が出題されている。 ・技術戦略に関する問題 ( 第 7 問 ~ 第 9 問 ) 。たとえば , ・べンチャー企業との関連で「デビルリバー」と 「デスパレー」 ( 第 8 問・設問 1 ) , および「ダー ウインの海」 ( 同・設問 2 ) について問う問題。 なお , べンチャー企業にかかわる問題は , 昨年度 は 2 問 ( 第 10 問 , 第 11 問 ) 出題。 ・イノベーションの対応や課題を問う問題 ( 第 9 問 ) 。 ・リストラクチャリング ( 事業構造の再構築 ) に関す る問題 ( 第 10 問 ) 。 ・例年頻出している日本企業の海外進出に関する問題 ( 第 11 問 ) 。 ③空欄補充問題がない 平成 23 年度に 1 問出題された空欄補充問題は , 平成 24 年度以降 , 姿を消している。 90 分という試験時間で受験者の合否を適切に判別し なければならない以上 , 思考カ・応用力を試す問題が 中心を占める傾向は , 今後とも続くだろう。したがっ て , 受験者は「論理的な思考カ・応用力」の涵養に心 すべきである。それと同時に , そうした問題を解く前 提となる「経営戦略論に関する基礎的な知識」の確実 な習得にも , これまで以上に留意すべきである。 それとともに , 常日頃から受験者にとっても中小企 業診断士にとっても必須の , 現実に対する鋭い問題意 識と鋭敏な感覚を研ぎ澄ますことが切に望まれる。た とえば , 前段で触れた第 11 問などは , 日頃の問題意識 とこれらの問題に関する現実的な知識がなければ , 解 答にいくぶん戸惑うかもしれない。 ( 2 ) 問題の形式 本年度は試験制度改正後 10 年目の試験となったが , 問題数は昨年度よりも 2 問減の 11 問で , 平成 22 ~ 25 年 度とほば同様。設問数は平成 23 年度以降 13 問 ( 平成 22 年 度 : 14 問 ) で一定しており , 問題数 , 設問数ともに大き な変化はない。ただし , 設問に関しては , 今年度の 4 択 問題は 5 問であり , 平成 26 年度 4 問 , 平成 25 年度 , 平成 24 年度の 2 問 ( 平成 23 年度 : 1 問 ) に比べて増加した。 逆に今年度の 5 択問題は 8 問であり , 平成 26 年度 9 問 , 平成 25 年度・平成 24 年度の 11 問 , 平成 23 年度 ( 12 問 ) , 平成 22 年度 ( 10 問 ) , 平成 21 年度 ( 12 問 ) , 平成 20 年度 ( 11 問 ) と比べてやや減少傾向が見られるが , ほほ 10 問前後に落ち着いていると考えられる。 なお , 平成 27 年度も平成 26 年度 , 平成 25 年度と同様 に , 平成 23 年度に 1 問復活出題された空欄補充問題は 出題されていない。思考力を試し , 難易度の低下を回 避するための措置であろう。 企業診断 2015 / 10 目指せ ! 経営コンサルタント / 【中小企業診断士】実力養成セミナー また , 比較的長い「文章を読んで」 , 多様な視点か ら複数の「設問に答え」させる問題は , 何よりも現実 に関する知識と , 一定の基礎的な知識に基づく論理的 な思考カ・推理力が要求され , 単なる暗記や断片的な 知識による機械的・反射的な解答は困難であるため , 注意が必要である。このような問題が , 今年度は第 8 問と第 11 問の 2 問 ( 設問数計 4 ) 出題された。今後と も同種の問題が出題される可能性は , きわめて高いと 思われる。 全体としては , 平成 24 年度以降 , 基礎的な知識 + 思 考カ + 応用力を問う問題が中心に据えられており , 問 題の形式としては , ほほ過去の延長線上にあって , 大 きな変更はない。この傾向は , 今後とも変わらず続く ものと考えられる。 ( 3 ) 問題の内容 問題の内容に関しては , 会社全体の戦略である全社 戦略ないし企業戦略 (corporate strategy) , 個々の事 業で競争優位を獲得するための競争戦略 (competitive strategy), その下位の機能戦略という 3 分類のほか , さまざまな分類基準があり , それらの各出題領域の比 重も年度によって変動がある。 平成 22 年度までの傾向をごく一般的に言えば , かっ て非常に比重の高かった全社戦略が後退し , 実践性の 強い競争戦略の比重が高まっていたことは確かである。 しかし , 本年度は , 全社戦略と考えられる問題として , 第 1 問 (PPM) , 第 2 問 ( 企業ドメイン + 事業ドメイン , 平成 25 年度は第 5 問に出題。ただし , 事業ドメインに 関しては競争戦略 ) , 第 10 問 ( リストラクチャリング ) の 3 問が出題された。ちなみに , 平成 26 年度は 4 問出 題されており , 平成 25 年度は 3 問が出題された。全社 戦略に対するこのような比重の復活は , 平成 23 年度以 降 , 見られる傾向である。 技術経営に関する問題は , 平成 21 年度以降 , 増加傾 向にあると感じられたが , 平成 23 年度以降は一転減少 に転じた。しかし , 本年は第 7 問 ~ 第 9 問の 3 問が出 題されている。 なお , 平成 18 年度以降 , 現実企業に対する実践性・ 即効性のきわめて高い「競争戦略」に関しては , 思考 カ・応用力を要する問題を中心に増加傾向が続いた。 本年度も , 第 2 問 ( 事業ドメイン + 企業ドメイン , 全 社戦略と重複計算 ) , 第 3 問 ( 資源べース理論に基づ く「持続的な競争優位」 ) , 第 4 問 ( 仕入れ先 ( 売り 手・供給業者 ) と顧客 ( 買い手 ) に対する交渉カ ) , 第 5 問 ( タイムペース競争 ) , 第 6 問 ( デファクト・ スタンダード ) , 第 11 問の 6 問が出題された。平成 26 117
: 素直さんも , だんだん気づいてきたようね。平 成 24 年度の第 3 問で出題された「コーズリレー テッド・マーケティング」の問題はタイプ 2 に なるのですが , 「 B 社が行った」というところ から時制に着目して与件文を分析するとよいで しよう。 : キーワード問題も「分析力」を問う問題なので , しつかり設問や与件文の分析ができるかが大き なポイントになるんだ。 : では , もう 1 つの事例Ⅱの「表問題」について は , どのような点に注意する必要があるのでし ようか ? : 2 年連続で表の分析問題が出題されたのは , 先 生も意外でした。ただし , POS データ分析や 顧客分析は過去にも記述問題として問われてい たので , テーマとしての違和感はないですね。 さて , 表問題のポイントですが , 和水さんに 簡単に説明してもらっていいかしら ? : 表問題は , まず何を説明した表であるかをしっ かり確認しよう。表のタイトルや注釈 , 集計の 単位 ( 人なのか , 金額なのか ) を確認すること から始まるんだ。 : 平成 26 年度はデシル分析だったので , 顧客の数 ( 世帯数 ) と金額 ( 客単価や総額 ) でしたね。 平成 25 年度は , POS データ分析として平均金 額が表に掲載されていました。 : そして , デシル分析は顧客層の比較なのに対し て , POS 分析では期間比較でした。 : そう ! 古多割くん , 良いところに気がつくね。 表では比較分析をさせることを意図しているの で , 表の内容から「何を比較しているか」を把 握することが大事なんだ。 : 7 月号でも説明があった , 縦と横 ( 行の比較と 列の比較 ) の観点が大事なんですよね ? 企業診断 2015 / 10 : そんなに心配しなくても大丈夫よ。キー 問題は次の 2 つのパターンがあるので , れの対策を押さえておきましよう。 タイプ 1 : 補足説明がヒントになる タイプ 2 : 与件文がヒントになる : 過去問のことなら , 私に任せなさい。 ます , キーワード問題が出題されたのは , 平成 22 年度 の第 3 問「インターナル・マーケティング」が 最初だよ。この問題はタイプ 2 だね。問題文に あるとおり , 「従業員の能力を引き出すために 展開した」ものなので , 与件文から過去に従業 員へ行った施策を手がかりに分析するんだ。 : いまでこそ , 「インターナル・マーケティング」 と言われれば , 「従業員満足→接客品質向上→ 顧客満足度向上→固定客化→売上向上」と解答 のフレームを覚えていますが , 知らないと答え にくいですよね。 : いや , キーワードに惑わされないで , 問題の要 求を見てみよう。インターナル・マーケティン グとして行ったことが問われているので , 与件 文との対応づけができれば答えられる問題だ。 : 知らないキーワードが出てきても , キーワード だけに反応してはダメなんですね。 : そして , 翌年の平成 23 年度の第 4 問に出題され たのが , タイプ 1 の「サービス・リカバリー システム」の問題だ。タイプ 1 の問題は , キー ワードに関する説明 ( 補足 ) が注釈などで記載 されており , それをヒントに与件文の分析を行 う問題だね。 の : サービス・リカバリー・システムの内容として 考えると難しいのですが , 注釈の「サービス組 織」や「顧客のロイヤルティ」というヒントか ら , 「組織的な仕組み」と「ロイヤルティにつ ながる仕組み」について , 与件文をヒントに考 えればよいのですね。設問だけではなく , 注釈 の分析もしつかりやる必要があるのですね。 をや曾を 62
' 当中小企業診断士第 1 次試験【出題傾向と学習のポイント】 [ 企業経営理論 ] ( 序論・経営戦略論 ) 黒田哲彦 東京国際大学大学院客員教授 ( 組織論 ) 伊東拓 / 秋田吉也 TAC 専任講師・中小企業診断士 ( マーケティング論 ) 庄司真人 高千穂大学商学部教授 平成 27 年度の「企業経営理論」に対する一般的な印 く供給業者〉 , および顧客く買い手〉に対する交渉カ ) , 第 5 問 ( タイムペース競争 ) , 第 6 問 ( デファクト・ 象としては , 難易度は総じてほば例年並といってよい だろう。領域別に見れば , 難易度に多少の異同はある スタンダード ) などである。 としても , たとえば経営戦略論領域はきわめて基本的 いくぶん目を引くのは , 経営戦略論のかっての必出 でオーソドックスな出題であり , 巻末に挙げた学習参 問題であり , 平成 25 年度に 5 年振りに再登場した経営 考書の 1 ) ~ 3 ) あたりをマスターしていれば , かな 計画に関する問題が , 今年度は再び姿を消している点 りの問題の正答が得られるはずである。 である。 なお , 昨年度から顕著になってきた戦略論の領域に また , 組織論に関しては , 第 12 問 ( 組織デザイン ) , またがる組織論の問題も , 第 20 問 ( 環境変化に対する 第 14 問 ( バーナード理論 ) , 第 19 問 ( 組織スラック ) 組織の抵抗 ) と , 第 21 問 ( 組織文化の機能と変容メカ など , 基礎的な問題が出題されているのも昨年度と同 ニズム ) の 2 問が出題されている ( 昨年度は 4 問 ) 。 様である。 このような両領域にかかわる組織論の設問は , 今後も 同じく , 労働法や就業規則との関連で「賃金の支払 続く可能性が高いと思われる。 いに関する問題」 ( 第 22 問 ) や「退職」に関する問題 ①経営戦略論 ( 1 ~ 14 ページ , 問題数 11 , 設問数 13 ) , ( 第 23 問 ) のほか , 労働安全衛生法 ( 第 24 問 ) , 社会 組織論 ( 15 ~ 25 ページ , 問題数 14 , 設問数 14 ) , マー 保険の目的 ( 第 25 問 ) にかかわる問題などが出題され ケティング論 ( 26 ~ 35 ページ , 問題数 10 , 設問数 14 ) ているが , これらはおおむね例年どおりといってよい。 の 3 大領域からなる構成とそれらの出題順位 , 問題形 さらに , マーケティング論に関しても , 第 26 問 ( 設 問数 3 ) はお馴染みの「 PB 商品」 , 第 27 問は「人的販 式 , 問題数 , その他に関しては , ほば従来どおりといっ 売」 , 第 28 問は「価格政策」など , マーケティングに てよい。 各設問にかけることができる平均時間も , 本年度は 関する基本的な問題が出題されているほか , 昨年度に 90 分 / 41 設問 2.2 分で , ほほ例年どおりである ( 平成 続き , 第 29 問・設問 1 に , 受験者にとって少なくとも 心理的には負担が相対的に軽い空欄補充の語句の組み 26 年度 : 90 分 / 40 設問 2.25 分 , 平成 25 年度 : 90 分 / 40 設問 # 2.25 分 , 平成 24 年度 : 2.2 分 , 平成 23 年度 : 2.2 分 ) 。 合わせ問題が見られる。 1 問当たりの平均時間は , 今後ともほば 2 分強程度と 総じて , 今年度のマーケティング論も基本をしつか 考えてよいだろう。 り押さえていれば , 十分対応可能であると思われる。 本試験の設問の中心を占めているのは基本的な知識 また , マーケティング論の全 14 問中 5 択問題は 1 問 , と思考カ・応用力を問う問題であるが , 本年度も , 4 択問題は 13 問であり , 4 択問題が多いぶん , 受験者 こ何年力の傾向に沿って , 基本的な知識を問う問題に の心理的負担はそれだけ軽減されると考えられる。 も力点カ : 置かれて 0 、る。経営戦略論で言えば , 次 0 諸 解答にマークシート方式が採用された平成 13 年度以 降の問題総数 , 設問総数 , 総ページ数を時系列的に見 問題は平成 22 年度以降 , 顕著になってきた基礎的な知 れば , 図表 1 のとおりである。ここ数年の傾向からす 識を問う問題である。 ると , 問題総数は 30 ~ 35 , 設問総数は 40 程度に収東し すなわち , 第 1 問 (PPM) , 第 2 問 ( 企業・事業ド メイン ) , 第 3 問 ( 持続的競争優位 ) , 第 4 問 ( ポー てきているように思われる。問題総数・設問総数に関 ターく Porter, M. E. 〉 ) の 5 つの競争要因のうちの 2 しては , 次年度以降もほばこの程度が目安になるもの つにかかわる問題 , すなわち自社の仕入れ先 ( 売り手 といってよいだろう。 企業診断 2015 / 10 115
: 3 月号でも触れたけど , 過去 5 年の事例企業を 見ると , すべて「製造業」の事例になっている ね。製造現場に馴染みのない人にとっては , 事 例Ⅲに対して苦手意識を持っことがあるかもし れないね。 : 昨年度の問題も「超精密小型部品製造業」なの で , 「製造業」になっていましたね。製造現場 を見学する機会ってほとんどないので , 与件文 を読んでもなかなか現場の状況のイメージが湧 かないんですよね・・ : 僕も苦手意識があります。問題にはどのような 傾向があるのでしようか ? : 過去の出題傾向を見ると , 最初の設問では SWOT 分析を背景に , 「強み」や「弱み」を答 えさせる問題が出題されるよ。その次に , C 社 の経営戦略 , それからどんどんミクロの視点で の個別戦略 , 具体的改善策などを述べさせる設 問が出ることが多くなっているね。 : 過去問分析でわかったことですが , 和水さんが おっしやっているような設問のパターンがほと んどなので , 事前の対策がしやすいですよね。 そして , 1 次試験科目の「運営管理」の中の 「生産管理」の分野で出題される知識を , 説明 できるレベルで持っていることが前提になって いるのも事例Ⅲの特徴だと思います。 : まさに , そのとおりだね ! 与件文をしつかり 読んで C 社の現場の状況を押さえることも大 事だけれど , 基本的な生産管理の知識を押さえ ておくことも , とても重要だと思うよ。 : そうなんですね・・・。 1 次試験の運営管理をしっ かり復習しなければ・・・ ! : そうだね。その知識を前提に , 事例Ⅲではどの ような能力が求められているのかについて , 般社団法人中小企業診断協会が発表している出 題の趣旨を見てみよう。 平成 26 年度事例Ⅲの出題の趣旨より抜粋 C 社の事業の変遷を把握し , C 社の強み 第 1 問 と弱みを分析する能力 課題を把握し , 問題視されている加工不 第 2 問 良率を解決する能力 第 3 問 C 社のメリットを分析する能力 設問 1 C 社の生産計画や資材調達計画の課題を 第 3 問 把握し , 解決する能力 設問 2 C 社の現状を把握し , X 社依存状態から 脱却を図るために必要な戦略を提案する 第 4 問 能力 曾曾を : 現状把握 , 分析 , 課題解決という文言が目立ち ますね。 : 与件文に書いてある C 社の現状を把握し , そ の状況を分析して問題を見つける。そして , あ るべき姿とのギャップを見い出して , 課題を設 定し解決策を提示する。まさに実務で中小企業 診断士がやることそのものだよね。 : 2 次試験を単なる国語の問題のように認識して いたら , 痛い目に遭いそうですね ! : そのとおり ! 甘く見てはいけないよ。 : 私は C 社の問題を見つけるところが難しいと 思います。「問題となっている」と具体的に与 件文に書いてあればわかるのですが , 与件文を さらっと読んでしまって , 問題を見逃してしま うことが多いんです。 : 事例Ⅲでは , C 社の問題点を見つけることがと ても大事になってくるわね。そして , 与件文に 書いていないことは , 基本的には「 C 社ではや っていない」と思うことが大事だと思うわ。 皆さんが働いている企業では当たり前のよう にやっていることを , 「 C 社も当たり前のよう にやっているだろう」と思い込んでしまうと , 問題点が見つけにくくなってしまうので , 先入 観に邪魔されないように気をつけましよう。 企業診断 2015 / 10 を曾を 64
出題の趣旨 3 . 直前チェック事例Ⅱ ( 1 ) 事例Ⅱの概要 : 続いて , 事例Ⅱの直前チェックをしましよう。 事例Ⅱのテーマは「マーケティング・流通を中 心とした経営の戦略及び管理に関する事例」で , マーケティング戦略に関して出題されています。 : 過去の事例企業を見ると , 「 BtoC 」の事業を 行っている企業が取り上げられており , この傾 向は変わらないだろうね。 : 分析問題に対応するためには , どのような点に 注意して対応すればよいですか ? : 去年も「旅行業」なので , 「 B to C 」ですね。 問題にはどのような傾向があるのでしようか ? : 分析ポイントは , 比較対象が何になるかを明確 にすることだ。たとえば , 与件文に記述されて : 過去の出題傾向を見ると , マーケティング問題 いる過去と現在の市場環境の比較などだね。市 としては , 2 つのタイプをしつかり押さえてお 場の変化を把握するためには , 時制を意識して く必要がある。「ターゲティング」と「プロ しつかり分析しないといけない。 モーション戦略」だ。 : 事例Ⅱは , ほかの事例に比べると馴染みのある : プロモーション戦略は , 8 月号で昨年度の事例 企業がテーマになることが多いのですが , 時制 を研究した際に , 「誰に , 何を , どのように , が複雑な場合があります。ですから , しつかり をプロモーションとして検討することである」 問題に沿って , 整理・分析をする必要がありま と学びました。ターゲティングについては , ど すよ。 のような点に注意すればよいのでしようか ? ( 2 ) 知識問題・表問題への対策 : ターゲティングとは , 文字どおり「誰に売るか」 を考えることなんだけど , 主には「既存顧客」 : 多面先生 , 事例Ⅱでは毎年新しい形式の問題が か「新規顧客」を意識するとよいだろう。与件 出題されていますが , これらにはどのように対 文に , より詳細な顧客像 ( 要介護高齢者を持っ 応すればよいのでしようか ? 家族など ) について記載がある場合もあるので , 与件文をしつかりチェックしよう。 : 受験生は気になるところですが , あくまでも基 礎的な問題なので , 落ちついて対応していけば : 事例Ⅱの問題構成は , どのような特徴があるの 大丈夫よ。それでは , 少し具体的に見ていきま でしようか ? しよう。 の : 出題の趣旨を過去 5 年間にわたって分析してみ ・過去問を見てみると , 「コーズリレーテッド・ ると , 半数以上は「分析力」が問われている問 マーケティング」など , いきなり聞かれたら答 題だ。事例Ⅱが分析カ中心であることを踏まえ えられそうにないキーワードが出題されていま すよね。今年も新しいキーワードが出たらどう ると , 受験生を驚かせた表を分析させる問題は , 想定内の問題なのかもしれないね。 したらよいでしようか ? 企業診断 2015 / 10 過去 5 年間 平成 26 年度 平成 25 年度 平成 24 年度 平成 23 年度 平成 22 年度 35.3 % 5.9 % 40. O% 50.00/0 58.8 % 60. O% 50.00/0 をを 167 % 83.3 % 20. O% 28.6 % 40. O% 40. O% 71 .4 % ・分析能力・助言能力■基本的理解 , 知識 曾を
図表 1 年度別問題総数・設問総数・総頁数 平成 1 8 年度 平成 13 年度平成 14 年度平成 15 年度平成 16 年度平成 17 年度 ( 改正 ) 問題総数 32 33 47 53 40 34 設問総数 50 64 65 66 52 41 総ページ 43 38 33 34 平成 1 9 年度平成 20 年度 38 39 45 46 36 42 平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 問題総数 30 30 32 33 30 33 35 設問総数 43 40 40 総ページ 39 38 35 38 35 36 35 図表 2 平成 22 ~ 27 年度「企業経営理論」の 3 大領域別問題数・設問数・配点 数 題 平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 14 7 32 35 経営戦略論 組織論 マーケティング論 9 8 30 7 7 33 30 33 設 数 平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 1 3 1 3 1 3 1 5 14 1 3 40 40 41 経営戦略論 組織論 マーケティング論 占 配 平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 34 33 33 34 34 33 33 34 34 33 33 34 33 33 33 33 33 33 100 経営戦略論 組織論 マーケティング論 100 100 100 100 100 本年度の 3 大領域別の問題数と設問数も , 多少の変 中心を占める傾向が顕著になってきたが , 平成 22 年度 動はあるとしてもほば例年どおりである。 3 領域間の 以降続く経営戦略論の基礎的な知識 + 思考力を問う問 設問数・配点も , 昨年度までと同じくおおむね均等に 題 ( 第 1 問 ~ 第 5 問など ) も出題されている。 なっている ( 図表 2 ) 。 具体的に言えば , 次の諸問題は経営戦略論の基礎的 な知識があれば , 十分解答可能な問題であろう。すな 経営戦略論 わち , 第 1 問の「 PPM ( 昨年度第 6 問 ) 」 , 第 2 問の 以下では , 「企業経営理論」全 35 問 ( 設問総数 : 「企業・事業ドメイン」 , 第 3 問の資源べース理論に 41 ) のうち , 経営戦略論に該当する第 1 問から第 11 問 基づく「持続的な競争優位」 , 第 4 問のポーターの 5 ( 設問数 : 13 ) について , 分析と解説を加える。 つの競争要因にかかわる「売り手 ( 供給業者 ) と買い 手の交渉力」の問題 , 第 5 問の「タイムペース競争」 , 1 . 出題傾向 第 6 問の「デファクト・スタンダード」などである。 ( 1 ) 今年度の特徴 これらは巻末の学習参考書の 1 ) ~ 3 ) あたりを熟 今年度の目立っ特徴を要約すれば , 次の 3 点になる。 読・理解していれば , 解答はそれほど困難ではない。 ①基礎的な知識十思考力を問う問題 ②思考カ・応用力を要する問題 平成 18 年度以降 , 特に思考カ・応用力を問う問題が 次のような , いくぶん思考カ・応用力を要する問題 企業診断 2015 / 10 116
: そう , 具体的な数値比較にあたっては , 数値そ : 過去問などで , 地域企業との連携などがテーマ 、、のままではなく , 比率 ( 何パーセント上昇 ) や になっている事例もありましたね。最近のキー 差分 ( 何円増加 ) を用いて説明することがわか ワード問題や表問題が印象的だったので , ちょ りやすさの秘訣だ。 っと忘れていました。 : どのような表なのかを把握する現場対応力は必 : 最近は地方創生などの流れもあって , 地域プラ 要そうですが , チェック箇所ははっきりしてい ンドなどが改めて注目されているんだ。地域プ るので , 対応はしやすそうですね。 ランドづくりのための連携などは , マーケティ ングの観点でまた出題されるかもしれないぞ。 : そうね。受験者の再現答案を分析してみると , 合格者はほほ失点していないみたいなの。表問 : 事例問題の難しいところは , 「いまの課題」を 題は , 合格のために重要なところですね。 取り上げているところにあるのかもしれないわ ね。ニュースなどから , 気になるキーワードを ( 3 ) そのほかの要チェックポイント チェックしておくとよいと思うわ。 : 多面先生 , 事例Ⅱでそのほかに確認しておくボ : 事例Ⅱの最後に , 先生と合格者の和水さんに 1 イントはどこでしようか ? っ質問です。事例Ⅱで安定的に得点を取るため のコツは何でしようか ? : 事例Ⅱなら , ターゲティングの問題は外せない わね。さっき , 和水さんが説明してくれた与件 : 私は , 第 1 問をしつかり答えることだと思う。 文に登場するターゲット候補の顧客像と , 顧客 これまでの問題では , 第 1 問で過去の B 社の ーズに当たる記述のチェックは忘れないよう 良かった点を答えさせて , 今後の戦略として強 にしてくださいね。 みを意識することが多いので , 第 1 問が大事だ 過去の問題では , 新規事業の提案などが問わ と考えていたよ。 れています。顧客ニーズに対応することが鉄則 になるわね。 : 私は , 「素直」に問題に向き合うことが大事だ と思います。顧客のニーズや B 社の強みなど , ターゲティング以外のテーマとして , 外部資源 「機会」 x 「強み」で対応することが多い事例 の活用があるかな。 だと思います。与件文や設問に書かれているこ とを素直に読み取って分析できれば , 安定的な : 外部資源の活用は , 最近は事例 I でよく出てき 対応ができると思いますよ。 ていると思うのですが , 事例Ⅱではどのような 問題になるんでしようか ? : ありがとうございます ! 「機会」 x 「強み」 を意識して本番に挑みたいと思います。 : たしかに , 最近では事例 I で研究機関などの専 4 . 直前チェック事例 IL 門家との連携が問題に出てきているよね。でも , 事例Ⅱでは新規事業や集客を図るためのビジネ ( 1 ) 事例Ⅱの概要 スパートナーとなるところが違いになるんじゃ ないかな。 : 続いて , 事例Ⅲの直前チェックをしていきまし 具体的には , 同じ顧客層をターゲットにして よう。試験案内を見ると , 事例Ⅲのテーマは おり , 相乗効果が望める企業を提案できるかが 「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理 ポイントになってくるんだ。 に関する事例」となっていますね。 企業診断 2015 / 10 をを 63
年度は 4 問 , 平成 25 年度 4 問 ( 5 設問 ) , 競争戦略に 関する問題が出題されている。 今年度 , 「競争戦略」に該当する問題は , 解釈によ って若干の相違はあるとしても , 前段で指摘した第 2 問 ( 3 点 ) , 第 3 問 ( 2 点 ) , 第 4 問 ( 2 点 ) , 第 5 問 ( 2 点 ) , 第 6 問 ( 2 点 ) , 第 11 問・設問 2 ( 3 点 ) の 計 6 問であり , 配点合計は 33 点中 14 点 ( 配点比重 : 42.4 % 。ただし , 第 2 問は全社戦略と重複計算 ) であ った。平成 26 年度は 34 点中 11 点 ( 配点比重 : 32.4 % 。 ただし , 第 3 問は全社戦略と重複計算 ) である。 「競争戦略」の比重は平成 18 年度 ~ 21 年度まで年々 低下傾向が見られたが , 平成 22 年度以降 , いくぶん増 加傾向に転じ , 平成 25 年度は一気に平成 19 年度の水準 にまで高まった後 , 今年度も高止まりで推移している。 こうした競争戦略重視の傾向は , おそらく今後とも続 くに違いない。 他方 , 経営戦略論のもう 1 つの重要領域である「全 社戦略」に関する問題は , 第 1 問 (PPM), 第 2 問 ( 企 業ドメイン + 事業ドメイン , 平成 25 年度は第 5 問に出 題。ただし , 事業ドメインに関しては競争戦略 ) , 第 10 問 ( リストラクチャリング ) の 3 問が出題された。 配点比重は 9 / 33 = 27.3 % ( 第 2 問は競争戦略と重 複計算 ) である。ちなみに , 平成 26 年度は 4 問 ( 配点 比重 : 10 / 34 = 29.4 % ) , 平成 25 年度は 3 問 ( 配点比 重 : 8 / 34 = 23.5 % ) が出題された。 企業全体の事業構造を相対的に長期的な視点から最 適化するという , どちらかと言えば迂遠で即効性に欠 ける全社戦略に関する問題は , 近年従来ほどには頻出 しない傾向が見られ , 比重の低下が目立っていたが , 「全社戦略」に対するこのような比重の復活は , 平成 23 年度以降みられる傾向である。 このほかには , 第 7 問 ~ 第 9 問で MOT(management of technology) の問題が出題されている。これらの問 題では , 知らない用語を目にしても動揺せず , 落ち着 いて本文を読まれたい。 さらに , 第 11 問では , 設問 1 で「中国やアセアン諸 国等の新興国への市場浸透を成功させる方策」 , 設問 2 で「中・低所得層の潜在的な市場への浸透について 注意すべきこと」を問うている。わが国企業の海外進 出に関する問題は例年必出であるが , 本問はこうした 過去の傾向の延長線上の問題であるといってよい。 全体として本年度の問題で目立つ特徴をまとめれば , 昨年度と同様 , 次の 4 点に集約されるだろう。 ①テキストの機械的な暗記では対応が困難な , 思考 118 カ・応用力を問う問題が依然として多い ②現実の産業・企業に対する日頃の問題意識と企業経 営に関する知識がなければ , 必ずしも解答が容易で ない問題が多い ③経営戦略論に関する従来型の単純で画一的な分類で は , 必ずしも割り切れない問題も散見される ④経営戦略の基礎理論 ( + 思考カ ) の重視 最後に特筆すべきは , 技術経営 (MOT) に関する 問題である。年度により出題数に多少の変動があると しても , 受験者にとって技術経営に対する備えが肝要 であることは明白である。 2 . ワンポイント解説 第 1 問 おなじみの「 PPM 」に関する問題である。 選択肢をざっと一瞥すれば , 「イ」 , 「ウ」ともに「花 形商品」ではなく , 「金のなる木」でなければならな いことは , ただちに理解されよう。 「エ」は「自社事業の成長率」ではなく , 「相対的市 場占有率」である。 また , PPM は「オ」とは異なり , 「「事業間のマー ケティングや技術に関するシナジーを考慮してい』な い」。 残る「ア」は適切であり , 正答となる。難易度 : 低 第 2 問 企業・事業ドメインに関する問題である。会社全体 のドメインである企業ドメインに対して , 事業ドメイ ンは個々の事業のドメインである。 5 肢のうち , 「エ」にある「事業ポートフォリオ ( 事 業の組み合わせ ) の決定」は事業ドメインではなく , 企業ドメインの問題である。ほかはすべて適切である。 よって , 最も不適切な「エ」が正答となる。難易 度 : 低 第 3 問 資源べース理論に基づく「企業の経営資源と持続的 な競争優位」に関する問題である。 同理論ではコア・コンピタンス概念が必ずしも分明 ではないため , 後に独自能力などと言い換えられた。 具体的には , VRIO (valuable : 貴重 , rare : 希少 , inimitable : 模倣困難 , organization : 組織 ) , または , VRIN ( 前掲の organization に代えて non—substitutable : 代替困難 ) の特性を持っていなければならない。 したがって , 「イ」の「代替可能な経営資源の希少 性」は明らかに不適切である。希少な経営資源であっ たとしても , それが代替可能であれば競合他社は当然 その代替資源を活用するはずだからである。 企業診断 2015 / 10
〇の問題は , 不安の原因を特定し , 弱点を克服 することで , 次回は自信を持って正答できるレベ ルにする必要があります。したがって , 「選択肢 を選ぶ判断基準があいまいだったのか ? 」 , 「問題 要求の意図を捉え切れなかったのか ? 」 , 「知識が 不足していたのか ? 」 , 「論理的に解答を導けなか ったのか ? 」といった視点で , 修正すべきプロセ スを模索します。 △の問題は , 基本的な知識は備えているはずで すから , そのうえでミスの原因を特定します。 「計算間違いなどの解答プロセス上のケアレスミ ス」 , 「選択肢を読み違えてしまった , 解釈を間違 えたなどの読解工ラー」 , 「勘違いや思い込みで解 答してしまった判断ェラー」 , 「〇を選ぶべき問題 で x を選んでしまったなどの問題要求無視ェ ラー」といった原因が考えられます。 x の問題は , 原因が多岐にわたります。ますは , 「問題で問われている論点の知識を , ある程度は 備えていたか ? 」を判断しましよう。知識を持ち 合わせていなかったのであれば , 新たにインブッ トすれば良いですし , 知識を備えていたのであれ ば , 〇の問題と同様にプロセスを振り返り , 修正 点を模索しましよう。 実際には , このような振り返りを行わすに次年 度の対策を開始する方が後を絶ちません。なぜな ら , 人は自分の痛みから目を背けたいという特性 を持っているからです。しかし , こで誠実に自 分の痛みと向き合うことで , 本試験を受けた経験 から弱点をあぶり出すことができ , それが次年度 の学習計画立案のべースとなります。 今年の 2 次筆記試験に 4 回目の挑戦予定です。 いまだに , 模試などの結果に多少バラつきが あり , 残り時間を何に費やすべきかで悩んで います。 大切なのは絶対値の「点数」ではなく , 相対値 の「順位」や「 ABCD 評価」です。点数は試験の 企業診断 2015 / 10 難易度に左右されますので , あまり気にする必要 はなく , 上位 20 % , もしくは A ランクをコンスタ ントに取れていれば , まったく問題はありません。 何よりも大切なのは , 「得点すべき箇所で , モ レなく得点できたか ? 」という視点です。得点す べき箇所とは , 与件文に根拠が明示されている解 答要素や , 出題バターンとして定番の要素です。 このような箇所は , 合格レベルの受験生は確実に 得点しますので , 本試験では落とせません。です から , この視点でこれまで解いた問題を振り返り , プロセスを修正していくと良いでしよう。逆に 与件文に根拠がほとんど書かれていない問題や , 複数解釈が成り立ってしまう計算問題などは , た いていの受験生が対応できす , 差はっきません ( 毎年 , 事例、の計算問題で全問に正答できる方 は , きわめて少ないです ) 。 また , 今年の 1 次試験の財務・会計の問題で , 2 次試験の出題領域と重なるものは確認しておき ましよう。 1 次試験と同様の論点が 2 次筆記試験 でも出題された前例があるからです。 最後に , これまで 2 次筆記試験で何度も悔しい 思いをされてきた方へ。それでもあきらめずに学 詮断 / 車珈企産力ィ誉 0 宿田一とが・月上・第・・川・・日第画 翌の達人が教える合格の物課 88 習を継続してきた努力は , 必す報われます。 「中小企業診断士試験攻略ガイド待ってろ , 診断士 ! 験の達人が教える合格の秘訣 88 」 A5 判 280 ページ本体 2 , 0 円十税 津田まどか・井上龍司・長谷川敏・日景聡著 津田まどか監修 受 95
: ほば例外なく , 第 1 問は「経営分析」からス タートしているね。そのほかは , 個別論点とし て事例企業の特徴を財務・会計面から問う構成 になっている。各設問の関連性は , 年度によっ て異なっているので , 柔軟な対応が求められて いるね。また , 最近は計算過程を書かせる問題 も多いので , 書けるように心掛けておこう。 : 事例Ⅳは苦手意識がある方が多いかもしれない ですが , 直前期に短期集中で取り組めば成果が 表れやすいため , 次からの頻出論点のポイント を確認しておきましよう。 ( 2 ) 頻出論点のポイント : では , さっそく頻出論点に関するポイントをお さらいしていこう。とは言え , 個別論点を 1 つ ひとつ細かくは説明できないから , 案外抜けて いる「そもそも , この論点は何を計算している のか ? 」という視点から説明していくよ。 : それはとても助かります ! 直前期に大枠をお さらいしておきたいです。 : それでは , さっそく経営分析から見ていこう。 経営分析は , 数値面から分析して事例企業の課 題を顕在化させることが目的と言えるね。した がって , 記述する際は , ①問題点 , ②原因 , ③ 結論 , を意識しよう。よく問題点だけを記述し た答案があるけれど , これには気をつけたほう がよいね。 : 事例企業の経営分析から問題の見当をつけ , そ の原因はどこにあったのか , 与件文から考えて 結論を導き出すということですよね。 : また , 多面的に解答するためにも , 収益性 , 生 産性 ( 効率性 ) , 安全性などの切り口を意識し , それぞれの代表的な経営指標を最低 2 つずつは 答えられるようにしておくと安心だね。 : 続いて C 、甲分析はどうかしら ? 5 . 直前チェック事例Ⅳ ( 1 ) 事例Ⅳの概要 : いよいよ , 最後の事例Ⅳね。直前だからこそ , 網羅的に直前チェックをしましよう。事例Ⅳは , 「財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理 に関する事例」ですね。素直さんは , 自信のほ どはどうかしら ? : 事例Ⅳと聞くだけで , 苦手なイメージが拭えな いです・・ : 財務・会計に関する知識は , 一朝一タにはっき にくく , 苦手とする受験生は多いんじゃないか な。でも , 1 次試験に比べれば , 出題論点は限 定的だよ。 苦手な人は , ますは 60 点を取れるように頻出 論点を固めるよう確認してみたらよいんじゃな いかな。 : 過去の出題傾向を見てみると , どのような論点 が多いのでしようか。 : 頻出論点についてまとめると , 次のようなとこ ろだね。 ・経営分析 ・ CVP ・ NPV ・キャッシュ・フロー ( 以下 , 「 CF 」 ) 計算 ・プロダクトミックス の・これだけなら , 何とかなりそうな気がしてきま : 年度によっては , ごく一部の人しか解答できな いような問題が出題されたこともあるけれど , その分 , 基本的な論点を確実に得点できるかが 勝負の分かれ道だね。 : 事例Ⅳの問題構成には , どのような特徴がある のでしようか ? 企業診断 2015 / 10 曾を 67