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検索対象: 怪談レストラン(34)人形レストラン
15件見つかりました。

1. 怪談レストラン(34)人形レストラン

( またか : ・いったいどういうことた ) じゅうしよくした きぶん ほんどう 住職は舌うちしたい気分で、ろうかにでてみました。そして本堂へ いくろうかのはうをみて、 「おっ」 くろ ほんどう 小さくさけびました。黒い小さなかげがゆっくりと、本堂のほうへい くのです。

2. 怪談レストラン(34)人形レストラン

「あっ、クーちゃん」 よ、つ子は、クーちゃんをしつかりだきしめました。 おかあさんは、 ) ) 「クーちゃんが、よう子のところへいきたいって泣いたのよ [ このごろ、わた 「うん : ゅめ しも夢にみてたの , よう子は、いすをだして、 クーちゃんをすわらせました。 そして、小さなぬいぐるみの ネコを、だかせてやりました。 8

3. 怪談レストラン(34)人形レストラン

いえ 小さな家があったので、とびこみ ました。 にんぎよう 「たすけて、お人形が : 「でましたか、なぎさのフローラが」 こえ やさしい声がして、おはあさんが でむかえてくれました。 「さ、のんで。おちつくからー こうちゃ あまい紅茶をだしてくれました。 そして、へんなことをいいました。 たえ 「妙ちゃんが、すきそうな子たちだ 1 〇 2

4. 怪談レストラン(34)人形レストラン

いえ 家へかえってから、ふうとうをあけてみました。一枚のカードがはい っていて、詩がかいてありました。 とびら 扉をたたくのはあたし あなたの胸にひびくでしよう こえ 小さな声かきこえるでしよう 死んだ女の子 むね ナジム・ヒクメット いいづかひろしやく 飯塚広・訳 1 34

5. 怪談レストラン(34)人形レストラン

にんぎよう このごろあゆみはいつも、居間の人形に、じっとみられているよう かん な感しがするのです。 にんぎよう 「おかあさん、あの人形、なくなったおばあちゃんがかってくれたん だよね , と、つきよ、つ 「そうよ。あなたがうまれたとき、わざわざ東京までいって、かって きてくれたの。かえってきたときびつくりしたわ。まるで、小さな子を 十ニ月十ニ日 1 い おかのくみこ 岡野久美子 5

6. 怪談レストラン(34)人形レストラン

おとうさんは、おそるおそる戸をひらきました。 なごえ すると、泣き声は、びたりと、とまりました。 にんぎよう かいちゅうでんとう ものい まっくらな物入れの中に、懐中電灯をてらしました。小さな人形が すみつこにおしこめられて、かべにもたれています。 にんぎよう 「おい、人形がいるよ . にんぎよう 「人形 ? あら、クーちゃんよ、この子」 なおもあかりをちかつけてみると、うすよごれたクーちゃんが、うな だれて、かべによりかかっていました。みると、はほにひとすしのなみ だのあとがついています。 おかあさんはおもわす、さけびました。

7. 怪談レストラン(34)人形レストラン

たえ には、島がすつばり海面より下にしずんでしまうことを、小さな妙ちゃ んは、しりませんでした。 し たえ 妙ちゃんをなくしたおかあさんは、気がくるって死にました。まえに、 じけん せんし おとうさんも戦死されていたの。その事件のあと、ふしぎなことに、白 わしま い鳥たちは、一羽も島によりつかなくなったんですって。 たえ あたしのねえさんは 妙ちゃんにひどいことをしたと、死ぬまでく ゃんでいましたつけ。 きも わたしは、つらい気持ちで、胸がはりさけそうになって、おはあさん の話をききおえました。 はなし と しま かいめん むね し 1 1 〇

8. 怪談レストラン(34)人形レストラン

にんぎよう はら、もうひとつ小さな人形やるから、これであそんでおくれ」 ぼう ゅうれい そうしたら、もうひろ子ちゃんの幽霊はこなくなったのか、たあ坊は ひとりごとあそびをしなくなったんだと。 それから何年たっただろう。となりのうちは、すこしはなれた町へひ ようじ ほう っこしてしまっていた。たあ坊のかあさんは、その町へいく用事があっ たので、 そうだ、ひさしぶりでひろ子ちゃんのうちへよってみようか と、ちょっとたちよることにした。 ) 。どうもごぶさたしました」 「ごめんくださし 「あら、めすらしい。どうぞあかってください , なんねん 7 9

9. 怪談レストラン(34)人形レストラン

王さまに 期子 かみついた形 りようしんし むかし、両親に死にわかれたふたりのむすめがいて、村はすれの、 小さなわらぶきの家にすんでいた。 あね あま い、も、つと の、つか 姉は、一日しゅうすわって亜麻をつむぎ、妹は、ちかくの農家をまわ って物ごいしたり、枯れ枝をひろったりして、ふたりでつましくくらし ていた。 どようび 土曜日ごとに、姉はとなり町の市へ糸をうりにいき、パンと、つぎの もの あね かえだ にんきょ一つ いち 6

10. 怪談レストラン(34)人形レストラン

もわすに。 にんぎよう なぎさをはしって、小さな島のよこまでくると、きゅうにお人形が、 うみ うみ 島にむかって、海へはいっていきました。わたしもつられて、海へはい なごえ りかけると、えみが、泣き声をあげたのです。 にんぎよう 「さやかおねえちゃん。お人形さん、手がないよう」 にんぎよう どうたい えつ、とたちどまると、お人形がふりむきました。胴体に、まっ白 く、つど、つ かお にんぎよう な顔だけのお人形は、大きな空洞の目をみはって、ない手のかわりに、 首をふって、おいでおいでをしたのです。 「ぎやっ うみ わたしとえみは、海からはなれようと、ひっしでにげました。 しま しま 1 〇 1