あか つぎに、モーガンは、ゴリラの赤ちゃんがくれた、木の小枝を取った。 まな ど、つぶつまほ、つ 「〃動物の魔法〃も、学びました」 つぎに、ピルグリムの村へ行ったとき、スクワントがくれた、トウモロコシ と たねふくろ の種の袋を、取りあげた。 し ひとひとまじ ま 6 に、つ かんしやさい 「はじめての感謝祭で、〃人と人の交わりの魔法″を、知りました」 さいご 最後に、モ 1 ガンは、ぐ ホ力がくれたレイを、ひろいあげた。 ゅ、つじよう 亠ま、つ 「そしていま、〃友情の魔法〃を、見つけましたね」 モ 1 ガンは、ふたりをじっと見つめて一言った。 「ふたりとも、これからわたくしが言、つことを、よく聞いてください」 おも ジャックとアニーは、思わず姿勢をただした。 まほ、つまな 「あなたがたは、この四つの魔法を学ぶために、なにをしましたか ? 」 ジャックは、四つの冒険をふりかえって、考えてみた。 よっ ば、つ。け・ん むら み しせい み かんが こえだ AJ ・・・・ハワイ、伝説の大津波 151
ひろば 「そうね。うちの七面鳥を、串からはずして、大皿にのせて、広場のテープル まで、持ってきてくださる ? 」 それを聞いて、アニ 1 が、飛びあがってよろこんだ。 しちめんちょう 「わあ、七面鳥のお手つだいができるのね ? わたし、うちでいつも、七面鳥 のお手つだいをしてるのよ ! 」 ジャックも、わくわくと、ほこらしい気もちだった。 きげん かんしやさい しちめんちょうまるや とくべっ 祭 七面鳥の丸焼きは、感謝祭の特別メニュ 1 だ。その起源となった、はじめて じぶん かんしやさい の感謝祭の七面鳥を、自分たちが運ぶなんてー ふたりは、走って村へもどり、プリシラの家にとびこんだ。それから、部屋め さらみ じゅうを見まわし、大きな木のお皿を見つけた。 アニ 1 が、お皿を手に持ち、首をかしげて言った。 「 : : : でも、どうやって、七面鳥を串からはずして、お皿にのせるの ? 」 しちめんちょうみ だんろ ふたりは、暖炉の中で、色よく焼きあがっている七面鳥を見つめた。 しちめんちょう さらて しちめんちょう なか しちめんちょう くし くし おおざら さら しちめんちょう
カマが、ふりかえって、ジャックとアニ 1 にたずねた。 まえ あさ 「おなかすいたでしよう ? 海へ行く前に、朝ごはんを食べない ? 」 「ええ、 しいわ ! 」と、アニー ジャックは、首をかしげた。 とこで食べるんだ ? おべんとうでも、もってきたのかな : : : ) ( いったい、。 てあし て医」し」、つ み つか カマとボカは、それぞれ適当なヤシの木を見つけると、手足をじようすに使 って、するするとのばりはじめた。そして、木のてつべんまでのばりつめると、 みき ボカが、幹をゆすりながら、さけんだ。 「さあ、いくよおー、気をつけて 1 ! 」 お おお そのとたん、サッカ 1 ポ 1 ルほどの大きさのヤシの実が二つ、頭の上から落 ちてきた。、、 シャックとアニーは、びつくりして飛びのいた いしから み カマとボカは、木からおりると、ヤシの実をひろって、石で殻をたたいた。 わ み ふた なん度か打ちつけていると、実がばっくりと二つに割れた 0 くび うみ みふた うえ あたま ・・・・ハワイ、伝説の大津波 1 11
こやなかみ ふたりは、ト屋の中を見まわした。 ま み 「ほら、見て。シェ 1 クスピアがくれた巻き物よ」 あか 「これは、マウンテン・ゴリラの赤ちゃんにもらった、木の小枝。こっちは、 スクワントにもらった、トウモロコシの種だ」 ば、つけんしゆっぱっ 「そして、わたしたちが、つぎの冒険へ出発するための本はーー・」 こや いっさつほんみ アニ 1 か、小屋のすみにポツンとおかれた、一冊の本を見つけた。 「あったー ほら、きっとあれよ ! 」 よ ジャックが、本をひろいあげ、はさまっている紙きれを取って、読みあげた。 ジャックとアニーへ とくべつまほう 四つめのク特別な魔法クも、きっと見つけてくださいね。 うみ 海へ出て、 ひくなみたかなみ 低い波、高い波をのり越え よっ ほん たね み もの かみ ほん と こえだ 8
「きっとあれが、モーガンの新しいメッセ 1 ジだよ ! 」 ひ かみ ジャックが、紙きれを引きぬいて、そこに書かれたことばを読みあげた。 ジャックとアニーへ とくべつまほう し ごきげんよう。この詩を手がかりに、三つめのク特別な魔法クも、 きっと見つけてくださいね。 あせなが 汗を流して働いたあと、 っしょに集まって、 みんない せかい 三つの世界を一つにせよ しからば て とくべつまほう 特別な魔法クを手に入れん みつ み はたら あたら ひと て あっ モーガン よ ・・・・はしめての感謝祭
こ、ん なっかしい、やさしい声がした。 びつくりしてふりかえると、そこには、このマジック・ツリー、 まほ、つつか ・フェイか立っていた。 ぬし、魔法使いのモ 1 ガン・ル 1 「ああ、モーガン ! 」 アニ 1 か、モーガンに、抱きついた。ジャックも、モ 1 ガンと抱きあい、再 、力し 会をよろこんだ。 とくべつまほう 「モ 1 ガン、見て ! わたしたち、″特別な魔法〃を、四つ見つけたの。これ がその証拠よー モーガンは、につこり笑って、一一一口った。 「ええ、ふたりとも、すばらしかったわ」 、つ、んま ゆか ものと モーガンは、床の上の巻き物を取りあげた。この巻き物は、ジャックとアニ げきで だいほん 1 か、シェークスピアの劇に出たときの台本だ まな えんげき 士 1 、つ 「あなたがたは、まず、″演劇の魔法。を、学びましたね」 しようこ わら よっ もの 持も さい ・・・・ハワイ、伝説の大津波 149
アニ 1 が、首からレイをはすした。真っ赤な花は、水にぬれて、花びらがっ やつやと療っている とくべつまほう 「これは、ばくたちが、 " 特別な魔法。を見つけた証拠だ」 ゅ、つじよう 士ほ、つ 「″友情の魔法〃ね」 たねふくろよこ もの アニ 1 が、巻き物、小枝、トウモロコシの種の袋の横に、レイをおいた。 じゅんび それから、ペンシルべニア州のガイドブックを取ると、「お兄ちゃん、準備波 こ、ん しい ? と、声をかけた。 かえ おも ジャックは、まだ帰りたくないと思った。 ふうう 1 と、大きなため息をついてから、ほっりと言った。 ばく、ハワイを、とっても気に入ったよ」 、お兄ちゃん、やっとみとめたわね ! 」 もりしやしんゅび アニ 1 か、フロッグクリ 1 クの森の写真に指をおいて、言った。 かえ 「わたしたち、ここへ、帰りたい ! 」 くび おお こえだ しゅう しようこ みす 147
た。ハ 1 プは、サラダにして食べるほか、香りのよいものを乾燥させ、ス りよう . り・ 1 プやシチュ 1 など、煮こみ料理の香りづけに使っていた。 ジャックが、天井からさかさにぶらさがっている、葉の東を見つけて言った。 かんそう 「きっと、あれが、乾燥ハ 1 プだよ ! 」 アニ 1 が、葉っぱを一枚ちぎって、においをかいだ 「、つ 1 ん、いい香り ! 」 それから、コ 1 ン・プディングのとなりのなべをのぞいて、言った。 「きっと、これが、シーフード・シチュ 1 だわ。海の香りがするもの」 ノリともんで落とした。 プをパリ。、 アニ 1 は、シチューのなべの上で、 そこへ、プリシラかもどってきた。 「ふたりとも、ごくろうさま。つかれたでしよう ? 」 けむりめ ジャックは、火のそばにいて暑かったし、煙は目にしみるし、腕もいたかっ かお てんじよう いちまい 、つ、ん あっ かお かお うみかお つか こばみ かんそう 、つで
くち そこまで読んだとき、とっぜん、アニーが口をはさんだ。 「お兄ちゃん、そのルをとるのも、中止よ ! 」 「なんで ? 」 、力し ろくじゅうねん 「その貝は、六十年も生きられるんでしょ ? 長生きさせてあげなきや」 おも ジャックは、それもそうだと思った。 しわうえ ふたりは、岩の上にすわりこんだ。かごは、からつほのままだ。 「ねえ、お兄ちゃん。ほかにわたしたちができることって、ないのかしら」 しごと ジャックは、本をめくって、ピルグリムの子どもたちが仕事をしている絵を せつめい 見つけ、その説明を読みあげた。 ピルグリム・ファ 1 ザ 1 ズの子どもたちは、おとなの手つだいをよくした。 えさく くしごとどうぶっせわちち みす はたけしごとさかな 家や柵を作る大工仕事、動物の世話や乳しばり、水くみ、畑仕事、魚つり みあっ や貝とり、木の実集め、たきぎひろい、石けんづくり、ろうそくづくり、 、刀し つく 学 / し ほん ちゅうし せつ な力い
「おいで、おいで ! 」 こ、えき アニ 1 の声が聞こえて、ジャックは本から目をあげた。 ちゃいろし じめん やせた茶色の大が、地面のにおいをかぎながら、ふたりに近づいてくる 「アニ 1 、大を呼んじゃだめだ ! 」と、ジャックがさけんだときだった。 ツ、ワンワンワンツー ウウ み ふたりを見つけた大が、はげしくほえはじめた。 ご、んき むらびと いえ 大のほえ声を聞きつけて、村人が、家からとび出してきた。 み ハウスにもどるんだ ! 」 「そら見ろ ! アニ 1 、すぐ、ツリー しゅうきよう ねっしん と呼ばれる、熱心なキリスト教徒だった。彼らは、イギリスの宗教である、 ほんごく みと かんが 、んいこくこっきようかい 英国国教会とはちがう考えをもっていたが、本国では、それが認めてもら けっしん じゅ、つもと しんこう 廿一いきよう AJ えなかった。そこで清教徒たちは、信仰の自由を求めて、移住を決心した のだった。 よ きよう AJ ほん かれ め ちか じゅう 0 ・・・・はしめての感謝祭