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検索対象: 怪談レストラン(34)人形レストラン
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1. 怪談レストラン(34)人形レストラン

にんぎよう スごとのせておいたのです。住職はしかたなく、人形をまたもとの、 ケースにもどしてねました。 よくあさじゅうしよく こ、つこ、っせいむすこ 翌朝住職は、おくさんと高校生の息子に、ゆうべのことをはなして、 にんぎよう ちゅうい むすこ 人形にさわるなと、きつく注意しました。ところかおくさんも息子も、 にんぎよう 人形なんか、い しらないというのです。 ばん じゅうしよく ほんど , つはしら けれどその晩みまわりのとき、住職はまた、本堂の柱によりかかっ にんぎよう みつかめよるじゅうしよくにんぎようじぶん ている、人形をみつけました。そこで三日目の夜、住職は人形を自分 しんしつ の寝室に、おいてねたのです。 じゅうしよく ゅめ すると夜ふけ、ねむっていた住職は、夢うつつに、かすかな音をき きました。カタッカタッ、カタカタ、ふすまをゆさぶる音です。 よ じゅうしよく 3

2. 怪談レストラン(34)人形レストラン

あたま 先生はそういうと、ばくの頭にのっていた手ぬぐいを、つめたい水で しばって、かえてくれました。 先生の話によると、ばくはひと晩しゅう、うなされていたそうです。 べんじよ かきゅうせい あくる日の夜のことです。下級生の女の子が便所にいって、泣きな からかえってきました。 にんぎよう 「金髪の人形がでた」 というのです。 にんぎよう きんばっ にんぎようきんばっ せいと それからです。生徒たちが「金髪の人形、金髪の人形」と、さわぎ がっこう だしました。あまりさわぐので、先生もほうっておけなくなり、学校の よ 中を夜まわりすることになりました。 せんせい せんせいはなし きんばっ よる ん せんせい 3 4

3. 怪談レストラン(34)人形レストラン

ほんどう あわせました。住職はそれを、本堂へはいるてまえのろうかで、しつ とみていました。 ほんどうはしら にんぎよう さいだん すると人形は、祭壇のまえから本堂の柱のところまできて、まるい さいだん はしら 柱をひとまわりすると、また祭壇へいっておがんでいます。 それを何回もくりかえしているのです。 じゅうしよく 住職はハッとしました。 ひやくど ( そうか、お百度まいりをしているんだ ) はしら にんぎよう さいだん そのときでした。祭壇から柱のはうへきた人形が、ふと住職に気が ついたのです。 にんぎよう と、人形はふいにたちどまり、うつむきかげんのからだを、スー なんかい じゅうしよく じゅうしよく 4 3

4. 怪談レストラン(34)人形レストラン

住職は、ああまた、どなたかなくなられたか : 、つと、つとしていました。 てら ヾこ , ル、か お寺では檀家の人がなくなると、よくたましいかしらせにくることか レ」 だいどころみずおと あるのです。かねをついたり、戸をゆさぶったり、台所で水音をさせ たりして。 じゅうしよく どのくらいたったでしよう。住職はふと、目がさめました。首やは はがつめたいのです。 みると、わきのふすまが三十センチほどあいています。なくなられた じゅうしよく 人がきたかと、住職はふすまをしめようとして、気がっきました。 A 」 にんぎよう ケースの中に人形がありません。戸もあけつばなしです。 じゅうしよく : とおもいなから、 3

5. 怪談レストラン(34)人形レストラン

みましよう」 にんぎよう じゅうしよく 住職はこころよく、人形をひきとってくれました。 じゅうしよく よる その夜十二時すぎ、住職はいつものように、寺じゅうをみまわりま ほんどう でんき 電気をつけて、本堂へいくろうかに、さしかかったときでした。ろう いちまつにんぎよう かの中はどに、昼間の市松人形がたっているのです。ろうかの左はガ にんぎよう みぎがわ ラス戸で、右側はしようじです。人形はそのしようじによりかかるよ たっていました。 にんぎよう ( だれか人形をもちだして、わすれたな ) ま にんぎよう 人形はひなののおかあさんがかえってすぐ、客間の床の間に、ケー ひるま きやくま てら とこ 9 2

6. 怪談レストラン(34)人形レストラン

そかいさき せいと 疎開先からかえった生徒たちはほとんど、その日のうちに、親や親せ かっこ、つしゆくはく すうにん きのところにいきましたが、ばくと数人は、学校に宿泊することにな りました。 きしゃ よてい きゅうしゅう ばあい ばくの場合は、九州にいる姉かむかえにくる予定でしたが、汽車の きつぶ 切符がとれなくて、まにあわなかったのです。 。はく。けき いっかぜんめつ でも、なかには爆撃で一家全滅したため、だれもひきとりにこない人 もいました。 かっこ、つこ , ついっ 学校の講堂は、家をうしなった人たちでいつばいです。ばくたちは教 しつ 室をかたつけて、そこにすむことになりました。 べんじよ まよなか 真夜中のことです。ばくは便所にいきたくなって目をさましました。 あね おやしん きよ、フ 9 3

7. 怪談レストラン(34)人形レストラン

と、まっすぐにのはしたとおも、つと、 いきなりハタッとうしろへたおれ ました。そしてそれつきりうごきません。 にんぎよう さいだん うすぐらい祭壇のあかりの中で、人形の目は、いつまでも天しよう をみていました。 にんぎよう じゅうしよく 住職が手にもってみると、それはもう、ただの人形でした。 ほんどうさいだん にんぎよう よくじつじゅうしよく 翌日住職は、人形をケースごと、本堂の祭壇のわきへうっしました。 にんぎよう ひやくど 人形がお百度まいりを、しやすいようにです。 それからしばらくして、ひなののおかあさんが、またお寺にやってき いちまつにんぎよう おかあさんは、奉納した市松人形を、かえしてはしいというのです。 ほ、つの、つ てら 6 3

8. 怪談レストラン(34)人形レストラン

いちまつにんぎよう 目をこらすと、あの市松人形です。 にんぎよう ( なんだ、カラクリ人形だったのか ) じゅうしよく 住職はホッとしてわらいました。でもすぐ、笑いをひっこめました。 ばんにんぎよう ゅうべもまえの晩も人形をもったとき、カラクリなんかついてなかっ たことに、気がついたのです。 じゅうしよく さすがの住職も、ろうかにたちすくみました。 にんぎよう けれどおもいきって、そっと、人形のあとをつけてみたのです。も でんき ちろん電気をつけすに。 ど にんぎよう 人形はガラス戸からさしこむ、おばろ月の光に、全身が色あせてみ さいだん にんぎよう ほんどう えます。音もなく本堂へはいった人形は、祭壇のまえにたって、手を づきひかり わら ぜんしん 3 3

9. 怪談レストラン(34)人形レストラン

( またか : ・いったいどういうことた ) じゅうしよくした きぶん ほんどう 住職は舌うちしたい気分で、ろうかにでてみました。そして本堂へ いくろうかのはうをみて、 「おっ」 くろ ほんどう 小さくさけびました。黒い小さなかげがゆっくりと、本堂のほうへい くのです。

10. 怪談レストラン(34)人形レストラン

: んを ) ・つ 古花中。ん形 ・いつのまにか たいじゅう 体重かふえる こまった人形 ・家の中をかってに あるきまわる にんぎよう こまった人形。 ほんとうは、運動 ぶそくかいしよう 不足を解消するた めのようた うんどう キー 人十 いてい 0 ー 、タイエット、タイエット′・ っ、 べつな やく 7