て まほ一つ あなたがたの手て、この子犬にかけられた魔法をといてください。 まほう 魔法をとくためには、 うしな おくもの 失われた船からの贈り物 あおそうけん おくもの 青い草原からの贈り物 とお もり おくもの はるか遠くの森からの贈り物 おくもの カンガルーからの贈り物 、つ この四つのものを、プレゼントとして受けとらなけれはなりません。 ちえゅうきちゅうい あなたがたの知恵と勇気と注意ふかさが、大きな力となるてしよう。 モーガン みつ おく ものなら 手紙の横には、これまでの冒険で受けとった、三つの贈り物が並んでいる ごうせんじよう ぎんどけい ふた 一つめは、タイタニック号の船上でもらった銀時計。二つめは、ラコタ族か ひと てがみよこ ば、つけ・ん おお ちから ぞく 0 ・・・カンガルー救出作戦 8
アニーは、テディをジャックにあすけると、なわばしごをのばっていった。 ジャックも、リュックの中に子大を入れて、アニ 1 のあとにつづいた〇 ゆか ツリーハウスの中にはいり、リュックをおろしてやると、テディは、床の上 ある にある紙きれのところへ、トコトコと歩いていった。 てがみ 「モ 1 ガンのおき手紙だわ」 てがみて アニーは、手紙を手にとって、読みあげた。 て まほう あなたがたの手て、この子犬にかけられた魔法をといてください。 まほう 魔法をとくためには、 うしな ふね おくもの 失われた船からの贈り物 あおそうけん おくもの 青い草原からの贈り物 とお おくもの はるか遠くの森からの贈り物 おくもの カンガルーからの贈り物 かみ なか なか よ 、つ、ん 4
ジャックは目を開けた。 かのじよあ モーガン・ルー ・フェイだ ! 彼女に会うのは、なんて久しぶりだろう アニ 1 か、モ 1 ガンにかけよった。 「会いたかったわ ! 」 モ 1 ガンは、アニーとジャックをかわるかわる抱きしめて、言った。 たの 「わたくしも、あなたがたに会えるのを、楽しみにしていましたよ」 「ワンワン ! 」 モ 1 ガンは、子大を見て、につこりとほほえんだ。 あ 「あなたにも、会いたかったわ」 み 「モーガン、これを見てー なか アニーが、リュックの中から、ヘビの絵がかかれた木の皮を、とり出した。 おく もの 「〈カンガルーからの贈り物〉よ」と、アニー おくもの 「これで、〈四つの贈り物〉がそろいました」と、ジャック。 ひさ かわ
みつ おく もの 「これで、三つの贈り物が、集まったわ」 ぎんどけい はねよこ アニーが、銀時計とワシの羽根の横に、インドの老人がくれたハスの花を、 そっとおいた。 そして、テディに向かって言った。 ひと ひと おく もの 「あと一つ ! あと一つ、贈り物をもらえば、あなたの魔法がとけるのよ」 あたま ぎもんうず しかし、ジャックの頭のなかには、たくさんの疑問が渦まいていた。 「アニ 1 。トラにおそわれそうになったとき、テディが『逃げろ』って言った って、たしか、そう言っただろう ? どうしてわかったんだい ? 」 くひ アニ 1 は、首をすくめた。 おも 「なんとなく、そう思ったの。テディの目が、そう言ってたのよ」 ごえ 「ふーん : それから、テデイかトラを追いはらったときのうなり ~ どう こ、んた して、あんな声が出せたんだ ? 」 ジャックは、テディをふりかえって、その目をじっと見つめた。 あっ ろ、つじん
「ふたりとも、ど、つもありかとう」 、つ みつ おく もの モ 1 ガンは、木の皮を受けとると、ほかの三つの贈り物のそばにおいた おく もの そして、しばらくのあいだ、四つの贈り物をじっと見つめていたが、やがて、 さいしょ かえ ぎんどけい こ、え しす ふたりが最初にもち帰った銀時計を手のひらにのせると、静かな声で、ゆっく はな りと話しだした。 しようねん 「ーーーむかしむかし、ひとりの少年がいました。 かれ じかん じかん 彼は、たびたび、時間をむだにすることがありました。いちど過ぎた時間は、 かれ おも じかんたいせつ 二度ともどってきません。この時計を見て、彼は、時間の大切さを思いだすで しよ、つ」 はね つぎに、ラコタ族からもらった、ワシの羽根を手にとって言った。 しようねん 「その少年は、ときどき、おくびようになることがありました。このワシの羽 ゅ、つ、 根を見て、たとえからだは小さくても、勇気をだせば、大きなことができるこ まな とを学ぶでしよう」 ぞく かわ ちい よっ おお ・・カンガルー救出作戦 145
もの おく ジャックたちは、すでに、二つの〈贈り物〉を手に入れていた。 ぎん力いちゅうどけい ご、っせんじよう ひと ふね 一つは、〈失われた船〉タイタニック号の船上でもらった、銀の懐中時計。 おく ぞくひとびと ひと あおそうげん もう一つは、〈青い草原〉アメリカの大平原で、ラコタ族の人々から贈られ はね おお た、大きなワシの羽根だ もの おく とお みつ 「つぎは、三つめの〈はるか遠くの森からの贈り物〉ね」 とお とお とのくらい遠いんだろう」 「はるか遠くって、いったい、。 「それは、こんどの冒険に連れていってくれる本を見れば、わかるんじゃない ? ルさよ、つ えーと、今日の冒険の本は、どれかしら : : : 」 ジャックとアニーは、小屋の中を見まわした。 この四つのものを、プレゼントとして受けとらなけれはなりません。 ちえゅうきちゅうい あなたがたの知恵と勇気と注意ふかさが、大きな力となるてしよう。 モーガン よっ うしな ばうけんほん ば、つりん こやなかみ ふた ほんみ おお て ちから ・・・ジャングルの掟
おく もの 「うん。ばくたちに〈贈り物〉をく れるカンガルーかもしれないよ ! 」 こえ ふたりのこうふんした声に、カン め ガル ーが目をさまし、おどろいて立 ちあがった。おなかのポケットから、 あか かお 赤ちゃんカンガルーが、こわごわ顔 を出している お母さんカンガルーは、ジャック とアニーをにらみつけ、おこったよ うすで、ドン ! と足をふみならした。 アニーが、あわてて言った。 「カンガルーさん、ごめんなさい。 起こすつもりじゃなかったのよ」 お かあ あし 0 0 碕尋ル
〔第 2 話〕カンカルー救出作戦 最後の〈贈り物〉をもとめて・ おすまし鳥に、ねぼすけコアラ・ カンガルー親子のピンチー おき去りにされたジョーイ・ 迫りくる炎と煙 どうくつの中の奇跡 おさんカンガルーはどこに ? アボリジニの〈虹のヘビ〉 : テディの魔法がとけたー きっと、また会える はなし お話のふろく・ せま かあ ざ おく はのお まほう なか おやこ もの あ 8 きせき カンガルーきゅうしゆっさくせん
、つ アニーが、ハスの花を受けとって言った。 、も . り・ とお おくもの 「これが、〈はるか遠くの森からの贈り物〉ね : : : 」 「ワン、ワン ! 」 テディが、しつほをふると、カ 1 とコ 1 も、パチパチと手をたたいた。 カえ 「これで、ばくたち、フロッグクリ 1 クに帰れるね。ツリーハウスが見つかれ はなし ば、の話だけど : : : 」 すると、老人が言った。 しんばい 「心配することはない。きみたちの小屋は、そこの木の上にある。ゾウたちは、 もりある ひと晩じゅう森を歩きまわって、おなじ場所にもどったのじゃよ」 「えつ、ほんとに ? 」 ろ、つじん ちゅうゆび 老人はほほえむと、すっと手をあげ、宙を指さした。 見ると、すぐそばの木の上に、マジック・ツリ 1 ハウスがのっている 「ほんとだー ジャックは、目をまるくした。 ばん ろうじん 、つ、ん 、つ、ん
最後の〈贈り物〉をもとめて げんかんまえ あたたかいタぐれどき、ジャックは、玄関前のポーチに腰をおろして、本を ひろ 広げていた はも . り・ みち アニ 1 は、となりにすわって、森へつづく道をながめている と、アニ 1 が、とっぜん立ちあがってさけんだ。 「お兄ちゃん ! 聞こえるわ ! 」 、もーり かお ジャックは顔をあげた。アニーが、森の方角を、じっと見つめている。 「ほら、大の鳴き声 ! テディが、わたしたちを呼んでるのよ」 こ、ん ジャックは、耳をすましてみたが、それらしい声はまったく聞こえない。 「なにも聞こえないよ。そら耳じゃないのかい ? 」 「ほんとに聞こえたのよー : あっ、ほら、また鳴いてる ! 」 , もり ジャックは、森の方角に、もういちど耳をかたむけた。 ゅう みみ ごえ ほ、つか′、 おく みみ もの みみ ほん 8