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検索対象: 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー
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1. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

かって秦始皇帝は、膨大な書物に埋もれて静かに思索する儒者たちを指さして、さ と叫んだという。そしていま、地上 も憎々しげに、「一人残らず生き埋めにせよー 最後の「赤い帝国」の帝王を気取る江沢民も、平然として厳命を下した。 「迷信と邪教を広め、社会の安定を破壊しているカルト集団 " 法輪功…の信者を根絶 やしにせよ ! 」 時に 1999 年 7 月日。思えば 3 か月前の 4 月日、突如、共産主義・中国の心 ちゅうなんかい 臓部とも言うべき北京の聖域「中南海」に現れた無慮数万の群衆が、政府や共産党、 人民軍の最高幹部たちの住まいが蝟集する超高級住宅街に一斉に座り込み、何も言わ ずに座禅を組み、じっと瞑想を始めた。 その背後に広がる天安門広場は、 1989 年 6 月 4 日の歴史的な流血の惨事以来、 民衆の集会が禁じられている。ましてや、中南海地区に一般人民が乱入してこような どとは、さすがの公安当局も夢にも予想していなかった。そして、まさにその虚を突 くよ、つに、いずこからともなく 3 人、 5 人、また 2 人 : : : とい、つ具合に、静かに音も なく集まってきた老若男女が、あっという間に 1 万人を超え、 2 万人に増え : と気づいたときには、完全に一帯を占拠していたのだ。 しかし、不思議なことに、普段なら電光石火のごとくに上から降りてくる排除命令 いしゅう

2. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

志で、 1940 年の長征のときにも万難を排して延安まで行を共にしました。そして、 母の徳鴻も学生時代から共産党のために熱心に働き、 1951 年には正式な党員資格 を取得したほどです。要するに、毛沢東の主唱する中国式の社会主義革命運動を心か ら信奉し、粉骨砕身頑張っていたのです。 私が生まれたのは 19 5 2 年のことですが、その翌年には党の命令で四川省の省 都・成都に一家で移り、四川省宣伝部副部長という高い肩書を与えられた父の下で、 何不自由なく暮らしていました。 ところが、母が成都の東城区の宣伝部長に抜擢されたのをきっかけに、仲間の激し 志 い妬みを受けるようになり、折から始まった「隠蔵反革命分子摘発運動。の密告奨励 のため全く身に覚えのないレッテルを貼られて、隔離施設に入れられてしまいました。 民 今にして思えば、既にこの頃から毛沢東の率いる共産党の一党独裁体制はおかしな 方向に歪められ暴走しはじめていたのです。しかし、あくまでも社会主義革命の大理 想を信じて疑わない父は、 1956 年から始まった「百花斉放」政策や年の「大躍 章 進ー運動などにも心から賛同し、「人民公社ーの創設と発展に全力を傾注しました。 第 ところが、結果は大失敗で、農村は荒廃し、天候異変もないのに大飢饉が続き、中国 人民は以前よりももっと酷く惨めな飢えに苦しむようになりました。あまりのことに、 ねた トー・ホン チョンツ

3. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

261 エピローグ 1999 年 9 月Ⅱ日、江沢民国家主席は、 ( アジア太平洋経済 協力会議 ) の首脳会議に出席するためニュージ 1 ランドのオークランドを 訪れたのを機に、久しぶりにアメリカのクリントン大統領との間で「米中 首脳会談」を持った。 蔔年 ( 1998 年 ) の 6 月、クリントンがわざわざ中国を訪問して、よ うやく独裁的な権力基盤を固めることに成功したばかりの江沢民に対して 最大限の礼をつくしたにもかかわらず、米中関係は「史上最悪」の状況下 にあった。その原因のほとんどが、中国側、いや江沢民個人の性格や資質 にあることは誰の目にも明らかであった。 「中国の人民の対米感情を悪化させることが、社会主義中国の一党独裁制 度の正しさを証明するうえで最も有効な手段だ」 エピローグ

4. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

始めた儒教の師たちを生きたまま穴埋めにし、それに関するあらゆる書物に火をかけ 燃やし尽くして見せしめにしたという。そして、いま眼前で繰り広げられている世紀 末的な蛮行も、まさに「見せしめー以外の何物でもないのだ。いったい、誰による誰 に対する見せしめなのか ? 答えは明白である。「中華人民共和国」の最高権力者が、当の「人民ーに対して ″見せしめ〃ているのだ。なぜ ? この答えもまた、実に単純明快である る 「こうすれば、みんな法輪功を信ずるのをやめ、マルクス主義的唯物論の下で再び鉄 聞の団結を固めるであろう」 坑 と、始皇帝をもしのぐ冷血の独裁者が勝手に思い込んでいるからだ。 書 の 代「沈黙のデモ隊」無慮数万人、 章 第 要人たちの聖域「中南海」を完全占拠ー 1999 年 7 月、突如、始まった法輪功への大弾圧は、「焚書」だけでは済まなか った。 ふんしょ

5. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

儕うのが本当のところであろう。 この恐るべき幻世紀型の「組織にあらざる組織ーを支えている人々のごく一部を紹 介しておこ、つーーーー。 ハイソサエティーを 抱き込んだ秘密結社なのか ? 〈 1 〉共産党一党独裁の「権力中枢」に深く食い込んだ華麗なる人脈 1999 年 4 月日、突如、中南海に押し寄せた法輪功の「静かなるデモ隊」の中 には、中国共産党の元幹部や人民解放軍の退役将校など、まさに社会主義中国の中枢 に迫る有力者たちも沢山混じっていた、といわれる しゅようき 「あんなに簡単に代表者たちが朱鎔基首相に面会できたのも、そのような分厚い人脈 に支えられていたからこそだ」 というのが一般的な見方であるが、実は、朱鎔基首相夫人どころか、江沢民国家主 席の妻である王冶坪夫人までが熱烈な「法輪功ー支持者だった、ともいわれているの だ。法輪功のインターネット情報によれば、王冶坪夫人は長らく腰痛に苦しんでいた おうやヘい

6. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

190 ん。なぜなら、私は、国のため国民のために良かれと思って法輪功を創設し、 懸命に法を説いているのですから。 すべての人々が道徳的に生きようとし、その結果、健康状態も絶好調になる ことは善いことでしよう ? 絶対に社会秩序を破壊していることにはならない はずですよ。 中国の政府当局による「李洪志」攻撃のもう一つの特徴は、「みんな私の言うこと だけを聞いていれはよいといったマスター・リ ーの独裁性や独善性を集中的に 突き、「邪教の教祖への危険な妄信的追従から解放してやる」という戦術のよう です。 たとえば、あなたは、修煉中の弟子に対して、「たとえ持病があっても、絶対 に薬を服用してはならない」というような指導をしたことがあるのですか ? 李洪志政府当局は、「マスタ が信徒たちに薬を服用することを禁じたため、 2 人が病気で死亡した」などということを盛んに宣伝して、何が何でも私が迷 信を振りまいているかのように、みんなに信じ込ませようとしているようです。 しかし、私は、著書の中でも、録音やビデオの教材テープの中でも、また

7. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

「直ちに李洪志の身柄を引き渡せー と、超強硬姿勢で迫ったりした。そして、そもそもの発端となった 4 月日の「中 南海座り込み事件」の責任をすべて朱鎔基首相に押しつけようとして、 「不用意に面会に応じた責任は重大だ」 と責め立てる一方、首相が訪米して直接交渉にあたった「 ( 世界貿易機関 ) への中国加盟問題」についても、 「朱鎔基首相の対米姿勢が甘いからうまくいかないのだー と、全く関係のない問題についてまで、厳しい責任追及を開始した。 脅迫された転向者たちから の中傷・誹謗 江沢民が共産党中央軍事委員会の主席の座に就いたのは、親分の鄧小平がまだ隠然 たる勢力を保持していた 1989 年のことである。しかし、全くの文民あがりの彼に 対する軍の内部の空気は冷たく、特に鄧小平の死後は、国家主席という名目上のナン 1 ワンの地位までも手に入れたにもかかわらず、彼自身が、

8. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

第 7 章 第 8 章 最高指導者・李洪志の「丹田にあるもの 独占直撃インタビュー 複雑に入り組んだ中国系アメリカ社会 想像以上に温和で若々しく紳士的な「邪教」の始祖「マスタ 「法輪功と他のインチキ気功諸派とを一緒にしてもらいたくはない ! 」 江沢民は「法輪功」を「邪教」呼ばわりしているが ? 体制破壊と権力奪取の野望はないのか ? 「李洪志は釈迦牟尼気取りだ」という批判に対しては ? 「 1 億人の弟子」たちが暴走し始めたら ? 法輪功には共産党や人民軍の幹部たちも沢山参加しているー 弟子の不始末や暴走の責任をどこまで取れるのか ? 1 億人の大組織を動かす「活動資金」の出所は ? 果たして、 1 億の門弟は黙っているか ? 大弾圧が大叛乱を呼ぶ「革命」の末裔たちの胸の内 2 「博士号」保持者がぞろぞろのボランティア軍団 ! 198 179 188 161 168 165

9. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

という戦略上の理由から。 などという様々な理由があげられるが、このようなやり方は北朝鮮 ( 朝鮮民主主義人民共和国 ) の金正日の恫喝外交とも一脈合い通じる、共産 主義国家一流の勘違い戦略から発したものにほかならない そして、ブッシュ前大統領に較べると「外交オンチーぶりと日和見主義 がひどすぎるクリントン大統領は、江沢民国家主席にとって最も御しやす い相手であり、オークランド首脳会談はアメリカの譲歩を引き出すうえで またとないチャンスのよ、つに思えた。 19 9 9 年中 ) に中国の O 事実、クリントンはこの会談で、「年内 ( 加盟を実現させる」「アメリカは『一つの中国』政策を堅持する」「中国は 台湾に対する武力行使を放棄しない」など、必要以上に江沢民に歩み寄っ たという印象を与えてしまい、キャピトル・ヒル ( 連邦議会 ) やペンタゴ ン ( 国防総省 ) の批判派から激しく攻撃される結果となった。 そして、この会談に先だって、クリントン大統領は、 「天安門事件以来の中国の人権抑圧政策をやめるよう厳しく申し入れるつ もりだ。もちろん、法輪功に対する弾圧問題も取り上げる」

10. 信者一億人法輪功の正体 : 最高指導者・李洪志直撃インタビュー

262 と、いまだに妙な「共産主義者的思い込み」にとらわれている江沢民は、 19 9 9 年の 5 月に突発したアメリカ軍による「在ベオグラード大使館誤 爆事件」を千載一遇のチャンスととらえて、アメリカ側が、 「純粋な過誤によるものであって、他意は全くない。いかなる賠償にも応 じる用意がある」 と、必死に謝っているにもかかわらず、 「そんな子供だましみたいな弁解が通用するとでも思っているのか ! 」 と激しく攻撃したうえ、中国の官営メディアを総動員して「反米抗議デ モーなどを一方的に煽り立て、在北京アメリカ大使館に投石までさせた。 こと法輪功のデモに対しては、ただ黙って座り込んでいるだけでも「重大 な犯罪だ ! 」と言って徹底的に取り締まるくせに、このような反米運動に 関しては驚くほど寛容な態度を取り続けているのだ。 第一に、最近の中国を取り囲む様々な「内憂外患」のため、人民の共産 党政治離れが一段と加速されてきているが、この国内の不平・不満を国外 に逸らす最も有効な手段は、「中国への攻撃と侵略の手を緩めてはいないア メリカ」というイメージを煽り立てることだ、と考えたから。