音楽家 - みる会図書館


検索対象: 心で音楽をかなでる
29件見つかりました。

1. 心で音楽をかなでる

もうどうけん せんこく えんそうかつどうおこな 0 盲導犬とともに全国で演奏活動を行う TeamAURORA かつどうはじ おんがくとお しようがいもおんがくか 活動を始めましたが、障害を持つ音楽家がス チームアウローラは、音楽を通したバリア こうりゆう もうどうけん むずか おなたちば かん フリー交流と、盲導犬や「見えないというこ テージに立っことの難しさを感じ、同じ立場 りかい たおんがくか ぜんこく ふか もくてき と」への理解を深めることを目的に、全国で に立つ音楽家のためにもと、アウローラを めしようがいもおん せつりつ しかくしようがい ひら ちが 設立しました視覚障害という「違い」を持 コンサートを開いている、目に障害を持つ音 がくか おんがくか か ちが 楽家のグループです。リーダーでテノール歌 つ音楽家をステージで見ることで、違うこと しゅあまの しりよくうしな ちが すてき おさな きようみ かん 手の天野さんは、幼くして視力を失いました。 に興味を持ち、「違うって素敵たな」と感じ おんがくだいがくそっきようこ がっこうちいき ねが あまの 音楽大学卒業後、学校や地域でコンサート てほしいと天野さんは願っています。 。 , AURORA CONCERT TOUR'99 当 = 無ア ? 0- ラ宿収化ま見 - : 式名社第ソ工・コ - ′ - うョ」特宀・′ ( 物加 ter れ・ 000 一 1 当 げんざいかつどうちゅうしん 【チームアウローラコンサート】現在、活動の中心になって おんがくかひだり さわだりえ あまのとおる いる音楽家、左から澤田理絵さん ( ソプラノ歌手 ) 、天野亨 つなかわやすのり そうしゃ もうどう さん ( テノール歌手 ) 、綱川泰典さん ( フルート奏者 ) が、盲導 しゆっえん 犬とともに出演した。アウローラでは、今後、他のハンテ なかま イキャップを持つ仲間も増やしていきたいと考えている かんが けん てんじきようしつ めざ 【点字教室】バリアフリーを目指す かつどうひと 活動の一つとして、カルチャースク しどうおこな てんじ ールなどで点字の指導も行っている。 38

2. 心で音楽をかなでる

和波 おんがく おも えんそうか 0 音楽への深い思いを奏でる演奏家 和波孝繼さんは、世界を第台に活躍するウ の時、世界中の若手音楽家の登竜門といえ めみ こくさい ァイオリニストです。生まれつき目が見えな るフランスのロン = テイボー国際コンクール わなみ じよういにゆうしようは さいころ い和波さんは 4 歳の頃、ウアイオリンに出会 でみごと上位入賞を果たしました。 てんじがくふつか げんさい おんがくまな にほん りようほうきょてん いました。点字の楽譜を使って音楽を学んだ 現在では、日本とヨーロッパの両方に拠点 わなみ だいころ こくないがい こくないしゅよう きようえん 和波さんは、 10 代の頃から国内の主要なコ をおき、国内外のオーケストラとの協演や、 こがっき かくとく おこな い ンクールで第 1 位を獲得し、ウアイオリニス リサイタルを行うほか、古楽器のバロックヴ さいのうはっき えんそう はたち トとしての才能を発揮します。そして 20 歳 アイオリンの演奏にも取り組んでいます。 かな しあわ わなみ し、 ことは幸せだったと和波さんは言う。 とうほうかくえんナんがくがっそうだんいん 【桐朋学園弦楽合奏団員 えんそう としてのアメリカ演奏 だいがくせい りよこう ときはじ 旅行】大学生の時初め かいがい おんがく て訪れた海外で、音楽 こっきよう つう は国境を越えて通じ合 えるということを身を けいけん もって経験した。 おとす こくさい 【ロン = テイボー国際コンク ねん ール ( 1 965 ( 昭和 40 ) 年 ) 】 わなみ ちゅうおう 中央でお辞儀をする和波さ おんがくあい ん。ョーロッパで音楽を愛 ひと するたくさんの人たちと、素 わなみ 晴らしい師に出会った和波 おんがくか さんは、音楽家として生き けっしん る決心をした。 26

3. 心で音楽をかなでる

ロ協力者一覧 板橋区立向原小学校 大江戸助六太鼓事務所 観世恵美子 近代映画協会 弘願寺 コスモテック サ・ミュース 中央公論新社 東京光の家光の家新生園 特別養護老人ホームハトホーム 日本チャリティ協会 パイオニア PANA 通信社 毎日新聞社 宮城道雄記念館 養護盲老人ホーム胎内やすらぎの家 ⅱノしノし一 , ユ - JASRAC ース写真センター 出 0200414 ー 201 著作権については十分配慮いたしましたが、お気づきの 方がいらっしゃいましたら、弊社まで御一報ください。 ロ主な参考文献 一番ヶ瀬康子・花田春兆編『写真・絵画集成日本の福祉 5 文化に息づく』日本図書センター 大島彰著『心の月は沈まない』河出書房新社 桐生清次著『最後の瞽女小林ハルの人生』文芸社 「視覚障害音楽家の社会参加促進事業」運営委員会編『視覚障 害音楽家 ( 演奏・教授 ) リスト』視覚障害者支援総合センター 高橋竹山著『自伝津軽三味線ひとり旅』新書館 谷崎潤一郎著『瘋癲老人日記』中央公論新社 冨永房枝著『ふうちゃんの詩 " 女の子 " のとき』かど創房 山口昌男監修『目でみる日本人物百科』日本図書センター 山田尚編『詩・文・写真集竹山津軽三味線』津軽書房 和波孝禧著『音楽からの贈り物』新潮社 『月刊福祉』全国社会福祉協議会 『宮城道雄の世界宮城道雄生誕 1 開年記念』宮城道雄記念館 47

4. 心で音楽をかなでる

物岡貶 かつやく ぶたい てんせい 0 世界を舞台に活躍する天成のヒアニスト ・みけはしたけし げんざい もうじんじゃくししやおんがく ゆうしよう こくりつおんがくだいがく 梯剛之さんは、現在ウィーン国立音楽大学 コの盲人弱視者音楽コンクールでの優勝を ざいせき こくさいてきかつやく かずかずせかいてきけんい に在籍し、国際的に活躍するピアニストです。 はじめ、数々の世界的に権威のあるコンクー しように せいご すばら せいせき 小児ガンのため生後 1 か月から目が見えない ルで素晴らしい成績をおさめます。 かけはし おんがくかりようしんもと ばかいがい さいはんとき げんざいかつやく ひろ 梯さんは、音楽家の両親の下で 4 歳半の時か 現在は活躍の場を海外へと広け、オーケス しようがっこうそっ ひはじ きようえん らピアノを弾き始めました。そして小学校卒 トラとの協演やソロリサイタルに取り組ん きようこほんかくてきおんかくまな こくさいぶたい こんご かつやくもっとき 業後、本格的に音楽を学ぶため、ヨーロッパ でいます。今後の国際第台での活躍が最も期 わた ねん たい ひとり へ渡ります。その後 1994 ( 平成 6 ) 年にチェ 待されるピアニストの一人です。 せかい 音楽は一番のおもちゃだった。 こくりつおんがくだいがくじゅんびかにゆうがく 【恩師とともに】ウィーン国立音楽大学準備科に入学 きようじゅ して以来師事しているヴァイスハール教授とともに おんし いらいしじ こくさい ねん 【ロン = テイボー国際 コンクール】 1998 年 のコンクールで第 2 位 に入賞した。以後、国 ないがい かつやく 内外での活躍の場が一 気に広がった。 ば にゆうしよう きひろ 12

5. 心で音楽をかなでる

おんがく ともに音楽を楽しむために ぜんしんみみ おんがくすば からだき おんがくかい 0 全身を耳にして音楽の素晴らしさに触れる「身体で聴こう音楽会」 0 からだ おんがくかい たいかんおんきよう おとあ 「身体で聴こう音楽会」は、「体感音響システム」と呼ばれる、音と、音に合わせ しんどう はっ りよう みみふじゅうひと おんがく たの た振動を発するシステムを利用して、耳の不自由な人とともに音楽を楽しむ おんがくかい おんがくかい おんがくあ えいぞうじようえい なんちょうひと 音楽会です。音楽会では音楽に合わせた映像も上映され、難聴の人はもちろん、 みみふじゅうひと えいぞうおんがくたの 生まれつき耳の不自由な人も、リズムと映像で音楽を楽しむことができるように なっています。 おと おんがくかいようすおんがくかい おんきようえいぞうきき 【音楽会の様子】立楽は立・映像機器メー 日・、日冖 まいつきひら カーのパイオニア ( 株 ) によって毎月開かれ、社内 しゅわ の手話サークルが参加することもある。また、 なまえんそう たいかんおんきよう 「体感音響システム」でオーケストラの生演奏 おこな を聞く、ショイントコンサートも行われている。 しゃない さんか スピーカーが埋め込まれ、 おと 補聴器でも音をきれいに 聴くことができる。 ほちょうき たいかんおんきよう 【体感音響システム】 しんどうばん しんどう ひくおと 振動板かあり、低い音を った 振動に変えて伝える。振 おんりようへんか つよ 動の強さで、音量の変化 かん を感じることもできる。 44

6. 心で音楽をかなでる

和波 孝橲 音楽への深い思いを奏でる演奏家 かけはしたけし ねんがつおんがく 【ピアニスト梯剛之さんとデュオリサイタル】 2001 年 4 月。音楽を聴いてもらう上で、障害 もんだい そうしやすべ の有無は問題ではない。奏でる音そのものに 奏者の全てがこめられる。 つん しようがい うむ かな 6 回サントリー音楽賞贈賞 かすかずしようじゅしようわなみ 【数々の賞を受賞】和波 じふん しかくしようがい さんは自分の視覚障害に ひとり 甘えることなく、一人の ヴァイオリニストとして せいこう おんがく 音楽に打ち込み、成功を こうせき おさめてきた。その功績 たいおお しようおく に対し多くの賞が贈られ ている あま 29

7. 心で音楽をかなでる

原真理子 おんがく たの 0 優しい歌声で音楽の楽しさを伝える はら こ しようわ ねんう せいがくぶもん い 原さんは 1 971 ( 昭和 46 ) 年に生まれ、病 ンクール声楽部門で 1 位になります。その後、 ちい おんがくだいがくせいがくかすす そっきようこ 気のために、小さい頃から目が見えませんで 音楽大学の声楽科に進み、卒業後はマッサー どうよう はたらいつほう おんがく した。家には童謡やクラシックのレコードが ジ師として働く一方で、クラシック音楽の普 ちい うたす きゅうめざだんたい しよう しよそく たくさんあり、小さい頃から歌が好きで、小 及を目指す団体、「サ・ミューズ」に所属して がっこうねんせいとき がっこうがっしようだんしよそく おんがくかつどうつづ しこと りようりったい 学校 4 年生の時から学校の合唱団に所属し 音楽活動を続けています。仕事との両立は大 こうこうせいときほんかくてきせいがくべん おんがく へん ひとりしや ていました。高校生の時、本格的に声楽の勉 変ですが、音楽をライフワークに、一人の社 きようはじ ねん ぜんにほんもうがくせいおんがく かいじん じりつもくひょう 強を始め、 1988 年には全日本盲学生音楽コ 会人としての自立を目標にしています。 はら びよう いえ ふ ティービーエスこどもおんかく しようがっこうねん 【 TBS 子供音楽コンクール】小学校 4 年 ときティービーエス せい しゆさいおんがく 生の時、 TBS ラジオ主催の音楽コンクー がっしようぶもんしゆっじよう みぎはら 丿レ△ロ日立 ロ日部門に出場した。右か原さん。 はっぴょうかい うた だいす 【ピアノの発表会で】歌うことが大好きだった はら はっぴょうかい ひろう 原さんは、ピアノの発表会でも歌を披露した。 こうこうねんせいはっぴょうかい 写真は高校 1 年生の発表会 しやしん はな 【花とクラシックのふれあい コンサート】「サ・ミュー まいとしちばしはなび ス」が毎年、千葉市花の美 じゅっかんおこな 術館で行っているコンサー しゆっえんはな トに出演。花に囲まれた会 じよう うつく 場に、クラシックの美しい ひび しら 調べが響いた。 24 かし、

8. 心で音楽をかなでる

澤田理絵 ころ ひび うたひめ 0 心に響くソフラノの歌姫 うたこえきやくせきおくさわだ すす ねんせいなっしようがいしやげいじゅっげいのう やわらかく澄んだ歌声を客席に贈る澤田 進み、 4 年生の夏、障害者の芸術・芸能の ねんめ か とくべっしようじゅ さんは、テビューして 5 年目のソプラノ歌 コンクール「愛のステージ」で特別賞を受 ふじゅう おさな しよう おんかく 手です。生まれつき目が不自由で、幼くし 賞します。これをきっかけに、音楽プロダ しりよく ちい おんがく さそ かっ て視力をなくしました。小さい頃から音楽 クションから誘いを受け、プロとしての活 さい ならはじ どうはじ いっぽう が好きで、 4 歳からエレクトーンを習い始 動を始めました。その一方で、クラシック もうがっこうこうとうぶおんがくかすす ほんかく おんがくひろした め、盲学校高等部の音楽科に進むと、本格 音楽に広く親しんでもらうためのボランテ てきせいがくべんきようはじ おんがくだいがく かつどう かつばつおこな 的に声楽の勉強を始めました。音楽大学に ィア活動なども活発に行っています。 あい さいとき てんじ がくふれんしゅう お母さんか点訳した点字の楽譜で練習した。 おんがく であ 【音楽との出会い】 6 歳の時のエレクトーン発表会 かあ てんやく はっぴょうかい こっこつひら ていきえんそうかい 舞台に わす かいかん 立つ緊張感が、忘れられない快感になった。 はじ 【初めてのステージ】高校で開かれた定期演奏会 きんちょうかん 全国心身障書者芸能コンクー 、 22 回愛のステー とくべっしようじゅしよう 【「第 22 回愛のステージ」】特別賞受賞がプロテヒューの がいとう いつばんきぎよう しゅうしよく さわだ 【街頭ライブ】学生の頃のイタリア旅行では、街 きっかけに一般企業への就職が決まっていた澤田さんに とう うたごえひろう ゆうしよくだいあっ おんがくみちすす りようしん 頭で歌声を披露し、夕食代を集めたこともある。 音楽の道を勧めたのは両親だった。 かいあい がくせい

9. 心で音楽をかなでる

優しい歌声で音楽の楽しさを伝える原真理子 めいきよく 【クラシック名曲コンサ ねん 2001 年、千葉市 かし、 で「ザ・ミュース」が開 催したコンサートに出 たの 演した。音の楽しさ いんしようのこ さいにんしき を再認識し、印象に残 るコンサートになった。 ちばし しゆっ ◎ー 【キッズミューズ】「ク めいきよく ラシック名曲コンサー おな ひひら ト」と同じ日に開かれ どもおんがくきようしっ た、子供の音楽教室で ども は、子供たちと『見上 よるほし けてごらん夜の星を がっしよう はら を合唱した。原さんは、 おんがくむずか 「音楽は難しいもので だれ たの はなく、誰でも楽しめ った るということを伝えた かんが い」と考えている。 こ

10. 心で音楽をかなでる

世界を舞台に活躍する天成のピアニスト梯剛之 物にラは・を 【ウィーンの冬】海外のオーケストラや おんがく きようつう 指揮者との協演は、音楽という共通の言 かいわっう おんがく こっきよう 葉での会話を通じて、音楽に国境がない じっかん しゅんかん ことを実感する瞬間だという。 かいカゞい ーゆ い川翩 , に切 はつはい 【発売されている CD 】 シーアイー これまでに 4 枚の C D をレコーティングして いる ロー しんせいにほんこうきようがくたん 【新星日本交響楽団との なか おんがく きようえん 協演】「音楽の中には激し かな いドラマや悲しみか入っ さい とうたっ ているが、最後に到達す ひょうげん ること、そして表現した ひかり いことは気高さと光」と 二いう梯さん。 はげ はい けたか かけはし 13 ー