マジック・ジリ、ウス うえ マジックは「魔法」。ツリーハウスは「木の上の小屋」。 ものがたり しうす この物語は、アメリカ・ペンシルべニア州に住むジャックとアニか まほう はなし ぼうけん 魔法のツリーハウスで、ふしぎな冒険をするお話です。

ある日のタくれ、ぼくたちは、森の入口て白いハトに出会った。 物語はそこからはしまる : かいてん 」 42 / 、ユ、、つ ( て、つりよく 記憶と想像力をフル回転させて、ジャックは書きつづけた。アーサ 1 王と円 でんせつ ーリンやモ 1 ガン・ル 1 ・フェイの伝説を、いっ 卓の騎士たちの、そして、マ 、刀 + に までも語りつぐために。 ゆき 外では、雪がしんしんと降っている。ジャックは、書いて、書いて、書きっ つけた。 ゆき そらぎんいろっき ようやく雪がやんで、空に銀色の月がかかるころ、ジャックの『ドラゴンと まほうみす かんせい 魔法の水』は完成した。 そと おうえん ドラゴンと魔法の水 155

[ 第 15 巻 ] ドラゴンと魔法の水 ドラゴンとまほうのみす

まえ しげみの前まで来ると、ジャックは、ドラゴンが追ってこないことを確かめ じしやく ながら、方位磁石を取りだした。 にしむ かえ ひかしむ 「さっきは、西に向かって来たんだから、帰りは、東に向かえばいいんだな ひかし 東は : : こっちだ」 ンご」 ジャックが先に立ち、カップを持っているアニ 1 のために、枝を押さえたり、 なかすす 歩きやすい場所をさがしたりしながら、しげみの中を進んだ。 とお おんがく しばらく行くと、遠くから、あのダンスの音楽が聞こえてきた。 くさ おと おお ひろば その音はだんだん大きくなり、やがてふたりは、緑の草におおわれた広場に 出た。 よ、っせし 、 ' ンヤックの 妖精たちの踊りの輪が、さっきとおなじように、まわってした。 ) , も、つ ) ンヤックに、 心はうきたち、すこしだけ、踊りの輪にはいりたくなったが、 亠ま、つ その魔法はきかなかった。 「お兄ちゃん、見て。ランスロット卿たちが、目をさましてるわ」 こころ おど おど きよう みどり えだお ・ドラゴンと魔法の水 123

みず ほう ドラゴンと魔法の水 マジック + ツリ、ウス メ食 こな第ー メディアファクトリー

ドラゴンと魔法の水 ほう マジック + ツリ、ウス メアリー・ホーフ・オスホーン 食野雅子 = 訳 メティアファクトリー

えんたく アーサ 1 王は、こぶしで円卓をドンとたたいて、さけんだ。 む べつきしおく さんにん 「あの三人でも、たち向かえなかったのだ。別の騎士を送ったとて、おなじ結 べっせかい あき 果になるのは、火を見るより明らか。これ以上、わが騎士たちを、〈別世界〉 えじき 亠まに、つ かいぶつ のおぞましい魔法や、怪物の餌食にするわけにはいかぬ ! 」 、んじき ゅうめい かいぶつ ( か、怪物の餌食に ? あの、有名な騎士たちが ? ) せすじ ジャックは、背筋がぞくっとした。 こ、ん クリスマスの騎士の、こんどは、いげんのある声がひびいた。 、つ お、つこく うんめい 「ア 1 サ 1 王よ。ならば、運命を受けいれるのか ? このままでは、この王国 ひと きす は、ほろびてしまう。これまで築いてきた、この国の平和、美しさ、人びとの えいえんうしな くにれきし / 、にみらい 知恵やよろこび、この国の歴史、この国の未来ーーーそのすべてが永遠に失われ、 わすれさられてしまうのだぞ」 「そんなの、だめよ ! 」と、アニ 1 が、立ちあがってさけんだ。 し】っ ! 」ジャックは、あわてて、アニーをすわらせた。 おう おう じよう うつく ・・・ドラゴンと魔法の水 4

さんにんきし 「ねえ、モ 1 ガン。ここにすわっていた三人の騎士は、どうしたの ? 」 こえ するとモーガンが、ふたりだけに聞こえる声で、話しはじめた。 やみまほうつか 士ほ、つつ , か 「闇の魔法使いののろいをとくために、王は、キャメロットの魔法使いたちに、 じよげん まほ、つつか べっせかい ふう 助言をもとめました。魔法使いたちは、『奪われたよろこびは、〈別世界〉に封 レ」 ゅうかんちえ 印されている。それを取りもどすために、もっとも勇敢で知恵ある騎士たちを おうしんげん 行かせなさい』と、王に進言したのです」 べっせかい 「〈別世界〉って、なんですか ? 」と、ジャック。 亠まに、つ 「この地上とはまったく別の、もうひとつの世界です。魔法が生まれたところ し だ、ともいわれています。ふつうの人は、死ななければそこへは行かれす、 ど かえ 度行ったら、もどってはこられません。生きているうちに行って帰ってこられ ひと とくべっ るのは、特別な力をもつ人だけです。 おう ゅうかんさんにん そこで、王は、騎士たちのなかでもとくに勇敢な三人をえらび、〈別世界〉へ たびだ かえ 旅立たせました。しかし、その三人は、ついに帰ってこなかったのです。王は 十つじよう ちから さんにん ひと おう せかい べっせかい おう ・・ドラゴンと魔法の水 4

きしさんにんうしな おも じぶん 「アーサ 1 王は、自分のせいで、すぐれた騎士三人を失ったと思い、それ以来、 じゅうにん もうだれもキャメロットの住人を〈別世界〉へ送ろうとはしませんでした〇そ よ みらい じだい れでマー リンは、未来の時代から、あなたたちを呼んだのです」 「だけど、どうしてマ 1 リンは、わたしたちをえらんだの ? 」と、アニ 1 「マジック・ツリ 1 ハウスでの冒険を、わたくしが、よく話していたからです。 おも ぜんりよく あなたがたが、正しいと思うことのために全力をつくす人たちであること し ひび ュ、、つって、つりよく 士 6 ほ、つ や、すばらしい想像力をもち、〈日々の魔法〉を知っていることなどを。ですか かんが ば、つけんせいこ、つ ら、ふたりなら、きっとこの冒険に成功するだろうと考えたのでしよう」 い、り - ノ、、十っ おおひろま しせんむ ジャックとアニ 1 は、大広間の入口に視線を向けた。 しろ 白いひげを長くたらしたマー 丿ンか、につこりとほほ、んんだ。そして、持っ さ おおひろま 士、ほ、つつ、ん 4 」、か せなかむ ていた魔法の杖を高くかかげると、大広間に背中を向けて、立ち去った。 おおひろま すす 大広間では、クリスマスの飾りつけが進んでいた。たくさんのろうそくやた お、つ なが かざ ば、つけん べっせかい おく ひと 0 148

おもな登場人物 これまてのお話 プロローグ キャメロットからの招待状・ 荒れはてた城 アーサー王のなげき クリスマスの騎士・ 三つのヒント マジック・ツリーハウスもくし ドラゴンと魔法の水 みつ あ とうしようしんふつ おう しろ しようたいしよう ドラゴンとまほうのみす 54 46 34 23 1 2