不祥事 - みる会図書館


検索対象: 崩壊!ニッポン警察
38件見つかりました。

1. 崩壊!ニッポン警察

このマニュアルは、五判十三ページで、正式名称を「不祥事案などの措置要領」という。 警察署長や副署長クラス、県警本部の報道対応部門の管理職者などに配布されていたもよう。 内容は、「保秘の徹底」「適切な報道対策」「適切な相手方、関係者対策、「関係職員に対する 適切な措置」など、八項目に分けられ、部内の不祥事に対する管理職者の対応方法が書かれ ていた。 中でも独善的な警察体質を露呈させているのは、「適切な報道対策 . の以下の部分。 これは 《不祥事は、一般社会への影響の大きい場合を除き、積極的には公表すべきでない。 他の団体、組織の場合と同じであり、警察であるがゆえに、なんでも公表しなければならな しというものではない。 県勿論、事案に対する内部措置は厳正なものでなければならないが、報道されることにより、 一般市民の警察への信頼感と常に黙々と職務に精励する圧倒的多数の真面目な警察職員の士 神 気を低下させ、その家族の気持ちを滅入らせるだけで、警察運営の改善、発展につながらな 発い場合もあり、マスコミとの摩擦をおそれるというだけの安易な考えで公表することがあっ 事てはならない。》 不 この隠蔽マニュアルをスッパ抜いた読売新聞は、その記事の中で次のように批判している。 と弁明するが、マニュアル 《県警は、「現在は、そういう姿勢で不祥事対応をしていないー

2. 崩壊!ニッポン警察

で指示された対応は、今年九月以降、次々と発覚した不祥事への県警の対応と見事に符合す る。表紙に、取扱注意と記された秘密文書は、まさに、同県警の不祥事隠しの源流だった。》 マニュアルでは、一応「早期報告」「早期発見」「適切な処理方針の樹立」など常識的な認 識も示され、前記例示中にも「内部措置は厳正なものでなければならないーという表記があ る。しかし、いずれもタテマエにすぎず、実態は読売新聞が指摘したとおりになっていたの だ。もし、タテマエの中の一つだけでも実行していたら、これほど次々に問題は噴きださな かっただろう。 また、なにかといえば「真面目な警察職員」を人質のように前面に出してくるが、ご都合 主義も甚だしい。 不祥事隠蔽マニュアルは、九一年に「執務資料」として作成されたという。たしかに当時 も、大阪府警のポリスが、届けられた財布の金をネコババし、それがバレそうになると届け た主婦を犯人にデッチ上げる ( 後述 ) などの警察犯罪や腐敗が続出し、警察全体として対応 が迫られていた。中でも神奈川県警は、その頃から警察内部で「西の兵庫県警、東の神奈川 県警といわれていて、問題視されていた。ただし、兵庫県警などでは問題が露呈したもの の、神奈川県警では表面化しなかった。今回明らかになった不祥事隠蔽マニュアルが、効果 を発揮していたのかもしれない。そのツケが、何倍もの利息が付いて回ってきたのだろう。

3. 崩壊!ニッポン警察

第一章不祥事続発 ! 神奈川県警 なぜ県警本部長は″クビにならないのか 「警察キャリア組ナンバー 6 」が組織ぐるみで証拠隠滅 ″シャプ中〃警部補が監察官に告白したすごい内容 「覚醒剤乱用防止キャンペ 1 ン」の裏側で行われた事件隠蔽工作 それでも揉み消しに関与したキャリアはみんな出世和 「報告を聞かないことで責任回避 , ーーキャリア″出世の鉄則〃昭 不祥事警察の横綱「西の兵庫県警、東の神奈川県警」 キャリアには「あま 5 い犯罪認定」 ・ーー元利合計一七六万六一一九五円を払え ! 恐喝ポリスの細かな「芸当」 証拠品を盗んで女子大生を脅迫する悪徳ポリス それでもガッポリ、退職金 若手機動隊員を並べて陰毛に火をつけ「ナイアガラ」ー 天皇警備の合間に楽しむ「電気ショック」遊び 受け継がれた「不祥事隠蔽マニュアル」

4. 崩壊!ニッポン警察

思うのが自然だ。それで部下の窃盗事件に思い至らなかったとすれば、キャリア組の思考能 力を疑うしかない。やはり先の覚醒剤使用事件と同様に、なんらかの県警本部長の意思表示 の下に、組織ぐるみで窃盗事件を揉み消した疑いは残るのだ。 事件発覚当初の九九年九月五日、記者会見にのぞんだ深山県警本部長は、次のような紙に 書いた釈明文を読み上げた。 「このような各種不祥事案を起こし、県民の皆さまに深くおわびいたします。今後さらに職 業倫理教育を徹底し、信頼回復にむけて、いっそうの努力をしていく所存であります。関係 記録の精査および説明の不足により、結果として誤解を与えたことに対し、おわび申し上げ ます。この反省の上に立って、今後、なお、適切な報道対策に努める所存であります」 警察キャリアが、組織内の不祥事に直面した時の仕事とは、いったい何なのか。こんな他 人ごとのような抽象的なコメントで、収拾できると考えていたのだろうか。後半部分が、多 分にマスコミ向けであるとしても、それが「適切な報道対策ー程度だとすれば、報道関係者 もなめられたものだ。警察機構のナンバー 6 あたりまで上り詰めたキャリア組なのに、「事 実を謙虚、冷静に調査し、経過と結果を公表し、一般市民以上の厳しい処置をとる」という 自覚と責任感が、全く欠落しているのである。 いずれにしても責任問題は、厳格に問われてしかるべきだ。一時的であれ、事件を闇に押

5. 崩壊!ニッポン警察

さらに同僚の警部補も、それを見て見ぬふりをしていたというのだから、あいたロがふさが らない そもそも交通取り締まり自体、不公平きわまりないものだが、大事故でも公平な処理はで きないようだ。また、この事故の不正処理が新聞などで明らかにされたのは九九年六月のこ とだが、横浜県警は再捜査を渋っていた。ところが不祥事が続発し、県民の批判が強くなる と動きだし、九九年九月一一十一一日に ()n ・ ()n 警部補を虚偽有印公文書作成・同行使で書類送検 した。あらためて県警本部長以下の主要管理ポストを占めるキャリア組の見識のなさ、「風 向きで変わる捜査指揮」という印象を深める結果になった。 受け継がれた「不祥事隠蔽マニュアル」 九九年九月頃から、神奈川県警の犯罪・不正が次々に噴きだしてきたが、その結果わかっ たことは、ほとんどすべて新聞・通信社などのマスコミが報道するまで、何年も隠されてき たという事実だ。それが発作的なものでなく、計画的かっ組織的に行われ、体質的なものに なっているらしい。それを象徴する「不祥事隠蔽マニュアルーの存在を、読売新聞 ( 九九年 十一月二十四日付朝刊 ) がスクープした。

6. 崩壊!ニッポン警察

収ネガフィルム窃盗および女子大生脅迫・恐喝事件を抜く。九月二十二日には、再び時事通 信が、渡辺県警本部長も加わった覚醒剤事件の揉み消し事件をスクープ配信。そして十一月 二十四日、今度は読売新聞が、「不祥事揉み消しマニュアルーをすつば抜いた。このように 見てくると、たしかに簡単には出てこない内部情報が、巧みにマスコミを使い分けるかたち で漏れ出している。組織的かどうかはともかく、「一犬吠えれば万犬吠える」の状態にあっ たことはまちかいない なぜ、神奈川県警が、こんな不祥事の圧力釜状態になってしまったのか 先の社会部記者が続ける。 「憤懣の元をたどれば、緒方共産党国際局長宅の電話盗聴事件に行き着く。神奈川県警の警 備公安課の警官が、違法盗聴の実行行為者として手を汚した事件だが、その後の処分・処遇 問題などで、県警のジカタの中にキャリア組に対する癒し難い不信と不満が残された。それ 神 が時間の経過とともに解消に向かわずに、反対に肥大化してきた」 発緒方靖夫・共産党国際局長 ( 現・参議院議員 ) の自宅の電話が、警備公安警察官によって 事 違法に盗聴されていた。八六年十一月二十七日に発覚した事件だ。それが昨今の神奈川県警 祥 不 の不祥事噴出の原点にあるというのだ。大胆だが、興味深い分析だ。

7. 崩壊!ニッポン警察

検察と警察の戦いで「犠牲」になるノンキャリアたち なせ漏れはじめた警察の内部情報 神奈川県警では、「県警本部長の犯罪 , を含む十件以上の不正・腐敗が、わずか数か月間 に一気に噴き出した。大半は、ずっと伏せられてきた何年か前の事件だが、堤防が決壊する かのように、一斉に表面化したのである。そこに、ある種の意思を嗅ぎ取る事件記者もいる。 「神奈川県警採用のジカタ ( 地方 ) と呼ばれるノンキャリアの中に積もり積もってきた、本 庁 ( 警察庁 ) 採用のキャリアに対する憤懣が、ついに爆発したのではないか。なぜなら大量 に漏れ出した不祥事情報の主なものは、警察関係者でないと知り得ない内容だし、そうであ あるいは重要情報ごとに提供先のマスコミが異なるなど、あ りながら発信源が見えにくい。 る種の組織性や計画性が感じられる。というのも、県警本部長などキャリアが責任を認める まで、次々に不祥事情報が流れ出しているのだから」 ( 大手マスコミの社会部記者 ) まず九九年九月一一日、時事通信が「不祥事リスト」の存在を報道し、厚木警察署警ら隊の 集団暴行事件が発覚。続く九月四日、今度は毎日新聞が、相模原南警察署の巡査長による押 ふんまん

8. 崩壊!ニッポン警察

なぜ、警察の不祥事は次々と起こるのか ? " 裸の王様 O 」一行が今日も行く マ「県警本部長巡視」 マ不祥事続発 /. 神奈川県警 なせ県警本部長は " クビ ~ にならないのか マ令状なしのハダカ検査、全員採尿 「内部告発 , された長野県警本部長の不徳 マ警察の対立候補に圧力 ? 徳島県警の「政治警察化」騒動 、タカリは全国規模 マネコだノ " 市民に厳しく身内に優しいは警察の常識 マ県警組織暴力団ー。・暴行事件をめぐる " 仁義なき闘い カバー・イラストレーション = 中野豪 カバー・デザイン = 鎌広良親 + 稲岡卓司 ーしオナルド・ダ・ヴィンチ素描より

9. 崩壊!ニッポン警察

第一章 不祥事続発 ! 神奈川県警 ーなせ県警本部長は " クビ。にならないのか

10. 崩壊!ニッポン警察

第六章 ギャンプルと女で身を滅ばす人々 ルーズな警察官たちの不祥事オンバレード