もりむ アニ 1 は、もう、森に向かって走りだしていた。 いえなかむ あし ジャックも、足もとに置いてあったリュックをつかむと、家の中に向かって さけんだ。 かえ 「ちょっと、出かけてくる。すぐ、帰るからー そして、アニーのあとを追った。 「あそこにいる ! 」 ーもり・ 森にはいったところで、アニ 1 が、ウサギを見つけた。 ーも . り・ ウサギは、ふたりを見ると、また走りだし、森でいちばん高いカシの木のと こだちなか ころまで来て、木立の中にすがたを消した。 「やつばりそうだったわ。ほら、見て ! 」 うえゅび アニ ] が、息をはすませながら、カシの木の上を指さした。 ノウスがもどっていた。 アニ 1 の言ったとおり、そこには、マジック・ツリ 1 、 まど 窓から、モ 1 ガン・ルー・フェイが、手をふっている で み み ・・ゴーストタウンの亡霊 8
こ、えき そのとき、どこからともなく、ふたりを呼ぶ声か聞こえた。 ・ジャ 1 ック ! ア 1 ニ 1 ! かおみ いちど ふたりは、もう一度、顔を見あわせた。 こえ 「パパの声だわ ! 」 ゅう 「そうだ ! タごはんのこと、すっかりわすれてたよ」 かえ いま、帰りま 1 す ! 」 げんき いえむ こ、ん ふたりは、声をそろえてこたえると、家に向かって、元気よく かけだした。 、を
ふたりは、スニ 1 カーとくっ下をぬぎ、ツリ 1 ハウスに向かってほうり投げ あし みず た。それから、足もとに気をつけながら、そろそろと水にはいっていった。 せんすいてい おと ひら アニ 1 が、潜水艇のとびらのハンドルに手をかけると、とびらは音もなく開 いた。中にはいって手をはなすと、こんどは、バタンといきおいよく閉まった。 せんすいてい ひろ ぜんばうおお 潜水艇の中は、ふたりかやっとはいれるくらいの広さしかない。前方の大き まどむ ざせきふた まえ な窓に向かって、座席が二つならんでいる。その前に、コンピュ 1 タ 1 を組み こんだコントロ 1 ルバネルがある ざせき アニ 1 は、さっそく座席にすわってみた。 なか なか した
アニ 1 が、手をあわせてたのんだ。 「アニ 1 、ていねいに言ったって、むだだよ。タコにはわからないんだから」 む タコが、こんどはジャックに向かって、まばたきをした。 て 「どけー このタコば、つず ! 手をはなせ ! あっちへ行けったら ! 」 おおごえ ジャックは、大声でどなった。 くろすみ せんすいてい すると、タコは、とっぜんまっ黒な墨をはいて、潜水艇から腕をはなした。 くろみずなか うで 黒い水の中に、タコの腕がゆれていたが、やがてそれも見えなくなった。 せんすいてい かいめんむ 潜水艇は、また、ゆっくり、海面に向かってあがりはじめた。 きわる 「お兄ちゃんが、あんな言いかたするから、気を悪くして、行っちゃったじゃ ない」 「そんなことないさ : : : 」 そうは言ったものの、ジャックもすこし気になった。 ほんめ ジャックは、本に目を、つつした。 て 、つで ・・・ SOSI 海底探険
「うまいことを一言、つな。さあ、手を出して、スマイル」 まえ まちむ スリムは、ジャックの前にアニ 1 をすわらせると、町に向かって出発した。 きよう一」 / \ あっ 峡谷をのばるにしたがって、日ざしがぐんぐん暑くなる したみ たの つやつやと 下を見ると、馬たちが楽しそうにはねまわっていた。からだが、 療っている きよう一」 / 、で だいへいげんじゅう 「あいつらは、そのうち峡谷を出て、大平原を自由に走りまわるだろう。さあ、 スマイル。ここで、おまえのあいばうに、おわかれだ」 アニ 1 は、谷間に向かって、さけんだ。 もう、ママからはなれちゃ、だめよおー 「サンセット 1 こ、んき すると、どこからともなく、小さな声か聞こえた。 アニ 1 は、息をのんだ。 こ、ん 「い、いまのは、だれの声 ? まさか、ル 1 クのゆうれいじゃ : ちい ハイハ 1 イ ! 」 しゆっぱっ ・・ゴーストタウンの亡霊 145
じぶん ジャックも、自分のイルカ の背ビレにつかまった。 二頭のイルカは、マジッ ク・ツリーハウスのあるサン しようしまむ ゴ礁の島に向かって、力強く すす 進んでいった。 なそなそのこたえ たいよう なんごくあか 海面が、南国の明るい太陽 をあびて、ダイヤモンドのよ うにキラキラ 0 ている かいめん ちからづよ 0 。 0
くろすみ タコは、敵が近づくと、黒い墨をはいておどかし、そのすき てき に逃げる。タコのいちばんの敵は、サメである 「まさか : : : 」 「どうしたの ? 」 かお しつもん ジャックは、アニ 1 の質問にはこたえず、あわてて顔をあげる まどそと と、窓の外にじっと目をこらした。 水は、もう、きれいに澄んでいる くろ と、そのとき、黒っほいかしか、こちらに向かって近づいてく るのか見えた。 「あれ、なに ? 」アニーか聞いた。 イルカより、はるかに大きい。とがった鼻先の下に、 てきちか はなさきした
「ちょっと、ボタンをさわっただけよ」 「だめだよ。中のものにさわるなって、言ったじゃないか ! 」 せんすいてい ジャックがそう言ったとき、どこかで、なにかか動きはじめ、潜水艇が海に む 向かってすべりだした。 「たいへんだ ! 」 でぐちとっしん ふたりは、あわてて、出口に突進した。 シャックがとひらのハンドルをつかんだときには、 しかし、手おくれだった。、、 しず こがたせんすいてい 小型潜水艇は、静かに水中にもぐりはじめていた 海底探険 「アニー、なんてことをしてくれたんだ ! 」 かいていたんけん なか て すいちゅう うみ ・・・ S 〇 S ! 海底探険
なか どろばうたちの馬は、あとずさりしはじめた。 ぜんしんちから シャックは、全身の力をこめて、ダスティの背 逃げるなら、いまのうちだ。、、 中によじのばった。 「よし、行け ! ダスティ ! 」ジャックはさけんだ。 ぜんそくりよく ダスティが、全速力で走りはじめた。 しろひかり ( あの白い光はなんだったんだろう ? ) かんが ジャックは、、 しくら考えてもわからなかった。 カウボーイ・ルークの悲しい物語 ひんやりした夜風が、ほおをかすめていく む どこへ向かっているのか、ジャックにはわからない。しかし、ダステイか、 よかせ 0 かな ものがたり せ ・・ゴーストタウンの亡霊 133
「そうかな。ありがとう」 かんしん 「それから、スマイルの度胸には感心した」 「そ、つ ? ありかとう」 「スリムも、がんばってねジャックが言った。 ゅめおも 「ああ。おまえたちのおかげで、わすれかけていた夢を思いだすことができた。 おんがえ いっか、恩返しをするよ」 0 「ほんと ? 」と、アニー 「カウボ 1 イは、かならず約東をまもるのさ。じゃあな ! 」 こ、ん ゅ、つひ む スリムは、ダスティに声をかけると、夕日に向かって走りだした。 「さよ 1 ならあ ! 」 こ、ん アニ 1 が大きな声でさけんだ。 スリム・クーリーは、ふりかえって、カウボ 1 イハットを高だかとあげた。 それきり、二度とふりかえらなかった。 おお レ」きよう やくそく