期待していたほどのことがなく、不満が残る。今 日のテレピドラマは、食い足りない内容だった。 気を揉む 悪い結果になりはしないかと心配する。やきもきす くもの る。明日になれば結果は分かるのだから、ここで 食い物にする 自分の利益のために他人を利用する。金もうけの 気を揉んでいてもしようがない。 ために、女、子供を食い物にするとはなんとあくど 【類】気が揉める 又ヾこ。 」し・々 - ナ′ きんせんふ 琴線に触れる ね あることに心の奥で共鳴し、感動する。マこの逸話ぐうの亠日も出ない 一言の弁解もできない。 には人々の琴線に触れるものがある。 の音も出なかった。 【説】「琴線」は琴の糸の意。琴糸に触ると妙 ( にえ ) なる音 を出すことから。 くきづ 釘付けにする 拘束したり関心や注意を引いたりして、動けなくす る。マ彼女がふと漏らした一言が彼を釘付けにした。 【類】釘付けになる くきさ 釘を刺す 食い足りない きも で 証拠を見せられて、ぐう 5
精彩を欠く 巣を食う 親友 生き生きとしたところがない。色艶がない。 歓迎されない人々が、そこに活動の本拠地を構える。 が転校してからというもの、彼はどことなく精彩を ひところここにはオカルト集団が巣を食っていた。 巣食う 欠いている。 【類】精彩がない 寸が詰まる せいろんは 長さが短い。特に、洗濯をした後などに衣服の丈が正 1 を吐く 道理にかなった意見を述べる。原則論の正しい主張 短くなること。マ通勤のズボンを洗濯機で洗ったら、 をする。彼は正論を吐くが、理想が高すぎて実行 9 寸が詰まってしまった。 は不可能だ。 すんか 寸暇を惜しむ わずかの暇も大切にして何かに打ち込む。マこの作関の山 するとしてもそのくらいが限度である。マ彼に頼ん 品には寸暇を惜しんで絵筆を取った。 だところで、やつつけ仕事が関の山だろう。 いた せきめん 赤面の至り 不名誉な結果になり、深く恥じ入ること。人の紹 すんっ すく 【類】 せいさい せさやま
労をとる 他人のために力を尽くす。労をとる事を嫌がらず に、全霊を込めて取り組んだおかげで成功した。 ろくぬす 禄を盗む 報酬に対して、才能や実績が伴わない。禄を盗む と言われた時期もあったが、結局優れた業績を残す ことができた。 【説】「禄」は給料の意。 ろう 資格や地位などで認められて、仲間と同位になる。 独自の成果を出すことで、ようやく列に入ること ができた。 マ 禄を食む 組織に属して報酬をもらうことにより、生計を立て る。禄を食む境遇に、生涯甘んじるつもりは無い ろせんし 路線を敷く その後に進むべき方向を決め、計画や対策を立てる。 改革の路線を敷く事だけでも本望だ。 【類】レールを敷く ろめい 露命をつなぐ つつましく生活することで、何とか暮らしを立てる。 露命をつなぐ事さえ困難なご時世だ。 【説】「露命」は露のようにはかない命の意。 ろんま 論を俟たない 一言うまでもない。 自己本位な社員が多くいる会社 がやがて倒産するという事は、論を俟たない。 ろく - 206 -
役に立たなくする。相手の気持ちを無駄にする。 むなくそわる あなたのご厚意を無にすることになってしまい 胸糞が悪い いまいましくて腹が立つ。不愉快きまわりない。 申し訳ありません。 あんな奴に頭を下げなきゃならないなんて、胸糞 が悪いよ。 無になる 苦労が無駄になる。マこの日のために、家族まで犠 牲にしてきたのに、落選ですべてが無になった。 胸騒きする 不吉な予感がする。不安で心が動揺する。妙に胸 騒ぎしてならない。夫の身に何かあったのではない 胸が痛む だろうか 悲しみや心配事で、耐えがたい気持ちになる。先 【類】胸騒きがする・胸が騒ぐ 輩が、初めて授かった子供を難病で死なせていたと 知って、胸が痛んだ。 むき 【類】胸を痛める 無に帰する そのものが全くなくなってしまう。無駄になる。 結果はどうであれ、今までの努力が無に帰するこ胸かすく とはない。 嫌な気分がぬぐわれて、気持ちがすっきりする。 マ負け試合の逆転ホームランは胸がすく。だから野 球はやめられない。 無にする むなさわ む むね むね - 184 -
はんじようい 半畳を入れる 人の言動に対して、やじったり、ちやかしたりする。 今日は半畳を入れないで、最後まで聞いてくれよ。 【説】芝居小屋で、観客が役者の演技に不満で、敷いてい た半畳の一」さを舞台に投けたことから。 ひいきめみ はんお 判で押す 贔屓目に見る いつも決まりきっている。幾度懇願しても、判で 好意的な評価をして、実際よりもよく判断する。 この絵はどう贔屓目に見ても初心者のレベルを出 押したような返事しか返ってこない。 ていない。 蛮勇を振るう 事の是非や結果のよしあしを考えずに、無茶な行動火が消えたよう をする。周囲から無謀だと猛反対されたが、蛮勇 活気を失って、寂しくなる様子。娘たちがみな嫁 いでしまい、夫婦だけの我が家は、火が消えたよう を振るって挙行した。 になった。 はんた 範を垂れる 模範を示す。手本となり率先して行う。部長自ら火か付いたよう ばんゅ一つふ ひき ひ 範を垂れないと、今の若い者はついてきませんよ。 【説】「垂れる」は目下に与え示す意。 っ - 1 51 -
したりする。休みぼけで仕事にかかろうとしない ねこめ ようだから、ねじを巻いてやろう。 猫の目のよう その時の状況によって、意思や物事が次々と変わる ねだ 様子。マ社長の方針が猫の目のように変わるので、 根絶やしにする 徹底的に取り除き、二度と現れないようにする。 どれが本当なのかわからない。 【説】猫の目が明るさによって形を変えることから。 政治の世界から賄賂 ( わいろ ) を根絶やしにするの は無理ではない。 ねこかぶ 猫を被る ねっさ 本性を隠して、おとなしそうにふるまう。マ彼は豪熱か印める 何かに打ち込んでいた情熱がなくなり、平静に戻る。 傑で通っているが、女性の前では猫を被るようだ。 マ 学生時代はヨットに夢中だったが、今はすっかり ねさ わる 熱が冷めてしまった。 寝覚めが悪い 悪いことをしたり、したことが好ましくない結果に ねつきお 終わったり、気分がよくない。飲んだ勢いで店の 熱気を帯びる 意気込みが増し、高揚した状態になる。両者とも 備品を持ち帰ってしまったが、どうも寝覚めが悪い。 に熱気を帯びた試合となり、周囲を沸かせた。 ねじを巻く 気持ちゃ態度を引き締めるように、注意したり励ま熱に浮かされる ま ねつう - 133 -
相手に同情や手加減をする様子が全くないこと。 空模様だよ。外出は止めよう。 【説】今にも目から涙がこほれ落ちそうだの意から。 マサラ金業者の情け容赦もない取り立てで、夜も眠 れない。 泣きを入れる 泣きついてわびたり、嘆願したりする。金輪際し生さぬ仲 義理の親子の間柄。特に、継母と継子の間柄がうま ないから許してくれと、相手が泣きを入れてきた。 くいかないことを表すのに用いる。マ生さぬ仲で苦 労したが、継母も年には勝てないと見えて近頃はお 泣きを見る となしい。 苦しい立場に立たされたり、つらい思いをしたりす 【説】「生さぬ」は生まないの意。 る結果になる。賭け事に入れ込み過ぎると、後で 泣きを見ることになるよ。 謎をかける それとなくほのめかす。遠回しに言って、それとな 泣くに泣けない く悟らせる。▽君のみそ汁はとてもおいしいと謎を 泣いたくらいではあきらめがっかないほど悔しい思 かけたが、彼女は気づいてくれなかった。 いをする。あれほど信用していたのに、運転資金 を持ち逃げされ、泣くに泣けないよ。 なにれ 雪崩を打っ 雪崩のように、大勢の人が、いっときにどっと動く。 情け容赦もない なさようしゃ み なぞ なか - 123 -
わる事なので、腹蔵のない意見を聞かせてほしい 【類】腹蔵ない 札付き 悪い評判が定着していること。またその人。彼は ぶくうねすみ 札付きの悪党だが、子煩悩な一面を持っている。 袋の鼠 【類】正札付き どんなにあがいても、逃げることのできない状態。 逃げ道は包囲網で塞いだ。もう、犯人は袋の鼠だ。 ふたへんし 【類】袋の中の鼠 一一つ返事で 「はいはい」と、すぐさま快く承知する様子。隣の ぶこうらゆうさいわ 奥さんは、私の頼みを二つ返事で引き受けてくれた。 不幸中の幸い 災難などの不幸にあっていても、まだ運がよいこと。 不幸な出来事の中でも、いくぶん慰めになるような一一股をかける こと。寝具だけでも運び出せたのは、不幸中の幸 どちらに決まってもいいように、両方に関係をつけ いでした。 ておく。マ大学受験は、国立と私立の二股をかける ことにした。 むし 【類】両天秤をかける 塞きの虫 憂鬱 ( ゅううつ ) で気持ちが沈んでいる様子。彼は ふたあ 塞ぎの虫にとりつかれ、別人のようになっている。 蓋を開ける 【説】憂鬱は虫によって引き起こされるとするところから。 事が始まる。また、何かが始まって、結果が分かる ぶたまに つ - 162 -
【類】如才ない うふりをする。あの様子だと、彼は最後まで白を 切るつもりらしい しょにいにに 所帯を畳む 一家を構えていたのをやめる。夫に先立たれ、所尻馬に乗る 他人のすることに無批判に従い、同調した言動を取 帯を畳んで実家に戻った。 る。あの人まで、尻馬に乗って騒ぐのはどうかね。 しょにい も 所帯を持っ しりあたた 一家を構えて、独立した生計を立てる。特に、結婚尻が暖まる 満足して同じ場所に長い間落ち着いている。マ人情 する意に用いる。所帯を持っと、好き勝手なこと 5 に厚い山里の暮らしに尻が暖まり、結局住み着いて 8 ができなくなる。 しまった。 緒に就く しりおも 物事に着手する。事が進み出す。仕事が緒に就尻か重い 物事が面倒になって、すぐに行動に移そうとしない。 いたばかりなのに、病に倒れてしまった。 マ 【説】「緒」は、糸口の意。「しよ」は「ちよ」ともいう。 相変わらず尻が重い人で、明日という時になって 出席を断わってきた。 しらき 【類】腰が重い 白を切る 【反】尻が軽い 自分を守るために、知っていても全く知らないとい しよっ しりうまの
鯖を読む 利益を得るために、数をごまかす。マ入場者数が発 表になったが、この数字はかなり鯖を読んでいる。 【説】鯖は腐りやすいので、数える時には早ロで言うため、 数を飛ばすことが多いことによると言われる。 様になる 何かをする様子やできあがった結果が、それにふさ わしいかっこうになる。マ彼は背広だとしょぼくれ ているが、祭りのはっぴを着ると様になるから不思 議だ。 さと 座を取り持っ 同席者の気分を和らげるように気を配る。今夜の 会食は、町会の顔役が多いから、ぜひ君に座を取り 持ってもらいたい。 さばよ さま も 座を外す 会合などに出ている人が一度その場所を退く。込 み入った話になりそうだから、悪いが君はちょっと 座を外してくれ。 さんだん 算段がつく 必要な金や品物のやりくりがつく。都合や方法のめ どが立つ。マ資金の算段がついたから、すぐにも着 工してくれ。 さんびきわ 酸鼻を極める 目をそむけるほど、むごたらしい状態である。マテ ロ現場の報道映像は酸鼻を極め、家族の誰もが言葉 を失った。 さはす