アニー - みる会図書館


検索対象: ジャングルの掟
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1. ジャングルの掟

ジャックが、ノートを取りだして、圭日きこも、つとしたときだった。 みずおと ザバサバーツという、大きな水音か聞こえた。 みずなか サイが、アニーにおどろいて、水の中から立ちあがったのだ。 きようりゅう ( 大きい それに、恐竜のトリケラトプスそっくりだ ! ) おも ジャックは、思わず目を見はった。 サイは、じっとアニーのほうを見つめた。それから、フンツと鼻を鳴らし、 つのむ とっしん 頭をさげて、アニーに角を向けた。いまにも、突進してきそうだ。 ジャックは、いそいでさけんだ。 おお おと 大きな音を出すんだ ! 」 おおごえ とっさにアニーは、ヾ ノンパンと手をたたき、大声で言った。 へいわ 「わたしたち、平和のために来たのよ ! 」 おも サイが、動きを止めた。それから、プーツと鼻を鳴らしたかと思うと、また しす 水の中へ、からだを沈めてしまった。 あたま みすなか おお おお

2. ジャングルの掟

ジャックは目を開けた。 かのじよあ モーガン・ルー ・フェイだ ! 彼女に会うのは、なんて久しぶりだろう アニ 1 か、モ 1 ガンにかけよった。 「会いたかったわ ! 」 モ 1 ガンは、アニーとジャックをかわるかわる抱きしめて、言った。 たの 「わたくしも、あなたがたに会えるのを、楽しみにしていましたよ」 「ワンワン ! 」 モ 1 ガンは、子大を見て、につこりとほほえんだ。 あ 「あなたにも、会いたかったわ」 み 「モーガン、これを見てー なか アニーが、リュックの中から、ヘビの絵がかかれた木の皮を、とり出した。 おく もの 「〈カンガルーからの贈り物〉よ」と、アニー おくもの 「これで、〈四つの贈り物〉がそろいました」と、ジャック。 ひさ かわ

3. ジャングルの掟

なが いちわとりゆび あたま アニーが、ユーカリの木にとまっている、一羽の鳥を指さした。大きな頭に 長いくちばしがある ふたりを見おろして、こんどは、ケーケラケラケラと笑っている かん 「やな感じ ! 」と、アニー とりしやしんみ ジャックは、本のなかに、その鳥の写真を見つけた。 にんげんわらごえ こ、んな ワライカワセミは、人間の笑い声のような声で鳴く、オ 1 ストラリア名物 とり の鳥。ワライカワセミの歌は、子どもたちに、よくうたわれている し 「ああ、わたし、その歌なら知ってるわ ! 」 アニーが、うたいだした。 ワライカワセミとまってるユーカリの木 お、つさま ワライカワセミ陽気なブッシュの王様 み ほん 0 よ、つ医」 0 わら おお 0 0 めいふつ 102

4. ジャングルの掟

「あのう、もしもし ? 」 ろうじんこえ アニ 1 が、老人に声をかけた。 「おお、来たね」 あ かおむ 老人が、ジャックとアニーのほうに顔を向けて、目を開けた。 ジャックは、はっとした。 ひら ろうじんめ 老人の目は、開かれてはいたが、なにも見えていないようだった。 くちひら ちんもく すこしの沈黙のあと、アニーが口を開いた 「おじいさん、こんにちは。わたしはアニ 1 です。はじめまして」 「こ、こんにちは。ばくは、ジャックです」 ろうじん 老人は、うなずいて言った。 はな : ここへ来て、すこし話していくかね ? 」 げんき もちろん ! 」アニ 1 が、元気よくこたえた。 「よい、 あし ジャックとアニーは、老人の近くへ行き、足もとにすわった。 ろうじん ろ、つじんちか み め ・・・ジャングルの掟

5. ジャングルの掟

「ゴホッ、ゴホッ。早く、ツリ 1 、 えうつったら、たいへんだ ! 」 「ツリ 1 ハウスは、どっちなの ? 「え 1 と : え 1 っと : : : 」 ~ 、ら くろけむり すでに、まわりじゅうが黒い煙におおわれ、あたりは夜のように暗い。 ジャックは、方角がわからなくなった。煙がしみて、目もいたい。 「と、とにかく、煙から逃げよう。こっちだ ! 」 あか ジャックとテデイか、わずかに明るいほうに向かって、かけだそうとしたと きだった。 「お兄ちゃんたち、先に行ってて ! わたしは、すぐに追いかけるから ! 」 そうさけんで、アニーが、反対の方向へ走りだした。 「待て ! そっちはあぶないー アニー、もどるんだⅡ」 だが、アニーの姿は、あっという間に、煙の中に見えなくなってしまった。 ほ、つ、刀ノ、 すがた けむり さき はや はんたい ほ、つ一」、つ ノウスにもどろ、つー けむり けむり なかみ よる ツリ・ 1 ハウスに火が燃 120

6. ジャングルの掟

おく もの 「うん。ばくたちに〈贈り物〉をく れるカンガルーかもしれないよ ! 」 こえ ふたりのこうふんした声に、カン め ガル ーが目をさまし、おどろいて立 ちあがった。おなかのポケットから、 あか かお 赤ちゃんカンガルーが、こわごわ顔 を出している お母さんカンガルーは、ジャック とアニーをにらみつけ、おこったよ うすで、ドン ! と足をふみならした。 アニーが、あわてて言った。 「カンガルーさん、ごめんなさい。 起こすつもりじゃなかったのよ」 お かあ あし 0 0 碕尋ル

7. ジャングルの掟

モーガンが一言った。 かえ 「そのキャメロットへ、わたくしたちは、そろそろ帰らなければなりません」 かえ 「え ? も、つ帰ってしま、つの ? 」 「テッド。きみとは、もっと話したかったな」 「ばくもだよ。でも、いっかきっと、また会えるさ」 「、つん・・・・ : そ、つだね」 「ジャック、アニー へもどってきます」 モーガンのことばに、ジャックとアニ 1 は、こっくりと、つなずいた 「さよなら、モ 1 ガン。さよなら、テッド」 「さよなら」 「さよなら」 ジャックとアニーは、なわばしごをおりた。 ちか マジック・ツリ 1 ハウスは、近い、っちに、かならずここ ・・カンガルー救出作戦 153

8. ジャングルの掟

: しー刀し ジャックは、警戒した。「いい考え」などと言って、アニーはときどき、と んでもないことを言いだすからだ。 「いい考えって : : : なんだい ? 」 、もり」あ・るほ、つほ、つ 「トラに会わないで、森を歩く方法よ ! トラがゾウをおそうことは、めった ほんか にないって、本に書いてあったでしよう ? 」 「うん」 せなかの ゾウの背中に乗っていくのよ」 「だから たしかに、理くつは通っている。しかし : おも 。いい考えだと思、つよ。だけど : : : 」 「う、、つん は、つは 1 、つ 決まりー 「だけど、なに ? ほかに方法かある ? ないわよね ? はい、 そう一言うと、アニーは、するすると木をおりていった。 かんか ゾウのサバ かんが とお かんが

9. ジャングルの掟

おも 「ええ ? なにを言いだすかと思えば : : : 」 むね そのとき、ジャックの胸のリュックの中で、ジョーイがもぞもぞと動いた おも ジャックは、だいじなことを思いだした。 「わすれてた ! アニー ジョーイを、さっきの場所へもどさなきや ! お母 さんカンガルーか、さがしてるかもしれない」 「ほんとー だけど、その場所がどこだったか、おばえてる ? 」 「あっ、え 1 と : : : 」 、もーり・ ジャックは、雨にけむる森を、見まわした。 むちゅう さっきは、逃げるのに夢中で、目じるしとなるよ、つなものを、なにもおばえ ておかなかったのだ。 「テディは、あの場所、おばえてる ? 」アニーが、テディに聞いた。 じめん すると、テディは、雨でぬかるんだ地面を、ダッと走りだした。 「あっちだって ! 」 あめ あめ み め なか 、つご かあ ・・カンガルー救出作戦 131

10. ジャングルの掟

あし ーし力いしん ドン、ドンと、足をふみならしはじめた。警戒心をむき出しにして、アニ 1 の ほ、つをにらみつけている アニーは、わけがわからなかった。 「ど、どうしたっていうの ? ねえ、落ちついて」 「ウウウーツ ! 」 せなか ジャックの背中で、テデイかうなる おと と、ジャックとアニーの背後で、ガサガサと音がした。 なか ふりかえると、しげみの中から、三びきの大が、姿をあらわした。 さんか′、 みみ 三角の耳をピンと立て、するどい目で、こちらをうかがっている おも ジャックは、思わず、あとずさりした。 「ウウウ 1 ツー ワンワンワンツ」テデイか、 はげしくほえたてる みむ たか、三びきの大は、テディには見向きもせず、カンガルーのほうへ、にじ りよっていく さん さん すがた 108