間かいし ちょうどよいころあいである。運がいい マ近々伺 うつもりでしたが、ここでお目にかかれるとは、間 力いいです。 【反】間が悪い まさ 魔が差す ふと悪い考えを起こす。まじめな彼が万引きした なんて、きっと魔が差したのさ。 【説】悪魔が心の中に入り込む意。 まぬ 間が抜ける 大切な点が欠けていたり、タイミングが悪かったり で、馬鹿げて見える。マ送り先も聞かずに引き受け ま るなんて、なんて間が抜けているんだ。 も 間が持てない 時間が空いてしまったり会話がとぎれたりした時に、 何もすることがない。 出先で会合が早く終わって しまい、次の予定まで間が持てなくて困る。 曲がりなりにも まだ不十分ではあるが、形式的には一応整っている 0 7 様子。曲がりなりにも商品として店頭に陳列でき るくらしー。 ゝこま仕上がった。 まわる 間が悪い マ同僚と ①その場に居るのが何となく恥ずかしい。 上司の陰口を叩いている所に、その本人が現れたの で、いささか間が悪かった。②ころあいが悪い。運 が悪い。▽臨時休業とは、間が悪い時に来たものだ。 【反】間がいい ま ま
くすり しい薬になる 失敗やつらい経験などが、その人が成長する上で役 に立つ。マ若い彼に、この失敗はいい薬になったろ つらかわ いい面の皮だ とんだ恥さらし。割の悪い目にあったことやあった 人。▽私一人居残りなんて、いい面の皮だ。 で いい目が出る 運が向いてくる。思い通りの事態になる。苦労の かいがあって、やっといい目が出てきた。 【説きい一 ( ろ賭博 ( とばく ) で狙い通りの目が出る意から。 め み いい目を見る 事がその人に都合よく運ぶ。 つもあいつだ。 め しい目を見るのはい くらした 言うロの下から あることを言ったすぐ後にそれに反することをする。 もうしないと言うロの下から、また盗みをした。 いえそと 家を外にする 事情があって、自宅に帰らず、外に泊まる。マ仕事 の都合で、家を外にすることが多い。 いえたに 家を畳む そこでの生活をやめる。家財道具などを整理してよ そへ移る。両親と暮らすため、渋谷の家を畳んで 田舎に引っ込んだ。 いかもの食い 一般の人と違う趣味や嗜好を持っこと、またその人。 あんなものに入れ込むなんて、彼も相当ないかも の食いだ。
わる事なので、腹蔵のない意見を聞かせてほしい 【類】腹蔵ない 札付き 悪い評判が定着していること。またその人。彼は ぶくうねすみ 札付きの悪党だが、子煩悩な一面を持っている。 袋の鼠 【類】正札付き どんなにあがいても、逃げることのできない状態。 逃げ道は包囲網で塞いだ。もう、犯人は袋の鼠だ。 ふたへんし 【類】袋の中の鼠 一一つ返事で 「はいはい」と、すぐさま快く承知する様子。隣の ぶこうらゆうさいわ 奥さんは、私の頼みを二つ返事で引き受けてくれた。 不幸中の幸い 災難などの不幸にあっていても、まだ運がよいこと。 不幸な出来事の中でも、いくぶん慰めになるような一一股をかける こと。寝具だけでも運び出せたのは、不幸中の幸 どちらに決まってもいいように、両方に関係をつけ いでした。 ておく。マ大学受験は、国立と私立の二股をかける ことにした。 むし 【類】両天秤をかける 塞きの虫 憂鬱 ( ゅううつ ) で気持ちが沈んでいる様子。彼は ふたあ 塞ぎの虫にとりつかれ、別人のようになっている。 蓋を開ける 【説】憂鬱は虫によって引き起こされるとするところから。 事が始まる。また、何かが始まって、結果が分かる ぶたまに つ - 162 -
はかが ( 信く 仕事が順調に進み、能率が上がる。はかどる。 ソコンの調子が悪く、思うように仕事のはかが行か ばかすふ 場数を踏む 実地で数多くの経験を積む。場慣れする。場数を 踏んだだけあって、見事なものだ。 歯が立たない 相手が強過ぎてとてもかなわない。 もしやと期待 したが、やはりプロには歯が立たなかった。 【説】堅くて噛 ( か ) めない意から。 馬鹿になる ①本来の機能が失われて、役に立たなくなる。ね じが馬鹿になって使い物にならなくなった。②無用 の摩擦を避けるために、適当に妥協する。こうい う時は君が馬鹿にならないと、話はまとまらないよ。 ばか 馬鹿を見る つまらない目にあったり、損な立場に立たされたり する。一日待てば、半値で買えたのに、知らなかっ たばっかりに高い買物をして馬鹿を見た。 はき 歯切れがいい 物の言い方にあいまいなところがなく、明快でわか 1 りやすい様子。彼の演説は歯切れがいいから、眠 くならなくて助かるよ。 【反】歯切れが悪い 箔が付く 威厳が備わる。業績を上げるなどして、評価が上が る。展覧会で金賞を取り、彼もいよいよ箔が付い てきた。 はくっ み
けんらと 大げさに言ったり、あることないことを言ったりし て、相手をまどわせる。マどう話しても引き下がる 様子がない。ここはひとっ煙に巻いてやるか。 験かいし 縁起がいい。よい兆候である。七番をもらうとは、 ラッキーセプンで験がいいぞ。 【反】験が悪い げんごせつ 言語に絶する 言葉では言い表せないほど、程度がはなはだしい。 この古伊万里は言語に絶するほどの珍品だ。 言質を取る 後の証拠となる約束の言葉を相手から得る。マ彼か ら言質を取れたのはお手柄だった。 けんつくを食わせる けん 好一対 4 男女などで、よく似合う一組。競技などで、恰好の 6 組み合わせとなる一組。新郎新婦は、聞きしにま さる好一対のカップルだった。 こうけっしほ 膏血を絞る 苦労して得た金銭を権力者が搾取する。重い税を取 り立てる。無策な為政者ほど、膏血を絞るものだ。 【説】「膏血」は油と血の意。 こういつつい 頭ごなしにしかりつける。荒々しく拒否する。あ まりにも横柄な態度だったので、けんつくを食わせ てやった。
はや はもんひろ 波紋を広げる ある出来事の影響が、各方面に次々と及んで大きな 問題に発展する。マ先生の発言は、そのクラスにと どまらず、全校にまで波紋を広げた。 早いが勝ち 早いほうがよい。やり方はどうであれ、早いことが 優先される。座席の予約は早いが勝ちで、電話を 掛け続けるに限る。 【類】早い者勝ち はらおお 腹が大きい 度量がある。他を受け入れる気持ちが大きい。細か いことにこだわらない。腹が大きい人を上役に持 てたことが幸いして、仕事の幅が広がった。 【類】腹が太い はらくろ 腹が黒い 心の中で、よくないことを考えている。根性が悪い。 マあの人は、一見すると好感を持てるようだが、腹 が黒いから気を付けた方がいい はらす 腹が据わる いざという時の覚悟ができている。物事に動じない。 修羅場をくぐってきただけあって、さすがに腹が 7 4 据わっている。 腹ができる ①覚悟が決まる。考えがまとまる。明日にでも辞 表を出すだけの腹ができている。②食事を終えて満 腹になる。腹ができると、眠くなった。 腹が膨れる はら ら く 言いたいことを言わずにいて気分がよくない。
こまものやひろ 小間物屋を広げる へどを吐く。悪酔いをして不覚にも小間物屋を広 げてしまった。 【説】小間物屋がいういろなものを広けて見せることから。 こまわ 小回りがきく マ幸先かいい 情勢に応じて、うまく対処することができる。な よい前兆がある。今後に期待がもてる。マ旅行の初 かなか小回りがきく男で、秘書に向いていそうだ。 日から大サーピスとは幸先がいいじゃないか。 【説】小さな円を描いて回ることができるという意から。 【反】幸先が悪い ごます さいにいも 胡麻を擂る 人にへつらって自分の利益を得ようとする。マ権限細大漏らさす 事の大小にかかわりなくすべて。不正に関する資 のない私なんかに胡麻を擂っても意味ないよ。 料は細大漏らさず報告するように。 【説】擂鉢 ( すりばち ) で胡麻を擂ると、胡麻が鉢の内側に 付いて離れなくなることにたとえたものとされる。 才に走る こみみはさ 自分の才能を過信して、地道な努力や謙虚さを失う。 小耳に挟む さいさき ちらりと聞く。もうけ話を小耳に挟んだのですが、 一口乗ってみますか。 ワ」 7
して拝む意から。 よう。 尾鰭がつく お迎えが来る 事実でないことがつけ加えられて、話が誇張される。 死期が近いことの婉曲な言い方。マ病気がちの祖母 マ 話に尾鰭がついて、たいへんな事になっている。 は、「そろそろお迎えが来る」が口癖になった。 【説】仏が浄土から迎えに来る意。 覚えがめでたい おめい すす 目上の人からの信頼が厚い。部長の覚えがめでた汚名を ffl ぐ く、新規事業のリーダーに抜擢された。 不名誉なことや悪い評判を消し去る。▽倒産寸前の おく 会社を建て直し、放漫経営の汚名を雪ぐ。 怖めす臆せす 【説】「すすく」は「そそぐ」とも言う。「雪ぐ」のほかに 気おくれすることなく、平然とした態度でふるまう 「濯ぐ」「滌く」「洒ぐ」「漱ぐ」などの字がある。 様子。マ信念があれば、相手が誰であろうと怖めず 臆せず話せるものだ。 思いを馳せる みきはい あれこれと想像をめぐらせる。そのことに気持ちを お神酒が入る 向ける。見覚えのある風景に出くわし、子供の頃 酒を飲んで、ほろ酔いの状態になる。どうやら、お に思いを馳せた。 神酒が入っているようだから、仕事の話は今度にし おほ おひれ おも むか 4
【説】昨日そのことがあって、まだ一日しかにつていない 次々と続いて起こる。今年は飛行機の墜落事故が 今日の意。 踵を接するように多発している。 【説】「きびす」は「くびす」ともいう。かかとの意。 きこころ 気は心 わる 金額や数量はわずかでも、誠意が示せれば満足なきまりか悪い なんとなく恥ずかしい。マ格下相手に惨めな連敗で、 こと。気は心だ。たとえわずかでも謝礼をしよう。 きまりが悪い。 牙を研ぐ きみ 相手をやつつけようと、準備万端整えて待ち構える。』刄味がいし 好ましく思っていない人の失敗などを見聞きして、 5 牙を研いで報復 ( ほうふく ) の機会をうかがう。 つも出し抜かれていたか 気分がせいせいする。い きびすかえ ら、ひじ鉄食ったとは気味がいい 踵を返す 引き返す。来た道を戻る。マ容体が急変したとの知 きみやくつう らせに、出張先から踵を返した。 気脈を通じる 【説】「踵」は、かかとの意。 ひそかに連絡を取って、意志を伝え合う。気脈を 【類】踵をめぐらす 通じ合った者ばかりだから、結束は堅い 【説】「気脈」は血液の流れる道筋の意。 きびすせつ 踵を接する きばと
分別がなくなるほど夢中になる。マ叔父は宝探しの 熱に浮かされて、仕事も辞めてしまった。 根も葉もない 【説】高熱のため、一つわ一」とを言う意から。 事実を裏づける根拠が何もない。 そんな根も葉も ないうわさを信じたのか。お前らしくもない。 熱を吹く 調子に乗って、大げさに言い散らす。言いたい放題亠日を上げる 困難に耐えきれず、弱気になったり気力を失ったり にしゃべる。マ彼は少しでも酒が入ると、熱を吹く らしいよ。 する。マエ芸技術の難しさに音を上げて、工房を辞 めてしまった。 ねも 【説】弱音を吐く意から。 根に持っ 人から受けた仕打ちゃ屈辱を忘れず、恨みに思い続 ねお ける。マ次期代表に推挙されなかったことを根に持根を下ろす 物事がそこにしつかりと定着する。認められて地位 ち、前任者のよからぬ噂を流しているようだ。 などが確実なものとなる。日本の茶道が欧米に根 を下ろし、生活に溶け込んでいる。 根回しをする 物事が都合よく運ぶように、あらかじめ関係する各 方面に働きかけておく。マ彼に任せておけば、うま根を絶っ 悪いことの原因を根本から取り除く。多く、好まし く根回しをするだろう。 つ ねまわ ねは ねあ - 134 -