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検索対象: [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊
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1. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

ノ、ら たの あか たの 「そのほ、つか楽しいからさ ! 暗くしてるより、明るくしてるほ、つが楽しいじ ゃないか ステ 1 キをハケツに捨てながら、ジャックかたすねた。 もんく 「それでも : : : 腹が立ったり、文句を言いたくなることはないの ? 」 にんげん かん いろんなこと感じるよおれ、 「もちろんあるよおれだって人間だもん ま 6 いにち かな たの うれしかったり、悲しかったり、楽しか 毎日、いろんな気もちになるんだ あたま 。おれ、金はないけど、すごくめぐ ったり、さびしかったり、頭にきたり おも まいに十っ かん まれてると思うんだ。毎日いろんなことを感じるから。あっははは ! 」 おも かおみ ジャックは、思わずディッパ 1 の顔を見つめた。 ノ 1 か、つなすいて言った。 「わたしもおなじよ」アニーのことばに、ディッヾ 「だから、おれ、アニ 1 のトランペット聴いてみたいんだ。いっかたのむよ」 しよっき よごれた食器は、ほとんど片づいていた。 まど おお くもった窓ガラスに、大つぶの雨がポッ、ポッ、とあたっていた はら あめ かね

2. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

これまでのお話 ジャックとアニーは、ペンシルペニア州フロッグクリークに住む、仲よし兄妹 ふたりは、ある日、森のカシの木のてつべんに、 小さな木の小屋があるのを見 きよ、つりゆ、つ こや み なか つけた。中にあった恐竜の本を見ていると、とっぜん小屋かぐるぐるとまわりだ きよ、つりゆ、つ こや じだい ほんもの し、本物の恐竜の時代へと、まよいこんでしまった。この小屋は、時空をこえて、 亠まほ、つ せかい 知らない世界へ行くことかできる、マジック・ツリーハウス ( 魔法の木の上の小 屋 ) だったのだ。 ジャックたちは、ツリ 1 ハウスで、さまざまな時代のいろいろな場所へ、冒険 ゅうじん まほ、つつか で リン に出かけた。やがてふたりは、魔法使いのモ 1 ガンや、モ 1 ガンの友人マ 1 と、も まほうでんせつ せかい から、特別な任務をあたえられるようになった。そして、魔法と伝説の世界の友 まな 土 6 ほ、つ じぶん だち、テディとキャスリ 1 ンに助けられながら、自分たちで魔法を使うことも学 んだのだった し や とくべっ にんむ はなし 0 ひ ほん たす しゅう じだい す つか なか 、つ、え きようたい ば、つ - け・ん み 0

3. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

けむり ふねみ 「お兄ちゃん、見て ! あそこに船が見えるわ ! 」 とお かわなが じようきせん えんとっ 通りのむこうに大きな川が流れ、蒸気船が行き来するのが見えた。煙突から せんび すいしゃ すす 煙をはき出し、船尾にある大きな水車で、水をはねあげながら進んでいく ふね じど、つしやかたちみ 「あの船や、自動車の形を見るかぎり、ここは、そんなにむかしじゃないけど、 じだい ばくたちの時代でもないね。いつごろなんだろう : : : 」 ほんか 「本に書いてあるんじゃない ? 「あっ、そうか ! 」 ふくろなか おんがく ほんと ジャックは、袋の中から、ニューオーリンズの音楽の本を取りだした。 じだい ひと 「ます、ルイ・アームストロングがいつの時代の人か、調べてみよう」 かんまっさくいん ジャックは、巻末の索引で「ルイ・ア 1 ムストロング」を見つけ、そのペー ひら シを開いた。 しろくろしやしん 大きな白黒写真がのっていた。黒人の男の人が、目を閉じ、頬をふくらませ て、トランペットを吹いている おお おお おお こくじんおとこひと みす しら ほお ・・・・嵐の夜の幽霊海賊

4. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

お話のふろく , ・・ーー嵐の夜の幽霊海賊 シャズ発祥の地、ニューオーリンズ がっしゅうこくちゅうお、つぶ みなみなが カわかこ、っちか アメリカ合衆国中央部を、北から南に流れるミシシッピ川の河口近くに、ニューオ げんざい しゅうさいだい ーリンズがあります。現在では、ルイジアナ州最大の都市です。かってフランスの植 みんち ねん がっしゅうこノ、しゅう 民地だったルイジアナ州は、一八一二年にアメリカ合衆国の州になりました。 ちいき しよくみんちじだい めんかだいのうじよう はったっ この地域では、植民地時代から綿花の大農場が発達し、アフリカから連れてこられ どれい そふほ どれい た奴隷がおおぜい働かされていました。ルイ・アームストロングの祖父母も奴隷でし なんばくせんそう かんせんしよう 、ったごえさんしよう た。南北戦争 ( マジック・ツリー ハウスⅡ巻「戦場にひびく歌声」参照 ) がおこり、 ねんどれい なんぶ こくじんます さべっ 一八六五年に奴隷が解放されたあとも、南部の黒人は貧しく、差別を受けていました。 ひとびと おんがく ジャズは、ニューオーリンズのそんな人々のあいだから生まれた音楽です。 、かい第、 / 、 ぺいえいせんそう 海賊ジャン・ラフィットは、米英戦争のニュ 1 オーリンズの戦い ( 一八一五年 ) で たいかつやく 、かいみ、ノ えいゅ、つ どお かじゃ 大活躍し、海賊ながら英雄となりました。バ 1 ボン通りの〈ラフィットの鍛冶屋〉は、 すがたのこ にんを」 いまも時のままの姿で残され、人気の観光スポットにな 0 ています はなし はっしようち つ はたら 、刀いほ、つ あらし しゅう よる きた ゅうれいかいぞ かんこ、つ たたか 0 ねん しよく 156

5. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

そら ~ 、、も 空が曇ってきた。さっきよりも、風がしめつほくなっている 「ア ' 「ツヾ ノ 1 が荷車を止め、耳をすました。「おまえたち、聞こえるか ? 」 とお ひろ ジャックとアニ 1 も、耳をすました。遠くのほ、つから、さっきジャクソン広 おんがく 場で聞いたような音楽が聞こえてくる 「パレードか、こっちに来る」ディッヾ ノ 1 かつぶやいた せいじやひ 「〈聖者の日〉のパレードね ? 」と、アニ 1 が一一一一口うと、 「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。この町じゃ、パレードす るのに、理由なんかいらないんだ」と、ディッパ 1 ちか 、つ士の ひと せんとう はねかざ ハレードか近づいてきた。先頭は馬に乗った人だ。羽根飾りのついたシルク くろ 、かみ、、つ ハットをかぶり、黒いマスクをつけている。そのうしろから、さまざまな仮装 ど、つけしお、つさまじよお、つさまはね ようせいゅうれい 力いこっ をした人がつづく。道化師、王様、女王様、羽のある妖精、幽霊、骸骨 : ひと 」り・ゅ、つ ハレードが行く にぐるま みみ みみ かせ まち

6. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

ーー 1 ーー 1 ーー 1 乗 あ ン じ デ そ のお そ デ そ じ っ ま イ れ っ れ イ ん の ヤ や や 金ッ は を が ッ じ ッ じ て ん が く オこ っ 聞 ノヾ ノヾ や ほ ク し、 や と も ほ ん し、 も ア と の ど は あ と ん て 頭 っ と お り っ 御が な ば お し っ ア に ヤ ッ す 者 た ま イ に て し、 く る 台をく ど ら ク ツ し、 し、 ん ら 顔 る 途と ら に も な っ オこ パ な を の 中 : い ち ア す ら い 1 い 見み み は が い オつ っ で つ の の 合ぁ 月畄っ た ま る と や っ オこ 珀く房め み 卩未み と く し と か わ い は な 大し な せ そ よ よ 笑を い か ア 石苫り 手て を と い 力、 は じ オ返伝 1 ら た や し そ 天え ろ 置ぉ が た よ ん っ だ ん き イ て て て も ば ま っ ノヾ で た た る て ア ん 乗の あ は が て し、ん と 見み を が て と 押ぉ く さ た し か つ と た な よ あたま 68

7. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

ァ イ ツ ノヾ は 嵐にら が 通 り す ぎ た あ 目く と の ポ 尢ぞ話 ン 吹ふた り を 歩 き だ し た の く ら い の じ 間 な ま あ る よ さ イ丁い そ れ よ り れ オこ ち リ ノミ カ フ 、工 行 っ と し て た ん じ や な か そ そ れ 力、 ら ン ヤ ッ ク と ア を 見み て り 笑をを っ た け、 上あも -. 見み 夜 よ っ ら ふ を い は 1 パ ツ イ デ オつ 力、 つ て る よ 県幸か せ に す だ ろ つ そ ょの は つ し、 よ ン ヤ ツ ク カゞ け る と ァ イ ツ パ が そ れ を さ ん ぎ っ し ア イ ッ ノ、 の す ば ら し い 才し で 世せ : 界 . し じ ゆ っ ク ) 人 を 1 ア イ ツ ノヾ 1 い ま か ら で も お さそ な 月裔せ 上か ノヾ 1 ァ イ 1 行し く き だ よ そ ーー 1 い や し、 吹ふ き た く な っ た ら だ んれ り る さ る ァ ッ 1 は く 首ひ を 0 こ デ イ パ 1 と ( よ の フ ン ペ も と き た ん じ や な ア が ト フ ツ ト を け と り ら 132

8. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

をそのそばにおいて、ふたりはバナナを取りにいった。 ふさ ジャックとアニーがなんとかバナナの房を持ちあげたのを見て、ディッパー ある ひと ふさ が歩きだした。そのあとを、ふたりが一つの房をかかえて、よろよろとついて ふね さんばしけんえきじよ けんさかん ふね 船をおり、桟橋の検疫所でバナナを検査官にわたして、また船にもどる。そ なんかい かえ れを何回もくり返した。 ハ \ ら たいようしす ビルのむこうに太陽が沈みはじめ、あたりかうす暗くなってきた。 ある あせめ ジャックは、まともに歩けないほど疲れてきた。汗か目にはいり、しよばし 、つでば、つ よばする。腕は棒のようだ。 おも ( ディッパ 1 は、いつまで運ぶつもりだろう : : : ) と、思っていると、 、さよ、つ 「よし。今日はこれで終わりにしよ、つかーと、ディッヾ ノーが一一一口った。 そのときだった。 ふさ ハナナの房のあいだから、大きなドプネズミか飛びだしてきたー おお つか

9. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

「よかった、起きてくれたのね ! さあ、いそいで森へ行きましよう ! 」 ジャックは、まだばうっとする頭でうなすいた。だか、アニーといっしょに もりむ あめなかある つめたい雨の中へ歩きだしたとたん、はっきりと目が覚めた。そして、森に向 みゆめ むね ある かって歩くうちに、胸がわくわくしてきた。アニ 1 の見た夢を、ジャックも見 しせんあし たような気がしてきて、自然と足がはやまった。 あめおと 、もーり・ 森にはいると、ジャックとアニ 1 は、ザ 1 サーという雨の音を聞きなから、 一」、つよ、つ 紅葉した落ち葉を踏んで、森でいちばん高いカシの木に向かった。 、つえゅび カシの木に着いたアニ 1 が、木の上を指さしてさけんだ。 「お兄ちゃん、ほらね ! 」 ハウスがのっていて、アニ 1 の言ったと カシの木の枝にはマジック・ツリ 1 まど くろ おり、窓のところに、黒いマントを着たテディとキャスリーンか立っている テディが、手をふってさけんだ。 ジャック、アニ 1 ! 「おはよ、つー えだ あたま ・・・・・嵐の夜の幽霊海賊

10. [拡大写本]嵐の夜の幽霊海賊 第1分冊

あしおおどお ジャックとアニーは、ツリ 1 ハウスをおり、はだしの足で大通りに出た。 み どお うんがどお 「ここは〈カナル通り〉っていうらしいク運河通りっていう意味だね」 とお 、カ ひょうしきみ ジャックが、通りの名が書かれた標識を見て言った。 ほレ」、つ ろてん で やたい ある 、もの、つ 歩道には、露店がたくさん出ていた。屋台を引きなから歩いている物売りも みちゅひとびとこえ いて、道行く人々に声をかけている しんせん 「フルーツ 新鮮なフル 1 ッ 野菜もあるよ プル 1 べ リ 1 、フラックへリ 1 ! 「ラズベリ 三箱で一〇セント しんぶんしんぶん きようしんぶん しんぶんしんぶん 「新聞、新聞 ! 今日の新聞はいかが 新聞、新聞 ジャックか、アニーをふり返った。 しんぶんか 「そうだ ! 新聞を買おう。新聞には日付がついているから、いまか何年か、 わかるよ」 幽霊が出る日 ゅうれい で かえ しんぶん ひ 0 ひづけ やさい ひ さんばこ なんねん で ・・・・・嵐の夜の幽霊海賊