化学物質を厳しく取りしまる やくだ かがくぶっしつ ちょうさ かがくしや 化学物質はいろいろと役立つものですが、科学者の調査によって、非 常に危険な大気汚染物質もあることが、明らかにされています。 もっとも危険な化学物質は、使用が禁止されていますが、 汚染の危険を完全になくすためには、やらねばならな いことが、またまだ、たくさん残されています。 ロ残留性有機汚染物質 (POPS) かがくしや かっ 科学者や環境保護運動の活 どうか しんばい 動家が、とても心配している のが、ダイオキシンなどの ざんりゆうせいゆうきおせんぶっしつ 「残留性有機汚染物質 ( POPs ) 」 かがくぶっしつ という化学物質です。 POPs は、 きけん かがくぶっしつ でんき 危険な化学物質ですが、電気 せいさん うぎようせいさん 機器の生産など工業生産のさ ばめん まざまな場面で、利用された り、生産されたりしています。 ぶんかい POPs は、なかなか分解されず、 そと かんきよう 外の環境にもれだすと、大気 ちゅう とお なが 中を遠くまで流れてゆきます。 えいきよう 出産への影響や疾病、死因と しやかいもんだい の関連も、社会問題になっ ています。 たいきおせんぶっしつ きけん じよう きけん かがくぶっしつ きんし きけん かんぜん おせん ざんりゆうせいゆうきおせんぶっしつ かんきようほ うんどう りよう せいさん たいき しゆっさん しいん しっぺい かんれん きけんぶっしつ >POPs は危険な物質なので、極めて しんちょう 重に取りあっかわなければなりま きけんかがくぶっしつ せん。このように危険な化学物質を きんし 使用することを禁止するべきだと、 ひとびとかんが 多くの人々が考えています。 きわ おお
おも ぜいきん シンガポールでは、自動車に対する税金を重くし、さらに、 としんぷ ちょうしゅう 都心部に入る自動車のドライバーからは料金を徴収することに としん だいすう よって、都心を走る自動車の台数を おさえています。また、シンガポー こうつうしゆだん ル政府は、人々の交通手段を自家用 こうきようこうつうきかん 車から公共交通機関にかえるよう、 どりよく 努力しています。シンガポールでは、 さいせんたん でんしや 最先端のシステムにより、電車が時 かんどお うんこう 間通りに、きちんと運行されるので、 ひとびと おお 多くの人々が、電車を利用するよう になりました。 こうきようこうつうきかん でんしゃ く電車などの公共交通機関で移動すれば、自 どうしやっか にさんかたんそ おせんぶっしつ 動車を使うより二酸化炭素などの汚染物質の はいしゆっ 排出をへらせます。 りようきん ひとびと じかよう せいか りよう でんしゃ いどう こうつうきかん ロクリーンな交通機関 ライト・レール (LRT) のような、 けいざいてき さいさん 経済的にも採算がとれるクリーンな交 こうつうしゆだん つうきかん 通機関が、自動車にかわる交通手段の ひと ーっとして、考えられます。 ブラジルのクリチバでは、簡単に乗 こうつうしゆだん うがい てし、こ り降りできる低公害の交通手段として、 ひとびと バスが多くの人々に利用されています。 また、オランダでは、ほとんどの都 じてんしゃ あんぜん 市に、安全に走行できる自転車レーン せいび じてんしや が整備され、自転車の利用が増えてい ます。 505 嘘曜 0 ー c. CIVICO じどうしゃ かんが かんたん おお まち一じうおうーーはし こうきようこうつう △クリチバの町を縦横に走るバス。このような公共交通 きかんじどうしゃ 機関は自動車の利用をへらすことにつながります。 りよう りよう
しつない くうき ロ「室内をクリーンにする」 発電に大きな期待をかけています。しかし、 こくみん おせん せろんちょうさ 空気の汚染は、室内でも深刻です。日本で 政府の世論調査によると、国民の多くは、 たいようこうはつでんふうりよくはつでんたいようねつりよう ねん けん 「太陽光発電・風力発電・太陽熱利用のよう は、 2005 年になって、アスベストによる健 こうひがい しやかいもんだい もと 康被害が、大きな社会問題になりました。ア な新エネルギーの普及促進」を求めています。 にほんかくち やねうえたいようこうはつでん いしわた こうぶつひと スベストは「石綿」ともよばれる鉱物の一つ 日本の各地で「屋根上の太陽光発電」を見か でんきせいひんてんじようざいかべざい ほっかいどう とうほくちほう けるようになり、北海道や東北地方などでは、 であり、電気製品や天井材・壁材などに広く てんじようざい 「ウインド・ファーム」ともよばれる、「風力 使われてきました。そのアスベストを天井材 かべざい しつない はつでんき だんち つか おせん や壁材として使うと、室内の空気が汚染され 発電機の団地」が増えています。このような しばうりったかちゅうひしゅ かそく て、死亡率の高い中皮腫におかされる、とい 動きを、もっと加速させることができないか、 はってんとじようこく はな うことがわかってきました。発展途上国では、 クラスなどでも、話しあってみてください。 ちょうり しつない 室内でマキや炭を燃やし、調理や暖房に利用 でんとうてきねんりよう ねんしよう かがくぶっしつ ロ「化学物質をきびしく取りしまる」 しています。これらの伝統的燃料は、燃焼の ゆうがいかがくぶっしつ いっさんかたんそ かがくぶっしつ おせん さいに、大量の一酸化炭素や有害化学物質を 大気を汚染する化学物質には、 D D T 、 おくない どくせい せかいほけんきかん つよ 出します。世界保健機関 (WHO) は、屋内 PCB 、ダイオキシンのような毒性の強いもの ねんかんしぼうしやすう ざんりゆうせいゆうきおせんぶっしつ くうきおせん もあり、それらの「残留性有機汚染物質 空気汚染による年間死亡者数を、約 280 万人 しつない たいき かいよう なが み の と見つもっています。「室内をクリーンにする」 (POPs) 」が、大気や海洋の流れに乗って、 かだい ちきゅうぜんたい おせん 地球全体を汚染しています。このため、 ことは、世界の各地で、さしせまった課題に じようやく さいたく 2 0 0 1 年には「 P O P s 条約」が採択され、 なっています。 せいさん POPs の生産や使用がきびしく規制されるよ かがくぶっしつ たいき おせん 0 「新たな試み」 うになりました。大気を汚染する化学物質に ちきゅうかん どくせい 世界人口の 5 分の 1 を占める中国では、こ は、それ自体は毒性をもたなくても、地球環 ふきゅうだいすう はかい 境を破壊するものがあります。たとえばオゾ のところ、自動車の普及台数がものすこく増 ちゅうごく はかい えています。しかも、中国の自動車 ] 台あた ン層を破壊しているフロンです。オゾン層が はいき はいき しがいせん たいよう ゆうがい はかい りの排気ガスの量は、排気ガス規制がゆるや 破壊されると、太陽からの有害な紫外線が、 せんしんこく だいぶん ちひょう かだったため、先進国の ] 1 5 台分にあた 地表まで大量にとどくようになり、「ひふガ ばい おせんのうど せんしんこく はくないしよう り、汚染濃度も先進国の 3 ~ 1 0 倍になる、と ン」や「白内障」を多発させます。そこで、 ちゅうごく ほ もいわれています。このため、中国では、北 1 9 8 7 年には「オゾン層の保護のための だいとし たいきおせん ねんねん 京や上海などの大都市の大気汚染が、年々、 ウィーン条約」に引きつづいて、「オゾン層 ちゅうごくせいふ はかい ぶっしつかん ひどくなっています。そこで、中国政府は、 を破壊する物質に関するモントリオール議定 ひら ねん せいさん きんし さいたく 2 0 0 8 年に開かれる北京オリンピックを、 書」が採択され、フロンの生産と使用が禁止 「緑色五輪」とよぶことにして、思いきった されることになりました。 おお はつでん にほん しつない おお せいふ ふきゅうそくしん おお み ひろ つか ふうりよく くうき だんほう も すみ りよう と たいりよう たいき まんにん かくち ねん ちゅうごく し せかいじんこう ぶん きよう ふ りよう たいりよう たはつ / ヾ ねん イ ン ャ シ ひ じようやく ベキン しよう おも りよくしよく = 32
大気をきれいにしよう たいきおせん かつどう 大気汚染をへらす活動が、世界中で、 じっし せかいじゅう たいき ぎむ 法で発電するようになっています。こう はつでん を取りいれ、できるだけ汚染の少ない方 おせん を義務づけ、大気を汚染しない交通手段 おせん こうつうしゆだん 大気を汚染している工場には排煙の浄化 はいえんじようか こうじよう おせん さまざまに実施されています。たとえば、 ぷぶん してうまくいっている部分もありますが、 たいきおせん いぜんとして、大気汚染はなくなってい ません。しかし、みんなで立ちむかって たいきおせん もんだい いけば、大気汚染の問題は、かならず解 けつ 決できます。 くうき く空気をきれいにする かつどう だれ さんか 活動なら誰でも参加 じてんしゃ できます。自転車を りよう じどうしゃ 利用すれば自動車と ちが おせん 違って大気を汚染し ません。 行動をおこす たいきおせん 大気汚染をへ かつどう らす活動には、 誰でも参加でき つうきん ます。通勤や通学に、バスなどの自動 じてんしや 車ではなく、徒歩か自転車を利用すれ おせん はいそれだけでもい汚染を少なくする さんか つうがく りよう とほ ことができます。普通の自動車は、毎 やく にさんかたんそ 年、約 ] ~ 2 トンの二酸化炭素を出し にさんかたんそ ちきゅうおんだん ています。二酸化炭素は、地球を温暖 かんが 化させていると考えられています。さ たいき ちっそ おせん らに、自動車は、大気を汚染する窒素 さんかぶつ 酸化物などの化学物質も出しています。 ふつつ とし かがくぶっしつ
行動をおこす ちから ロみんなのカ たいきおせん じっこう 画のもとで実行されている地域活動で、 大気汚染を防止するために、各地域が いったい しよう うきようこうつうき しようてん 一体となって省エネを進め、公共交通機 おもな焦点になっているのも、「空気を すいしん かん かつどう かつどう 関の利用を推進し、リサイクル活動を きれいにすること」です。この活動には、 てんかい かんきようおせん 展開しています。環境汚染を改善する活 1 OO か国以上、 6000 を超える自治体 さんか 動のために、「ローカル・アジェンダ 2 ] 」 が参加しています。 ちいきこうどうけいかく けい という地域行動計画があります。この計 ちいきかつどう かくちいき くうき りよう くいじよう かいせん しせんすがたうしな △すばらしい自然の姿を失わないためにも、 ひとり みらい わたしたち一人ひとりが、未来のために くうき たもやくわり にな 空気をきれいに保つ役割を担っています。 めい 明を消すこと。 空気をきれい ( 4 ) リサイクルすること。 にすることは、 たいせつ かっ また、みなさんが住んでいる地域で 誰でも参加できる、とても大切な活 かつどう くうき は、どんな活動をしているか、調べて 動です。空気をきれいにするために やくば しやくしょ れんらく みてください。市役所や役場に連絡し 簡単にできることを、 4 つあげておき て、「ローカル・アジェンダ 2 ] 」や、 ます。 かんきようけいかく じてんしゃ 各地域の環境計画のもとで、どんな ( D 移動には、できるだけ、自転車 じぎよう しつもん こうきようこうつうきかん 事業をおこなっているか、質問してみ か公共交通機関を利用すること。 るといいでしよう。 ( 2 ) 木を植えること。 ( 3 ) 部屋に人がいないときには、照 くうき ちいき さんか かんたん かくちいき りよう しよう
せいぞうきんし どくぶつ ロ毒物の製造禁止 せいぞう きんし こくさいじよう もっとも危険な POPs の製造を禁止する国際条 約が、すでに、いくつも結ばれています。しかし、 はってんとじようちいき 発展途上地域では、いまでも利用されている せいひん POPs もあります。また、古い製品がこわされた り、燃やされたりするときに、 POPs が大気中に はいしゆっ 排出されることもあります。グリーンピースなど かんきようほ だんたい せいさん の環境保護団体は、あらゆる危険な POPs の生産 きけん ふる たいきちゅう きけん ちゅうし います。 中止を、厳しく求めて きび △ダイオキシンは不完全燃焼など、さまざまな かがくはんのう ふくさんぶつ 化学反応の副産物として生しますが、いまだ せいさんつづ きけん ひと に生産が続いている危険な POPs の一つです。 ふかんせんねんしよう しよう 行動をおこす ねん きけん せかい かっこく 定書が採択され、スプレーや冷蔵庫に れいぞうこ さいたく ば、 ] 987 年には、モントリオール議 の禁止に取りくんできました。たとえ くの危険な化学物質 かがくぶっしつ は、これまでも、多 おお 世界の各国の政府 りよう 利用されていたフロンの製造が、禁止 せいぞう はかい きんし たいきちゅう ゆうがい たいきけん 一層が破壊されたところはオゾンホー丿レ はかい フロンなどによって、大気中のオゾン まもっているのが、このオゾン層です。 陽の有害な紫外線から、わたしたちを しがいせん ある、オゾンガスの層のことです。太 オゾン層は、大気圏の高いところに していることがわかったからです。 されました。フロンがオゾン層を破壊 しやしんえいせいとうさい とくしゅ このオゾン層の写真は衛星に搭載した特殊なカメ うちゅう さつえい なんきよくうえ ラで宇宙から撮影したものです。南極の上の濃い ぷぶん ちゅうしんぶぶん 青色の部分がフロンに破壊された中心部分です。 とよばれていますが、そこからは、有 しがいせん 害な紫外線が地表までとどいてしまう のです。 かいふく オゾン層が回復するまでには、まだ、 長い年月がかかりそうですが、フロン きんし が禁止されたことで、オゾン層がなく なってしまうことだけは、なんとか食 かんが いとめられる、と考えられています。 あおいろ はかい ちひょう ながねんげつ
自動車をクリーンに 題・・第Ⅱ卩 Ⅲ当い : , ・ たいきおせんげん さいだい おお せかいじゅう 自動車は、世界中の多くの都市がかかえる、最大の大気汚染源です。 自動車は、いろいろなことに利用されているため、大気汚染問題の解決 がむすかしくなっています。しかし、新しく開発された、汚染の少ない クリーンな自動車と、効率のいい公共交通機関が、解決の突破口になり そうです。 たいきおせんもんだい かいけつ あたら おせん かいはつ こうきようこうつうきかん とつばこう こうりつ かいけつ マ西アフリカに位置するべナンの都市コトヌーの交通の状況です。 じどうしやぞうか せかいじゅう おせんもんだい 世界中での自動車の増加が、大きな汚染問題になっています。 C をは LAIRE こうつうじようきよう おお RE かいけつ おせん ロ汚染の解決 ちっそさんかぶつ おせん ねん 自動車は、大気を汚染する窒素酸化物 バーターを組みこんでいます。また、燃 はいき ゆうがい おんしつ などの有害な排気ガスを発生させます。 費がいいエンジンを使えば、主要な温室 おせん こうか はいしゆっ しかし、この汚染は、触媒コンバーター 効果ガスになっている、自動車が排出す にさんかたんそ (cat) を使うことで、ヘらすことができ る二酸化炭素の量も、ヘらすことができ ます。ほとんどの自動車会社では、すべ ます。 はいきそうち しよくばい しんしゃ ての新車の排気装置に、この触媒コン たいき つか しゅよう はっせい じどうしゃ しよくばい つか りよう じどうしやがいしゃ 1 昊ーを
せいさん おせん ロ汚染の少ない、クリーンな生産を たいきおせん もんだい 大気汚染の問題を解決しようとするな するようになりました。 おせん おせんぶっしつ こうした、汚染の少ない、クリーンな ら、何よりもまずは、汚染物質をつくり げんざいりよう はいきぶつじようか りよう 生産をおこなえば、廃棄物を浄化する費 ださないことです。利用している原材料 きぎよう せいぞうほうほう たいきおせん と製造方法を見なおすことで、大気汚染 用もかからなくなるので、企業にとって けいざいてき せつやく は、経済的な節約にもなります。 をへらすことができるのです。そして、 きぎようちゅうもく おお そのことに、多くの化学系の企業が注目 かいけつ せいさん かがくけい こうりつ おせん おせん 汚染をへらすと、工場の生産の効率も 汚染の少ないク こうじよう せつやく こうじよう 向上して、費用が節約できるのです。 リーンな工場にすれ じぎよう りえき この「緑の生産性」事業に参加したイ ば、新たな利益が生 たいきおせん きぎよう おお ンドのある企業は、大気汚染をへらし まれることに、多くの企業が気づきは ひょう ながら、毎年、 80 万ドル以上も費用 じめています。 せつやく みどりせいさん を節約しています。 アジアで実施されている「緑の生産 じぎよう 性」事業を通じて、クリーンな工場 きぎよう こうじよう りえき マインドのトラクターエ場。この企業のように、 にすれば、利益が生まれることが明ら かんきようおせん こうひょう こきやくふ 環境を汚染しないことを公表して顧客を増 たいき きぎようおお かになりました。つまり、企業が大気 やしている企業も多くなっています。 を 5 せいさん こうじよう ひょう みどりせいさんせい さんか きぎよう まいとし いじよう まん じっし こうじよう せい きぎよう
地球を冷やせ あたた ちきゅう たいきおせん かんが かがくしゃ 大気汚染によって地球が温かくなる、と科学者は考えています。この 「地球温暖化」を防止することは、とてもむすかしい課題です。みんな ちきゅうおんだんか かいけつ きようりよく が協力しなければ、解決できません。 太陽光 たいようこう せんしんこく くにぐにおんしつこうか たいりようはっせい 大気を温める たいきあたた 熱の一部がとらえられて ねついちぷ かんが げんいん はたら おな とお ないぶ たいようひかり おんしつあたた 含んだ大気 たいき 温室効果ガスを おんしつこうか です。これを「地球温暖化」といいます。 ちきゅうおんだんか 温かくなっている、と考えられているの あたた なってきました。それが原因で、地球は ちきゅう よって、この温室効果ガスの濃度が高く とよばれています。近年の人間の活動に かつどう きんねん にんげん 働きをするので、よく「温室効果ガス」 おんしつこうか 素は、この温室のガラスとまったく同じ おんしつ 大気中の多くの気体、とくに二酸化炭 にさんかたん たいきちゅうおお のが、植物栽培用の温室です。 おんしつ しよくぶっさいばいよう ません。このことを利用してつくられた まで通しますが、室内の熱は外に逃がし しつないねっそと ビニールやガラスは、太陽の光は内部 温室を温めているようなもの れ、先進国における削減率が定められました。 せんしんこく さくげんりつさた 排出をへらすことをめざして京都会議が開か せています。 1997 年に、この効果ガスの ねん おんしつこうか く先進国の国々は温室効果ガスを大量に発生さ
こうどうけいかく こうどうけいかく 行動計画を決めました。その行動計画による き てんねん わり と、「緑色五輪」までに、バスの 9 割、タク りよくしよくご つか わり ふたた りよう すす ふたた しよう も はいきぶつけむり りよくしよくご か りよくしや め、「廃棄物そのもの」をへらすことによって、 はいきぶつ イクル ( 資源として再び利用すること ) を進 しげん 裟品・部品として再び使用すること ) 、リサ せいひん ぷひん ス ( 廃棄物そのものをへらすこと ) 、リュース はいきぶつ ことによって解決するのではなく、リデュー かいけつ 恐れかあります。廃棄物の問題は、煙にする おそ けむり はいきぶつもんだい なく、ダイオキシンなどの POPs を排出する はいしゆっ 物を燃やすと、二酸化炭素を排出するだけで 小つ はいしゆっ にさんかたんそ も いった本も出版されています。しかし、廃棄 はいき ほんしゆっぱん 燃やせ』 ( 立石勝規著、光文社、 2003 年 ) と ねん こうぶんしや たていしまさのりちょ ( 武田邦彦著、青舂出版 2000 年 ) 、『こみは ねん たけだくにひこちよせいしゅんしゆっぱん 日本では、『リサイクルしてはいけない』 ほん 0 「廃棄物を煙にしない」 向けてみましよう。 む たら、大気汚染対策の進みぐあいにも、目を め たいきおせんたいさく うことにしました。「緑色五輪」がはじまっ 会場周辺の街灯の 8 割を太陽光発電でまかな たいようこうはつでん わり かいじようしゅうへんがいとう オリンピック会場の電力の 2 割を風力発電、 わり ふうりよくはつでん かいじようでんりよく 力車」に変えることになっています。また、 シーの 7 割を、天然ガスを使う「クリーン動 かさい かいけつ ロ「火災と森林」 しんりん 解決すべきではないでしようか。 じゅもくせいちょう 森林は、樹木が成長するときに しんりん さんそ はいしゆっ 二酸化炭 じゅもくせい にさんかたん 素を吸収し、酸素を排出します。樹木の成 しんりん せいじゅく にさんかたん そ りよう きゅうしゅう 炭素を排出します。ですから、「成熟した森 はいしゆっ たんそ せいじゅく 素を吸収しますが、同じくらいの量の二酸化 おな にさんか 長が止まった「成熟した森林」も、二酸化炭 きゅうしゅう そ ちょう と 大気汚染の問題をいっしょに考えよう ちきゅう し、 ふせ きゅうしゅう あたら じゅもく せいちょう く、二酸化炭素も増えてしまうので、地球の にさんかたんそ しまうと、煙霧による災害をまねくだけでな えんむ さいがい す。それとは反対に、森林を火災で燃やして しんりん はんたい も 生かすと、地球の温暖化を防ぐことができま ちきゅうおんだんか になります。そのような森林の特色をうまく しんりんとくしよく うにすると、再び二酸化炭素を吸収するよう ふたたにさんかたんそ 林」を伐採して、新しく樹木を成長させるよ りん ばっさい ひ さいがい しやかいてき いま問題になっている、大気汚染は、人間 もんだい たいきおせん 「力をあわせてクリーンに」 温暖化を促すことになります。 うなが おんだんか にんげん 33 = ていしょ しちょうそん かんきようせいさく ひとり ちから うに、求めていかなくてはなりません。 もと にも、温室効果ガスの削減に力をあわせるよ おんしつこうか さくげんちから 定書に参加していないアメリカや発展途上国 さんか はってんとじようこく ません。そして、そのことによって、京都議 きようとぎ や議定書をもっといいものにしなくてはなり ぎていしょ なくてはならない問題については、国際条約 もんだい こくさいじようやく 球温暖化問題のように、地球規模で解決し かいけつ ちきゅうきほ きゅうおんだんかもんだい 画を、もっとよくすることです。さらに、地 ち 市町村・都道府県や国の環境政策や環境計 かんきようけい とどうふけんくに きることも限られています。大事なことは、 かぎ ができます。しかし、それだけでは、解決で かいけつ よっても、大気汚染問題の解決に役立っこと かいけつやくだ たいきおせんもんだい れている、「 4 つの行動」に参加することに さんか こうどう とりは、本文中の「行動をおこす」にあげら こうどう ほんぶんちゅう れば、かならず解決できる問題です。一人ひ もんだい かいけつ 社会の一員である一人ひとりが、力をあわせ しやかい ひとり いちいん が引きおこした社会的な災害です。ですから、