 側 衛 衛 後

10. PANZER 1979年11月号

Has わ ~ たれ々ル 0 ド〃加 ? 80 年代戦車のめ。すもの軽戦庫 軽戦車い消、 つつあるとも考えられる。 M551 シェリダン軽戦車が退役し , スクラップにまわ そういえば , いま各国がさかんに 1980 年代の主力戦車 されるという。シェリダンは 7039 系アルミ合金装甲の車 (MBT) の開発を進めているのに , それとともに行動す 体 , 152 砲 / ミサイル・ランチャーの主武装など , 数々 るはずの軽戦車の開発についてはほとんど聞かれない。 の点で革新的な軽戦車だったが , そのユニークさがかえ 軽戦車というジャンルは世界的に消え去りつつあるのだ って兵器としての寿命を縮めたともいえよう。引退の直 ろうか。そうだとしたら理由は何か。今回はそれを考え 接の理由となったのは , 信頼性上の欠陥とコスト高だっ てみたい。 たようだ。 しかし , シェリダンの引退を単にひとつの戦車の開発 重戦車が先に滅びた の失敗とみるべきではない。なぜなら , アメリカ陸軍は 現代では MBT の思想が支配的だが , 同時にわれわれ 知られている限りではシェリダンの後継となるべき軽戦 は戦車を重戦車 , 中戦車 , 軽戦車の 3 つに区分する方法 車の開発を行っていないからだ。アメリカ陸軍の兵器体 も用いており , この 3 分法はとくに昔の戦車をみるとぎ 系のなかから , 軽戦車というひとつのジャンルが消滅し には有効だ。しかしこの 3 分 法は , 一般に言葉として通用 しているほど , 実際に普遍的 なものではない。 3 分法にしたがったいちば んはっきりした例は , アメリ カ陸軍の第 2 次大戦終了直後 の戦車開発だろう。このとぎ は軽戦車 T41 , 中戦車 T42 , 重戦車 T43 がトリオで開発さ れている。ご存知のように T41 は M41 ウォーカー・フ・ル ドッグとしてすんなり完成し たが , T42 は朝鮮戦争の勃発 でコスを曲げられ , 結局 M 26 パーシングと折衷されて M 47 パットンとして実現した。 なお大戦中に重戦車として開 アメリカの戦後派トリオ。左から T41 中戦車 , T43 重戦車 , T41 軽戦車。後方は M48 中戦車