しつけられてきました。しかし、 発展途上国で、もっ ゆしゆっきん一 はいきぶつ ] 992 年に、有害な廃棄物の輸出を禁 ともやっかいな大気 じようやく はっこっ 汚染源になっている止する「バーゼル条約」が発効しまし じようやく はいきぶつ のが、有害廃棄物です。こうした廃棄た。この条約によって、有害な廃棄物 ゆしゆっ けいざいてき ぶつ を、豊かな国から貧しい国へ輸出する 物の多くは、経済的に豊かな国々から きんし ゆしゆっ ことが、禁止されるようになったのです。 輸出されたものであり、これまでは、 はってんとじようこく お金と引きかえに、発展途上国に押 行動をおこす はってんとじようこく ゆうがい ねん たいき ゆうがい おお まず くにぐに かね STOP WASTE ÄRADE ゆうがいはいきぶつゆしゆっと てんかい △グリーンピースが有害廃棄物の輸出を止めるキャンペーンを展開していま げんしよう きんしれいはっこう はいきぶつゆしゆっおお す。バーゼル禁止令が発効されてから廃棄物の輸出は大きく減少しています。 DDOot ) っ 0 ワ 0 ロインドの交通 ていこうがいがた こうつう 発展途上地域の都市では、交通によるス」で走る低公害型のバスやタクシーだ はいき もの もんだい 排気ガスが、とくに大きな問題になってけでなく、人力の乗り物である「リキ じよう まんだいいじよう どうにゆう ーーーーいます。インドのデリでは、 - ー -- - 大気を浄シャ」を、 6 万台以上も導入しました。 化する試みの一つとして、「圧縮天然ガ はってんとじようちいき じんりき おお たいき あっしゆくてんねん ひと
産業界の取りくみ げんいん たいきおせん こうじよう せかいじゅう 工場はさまざまな大気汚染の原因になっています。しかし、世界中の 多くの企業は、工場の大気汚染の総量を規制する厳しい法律に適合する ように、さまさまな努力をつみかさねています。 0 産業をクリーンに たいきおせん きせい 産業による大気汚染を規制 することは、とても重要です。 じゅうきんぞく 重金属や有害化学物質による さんぎよう たいきおせん おせん 大気汚染も、産業による汚染 ひと ぶっしつ の一つです。これらの物質は、 いのち ガンなど、わたしたちの命にか げんいん かわる病気の原因となります。 おせんぶっしつ たいきちゅう こうした汚染物質の大気中 はいしゆっ への排出を防止するためには、 じようか 排出されたガスを浄化する装 つか えんとつ 置を使って、工場の煙突から ゆうがいかがくぶっしつ 有害化学物質が出ないようにし なくてはなりません。しかし、 そうち この装置はとても高価なので、 けいざいてき まず 経済的に貧しい国々の多くの企 ぎよう そうち 業は、この装置をつけるゆと りがありません。さらに、それ らの国々では、しつかりとした 環境保護法がないこともあり、 そうち きぎよう 装置をつける企業があまり増 えないのです。 きぎよう こうじよう きび そうりよう たいきおせん おお ほうりつ てき どりよく さんぎよう さんぎよう ゆうがいかがくぶっしつ ま、い びようき はいしゆっ こうじよう 一 1 ~ 1 グ おお かんきようほ こうじようねん たいきおせんほうしほう △企業が厳しい大気汚染防止法をまもるように、工場は念 ざんねん 入りに監視されています。しかし、残念ながら、すべての かんきようほごほう 国にきちんとした環境保護法があるわけではありません。 きぎようきび かんし し、
自動車をクリーンに 題・・第Ⅱ卩 Ⅲ当い : , ・ たいきおせんげん さいだい おお せかいじゅう 自動車は、世界中の多くの都市がかかえる、最大の大気汚染源です。 自動車は、いろいろなことに利用されているため、大気汚染問題の解決 がむすかしくなっています。しかし、新しく開発された、汚染の少ない クリーンな自動車と、効率のいい公共交通機関が、解決の突破口になり そうです。 たいきおせんもんだい かいけつ あたら おせん かいはつ こうきようこうつうきかん とつばこう こうりつ かいけつ マ西アフリカに位置するべナンの都市コトヌーの交通の状況です。 じどうしやぞうか せかいじゅう おせんもんだい 世界中での自動車の増加が、大きな汚染問題になっています。 C をは LAIRE こうつうじようきよう おお RE かいけつ おせん ロ汚染の解決 ちっそさんかぶつ おせん ねん 自動車は、大気を汚染する窒素酸化物 バーターを組みこんでいます。また、燃 はいき ゆうがい おんしつ などの有害な排気ガスを発生させます。 費がいいエンジンを使えば、主要な温室 おせん こうか はいしゆっ しかし、この汚染は、触媒コンバーター 効果ガスになっている、自動車が排出す にさんかたんそ (cat) を使うことで、ヘらすことができ る二酸化炭素の量も、ヘらすことができ ます。ほとんどの自動車会社では、すべ ます。 はいきそうち しよくばい しんしゃ ての新車の排気装置に、この触媒コン たいき つか しゅよう はっせい じどうしゃ しよくばい つか りよう じどうしやがいしゃ 1 昊ーを
けいほう たいき・おせん 大気汚染の警報 こうかがく せかいじゅう 世界中の多くの国々では、光化学ス 令するようになっています。これで、大 かんしそうち たいきおせん きおせん えいきよう ひとびと モッグなどの大気汚染を、監視装置に 気汚染の影響を受けやすい人々、たとえ そくてい えいきよう よって測定しています。そして、そのこ ば、ぜん息をもっ子どもたちが、影響の たいきおせん ていど しつない とによって、大気汚染が有害な程度にま 少ない室内に退避することができるよう けんしゆっ けいほう で達したことが検出されると、警報を発 になります。 おせんたいさく し、汚染対策をとっていない自動車は、 メキシコシティで たいきおせん しない どうろ は、大気汚染がひど 市内の道路を走ってはならないことに おお けっか おせん いため、多くの人々 なりました。その結果、汚染を出さな けんこう きぎよう せいぞうほう の健康がむしばまれています。しかし、 い製造法を導入する企業や、古い自 しんがた かんきよう メキシコシティにも、ほかの多くの都 動車から環境にやさしい新型モデルの おせん かんし 市のように、汚染を監視するネット 自動車に買いかえる人が、出てくるよ さいきん ワークがあります。最近では、スモッ うになりました。 そうぎよう けいほう こうじよう グ警報が出ると、工場は操業を停止 けいほうはつれい マメキシコシティーなどではスモッグ警報を発令するよ i たいきおせんじようか うになって、大気汚染を浄化する動きが出てきました。 おお れい ゆうがい たいひ 第行動をおこす じどうしゃ ひとびと どうにゆう ふる おお ひと ていし
ぎていしよ モントリオール議定書 1987 年に制定された、オゾン層を破壊するもと となる物質の規制方法を具体的に決めた取りきめ。 これにより、特定フロンやハロン、四塩化炭素など きんし の 1996 年以降の使用が、全面的に禁止されました。 ねんせいてい ぐたいてき きせいほうほう ぶつしつ とくてい しえんかたんそ ぜんめんてき しよう ねんいこう バーゼル条約 じようやく ねん こっきよう はいしゆっけんとりひき 排出権取引 おんしつこうか 京都議定書で定められた、温室効果ガスの排出 量の削減目標値を達成するためにもうけられた措置 とりひき で、排出量の割当てを国家間で取引できる仕組み。 ゆず 排出量の少ない国から金銭などで排出権を譲りう きようとぎていしょ はいしゆっ さくげんもくひょうち りよう たっせい はいしゆっりようわりあ はいしゆっけん はいしゆっりようすく きんせん はいしゆっけんわりあ じぎよう はいしゆっさくげん てをへらすこともできます。 他国でおこなうことによって、自国の排出権の割当 けることができるほか、排出削減につながる事業を 1989 年、スイスのバーゼルで結ばれた、国境を じようやく 超えて廃棄物を移動させることを規制する条約。こ むす ねんだいしよとうせんしん の条約が結ばれた背景には、 1980 年代初頭、先進 はってんとじようこくゆうがいはいきぶつ 国がアフリカなどの発展途上国へ有害廃棄物を持ち こみ、そのまま手つかずで放置されていたことがあ ります。 はいきぶつ じようやく はいけい ほうち
しつない くうき ロ「室内をクリーンにする」 発電に大きな期待をかけています。しかし、 こくみん おせん せろんちょうさ 空気の汚染は、室内でも深刻です。日本で 政府の世論調査によると、国民の多くは、 たいようこうはつでんふうりよくはつでんたいようねつりよう ねん けん 「太陽光発電・風力発電・太陽熱利用のよう は、 2005 年になって、アスベストによる健 こうひがい しやかいもんだい もと 康被害が、大きな社会問題になりました。ア な新エネルギーの普及促進」を求めています。 にほんかくち やねうえたいようこうはつでん いしわた こうぶつひと スベストは「石綿」ともよばれる鉱物の一つ 日本の各地で「屋根上の太陽光発電」を見か でんきせいひんてんじようざいかべざい ほっかいどう とうほくちほう けるようになり、北海道や東北地方などでは、 であり、電気製品や天井材・壁材などに広く てんじようざい 「ウインド・ファーム」ともよばれる、「風力 使われてきました。そのアスベストを天井材 かべざい しつない はつでんき だんち つか おせん や壁材として使うと、室内の空気が汚染され 発電機の団地」が増えています。このような しばうりったかちゅうひしゅ かそく て、死亡率の高い中皮腫におかされる、とい 動きを、もっと加速させることができないか、 はってんとじようこく はな うことがわかってきました。発展途上国では、 クラスなどでも、話しあってみてください。 ちょうり しつない 室内でマキや炭を燃やし、調理や暖房に利用 でんとうてきねんりよう ねんしよう かがくぶっしつ ロ「化学物質をきびしく取りしまる」 しています。これらの伝統的燃料は、燃焼の ゆうがいかがくぶっしつ いっさんかたんそ かがくぶっしつ おせん さいに、大量の一酸化炭素や有害化学物質を 大気を汚染する化学物質には、 D D T 、 おくない どくせい せかいほけんきかん つよ 出します。世界保健機関 (WHO) は、屋内 PCB 、ダイオキシンのような毒性の強いもの ねんかんしぼうしやすう ざんりゆうせいゆうきおせんぶっしつ くうきおせん もあり、それらの「残留性有機汚染物質 空気汚染による年間死亡者数を、約 280 万人 しつない たいき かいよう なが み の と見つもっています。「室内をクリーンにする」 (POPs) 」が、大気や海洋の流れに乗って、 かだい ちきゅうぜんたい おせん 地球全体を汚染しています。このため、 ことは、世界の各地で、さしせまった課題に じようやく さいたく 2 0 0 1 年には「 P O P s 条約」が採択され、 なっています。 せいさん POPs の生産や使用がきびしく規制されるよ かがくぶっしつ たいき おせん 0 「新たな試み」 うになりました。大気を汚染する化学物質に ちきゅうかん どくせい 世界人口の 5 分の 1 を占める中国では、こ は、それ自体は毒性をもたなくても、地球環 ふきゅうだいすう はかい 境を破壊するものがあります。たとえばオゾ のところ、自動車の普及台数がものすこく増 ちゅうごく はかい えています。しかも、中国の自動車 ] 台あた ン層を破壊しているフロンです。オゾン層が はいき はいき しがいせん たいよう ゆうがい はかい りの排気ガスの量は、排気ガス規制がゆるや 破壊されると、太陽からの有害な紫外線が、 せんしんこく だいぶん ちひょう かだったため、先進国の ] 1 5 台分にあた 地表まで大量にとどくようになり、「ひふガ ばい おせんのうど せんしんこく はくないしよう り、汚染濃度も先進国の 3 ~ 1 0 倍になる、と ン」や「白内障」を多発させます。そこで、 ちゅうごく ほ もいわれています。このため、中国では、北 1 9 8 7 年には「オゾン層の保護のための だいとし たいきおせん ねんねん 京や上海などの大都市の大気汚染が、年々、 ウィーン条約」に引きつづいて、「オゾン層 ちゅうごくせいふ はかい ぶっしつかん ひどくなっています。そこで、中国政府は、 を破壊する物質に関するモントリオール議定 ひら ねん せいさん きんし さいたく 2 0 0 8 年に開かれる北京オリンピックを、 書」が採択され、フロンの生産と使用が禁止 「緑色五輪」とよぶことにして、思いきった されることになりました。 おお はつでん にほん しつない おお せいふ ふきゅうそくしん おお み ひろ つか ふうりよく くうき だんほう も すみ りよう と たいりよう たいき まんにん かくち ねん ちゅうごく し せかいじんこう ぶん きよう ふ りよう たいりよう たはつ / ヾ ねん イ ン ャ シ ひ じようやく ベキン しよう おも りよくしよく = 32
かんが ひがいあた じてんしゃ かつよう じてんしやせん 被害を与えることはない、と考えられていま のは、自転車の活用です日本も、自転車専 ちきゅう した。しかし、「地球をつつむ毛市」のよう 用道路を、オランダに見って、思いきって ちきゅうおんだんか うなが せいび な働きをすることによって、地球温暖化を促 整備したいものです。 かんが はいしゆっりよう すのではないかと考えられ、その排出量の削 げん せかい ロ「産業界の取りくみ」 減が急がれるようになりました。そこで世界 ひとびと きこうへんどうわくぐみじようやく こうどけいざいせいちょうき ねん の人々は、 1 992 年、「気候変動枠組条約」 高度経済成長期の日本では、四日市の「せ こくれんそうかい さいたく きこうへん そくこうがい さんぎようかつどう を国連総会で採択しました。そして、気候変 ん息公害」がそうであったように、産業活動 どうわくぐみじようやく ていやくこくかいぎ ていけつ げんいん ひら たいきおせん 動枠組条約を締結した国々が締約国会議を開 が大気汚染のおもな原因になっていました。 はな ねんきようと ちきゅうおんだんか いて話しあい、 ] 997 年に京都で開かれた第 そして、いまでも、地球温暖化の原因になっ かいていやくこくかいぎ きようとぎていしょ にさんかたんそ 3 回締約国会議で、「京都議定書」を採択しま ている二酸化炭素について調べてみると、「産 きようとぎていしょ にさんかたんそ たいりようはい ぎようぶもん そうはいしゆっりようやく した。京都議定書は、 二酸化炭をを大量に排 業部門」が総排出量の約 40 % を占めていま うんゆぶもん 出してきた先進国に対して、二酸化炭素など す。「運輸部門」が約 20 % を占めていますが、 おんしつこうか うんゆがいしゃ の温室効果ガスを、 201 2 年までに、 ] 990 その約 80 % を運輸会社が占めています。「ク さくげん どりよく かいはつ 年とくらべて、少なくとも、 5 % 削減するこ リーンな自動車」の開発も、「産業界の努力」 と とを義務づけました。 にまかされています。だから、「産業界の取 たいきおせん りくみ」を変えることなしには、大気汚染の もんだい かいけつ ロ「自動車をクリーンに」 問題を解決することはできません。しかし、 べんり もの ちきゅう さんぎようかい おお 自動車は、「便利な乗り物」ですが、地球 産業界は、より多くの利益をあげるために はげ おんだんか にさんかたんそ じんたい を温暖化させる二酸化炭素だけでなく、人体 おたがいに激しく争っています。このため、 ゆうがい いおうさんかぶっちっそさんかぶつはいしゆっ りえき に有害な硫黄酸化物や窒素酸化物を排出し、 「利益が少なくなる取りくみ」に対しては、 たいき おせん しようきよくてき ちほう 消極的になりがちです。そこで、国や地方 大気を汚染しています。その自動車が、日本 まんだいいじようはし きせい 自治体による、「きびしい法律による規制」が だけでも、 7000 万台以上も走っているので す。どうしたらいいでしようか。ーっは、自 求められています。 動車そのものを、クリーンにすることです。 にほん 0 「クリーンな電力」 そこで、日本のトヨタとホンダは、エンジン ばあい にさんかたんそそうはいしゆっりようやく とモーターを組みあわせた、「ハイブリッド車」 日本の場合、二酸化炭素総排出量の約 7 % かりよくはつでんしょ てんかんぶもん かいはつ を開発しました。もうーっは、エネルギー効 を、火力発電所などの「エネルギー転換部門」 にほんでんりよく りつ はいき が占めています。それだけに、日本の電力を 率がよく、排気ガスを出さない「クリーンな こうつうきかん でんりよく か つよ もと か 「クリーンな電力」に変えることが、強く求 交通機関」に変えることです鉄道の輸送量 にさんかたんそはいしゆっりよう ちきゅうおん にほんせいふ あたりの二酸化炭素排出量は、自動車の ] O められています。日本の政府は、「地球を温 こうかてき げんしりよく だんか 分の 1 ぐらいになります。もっとも効果的な 暖化しないクリーンな電力」として、原子力 にほん 、り 0 な刃 み おも もうふ ようどうろ はたら さんぎようかい と よっかいち にほん げんいん さん さいたく ら し せんしんこく そ か 亠 0 しゆっ し ねん し ねん さんぎようかい さんぎようかい か の りえき あらそ と にほん っ と じ ひと でんりよく にほん く ひと し だ ゆそうりよう てつどう ぶん でんりよく
せいぞうきんし どくぶつ ロ毒物の製造禁止 せいぞう きんし こくさいじよう もっとも危険な POPs の製造を禁止する国際条 約が、すでに、いくつも結ばれています。しかし、 はってんとじようちいき 発展途上地域では、いまでも利用されている せいひん POPs もあります。また、古い製品がこわされた り、燃やされたりするときに、 POPs が大気中に はいしゆっ 排出されることもあります。グリーンピースなど かんきようほ だんたい せいさん の環境保護団体は、あらゆる危険な POPs の生産 きけん ふる たいきちゅう きけん ちゅうし います。 中止を、厳しく求めて きび △ダイオキシンは不完全燃焼など、さまざまな かがくはんのう ふくさんぶつ 化学反応の副産物として生しますが、いまだ せいさんつづ きけん ひと に生産が続いている危険な POPs の一つです。 ふかんせんねんしよう しよう 行動をおこす ねん きけん せかい かっこく 定書が採択され、スプレーや冷蔵庫に れいぞうこ さいたく ば、 ] 987 年には、モントリオール議 の禁止に取りくんできました。たとえ くの危険な化学物質 かがくぶっしつ は、これまでも、多 おお 世界の各国の政府 りよう 利用されていたフロンの製造が、禁止 せいぞう はかい きんし たいきちゅう ゆうがい たいきけん 一層が破壊されたところはオゾンホー丿レ はかい フロンなどによって、大気中のオゾン まもっているのが、このオゾン層です。 陽の有害な紫外線から、わたしたちを しがいせん ある、オゾンガスの層のことです。太 オゾン層は、大気圏の高いところに していることがわかったからです。 されました。フロンがオゾン層を破壊 しやしんえいせいとうさい とくしゅ このオゾン層の写真は衛星に搭載した特殊なカメ うちゅう さつえい なんきよくうえ ラで宇宙から撮影したものです。南極の上の濃い ぷぶん ちゅうしんぶぶん 青色の部分がフロンに破壊された中心部分です。 とよばれていますが、そこからは、有 しがいせん 害な紫外線が地表までとどいてしまう のです。 かいふく オゾン層が回復するまでには、まだ、 長い年月がかかりそうですが、フロン きんし が禁止されたことで、オゾン層がなく なってしまうことだけは、なんとか食 かんが いとめられる、と考えられています。 あおいろ はかい ちひょう ながねんげつ
せん かんが 大気汚染の問題をいっしょに考えよう と たいきおせん たいきじようかほう なんど きました。このため、「大気浄化法」を何度 さんぎようかくめい きんだいてき かいせい はいき つよ 産業革命がおこり、近代的な工業が発達し、 も改正し、排気ガス規制を強めるようになり あっ せきたんたい せんしんこく ねんだいいこう ゆうどく 都市に人々が集まるようになると、石炭を大 ました。先進国では、 ] 970 年代以降、有毒 りよう も はんばい なまり しよう きんし 量に燃やすようになったため、大気が煙やス な鉛を含むガソリンの販売・使用を禁止し、 ひとびといのち おお なまりちゅうどく ぎせいしゃおお スで汚されるようになり、多くの人々の命と 鉛中毒の犠牲者を大きくへらすことができ けんこう にほん かんきようほ 健康がうばわれるようになりました。日本で るようになりました。アメリカの環境保護 じせかいたいせん せかいれい きよく まんにんいじよういのち は、第二次世界大戦後、これまでの世界に例 局は、そのことによって、 2 万人以上の命が こうぎようか すいてい をみないようなはやさで工業化と都市化が進 すくわれるようになった、と推定しています。 にほんぜんたい こうがいれっ み、それにともなって、日本全体が、「公害列 じようたい おせんかんし ロ「汚染の監視」 島」とよばれるような、ひどい状態になりま だいきば かいがんちたい せきゅかがく たいきおせん もんだい かいけつ した。海岸地帯に大規模な石油化学コンビ 大気汚染の問題を解決するためには、まず けんせつ みえけんよっかいち たいきおせんていど せいかく ナートが建設された三重県の四日市では、工 は、大気汚染の程度を正確につかまなくては えんとつ はいしゆっ ありゆうさん じどうしやどうろ えんどう にほん 場の煙突から排出される亜硫酸ガスのため なりません。日本では、自動車道路の沿道な ひとびと そくこうがい おお ちほうじちたい たいきおせんそくていきよくせっ に、多くの人々が「ぜん息公害」に苦しめら どに、国と地方自治体の大気汚染測定局が設 かず ありゆうさん れるようになりました。しかし、亜硫酸ガス 置されており、その数は 2000 か所を超えて いおうぶん ねんりようつか はいしゆっ たいきおせん なか こうかがく の排出は、硫黄分を含まない燃料を使ったり、 います。大気汚染の中でも、光化学スモッグ いおうぶん と だつりゅうそうち 硫黄分を取りのぞく脱硫装置をとりつければ、 は、命と健康をおびやかすので、一定の基準 よっかいち ばあい ふせ ちほうじちたい けいほうちゅういほう まちがいなく防ぐことができます。四日市で を超えた場合は、地方自治体が警報や注意報 こうがいさいばんはんけつ こうがいたいさく うなが は、公害裁判の判決を受けとめて、公害対策 を発令して、住民に注意を促すなどしていま こうかがく ちゅういほう はつれい せんこくかく す。光化学スモッグ注意報の発令は、全国各 が進められるようになり、 1975 年には、亜 のうど ぜんこくすいじゅん りゆうさん うけい かぞ ねん 硫酸ガスの濃度が「全国水準」にまで低下し 地を合計すると ] 89 日を数え ( 2004 年 ) 、 ざんねん 残念なことですが、増える傾向にあります。 ました。 いのちけんこう わたしたちの命と健康をどのようにまもるか、 かてい はな 0 「危機に立ちむかう」 家庭でも話しあってみましよう。 じけん 「ロンドン・スモッグ事件」は、煙やスス むえんたんせきゅ せきたん きんし ひ 0 「地球を冷やせ」 がでる石炭の使用を禁止して、無煙炭や石油、 にんげんいのちけんこう てんねん たいきおせん ひがい 大気汚染には、人間の命や健康に被害を与 天然ガスを使用させるようにしたため、 かいけつ ちきゅうかんきよう ねんだいいこう はかい ] 960 年代以降、なんとか解決できることに えるものと、地球環境を破壊することにより、 じどうしやたいこく にんげん あくえいきよう なりました。しかし、「自動車大国」のアメリ 人間にさまざまな悪影響をおよぼすものがあ ねんだいい はいき にさんかたんそ たいきちゅうのう ります。たとえばニ酸化炭素は、大気中の濃 力では、 ] 960 年代以降、自動車の排気ガス たいきおせん しやかいもんだい にんげんいのちけんこう おお による大気汚染が、大きな社会問題になって 度がかなり高くなっても、人間の命や健康に ロ「大気汚染に取りくむ」 こうぎよう はったっ ひとびと けむり たいき ふく とう じよう くる ち ふく ん いのちけんこう いってい つ じゅうみんちゅうい はつれい ねん すす あ ち ていか けいこう た けむり しよう ちきゅう しよう ど
おも ぜいきん シンガポールでは、自動車に対する税金を重くし、さらに、 としんぷ ちょうしゅう 都心部に入る自動車のドライバーからは料金を徴収することに としん だいすう よって、都心を走る自動車の台数を おさえています。また、シンガポー こうつうしゆだん ル政府は、人々の交通手段を自家用 こうきようこうつうきかん 車から公共交通機関にかえるよう、 どりよく 努力しています。シンガポールでは、 さいせんたん でんしや 最先端のシステムにより、電車が時 かんどお うんこう 間通りに、きちんと運行されるので、 ひとびと おお 多くの人々が、電車を利用するよう になりました。 こうきようこうつうきかん でんしゃ く電車などの公共交通機関で移動すれば、自 どうしやっか にさんかたんそ おせんぶっしつ 動車を使うより二酸化炭素などの汚染物質の はいしゆっ 排出をへらせます。 りようきん ひとびと じかよう せいか りよう でんしゃ いどう こうつうきかん ロクリーンな交通機関 ライト・レール (LRT) のような、 けいざいてき さいさん 経済的にも採算がとれるクリーンな交 こうつうしゆだん つうきかん 通機関が、自動車にかわる交通手段の ひと ーっとして、考えられます。 ブラジルのクリチバでは、簡単に乗 こうつうしゆだん うがい てし、こ り降りできる低公害の交通手段として、 ひとびと バスが多くの人々に利用されています。 また、オランダでは、ほとんどの都 じてんしゃ あんぜん 市に、安全に走行できる自転車レーン せいび じてんしや が整備され、自転車の利用が増えてい ます。 505 嘘曜 0 ー c. CIVICO じどうしゃ かんが かんたん おお まち一じうおうーーはし こうきようこうつう △クリチバの町を縦横に走るバス。このような公共交通 きかんじどうしゃ 機関は自動車の利用をへらすことにつながります。 りよう りよう