木 - みる会図書館


検索対象: くまの子ウーフ
136件見つかりました。

1. くまの子ウーフ

さかなにはなぜしたがない ぶなの木の下で、ひるねをしていたくまの子ゥーフは、目をさまして、木 をみあげました。 ぶなの木は、みどりの葉をつけて、さもきもちよさそうに風にふかれてい ました。 「木よ 冫いいなあ。木になりたいなあ。」 おも と、ウーフは思いました。 けがわ 「こんなもしやもしゃの毛皮のかわりに、みどりの葉っぱをつけて、すすし そうに立ってるんだ。そしてさ、じっと立っていたら、みつばちがきて、 すをつくるかもしれないね。そしたら、ぼく、木のぼりしなくてもはちみ した こ かぜ

2. くまの子ウーフ

「ありがとうよ。ゥーちゃん。」 「ほんとにおめでとう。」 ゥーフは、おじぎをしていいました。 「そいで、あのう、ぼくにおてつだいできることはありませんか。土をほる とか、うちへはこぶとか : ・ : 」 「いやなに、うちならもう、一、の木にきめたんだよ。ふたりとも、この木が 気にいったんだ。木をほるのはとくいだもの。てつだうことなかんかない よ。それよかゥーちゃん、さっきふいてたろ。ォルガンがないから、 ーモニカをふいとくれよ。」 モニカでいいや ーモニカだって ? ・」 ゥーフは、びつくりしました。 「そりや、ふくけど、ねえ、ゲラさん、あんた、ほんとうにたからをみつけ

3. くまの子ウーフ

雨はばらばらふりだしました。 「や、ぬれちゃう、ぬれちゃう。」 ゥーフは木の下にかけこみました。 雨は、木のはをばんばらたたきました。 「あれ、たいこがなってるみたい。」 ゥーフはうたいました。 なるなるたいこがばんばらばん あめ 雨のたいこがばんばらばん なるなるかきのみえだいつよ かきの木のえだにどっさり一、 雨のしずくがきらきらひかりながら、木のはをつたって、下へおちていき ます。 あめ あめ あめ した した 155

4. くまの子ウーフ

6 たからかふえるといそかしい きつつきのゲラはかしの木にあたらしい家をつくりました。 およめさんとふたりで、木のみきにこっこつあなをほったのです。 そのうちにかわいいたまごが五つうまれました。ゥーフはさっそく花わを もっておいわいにいきました。 「ゲラさん、ゲラさん。」 ゥーフはかしの木によじのぼって、よびました。 はや 「いつ、ひょこがかえるの。早くみたいなあ。」 「やあ、ウーちゃんか。」 ちゃ ゲラは入り口からかおをだすと、すぐにひっこんで、お茶をはこんできま ぐち はな

5. くまの子ウーフ

するほうへかけだしました。 「ああ、ここだな。ふんふんにおってくる。」 ウ , ーフは木をみあげました。 「はは、・ほく、はちみつだいすきさ。」 ウ , ーフはさっそく木にの・ほりました。 164

6. くまの子ウーフ

ばしがみきにぶつかって、こんこんひびきました。およめさんもすぐにこん こん木をつつきました。 そして、ふたりはまたなかよく木をつつきはじめました。 おと やま その音は、ウーフが山じゅうにゲラのけっこんしきをしらせているあいだ じゅう、なりひびいていました。 そして、もちろん、ウーフはゲラのけっこんしきにとてもじようずにハ モニカをふきましたよ。 りらるら すい】ってね。

7. くまの子ウーフ

つがなめられるよ。だって、ぼくが木なんだもの。」 ゥーフははちみつのことをかんがえて、ごくんとつばをのみこみました。 それから、 「でも : : : 」 と、くびをふりました。 「木は、はちみつをなめないのかな。そんならぼくは、みつばちになろう。 つばいあ そしたら、すごいそ。ぼくのうちにはいつだって、はちみつがい るんだ。」 ゥーフは、たまらなくなりました。 しュ / し けれど、 どうやったら、みつばちになれるのでしよう。 りようて ゥーフは、両手をひろげました。みつばちはいつだって、こんなふうにし て、ぶーんととんでくるのです。

8. くまの子ウーフ

ゥーフは、むちゅうでかけていきました。林のかしの木のみきに、・ほうし あか かけのようにとまっている、ゲラの赤いあたまがみえました。 「ゲラさん、ゲラさーん。」 上をみあけて、ウーフはさけびました。 「あのう、たからものはもうみつかりましたか。」 こっこっこっ ゲラは、木をつついていましたが、やっとあたまをあげていいました。 「きよっ、きよっ。くまの子のウーちゃんかね。おかげで、とうとうみつかっ たよ。」 「とうとう / 」 ゥーフは、どきどきするむねをおさえていいました。 「おめでとう、ゲラさん。」 こ はやし

9. くまの子ウーフ

へびはっーっーと、枝をすべるようにすすんで、枝からみきへ、ゲラの家 の入り口へとしのびよっていきました。 「こらっー」 ゥーフは、ポケットの小石を、ヘびめがけてなげつけました。 「ゲラさん、ヘびだよ。へびがねらってるよう。」 ゥーフは、木をゆすぶってどなりました。入り口から、ゲラのおよめさん がとびだしました。 ウ 1 フは、木によじのぼり、ぼうきれで、ヘびをたたきおとそうとしまし た。およめさんはおどかすように、ばたばたへびのまわりをとびまわりまし はやし 林の小鳥たちも、ばたばたやってきてさわぎたてました。 びいびいびい ぐち 」とり・ えだ ぐち えだ

10. くまの子ウーフ

「ゲラはこっこっ木をたたいているだろ。あれね、おまえの木の下にたから があるかいってきいてまわってるんだぜ。たからのことなら、木がいちば んよくしってるもんね。」 「ふーん、そうかあ。ゲラのやつうまくやってるなあ。」 かんしん ゥーフは、感心してしまいました。 「ぼくもたからものほしいなあ。ねえ、それ、もうみつかったの。」 「ああ、もう、みつかるころだろ。」 ツネタは、すましていいました。 「だから、ウーフ。こんどゲラにあったらきいてごらんよ。ははは、たから ものってものは、どんなつまらないものでも、きみのハ モニカよりは、 よっぽどすてきなものなんだぜ。じゃ、 、ハイ、ハイ。」 ツネタは、手をふっていってしまいました。 した