思っ - みる会図書館


検索対象: くまの子ウーフ
127件見つかりました。

1. くまの子ウーフ

「うちはせまくて、お客さんにはいってもらえなくてわるいねえ。こんなと こだけど、まあ、お茶をどうそ。」 「ありがとう。この花わ、 しいにおいでしよう。これを入り口にかけとくと おも きれいだよ。ちょうちよもくるし、みつばちもくるよ。いい木だなあと思っ て、はちがすをつくるかもしれないよ。」 「うん、もし、はちみつがとれたら、ウーちゃんにごちそうするね。そうだ、 ひょこが生まれたら、はちみつでおいわいしようね。」 「ほんと ? じゃ、まってるよ。」 いえかえ ゥーフは、おおよろこびで家に帰りました。 「みつばちは、うまくすをつくったかなあ。ひょこは生まれたかなあ。」 ゥーフは、まちどおしくてたまりません。毎日、ゲラの家をたずねました。 きやく まいにち ぐち

2. くまの子ウーフ

かえ 「ぼくのなわばりさ。ゥーフは、帰れよ。」 くち 小さなツネタの弟たちまで、ロをとが らして、まねしました。 「へえ、ずるいの。」 かえ おも ゥーフは、帰りながら、思いました。 みず ( ツネタくんのうちでは、欠 : よ、 ノ、力 / し、カ みず らってぼくのうちに水もらいにくるの にな。ただなんかであげて、そんしちゃ 鬘うよ。こんどから、ばけつ一ばい百え んにして、もうけようかなあ。 ) かえ ゥーフが帰ると、どうでしよう。 おとうと ひやく 109

3. くまの子ウーフ

たりな。」 おも おおごえ ふなは小さなからだの、どこからでるかと思うような大声でどなりました。 「おう、あんまり近づくなよ。くまこう。」 「うー ただ、どうしたらさかなになれるかきいてるんだ。」 「ほ ? おまえ、ほんきかい。そんなら教えてやってもいいがな。さかなに なるには、つらいしゅぎようがいるんだそ。」 「そのつらいしゅぎようって、なに。」 かわ ふゅ 「つまりだな。その、冬になって、川にこおりがぎちぎちはってきても、お けがわ まえさんみたいな毛皮にくるまっちゃおれんのだ。はだかで川のそこにす わっていられるかな。」 けがわ 「毛皮をぬいで ? こおりがはっても ? 」 ゥーフは、さけびました。 ちか かわ

4. くまの子ウーフ

ああ、くるしい、目がひりひりします。 「百 ! 」 と、ふながどなったとき、ウーフは、もう、たまらなくなって、つづけさま まろ。ほろこぼれました。 にばちばちとまはたきをしました。なみだがに 「はつはつはつ。らくだいだ。おまえはさかなにゃなれんそ。」 ふなは、きもちよさそうにわらいました。 「どうだ、くまこう。からだは小さくとも、さかなさまはえらいだろう。わ かったら、これからわしらをつかまえるなよ。」 ししました。 ふなはロをばくばくあけて、 「それでも、さかなになりたけりや、おまえのしたをひっこぬいてからだ。」 「したを ? 」 くちなか ふなのロの中をのそきこんだゥーフは、わっととびあがりました。 ひやく くち

5. くまの子ウーフ

かには、もう、へんじをしませんでした。ゥーフは、 ある れて、川のほうへ歩いていきました。 すると、 「おう、としたとした、。 、 - といた。」 ねじりはちまきをしたきつねのおじさんが、両手にさかなのはいったばけ つをさげて、かけてきました。 「あっ、ツネタのおとうさんだ。」 ゥーフは、めをまるくしました。 ツネタのおとうさんは、ウーフをみると、 かわみず はやかえ かえ 「川は水がないんだ。あそべやしないぜ。さ、早く帰った、帰った。」 と、どなりました。 みず みず 「水がないって、かたつむりや、かににやる水もないの。」 かわ りよ、って かにをポケットにし 106

6. くまの子ウーフ

「ただいま。ああおもしろかった。」 ゥーフはうちへかえって、おとうさんとおかあさんに、 「・ほくたちゅきだるまっくったよ。あとで、みにきてね。」 それから、ふしぎそうにストーブをみていいました。 いまは。ほか。ほかしてあったかいや。・ほ 「へんだなあ、あささむかったのに、 うしもてぶくろもぬいじゃった。そとにはストーブないのにね。」 トーブなんだよ。うんどうしたから、いま、ストーブ 「ウーフのからだがス がもえてるのさ。」 と、おとうさんがいし ました。 ゥーフは、目をまるくしました。 「じゃ、またあそ・ほうね。」 ししました。 182

7. くまの子ウーフ

「なんだ、めんどりさん、たまごがうみたかったのか : ゆでたまご、もうできてるかな。」 こえ ゥーフは、いそいでうちへかえりました。おおきな声で、おかあさんをよ びました。 「おかあさん、ゆでたまごはまーだ ? 」 「はい、できてますよ。」 おかあさんがウーフのてに、ほやほやゆけのあがっているゆでたまごをく れました。 ゥーフはおなかがすいていたから、ばくんとそれをたべちゃった。それか らね、うれしそうに、 「う 1 ふう。」 って、ためいきっきました。 あらら、ぼくの 168

8. くまの子ウーフ

3 いざというときってどんなとき ? ゥーフは、ころころころがってあそぶのがだいすきでした。 まいにち 足がいたいので、毎日、ころがってあそびました。けががなおってもころ げてあそんでいたので、からだがどろんこ。 どろとウーフの毛が、すっかりなかよくなって、もう、どうにもはなれた くないというように、くつついてしまいました。 おまけにびかびかひかっています。 「おう、ウーフ。かんろくつけたなあ。」 きつねのツネタが、ウーフをみて、にやりとわらいました。 かんろくって、土のことかしら。

9. くまの子ウーフ

おと たいこの音は、だんだんゆっくりしたちょうしになり、あっちとこっちで、 かわるがわる、たたきあいました。 こんこんこんころろろろーん 一、んこんころろーん こんこんこんこんころろろーん , て「れは、ウーフには、 たからがあるかたかららららー あったよあったよみにおいで とお おと いってるようにきこえました。遠くの音が、だんだん近くなってきたと おも おと 思うと、もう、二つの音は、おなじ場所から、 ころろーん と、なかよくひびいてきました。 ちか

10. くまの子ウーフ

こちていきました。 びいびいびい ごえおお なき声が大きくせわしくなりました。 「生まれた、生まれた。五わもいっしょに生まれたよ。」 ゲラがかおをだしてほうこくすると、またすぐ、かおをひっこめました。 「うわあ。・ほくも、みんなにしらせてこようっと。」 ゥーフが、いそいで木からすべりおりると、きつねのツネタもうさぎの、、 ミも、もう、ちゃんと木の下にあつまっていました。 おも 「小鳥たちがさわいでるから、なにかおこったのかと思ってかけてきたの とミミカししました。 「すると、このヘびが下におっこちてたのさ。そいで、ぼくがたいじしてやっ ラ」とり・ した した